日刊鹿島アントラーズニュース

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2019年6月17日月曜日

◆「1対1のバトルでどれだけ経験を積めるか」。ジーコ、コパ・アメリカを戦う日本代表への期待(GOAL)






テレビ最終戦争 世界のメディア界で何が起こっているか (新書676) [ 大原通郎 ]


コパ・アメリカ(南米選手権)が開幕した。かつて日本代表で指揮を執り、現在は鹿島アントラーズのテクニカルダイレクターを務めるジーコ氏に今大会の意義、そして日本時間18日朝に第1節・チリ戦を控える日本代表について話を聞いた。

■個の部分でいい経験を積めれば

――コパ・アメリカに挑む日本代表は、来年の東京五輪、2022年のカタール・ワールドカップを見据えて若いチームで挑みます。23名中、東京五輪代表世代が18名。この大会を通してどのような経験をしてほしいと考えていますか?

明確なのは経験を積ませることであって、結果だけを追求すべきではありません。同じグループにいるのがエクアドル、チリ、ウルグアイですからね。チリは前回大会の優勝チームとしてタイトルを狙ってきますし、ウルグアイは世界の舞台で勝負強さを発揮した実績があります。簡単に突破できるグループではありません。ただその中で、選手たちが個の部分でいい経験を積むことができればと思っています。

――具体的に、個のどのような部分でしょうか?

私が残念に思うのは、そのメンバーで練習する期間が非常に短いということ。そのような状況で連係を期待することはできません。だから、1対1のバトルでどれだけ経験を積めるか。日本風の表現で言うと、いかに“間合いの違い”を感じてインパクトを残して、次の代表メンバーに招集されるか、でしょうね。

■国の豊かさもプレーに影響している

――局面によっては球際が激しくなりそうです。

自国の文化や環境が球際の激しさにも影響を及ぼしています。なぜなら南米の選手はサッカーで成功しなければ何も手にすることができませんから。

日本人選手は別にサッカーで成功しなくても普通に生活を送ることができます。そういう国の豊かさもプレーに影響しているのです。もちろん日本のサッカーにも激しさは存在します。ただ、球際が激しいから試合に勝てるかといったら私はそうではないと思う。南米のサッカーは何十年、何百年もの歴史があり、その上に成立しているわけですから。

――歴史の積み重ねがあるのですね。

私はプロになる前の日本サッカーを知っています。プロになって大きな変貌を遂げました。日本のサッカーには良さもありますが、激しければ試合に勝てる、とは思いません。基礎的な技術に加えて、激しさに対応できる技術も身に付ければ、勝てるのではないかと思います。

■クラブでの実績が日本代表につながる



――安部裕葵選手と久保建英選手のどのような点に注目していますか?

安部選手は昨年から成長を遂げているので、昨年見せたパフォーマンスを日本代表でも出せればいいと思います。私がずっと言い続けていることは、クラブで残した実績が日本代表につながるということ。クラブでやっていたことを日本代表でも同じように自然体で出して活躍できることを心から願っています。また、久保選手は今シーズンものすごい速度で成長しています。非常に能力が高く、FC東京が上位争いをする原動力の一つにもなっている。日本代表での活躍にも心から期待しています。

――今回、日本ではコパ・アメリカ全試合をDAZNで中継します。

時差がありますし、もしかすると試合の時間には仕事をしているかもしれません。ただ、私はサッカーを見るのが大好きなのでDAZNの会員ですし、DAZNを通じて世界のサッカーを見ています。できればライブで、もしくは練習や仕事の後にじっくり試合を見たい。DAZNが素晴らしい映像を視聴者に提供し、コパ・アメリカの魅力を伝えてくれることを願っています。

――最後にあらためて、サッカーファンに向けてコパ・アメリカを楽しむポイントを教えてください。

各国トップレベルの選手たちが代表に選ばれています。彼らの魅力をどの試合でも見ることができるはずです。南米サッカーの魅力を十分に味わえるこの大会を楽しみましょう。

【コパ・アメリカ日本代表日程(日本時間)】※全試合DAZN配信 
グループC第1節:6月18日(火)8:00~ vsチリ
グループC第2節:6月21日(金)8:00~ vsウルグアイ
グループC第3節:6月25日(火)8:00~ vsエクアドル




◆「1対1のバトルでどれだけ経験を積めるか」。ジーコ、コパ・アメリカを戦う日本代表への期待(GOAL)

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