日刊鹿島アントラーズニュース

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2017年11月2日木曜日

◆神戸・ポドルスキも清水・デュークも大困惑! Jリーグ“シミュレーション容認文化”の時代錯誤(日刊サイゾー)




 Jリーグ加入直後こそ苦しんだものの、徐々にフィットし、12試合で5得点とまずまずの結果を残しているヴィッセル神戸のルーカス・ポドルスキ。だが、とある日本人Jリーガーたちの慣習に、いまだに違和感を拭えないようだ。

 それは、シミュレーションである。

 先週25日に行われた天皇杯準々決勝の鹿島アントラーズ戦。コーナーキックのポジション取りで鹿島の小笠原満男につかまれたため、ポドルスキは「つかまれているよ」と両手を広げて主審にアピールする。そして、主審が目を向けた瞬間に、小笠原がポドルスキの手の脇から手を出して、味方ゴールキーパーの顔に触れた。

 スローリプレイを見ないと、ポドルスキの腕がゴールキーパーの顔に当たったように見え、主審もポドルスキに警告を与えた。しかし、実際は小笠原の右手が当たっている。つまり、えん罪で警告を受けてしまったのだ。

 この小笠原の行為に対し、試合後、ポドルスキは「Yellow card funny moments in Japan…(日本で不思議なイエローカードをもらった)」とツイート。

 同様に清水エスパルスのミッチェル・デュークも、14日に行われたJ1リーグ第29節のジュビロ磐田との静岡ダービー後、味方の松原后が高橋祥平を押し倒したということで受けたレッドカードに対し、「I can’t stand play acting had to play second half a man down!(私は演技に我慢ならない)」とツイートしている。

 日本人選手たちは、相手のシミュレーション・演技に言及することはあまりないが、なぜ外国人選手たちは怒りを覚えるのか? サッカーライターに聞いた。

「欧米、特に欧州ではシミュレーションに厳しい目があります。例えば、ウルグアイ代表のルイス・スアレスですが、南米でプレーしているときは、シミュレーションなどに言及されることはありませんが、欧州リーグではメディアやファンに『演技が多い』とバッサリ切り捨てられています。しかし、日本では、そういった風潮がなく、むしろシミュレーションもプロフェッショナルな技術の一部とされている。小笠原は演技をしたり、相手を挑発することが多い選手ですが、それをたしなめる報道がされることはない。欧州ではありえない風潮が、外国人選手たちをイラ立たせているのかもしれません」

 独ブンデスリーガでは、選手たちが自らのファウルを自己申告することが増えている。イングランドプレミアリーグでは、試合後に映像確認ができれば、シミュレーションに2試合の出場停止処分が科されることになった。

 フェアプレーに進む欧州とは対極的に、相手を陥れる行為が散見されるJリーグ。日本人ファンは、韓国や中国を「フェアプレーがないカンフーサッカー」と揶揄しているが、日本もさして変わらないのが実情のようだ。
(文=TV Journal編集部)

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