来月に控えるロシア・ワールドカップを前に、大迫勇也が現在の胸中を明かす。
日本代表を取り巻く環境は、ここ数カ月で激変した。ヴァイッド・ハリルホジッチ前監督の解任、西野朗新監督の就任、それに伴うマスメディアやファンによる論争、討論……。W杯の開幕を6月14日に控える中、先行きを不安視する声が少なくないのが現状だ。
だが、大迫自身に迷いはない。
「(監督が代わった)危機感はありますよ。ただその中で、みんな『勝ちたい』と思っている。その気持ちを同じ方向に向いていれば、絶対に結果は出ると思う。自分たちを信じて取り組みたい」
大会直前の監督交代劇は、日本中を巻き込んだ論争を呼んだ。しかし、大迫に「動揺はない」という。「ドイツでは、監督が代わることはしょっちゅうですし、そんなこと言ってられないですよ。僕らは前を向いて進み始めたから」。
すでにハリル時代は過去のこと。これからの日々はロシアで結果を出すために、歴史を作るために、費やしていく。まずは30日にガーナ戦が控えているが、大迫にとっては「メンバーを決めるための戦い」ではなく「本大会で結果を残すための戦い」となる。
「もうメンバーを決めるという戦いではないと思います。ワールドカップへ向けて戦わなければいけない。初戦に向けた貴重な一試合と考えてプレーしたいです」
「(本大会では)点を取ること。フォワードなのでね。点を取ってチームに勢いをつけたい。最低でもグループリーグを突破して、歴史を変えられるような結果を出したい」
日本代表の初戦は6月19日。大迫は「初戦がすべて」と語る。4年前のブラジルW杯では初戦のコートジボワール戦で逆転負けを喫し、そのまま白星を挙げることなくグループリーグで敗退となった。そして、最終戦の相手だったのが、今大会の初戦で対戦するコロンビアだ。
「4年前、コロンビアに負けて敗退が決まったので、借りを返すチャンスだと思います」
「前回は悔しさや不甲斐なさしかなかった。この4年間はドイツの一部リーグでプレーしてきて、少なからず手応えもあるので、それをぶつけたい」
4年前の悔しさを糧に、この4年間で培った経験と強さを武器に、そして日本を代表して戦う誇りと決意を胸に。大迫はロシアでの飛躍を誓う。
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半端ない決意を胸に。大迫勇也が抱くW杯への思い「日本代表の歴史を変えたい」