日刊鹿島アントラーズニュース

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2016年4月17日日曜日

◆2016明治安田生命J1リーグ 1stステージ 第7節(オフィシャル)


http://www.so-net.ne.jp/antlers/games/51779

明治安田J1 1st 第7節



金崎の先制弾に、土居の2試合連続ゴール!鹿島、湘南に昨季の借りを返す完封勝利!



平成28年熊本地震がいまだ続く中開催されたこの第7節で、鹿島は昨シーズン2連敗を喫した湘南に3-0と完封勝利を収めた。前半、金崎の先制弾とオウンゴールで2点リードすると、後半には前節で復活ゴールを決めた土居が2試合連続となる追加点を決めた。守っては、故郷熊本への思いを胸にしながら最終ラインで戦い続けた植田を中心に湘南の攻撃を完璧に抑え、見事な勝利を飾った。

累積警告で出場停止となった小笠原を欠く鹿島だったが、これが古巣への”凱旋”となる永木が攻守へ抜群の存在感を示す。序盤から高い位置でボールを奪うと、果敢に湘南ゴールへ迫った。

6分、永木のボールカットからカウンターへ入ると、遠藤が前線へスルーパス。ここから土居、金崎とつなぎ、最後は金崎が強烈なシュートを放つ。これは惜しくも枠に飛ばなかったが、試合を通じて遠藤が自由にスルーパスを出すシーンが目立った。



そして20分、西のロングパスから湘南のエリア内左で金崎がフリーとなる。この場面で金崎が落ち着いてゴールを決め、鹿島は早くも先制点を得た。その後も鹿島は長短のパスをうまく使いこなし、湘南ゴールへと迫る。33分には植田のロングフィードを金崎がダイレクトでシュート。決まればスーパーゴールだったが、これはクロスバー直撃に終わった。











待望の追加点は前半終了間際に生まれた。アディショナルタイムに入ろうかという45分、永木が右サイドから絶妙なクロスを上げるとカイオが頭で合わせようとする。これは惜しくも空振りとなるが、左サイドでこのボールに追いついた山本が中央へ折り返す。するとカイオの存在を恐れたアンドレ バイアが足を伸ばし、オウンゴール。鹿島はこの波状攻撃でそのリードを2点と広げ、後半に入った。







後半に入ると湘南のチョウ監督はすぐに動いた。最終ラインの岡本に代え、藤田征を入れ、攻撃の活性化を図る。しかし鹿島は湘南の攻撃にも動ぜず、試合をコントールした。

65分、またもやカウンターから遠藤が絶妙のスルーパスを繰り出す。これを金崎がダイレクトでゴール前へ送り、そこへ土居が飛び込み、3点目を決めた。この土居の2試合連続ゴールで試合の行方はほぼ決まった。後は交代出場の鈴木と赤崎がいつ点を入れるかにファン・サポーターの注目は集まった。









終盤、湘南にやや攻め込まれるも、永木との交代でピッチに立った、この日誕生日の三竿らが体を張った守備を見せ、決定的なチャンスは作らせない。結局、鹿島が3点のゴールとクリーンシートで最高のアウェイ勝利を飾った。





昨年2連敗した雪辱を晴らすとともに故郷への思いがあふれ出た植田は、試合後のインタビューで涙を流した。その涙と思いはきっと熊本へも届くことだろう。ことばにはならない思いが胸にこみ上げるアウェイでの激戦を制し、鹿島は再び歩みを進める。



【この試合のトピックス】
・キックオフ前、平成28年熊本地震で犠牲に遭われた方へ哀悼の意を表し、黙祷。
・永木が今季リーグ戦初先発。

監督コメント

[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:石井 正忠
・まずは後半開始から良い入り方をしてほしい。高い意識で戦い続けよう。
・セカンドボールは徹底的に拾うこと。すべてマイボールにしよう。
・相手ディフェンスの裏のパスをスペースを活用し続けよう。風向きも計算してボールを入れよう。

湘南ベルマーレ:チョウ キジェ
・奪ったボールを前に運んで行こう。
・勇気をもってチャレンジするプレーをしよう。

[試合後]
鹿島アントラーズ:石井 正忠
先ずは、平成28年熊本地震によって亡くなられた方へ哀悼の意を表するとともに、被災された方に心からお見舞い申し上げます。こういった中、私たちクラブも少しでも力になれれば、被災された方々へ何かできることがあれば、少しでもやっていきたいと思います。これを見ているサッカーファンの皆さま、サポーターの皆さまもそれぞれ何かできることをぜひやっていただき、被災された方々を少しでもサポートしていただきたいと思います。

試合に関しては、選手たちが前節の広島戦と同じように序盤からアグレッシブに戦い、90分間続けてくれた。しかもこの試合も複数ゴールが取れたこと、そして無失点で抑えたことは非常に良かったと思う。

Q 昨シーズンは2敗している湘南が相手だったが?
A 昨シーズンから湘南もメンバーが変わっている。去年は去年として、今回は今の湘南に対してどう戦うかということを考えてやった。ただ昨年の2ndステージに負けたことによって、次のヤマザキナビスコカップ決勝でああいう試合をして勝てたと思うので、負けた時の教訓は今日も活かせたと思う。

