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「さらなる高みに」
J1鹿島は15日、FW鈴木優磨(23)がベルギーリーグ1部シントトロイデンへ完全移籍するクラブ間の基本合意に達したと発表した。現地でのメディカルチェックなどを経て、正式契約が結ばれる予定。
鈴木は小学1年で鹿島のクリニックに入り、鹿島ジュニアユース、鹿島ユースを経て2015年にトップチーム昇格。翌年から出場機会を増やし、金崎(鳥栖)が抜けた昨季途中からはエースストライカーとしての地位を築いた。縦の突破力があり、闘志をむき出しにしてゴールに向かう点取り屋だ。
数年前から海外挑戦を視野に入れており、「欧州チャンピオンズリーグ(CL)に出たい気持ちがある」と目標を語っていた。憧れのイングランド・プレミアリーグにたどり着くキャリアを逆算し、「23歳の夏が最終期限と決めていた。この夏に出られなければ厳しいと思っていた」と言う。
シントトロイデンは立石敬之氏が最高経営責任者を務め、日本人選手を多く獲得してきた。鈴木はビッグクラブを含めて複数オファーを受けた中、「一つ目の移籍先で試合に出ていない選手はJリーグに帰ってくるイメージが強くあった。今回は条件よりも、確実に試合に出てステップアップしたい」と欧州1部リーグでの出場機会を求めて選択。クラブ間の交渉がまとまった15日、ファン感謝イベント「ソシオフェスタ」で別れのあいさつをした。
昨年12月に右太もも裏の筋損傷を負い、今年に入ってからも再発。今季は公式戦出場がなく、練習も完全合流に至らなかった。渡欧後も様子を見ながらのプレーとなりそうだ。だが海外移籍の決断に迷いはなく、「残る選択肢は自分の中でなかった。どんな状態でも勝負しにいかなきゃいけない」と決意は固かった。
鹿島には下部組織から17年間身を置いた。我の強さは人一倍だが、プレー面では「いろんな人に出会って、自分だけ点を取れればいいという気持ちではなくなった。周りを使ってアシストなどをすれば、必ず自分に跳ね返ってくるというのを学んだ。だいぶ大人になった」と視野が広がった。指導者や先輩選手からの教えが生きている。
貪欲に結果と成長を求め、海外挑戦の第一歩を踏み出す。「日本で得られないものを得るために行きたい。必ず結果を残して、さらなる高みへ行けるように頑張りたい」と強い覚悟をにじませた。
(岡田恭平)
◆J1鹿島・鈴木移籍 ベルギー1部 シントトロイデンへ(茨城新聞)