日刊鹿島アントラーズニュース
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2013年11月17日日曜日
◆【第93回天皇杯 4回戦 鹿島 vs 広島】トニーニョセレーゾ監督(鹿島)記者会見コメント(J's GOAL)
http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/00164454.html
11月16日(土) 第93回天皇杯 4回戦
鹿島 1 - 3 広島 (15:05/カシマ/5,710人)
得点者:28' 高萩 洋次郎(広島)、41' 塩谷 司(広島)、45'+1 高萩 洋次郎(広島)、79' 伊東 幸敏(鹿島)
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●トニーニョセレーゾ監督(鹿島):
Q:ゴールが遠かった印象です。大迫選手の不在の影響もあったのでしょうか?
「やはりチームの得点王であり、17点、18点取っている選手がいないというのは当然影響があります。ただ、彼一人だけの問題、彼がいないだけの問題ではないと思います。僕の個人的な見解としては、今回の代表戦には天皇杯に残っていないクラブの選手をテストすることもできたのではないかと思います。大迫選手は、Jリーグで結果を残している選手ですし、視察も行われてきましたから。
試合としては、非常におもしろみのある試合、サッカーが好きな僕としてはおもしろみのある試合だったと思います。一方的ではなく、とてもオープンな試合だったと思います。互いにゴールを目指す、互角に戦おうという意志がお互いに感じられたのではないでしょうか。前半で失点した数のところで差が出ましたが、前半のコーナーキックや土居選手の得点できるようなチャンスなど、同点や逆転するチャンスはあったかと思います。後半は3点ビハインドでしたので、相手のビルドアップを防ぎながら圧力をかけていくという形でできたと思うし、そのなかでもチャンスはありました。特に自分たちのホームで主導権を握ってやるというのを求めています。それがしっかりできた部分もあったと思います。唯一の違いとしては、前半は相手の選手のほうが責務や規律・規則というところでうまくでき、我々には誤差があったと思います。我々は後半になってそれができるようになったというところに、違いがあったと思います。あとは3点ビハインドということで、後半は何人かの選手がハンデを追いつくために、消耗してしまったところでパワーダウンした部分があったと思います。その責務に関しても、サッカーというものはいろんな要素があるものです。調子の良い日もあれば悪い日もあり、気持ちが入っているときもあれば入っていないときもあり、それが1名だけのときもあれば数名のときもあります。そのすべてがサッカーというスポーツのおもしろさに含まれています。人間がやることなので、それが人間的な部分ではないかと思います」
Q:天皇杯のタイトルがなくなり、あとはリーグ戦3試合を残すだけになりました。その意気込みと、最終節で広島ともう一度やることについてお願いします。
「彼らと対戦するまでは3試合あるわけであって、いきなりいまの段階で戦法がありますかとか対策はありますかと言われても、試合直後なので。その前に難しい対戦相手が2つあるわけです。それをまず1つ1つ、勝たなければいけない条件のなかで戦います。ただ、広島は非常に敬意を持たないといけないチームでありますし、力を持っているチームです。我々よりも上の順位にいるわけで、そういった力を持っているわけです。我々も互角に戦うことができたと思うし、スコアの部分・結果は伴わなかったかと思いますが、2回対戦して1分1敗。アウェイで引き分けて今回負けましたけど、そういう形にできています。試合における戦法や戦い方を準備しても、練習でうまくいっても、当日の選手の気持ちや意識、体のキレや動きによって全然違ってきます。狙ったものや約束したものが急にできなくなったり、相手がいるものなので、我々がこう動いてこうやって圧力をかけようとしても、相手もそのなかで創造性や判断力を出してきます。そのようにいかなかったときに、どう対策するのかを試合中にやらなければいけないことなのですが、どうしても選手というのはその日の状態で、メンタルの部分、フィジカルの部分、技術の部分、というすべてを含めたところのコンディションで、できる日もあればできない日もある。なかなかサッカーというのは難しいもので、皆さんは単純にボールを追いかけてネットを揺らせばいいと思いがちですけど、そう簡単にいかないところがサッカーのおもしろさではないかと思います。
