日刊鹿島アントラーズニュース

Ads by Google

2018年9月26日水曜日

◆パトリックに決められた悔しさを糧に。次は必ず勝つ――鹿島CBチョン・スンヒョンの誓い/天皇杯4回戦(GOAL)



チョン・スンヒョン JUNG Seung-Hyun


18日にはマカオでACL準々決勝第2戦を天津権健と戦い、3-0で準決勝進出を決め、23日には明治安田生命J1第27節アウェイで北海道コンサドーレ札幌を2-0で破り、暫定4位に順位を上げた鹿島アントラーズ。休む間もなく26日、天皇杯4回戦・サンフレッチェ広島戦を迎える。


■クリーンシート2試合 。連勝の後でも


「周りにいい選手がたくさんいるので、コミュニケーションを取りながら自分がやるべきことに集中できています」

元セレソンのアタッカー、アレシャンドレ・パトと対峙したマカオの90分。そしてJでも屈指の長身コンビ、都倉賢とジェイとのエアバトルを繰り返した札幌の夜。クリーンシートを2枚重ねた後であっても、チョン・スンヒョンは謙虚な言葉を連ねていた。

内外に衝撃を与えた金崎夢生の移籍と時を同じくして、サガン鳥栖からの加入が発表されたのは7月24日だった。リオ五輪に続いてW杯のメンバーにも選出された栄誉、そしてロシアのピッチに立てなかった悔しさを胸に秘めた24歳が、新たな挑戦としてアントラーズでのプレーを決断したのだった。

加入発表からわずか2日後、大阪遠征中のチームに合流。兄貴分のGKクォン・スンテが「もともと静かな性格」という新戦力は、少し強張った面持ちでグラウンドへ向かった。そこへキャプテンが歩み寄る。ペアを組み、言葉を交わしながらウォーミングアップ。緊張が瞬く間にほぐれていく。そしてその2日後、さっそくベンチ入りメンバーに名を連ねる。内田篤人に導かれ、吹田のビジタースタンドを埋め尽くした背番号12に挨拶。“アントラーズのスンヒョン”が誕生した瞬間だった。

待望のデビューは8月5日のJ1第20節。スンヒョンは犬飼智也とセンターバックでコンビを組み、スンテのアクシデントで急遽先発したGK曽ケ端準とともに守備陣を形成。清水エスパルスの攻撃をシャットアウトしてみせた。

そして後半アディショナルタイム、打点の高いヘディングで西大伍の決勝弾を演出したのも背番号5だ。「赤いユニフォームが見えたので、そこに落とそうとしたんです」。攻守両面の活躍で「素晴らしいサポーターの前でデビューできて、勝つことができてうれしいです」と、初戦で掴んだ勝利を喜んだ。

「チームのために体を投げ出して守備をする、献身性を見てもらいたいと思っています」

その言葉を体現するように、スンヒョンは気迫に満ちたプレーでチームを支え気迫に満ちたプレーでチームを支え続けている。リーグ戦では清水戦から8試合連続でフル出場。35番を背負うACLでも、天津権健との180分を無失点で終えた。百戦錬磨の曽ケ端からも、「ロングボールをはね返すだけでなく、つなぐヘディングをしてくれます。周りも見えているし、競り合いも強いですね」と、厚い信頼を掴んでいる。

そして、守護神はもう一人。「いろいろなことを聞かれます。できるだけサポートをしていきたいですね」。スンテもまた、“弟”が見せる積極的な姿勢を明かし、期待をかけていた。「集中していない時は、日本人選手よりも叱ってしまうかもしれないですね」と冗談交じりに笑う背番号1。当のスンヒョンに話を向けると、呼応するように「後ろにスンテさんがいるので、集中できています。韓国でも最高のGKで、大先輩です」と、こちらも笑顔を見せている。


■べスト8への切符を全力でつかみ取るのみ





鹿のエンブレムを纏い、既に10試合を戦ったスンヒョン。チームにすっかり溶け込んだ今、改めてアントラーズでプレーする心境を聞いた。返ってきたのは、ともに戦う背番号12への思い。

「昨季のACL、蔚山に所属していた時に対戦した試合の印象があったんです。素晴らしいサポーターです」

愛情と情熱を受け止め、アントラーズファミリーとともに突き進む。

26日水曜日。聖地・カシマスタジアムで対峙するのはリーグ首位の広島だ。忘れもしない9月1日、リーグ戦第25節アウェイでの惨敗、同点被弾はスンヒョンにとって心底悔しいものだった。

パトリックとの空中戦、先に跳んでボールをはじき返したプレーがファウルを取られると、FKのマークを外されてヘディングで決められた。「結果的にファウルになったので…」と多くを語ろうとはしなかったが、その瞳に闘志が宿った。

「次の試合は必ず勝ちます」

札幌の夜を締めくくったのは、勝利への誓いだった。難敵を迎え撃つ、聖地でのノックアウトマッチ。スンヒョンがアントラーズを守る。スンヒョンとともに、ベスト8の切符を掴み取る。


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]
サッカーボールラグ Soccer Ball Rug "日本製ハンドメイ...
価格:9500円(税込、送料無料) (2018/9/26時点)



◆パトリックに決められた悔しさを糧に。次は必ず勝つ――鹿島CBチョン・スンヒョンの誓い/天皇杯4回戦(GOAL)


Ads by Google

日刊鹿島

過去の記事