日刊鹿島アントラーズニュース

Ads by Google

2022年5月9日月曜日

◆【番記者の視点】3失点完敗の鹿島 大敗後に見えたチーム状況(報知)






◆明治安田生命J1リーグ ▽第12節 広島3―0鹿島(7日・エディオンスタジアム広島)

 鹿島の攻撃が封鎖された。5バックの広島の丁寧な守備に遭い、無得点。特にDFライン中央の3枚は持ち場を離れず、前線で勝負する上田綺世や、2列目から入ってくる選手を規制した。自由に動いて起点になる鈴木優磨も見逃されることはなかった。負傷者による交代もあり、反撃の糸口すらつかめず3失点大敗。レネ・バイラー監督は「システムうんぬんより、相手のほうがデュエルで競り勝っていた。相手の判断のスピード、動作のスピードも非常に速かった」と受け止めた。

 試合後、取材エリアに姿を見せた選手たちは、直面する課題から目をそむけなかった。まずは鈴木優磨。奪ってから素早く2トップを見る攻撃に対し、5バックで応戦してくるチームが増えた印象を持っていた。「こういうチームが増えている。(真ん中の)3バックが動かない。一番危険なエリアやらせない。自分たちが崩し切るアイデアが出し切れていない」。打開策として「自分が下りた時のスペースに誰が入っていくか」、「夏場を想定して、ボールを保持することをやるのか。これが今季一番の課題だと思っている」と一端を明かした。

 中3日。夏日を思わせる気温の中、バイラー監督は先発を据え置いた。悔しさを口にしたのは、ベンチの時間が増える広瀬陸斗だった。「今、こうして出る選手が決まってきている。脅かさないといけない。出ている選手に『このままじゃダメだ』と思ってもらわないと優勝できないと思う。(この状況に)悔しいと思わなかったら引退している」と強い言葉で心情を語った。サブ組の突き上げで先発組のパフォーマンスが向上する、または監督のメンバー入れ替えの決断を促す。2つの可能性を高めることができる。

 鹿島は首位にいる。他クラブからマークされる存在で、データがそろってきた今後はさらに対策されるだろう。日本の夏をやり過ごす策も必要だ。チームのベースを築くために、これまでは新監督の言葉に耳を傾け、合わせてプレーする比重が大きかった。方向性が定まった今、それぞれの立場で考え、沿った行動を取り始めている。敗戦はいつでも痛恨だが、敗戦後に見た姿勢は決して悪いものではなかった。(鹿島担当・内田知宏)






◆【番記者の視点】3失点完敗の鹿島 大敗後に見えたチーム状況(報知)


Ads by Google

日刊鹿島

過去の記事