日刊鹿島アントラーズニュース

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2018年5月4日金曜日

◆興梠とオリヴェイラ、浦和で再び輝く“元鹿島”の絆 「信じてついていけば上位に行ける」(Football Zone)




興梠が川崎戦で2ゴール、“恩師”オリヴェイラ監督に浦和初白星をプレゼント

 若き日を知るストライカーにプレゼントされた勝利に、指揮官の顔がほころんだ。浦和レッズのオズワルド・オリヴェイラ監督は、2日のJ1リーグ第12節、川崎フロンターレ戦での2-0の勝利で、浦和の監督就任から3戦目にして初勝利を挙げた。そのゴールはいずれも、鹿島アントラーズ時代に指揮していたFW興梠慎三によるものだった。

 興梠は2005年に鵬翔高校から鹿島に加入し、オリヴェイラ監督が鹿島の監督になったのは07年だった。プロ3年目のストライカーの当時について、オリヴェイラ監督は「興梠には愛着がある。彼がまだ非常に若い時、7番手のFWだった。彼の能力に賭けて良かった」と振り返る。その言葉通り、オリヴェイラ監督になって出場機会を増やした興梠は鹿島のリーグ3連覇に貢献し、その後に浦和へ移籍してからは前線の万能選手として不動の地位を築き上げている。

 その成長を「彼が成功し、重要な選手になっていることが喜ばしい」と、指揮官は穏やかな笑顔で話した。記者会見の様子を伝え聞いた興梠は、苦笑いしながら「また、その話をしたんですか?」と声を発し、「7番手ってことはなかったと思うんですけどね」と語った。興梠によると、浦和に就任したオリヴェイラ監督は、その直後のミーティングでも選手たちの前で「7番手」の話をしたのだという。

 それでも、興梠にとってオリヴェイラ監督が恩師であることは間違いない。それは、ストライカーが発した言葉に十分すぎるほど表れていた。

「勝負へのこだわりはオリヴェイラから学んだ」

「鹿島には経験豊富な選手がいて、時間帯によって必要なサッカーはオリヴェイラや選手たちから学び、若手に伝えられてきた。勝負へのこだわり、強い気持ちを持つことは、オリヴェイラから学んだと思う。鹿島の時は自分も若くて、監督が代わってスタメンで使ってもらえるようになった。あの時とはプレースタイルも違いますけど、信頼してくれていると思う。それに応えられるように、もっと結果を出したい」

 今季の興梠は、この日の2ゴールでリーグ6得点目となった。12試合終了時点でのチームの総得点が12点のため、半数はこのエースが叩き出している。不振にあえいでいる浦和の中で、興梠が得点を重ねていることでギリギリ勝ち点を確保しているというのがチームの現状だ。

 この日の初勝利で、オリヴェイラ監督にとっても肩の荷は一つ降りただろう。そして次節は鹿島とのアウェーゲーム。しびれるゲームになることは間違いない。そして、興梠にとっても古巣対決になる。

「オリヴェイラは間違いなく上位に持っていく。信じてついていけば、上位に行ける」

 全幅の信頼を寄せる指揮官にとっての特別な試合を勝利で飾るためには、“浦和のエース”によるゴールが不可欠だ。


興梠とオリヴェイラ、浦和で再び輝く“元鹿島”の絆 「信じてついていけば上位に行ける」



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