日刊鹿島アントラーズニュース

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2019年10月1日火曜日

◆J1上位陣総崩れ。FC東京の 2トップはもう完全に分析されている(Sportiva)






◆◆サッカーダイジェスト / 2019年9月26日号


 J1リーグ第27節。初優勝を目指すFC東京が、17位と低迷する松本山雅のホームに乗り込んだ。

 前日の試合で、優勝を争う鹿島アントラーズと横浜F・マリノスがともに引き分け、勝ち点1に終わっているだけに、FC東京にとってはライバルを再び引き離すチャンスだった。一方の松本も、J1残留に向けて勝利がほしいところ。お互いに勝ち点3を目指す戦いとなった。

 試合は予想どおり、松本がしっかり守ってFC東京にボールを持たせ、カウンターを狙う展開となった。FC東京は、ボールは持てるものの、5バックに加えて、その前に3枚を置いて完全にスペースを消す松本の守備を崩せない。

 最初にチャンスを作ったのは松本だった。前半10分、カウンターからセルジーニョ、永井龍とつなぎ、最後はJ1初先発の町田也真人(やまと)がシュート。ボールはわずかに左にそれた。

 その後も松本はカウンターから何度かチャンスを作るが、ゴールには結びつかない。逆にFC東京は、松本の連動した守備に、自慢のツートップ、永井謙佑、ディエゴ・オリヴェイラが孤立。攻撃のテンポが上がらず、どうやって崩したらいいか、迷っている感じだった。前半はそのまま0-0で終了した。







 後半に入ると、FC東京がサイド攻撃を活発化させ、オープンな展開になった。試合がオープンになれば、決定力の差でFC東京が優位になる。後半10分、12分とチャンスを作り出した。そして後半18分には、左サイドでタテに抜けた永井謙がボックス内に侵入してシュート。これはGKのファンセーブに防がれた。対する松本も、後半27分に決定機を作る。左CKのこぼれ球を拾った町田のクロスを頭で合わせた永井龍のヘッドはクロスバーを叩いた。

 どうしても勝ち点3がほしいFC東京は、永井謙に代えてナ・サンホ、三田啓貴に代えて田川亨介、最後はディエゴ・オリヴェイラに代えてジャエルを投入したが、効果的な選手交代ではなかった。試合は一進一退のまま、スコアレスドローで終了した。

 FC東京にとって2位鹿島を引き離すチャンスだったが、勝ち点1差のまま何とか首位の座を守った形だ。3位横浜FMまでの勝ち点差も4のまま変わらない。「上位3チームが大混戦」と言えば聞こえはいいが、その3チームが下位チームに勝ち点を落としている。川崎フロンターレがヴィッセル神戸に負けたことを加えるなら、前節までの上位4チームすべてが勝てなかったということになる。

 ある意味でJリーグを象徴している現象だろう。抜け出す力を持っているチームがいないということだ。

 それでも首位のFC東京が優勝に一番近いのは事実。横浜FMとともにルヴァンカップも天皇杯もすでに敗退しており、リーグ戦だけに集中できる。それに対して鹿島は三冠の可能性が残っており、日程的には苦しくなる。

 ただし、FC東京の現状を言えば、得点源である永井、ディエゴ・オリヴェイラのツートップは、他チームに完全に分析されている。彼らのほかに点を取る方法を見つけないと、このまま首位を守るのは厳しいのではないか。現にこれで2試合無得点。チャンスを作っているのに決めきれない。そういう試合が続いている。

 FC東京の次の相手は残留争いの真っ只中にいるサガン鳥栖。初優勝までの道のりは楽ではない。


◆J1上位陣総崩れ。FC東京の 2トップはもう完全に分析されている(Sportiva)

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