Q 永木への評価は?
A 永木はまだチームに入って間もないが、ボールを出す能力やキックの精度は高く評価している。後はチームの戦術をもっと深めていってくれればと思う。また同じボランチとしてポジション争いをしなければいけない相手が柴崎や小笠原であるわけで、彼らの能力も非常に高い。それが分かってウチに来たわけなので相当な覚悟を持っていると思う。色々な組み合わせやコンビネーションを練習の中でもっとやっていって、チームの戦術という部分を深めていって欲しいと思う。非常に能力の高い選手で体も強いし、気持ちも強い選手なのでチームに必要な選手だと思っている。

Q 今日の出来は?
A 交代したのは、ちょっと足を痛めたかと思ったので大事を取った。それ以外は非常に高いパフォーマンスを見せてくれて、期待に応えてくれたと思う。

Q 川崎F、浦和との1stステージ優勝争いは?
A まだ3つにしぼられたとは思わないが、川崎Fとは対戦した。後は対戦していない浦和に対して、しっかり準備したい。ただ、まだどうなるか分からない。どのチームに対してもしっかりと準備をして、圧倒できるようなサッカーをしたい。

Q ロングボールで相手の裏を突くシーンが目立ったが?
A しっかりつなぐのがウチのベースだが、環境だったり相手のプレッシャーだったりで変えなきゃいけないところは変えるべき。それはピッチに立っている選手たちの判断だったり、ベンチからの指示だったりと色々ある。今日は先ず相手陣内へ深く入り込むということを心がけ、それがロングボールであり、効果的な攻撃になったと思う。そこが良かったと思う。相手に対する対策は常にしなければいけない。


湘南ベルマーレ:チョウ キジェ
鹿島のサポーターも我々のサポーターもたくさん来ていただき、結果だけ見ると0-3と本当に悔しい思いになるが、今日は差があるなということを感じた。前半はいつもから少しゲームプランを変えてやったが、結果的に我々が防がなければいけないところで失点してしまい、苦しくなったと思う。全てが悪かったわけではないが、勝っていないということもあり、1つが悪いと全部が悪いのではと選手たちが思ってしまう。そこが怖いところであり、前半は残念な内容だった。後半は前に行く推進力を入れ、あそこで点を取っていれば形も変わったが、結局、中盤での球際の勝負に負けてとどめを刺された。試合としては、完敗。ただ選手にいったのは、毎試合毎試合勝つために最善の準備をしているということ。その中で今勝てていない状況を変えられるのは、自分たちしかいない。このクラブと契約してプレーしている限り、この状況から目をそむけることはできない。それぞれ選手としてやらなければいけないこと、今日のことを自分で振り返って欲しい。自分自身も何をしなければいけないことを考えるから、他者の責任ではなく自身の責任としてとらえて欲しいと話した。ホームで勝てていないし、アウェイでもショッキングな負け方をしている。今日も先制、逃げ切り、ダメ押しという形で点を取られた。そういう結果だけを見ると下を向いてしまう人もいると思うが、今日からはそんなつもりはない。顔を上げてやっていきたい。


選手コメント

[試合後]

【植田 直通】
絶対に勝ってやろうと思っていた。自分自身、朝から熊本のニュースをTVで見ていた。亡くなった方も増えている。この試合は1人ではなく、サポーターの方も一緒に戦ってくれて、力になった。熊本はサッカーどころじゃないけど、結果だけでも伝わればと思う。今の僕に出来るのは、試合で結果を出すことだけ。自分に出来ることはそれ以外にないが、熊本が元気になるなら、何でもやりたい。

【昌子 源】
相手の運動量が多く、しんどい試合だった。熊本が大変な中、ナオ自身が出場すると決めたが、色々な思いがあったと思う。その気持ちに相方として応えたかった。もちろんチームのために勝ちたいという気持ちはあるけど、今日は熊本、そしてナオのために大きな意味があった。熊本、ナオのためにいい勝利だった。

【永木 亮太】
チームが90分通して何をすべきか、良く分かっている。3点目は自分の理想の流れ。守備のやりがいがあるし、球際に行く価値がある。すごくいい形だったと思う。全体的に悪くなかった。サイドチェンジも意識して、得点につながるプレーも2回出来たので良かった。

【土居 聖真】
結果に絡めることが出来て、プラスになった。これで満足せずに続けていくことが大事。次もやるだけ。夢生くんにアシストできたし、夢生くんにもアシストしてもらった。他の選手との関係ももっと良くしていけば点も取れるし、幅も広がる。

【遠藤 康】
試合の入り方が良く、勢いがあったと思う。前半に2点取れたし、先制点がいい時間帯に取れた。先制点は聖真がつぶれ、得点につながった。こちらの気持ちが相手を上回っていたと思う。

【三竿 健斗】
出場できない時が続いていたが、出た時に結果を出そうと準備していた。Jリーグの試合日程が決まった時から、この試合には出場したいと思っていた。二十歳の誕生日に出場でき、両親に感謝したい。ボールをインターセプトする場面はなかったけど、ゲームにはうまく入れたと思う。誕生日に試合したのも、初めての経験。チームが勝てたのが良かった。

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