[10.7 J1第29節 鹿島0-0川崎F カシマ]
ACL水原戦の激闘から中3日で首位チームを迎えた一戦。苦しい状況の中、鹿島アントラーズに勝ち点1をもたらしたのが、守護神のGKクォン・スンテだった。
最大のピンチは前半35分に訪れる。PA内に侵入したFW小林悠をDFチョン・スンヒョンが倒してしまってPKを献上。しかし、ここでクォン・スンテが立ちはだかった。キッカーを務めた小林が放った右足シュートが、クォン・スンテの左側に飛ぶが、体を思い切りよく伸ばすと左手で弾き出してゴールを守り抜いた。
「ずっと練習をしてきたし、今日の試合は絶対に勝たないといけないという集中力を持った中で、読んだコースに来たので止められた」
その後も後半24分にゴール前でフリーになったMF阿部浩之のヘディングシュート弾き出すなどゴールを守り続けた。しかし、終盤に猛攻を仕掛けたチームにも得点は生まれずに0-0のまま試合終了のホイッスルが吹かれる。勝てば首位チームとの勝ち点差を詰められただけに、「勝たないといけない試合だったし、勝てなくて残念だった」と悔しさを滲ませた。
(取材・文 折戸岳彦)
◆左手1本のPKストップも勝利に結び付かず…鹿島クォン・スンテ「勝たないといけない試合だった」(ゲキサカ)