日刊鹿島アントラーズニュース

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2016年1月10日日曜日

◆【U23リオへ最後の審判】(3)GK櫛引政敏、大迫に2発喫して「努力の男に」(報知)


http://www.hochi.co.jp/soccer/japan/20160107-OHT1T50027.html



 櫛引にとって、忘れられないほどの衝撃だった。青森山田高1年時の全国高校選手権1回戦。スコアこそ3―4の惜敗だったが、鹿児島城西のFW大迫勇也(25)=現1FCケルン=に2得点を許した。「あの有名な『大迫半端ないって』(同大会準々決勝で大迫に2点を許した滝川二主将のコメント)の時です。僕も完膚なきまでにやられた。後方からのボールも冷静にトラップしてコースを狙ってきた。悔しかったけど、ああいう選手がいる。僕もまだ上を目指せる」

 意識が変わった。それまでは、185センチ超の長身で前方宙返りができる程の身体能力に任せたプレーをしていた。当時、同校のGKコーチだった湯田哲生氏(41)は「あの日までは素材だけだったのが、努力が加わるようになった」と振り返る。自身の癖を研究し、両足の運び方やステップなどを試行錯誤した。自分自身とも向き合うようになった。「毎晩、自宅の風呂に潜る。目を閉じ、無になり、1日を振り返る」。現在でも続けている習慣は今や大切な“儀式”となった。

 昨年12月中旬に直接訪問した母校は、今年度の高校選手権で6年ぶりの4強入り。「(3回戦の)後半ロスタイムの逆転劇はしびれた。カタールの空港で調べて、すぐに監督に連絡しました。感動や興奮をもらったし、自分たちもやらないといけない」。GK中村航輔(20)=柏=が離脱し、守護神の座は決定的。後輩には負けられない。(田中 雄己)

 ◆櫛引 政敏(くしびき・まさとし)1993年1月29日、青森市生まれ。22歳。青森山田高2年時に柴崎岳(鹿島)とともに高校選手権準優勝。卒業後の11年に清水入り。13年5月25日の仙台戦でJ1初出場を果たし、正GKに定着。今年1月、鹿島に期限付き移籍した。J1通算59試合出場。186センチ、82キロ。既婚。

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