日刊鹿島アントラーズニュース

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2018年2月11日日曜日

◆J1鹿島復帰 “内田効果”ピッチ内外に(茨城新聞)





チームの支柱 ファンが急増

サッカーJ1鹿島アントラーズに元日本代表DFの内田篤人選手(29)が復帰してから1カ月が過ぎた。2010年からドイツ1部リーグで活躍し、ワールドカップ(W杯)も2度経験した実績に加え、甘いマスクで絶大な人気を誇る背番号2が、早速ピッチ内外で確かな存在感を示している。 (報道部・藤崎徹)

○豊富な経験
内田選手は前回の鹿島在籍時、Jリーグ史上初のリーグ3連覇達成に貢献。活躍の場をドイツに移してもレギュラーとして活躍し、欧州の強豪クラブがしのぎを削る世界最高峰の欧州チャンピオンズリーグでは、10〜11年シーズンに日本人選手として初めて準決勝に出場した。

昨季3年ぶりに無冠に終わった鹿島は、内田選手にプレーでの貢献とともに、チームを引っ張る精神的支柱としての役割にも期待を寄せている。内田選手もそれを自覚。「若い選手に(経験を)話していきたい」と、豊富な経験を古巣に還元するつもりだ。

復帰後、間もなくはじまった1月の宮崎キャンプで早速行動に移した。筋力トレーニング中に主将の小笠原満男選手(38)と競い合うように声を出し、雰囲気を盛り上げた。

コミュニケーションも積極的に取る。特に同じ静岡県出身でポジションもかぶる伊東幸敏選手(24)は気になる存在。練習後に2人きりで話すこともあり、伊東選手は「身近になってきた。(アドバイスを受け)ありがたい」と話す。

○フォロワー数
ピッチ外での効果も大きい。顕著なのはクラブの公式SNS(会員制交流サイト)のフォロワー数。内田選手の復帰を発表した1月3日はツイッターで約2千人、インスタグラムで約1600人増えた。クラブによると、昨年12月の1日平均の増加数との比較でツイッターが5・25倍、インスタグラムは25倍に上った。

グッズの売り上げも伸びそうだ。1月10日に今季のレプリカユニホームをインターネットで先行予約販売したところ、昨年の倍以上用意した約7千着のうち約6500着が即日完売。残りも5日間で売り切れた。

内田選手も注目を集めていることを承知しており、「サッカーもビジネスとして見られるのは大事。サッカーだけやればいいのではなく、クラブから求められたものはやる」とクラブへの協力を惜しまない考えだ。

○不退転の決意
ドイツで確かな実績を築いたものの、右膝に大けがを負い、15年3月から約1年9カ月プレーできなかった。完治してからも出場機会を得られていなかった。

そのため実戦感覚が不安視されていたが、宮崎キャンプでは練習試合2試合に出場。今月3日のJ2水戸ホーリーホックとのプレシーズンマッチにも先発し81分間プレーした。バランスいい攻撃参加で好機をつくるなど、14日に迫る今季の公式戦初戦、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)に向け、順調な仕上がりを見せた。

復帰を熱望した鈴木満常務・強化部長(60)は「心配もあったがすぐにフィットした。ドイツでプレーしていたのは、だてではない」と太鼓判を押す。

ただ、本当の意味で“内田効果”が問われるのはこれから。内田選手は「細く長くのイメージはない。(選手として)折り返しを過ぎて、終わりが見えている」と不退転の決意をもって新シーズンに挑む。自身3度目のW杯出場にも意欲を見せる。その背中を若い選手に見せることも「使命」と強調する背番号2の復活劇に、注目が集まる。

■内田篤人(うちだ・あつと)
1988年3月27日生まれ、静岡県出身。176センチ、67キロ。2006年に清水東高から鹿島入り。高卒新人としてはクラブ初の開幕戦先発を飾った。右サイドバックで不動の地位を築き、07〜09年のリーグ3連覇に貢献した。08年北京五輪日本代表。同年、19歳でフル代表デビュー。10年の南アフリカ、14年のブラジルと2度のワールドカップ(W杯)を経験した。10年7月にドイツ1部シャルケへ移籍。同2部ウニオン・ベルリンを経て、今年1月、鹿島に復帰した。

J1鹿島復帰 “内田効果”ピッチ内外に



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