日刊鹿島アントラーズニュース

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2015年11月13日金曜日

◆ハリル日本の「一匹狼」夢生、代表1号!シンガポールに雪辱再奪首(報知)


http://www.hochi.co.jp/soccer/japan/20151113-OHT1T50016.html



 ◆ロシアW杯アジア2次予選兼アジア杯予選 ▽シンガポール0―3日本(12日、シンガポール・ナショナルスタジアム)

 FIFAランク50位の日本は、同152位のシンガポールを3―0で破り、E組首位に再浮上した。歴代9位となる5年31日のブランクを経て代表戦に出場したFW金崎夢生(26)=鹿島=が、前半20分に代表初ゴール。2点を追加し、危なげなく勝ちきった。バヒド・ハリルホジッチ監督(63)は、6月16日にホームで0―0の屈辱を味わった格下の相手に雪辱。日本は17日にプノンペンでカンボジアと対戦する。

 FW金崎が向かった先はベンチだった。ハリルホジッチ監督とハイタッチを交わし、サブの面々と手を合わせた。09年1月のイエメン戦でデビュー以降、7年越しで決めた代表初ゴール。観客に存在感を示すこともなく、仲間に駆け寄った。口下手で複数の質問を「うれしいです」「うれしいです」とかわし「次に向けて頑張ります」と短く心の内を表した。

 0―0の前半20分、胸トラップから左足ボレーで決めた。抜群の反射神経を持つGKイズワンが手を伸ばした先、ゴール右に突き刺した。6月16日の埼玉で0―0のドローに持ち込んだ鉄壁のGKを攻略。岡崎、武藤と欧州で活躍するFWを押しのけ、5年31日ぶりの代表戦で抜てきに応えた。

 ポルトガルから鹿島に加入した今季は体調管理を重視。一番乗りで練習に訪れ、集合1時間前から補強に取り組む。たんぱく質が豊富な豆腐を食べるのも日課だ。鹿島のクラブハウス内の飲食店で特別に調理を頼み、練習後にロッカールームで味わう。将来を嘱望されながら、度重なる負傷に泣いた反省からだった。

 一本気な性格で大分時代、フロントに「ボールを持ちすぎないで、周りを使ってみろ」と指摘されても「ボールを後ろに下げるのは最後でもできる」と反論し「前へ、前へ」のプレースタイルを築いた。大勢の前で話すのを嫌い、鹿島関係者に羽交い締めにされてテレビカメラの前に立ったこともある。国内組の初練習の前にはパス回しの輪にも加わらず、シンガポールでも練習前に一人でチューブを使った調整に集中。「一匹オオカミ」の雰囲気を漂わせていた。この日も報道陣の呼びかけには応じず、取材エリアを通り過ぎた。

 采配が的中したハリル監督は「難しい1点目を美しく決めた」と絶賛。滝川二高(兵庫)の2学年先輩で、同じ1トップの岡崎も「FWの役割を果たした。ゴールを決めたのと苦しい時のボールキープがいい。そういうタイプじゃなかったけど、体が強くなった。ポルトガルで頑張った分、伸びたと思う」と目を細めた。

 ゴリゴリと前に進むドリブル、がむしゃらにゴール前へ飛び込む姿勢。世界に後れを取り、勝てない一因と指摘された「ゴール前の迫力」をハリル・ジャパンにもたらした。遅咲きの新ヒーローは、17日のカンボジア戦で2戦連発を狙う。(内田 知宏)

 ◆金崎 夢生(かなざき・むう)1989年2月16日、三重・津市生まれ。26歳。兵庫・滝川二高から2007年に大分入り。10年に名古屋、13年にドイツ1部ニュルンベルク、13年途中からポルトガル2部ポルティモネンセに所属。今季、鹿島に期限付き移籍。J通算178試合出場、25得点。国際Aマッチ6試合出場、1得点。180センチ、70キロ。血液型A。独身。

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