例えば、今週の戦法や対策の準備と言いますけれど、今週はジュニーニョ選手が風邪を引いて体調不良で、ダヴィ選手も熱が出て、遠藤選手も少しケガを負いながら治療をしなければなりませんでした。試合の準備をしたいんだけど、選手が揃わない。加えて今回は、チームの得点王もいない、という状況でした。こういうふうな戦法を立てようとしても、2日かかる、3日かかるという回復具合を見ながら判断しなければなりませんでした。シーズン当初は、早くリカバーできていた選手が、シーズン終盤になって今度はリカバーできない。試合間のリカバリー能力が低下してしまっている。では、それに対策をとらないといけない。唯一決まっていることと言えば、日程と、試合の時間、対戦相手です。それが唯一決まっていることであって、他は臨機応変に、いろいろと起こりうる要素の中でしっかり準備を進めていかなければなりません。ですので、サッカーというのは皆さんは、ボールが右に行ったら右にいればいいとか、右足で、左足で、と言いますけれど、そうではなくて、いろんな要素、体調や気候、その選手のその日の気分、家族のトラブル、奥さんの機嫌とか、人がやる以上いろんな要素があります。そうした選手の様子を見ながら、今日は良い練習ができそうだなとか、できないとか。とりあえず練習のプランを立てても、選手が朝に来て『足が腫れています。できません』となったら、メニューも変更しなければなりません。そうやって日々のチームの準備が細かくあるわけです。来週も、こういうことをやりたいというのはありますけれど、1日休みを挟んで、月曜日になって選手の状態を見ながら微調整して変えていかなければなりません。
ちょっとひ1つの質問に対して長い答えになりました。できるだけ正確な情報を伝えられればと思います」
Q:ボールを奪ってもなかなか前に運べない時間帯が多かったと思います。相手の圧力や出足が強くて、鹿島のほうが遅れた。そういう見方でよろしいでしょうか?
「そこは単純に自分たちのミスです。切り替えの遅さやパスミス、特に守から攻へ切り替えたところでのパスミスが多かったと思います。広島はボールを持たせてくれるチームですので、帰陣を早くしてコンパクトにやるのが彼らの狙いでもあり、やっていることです。長く一緒にプレーしているで、陣形の整え方やボールの追い込み方が徹底できていると思います。あとは普段、パスミスが少ない選手が、今日は多かったことも影響しました。小笠原選手もその1人で、普段はあんなにパスミスをしないのに今日は多かったと思います。他にも何人かいました。あとは、チームとして横パスが多すぎたかなと思います。やはり縦のボールを使って深さを生み、相手のラインを押し下げるという作業もやらなければいけないし、それをやった上で全体を押し上げるということもときには必要でした。それがうまくできていなかった、自分たちのミス、パスミスや守から攻への切り替えのところでのミスがあり、うまくいっていなかったかと思います。そのなかで判断のミスもありました。遅攻と速攻の判断が逆になっていたところもあったし、ミスが多かったと思います。あとはサイドからの攻撃を自分たちの武器にしているのですが、中央を狙い過ぎたところがありました。パスが中、中に行ってしまい、自分たちの流れを作れなかったところも、1つの要因だと思います。
あとは、シュートの数を見てもわかるとおりシュートの意識が低かったと思います。前半では中村選手や遠藤選手がシュートするチャンスがありました。後半は、土居選手や柴崎選手、特に野沢選手が入ってからはシュートする意識や回数が増えたかと思います。ただ、横パスが多く、相手が一番嫌がるシュートを打たれるということへの意識やプロセスが足りないというか、もの足りないところがありました。そこは反省すべきかなと思います。伊東選手が非常にきれいなゴールを決めました。彼はここ数試合で、誰が見ても成長を感じ取れると思います。今後もそのまま素直に成長し続けてほしいと思っています。シュートする意識は、相手が嫌なことをするということです。そこは足りなかったかなと思います。あと、ダヴィ選手が後半に入って少しサイドに流れすぎたかと思います。サイドに流れて起点をつくるのはいいのですが、今度我々がクロスを上げられる状況のときにボックス内にいませんでした。彼は点を取るストライカーですので、ボックス内で仕事をしなければいけません。そういった部分もまた改善しなくてはいけないところだと思います」
以上
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