日刊鹿島アントラーズニュース

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2019年7月7日日曜日

◆2019明治安田生命J1リーグ 第18節(オフィシャル)






2019年07月06日(土) 19:03キックオフ 県立カシマサッカースタジアム
【入場者数】17,442人 【天候】雨のち曇、弱風、 気温21.6度、 湿度90.0% 【ピッチ】全面良芝、水含み
【主審】今村 義朗 【副審】大川 直也 【副審】田中 利幸 【第4の審判員】井上 知大

明治安田J1 第18節

小池の2得点に絡む活躍で完封勝利!リーグ戦通算500勝を達成

アントラーズは明治安田J1第18節でジュビロ磐田と対戦した。立ち上がりから磐田に押し込まれる苦しい試合展開になったが、29分に相手のオウンゴールで先制に成功。40分には、小池が左サイドのタッチライン際から見事なロングシュートを決めて、リードを広げる。後半に入っても、守勢に回る時間帯が長かったが、最後まで集中を切らさずに守り抜き、2-0で完封勝利を収めた。

▼▼DAZN MATCH HIGHLIGHTS▼▼




3日前、天皇杯2回戦。石川県代表の北陸大学と対戦したアントラーズは、フィールドプレーヤー全員が25歳以下という若手選手中心のメンバーで試合に臨んだ。前半4分、セルジーニョが幸先よく先制点を奪うと、10分には山口が追加点を奪取、さらに14分には、金森がゴールを決めた。試合開始15分も経たないうちに、リードを3点に広げる理想的な展開となったが、その後は攻撃の勢いを失い、後半に入ると、試合の主導権は完全に相手へ移る。71分には一瞬の隙を突かれて失点し、スコアは3-1。天皇杯3回戦進出を決めたが、試合内容は到底満足できるものではなかった。

「観に来てくれたサポーターの皆さんに申し訳ない気持ちだ。情けない試合だった。北陸大学の姿勢は、我々に足りないものだった。選手には、ACLやJリーグというレベルの高いところで戦っていくということを再確認した。本当に申し訳ない気持ち。次のJリーグではしっかりした姿勢を見せたい」

指揮官は試合後のロッカールームで選手たちに厳しい口調で想いを伝えた。過密日程を乗り切るためにはチーム全員が一丸となり、目標である全冠達成に向けて突き進まなくてはいけない。

試合翌日、チームは休む間もなく、中2日で迎える磐田戦に向けて準備を進めた。

対戦相手の磐田は最下位に沈んでいるが、監督交代直後ということで選手の士気は高まっていることが予想される。三竿健斗は、「監督交代の時、選手たちのモチベーションは高いと思う。自分たちは、局面局面で絶対に受けにまわってはいけないし、その気持ちをねじ伏せて、勝てないと思わせることができれば、相手のダメージは大きくなる。局面で戦うというところやセカンドボールを拾うことが、一番重要になってくる」と、磐田を警戒したうえで、局面局面で上回ることを誓った。



迎えた試合当日。キックオフ2時間前に先発メンバーが発表された。GKは守護神クォン スンテ、最終ラインは右から永木、犬飼、町田、小池が入る。ボランチは、三竿とレオ シルバがコンビを組む。サイドハーフは右にレアンドロ、左に白崎。前線は土居とセルジーニョが務める。ベンチには、曽ケ端、山本、ブエノ、安部、名古、金森、伊藤が入った。



梅雨のあいにくの天気。だが、背番号12は続々と聖地へ詰めかけた。サポーターの期待に応える。決意を固めて、伝統の一戦に臨んだ。

19時03分。キックオフのホイッスルが鳴った。

立ち上がり、磐田は予想通りアグレッシブな姿勢で試合に入ってきた。ピッチを広く使った磐田のパス回しに、アントラーズはなかなかボールの奪いどころを定められず、主導権を握れない時間が続いた。









いい形でパスを繋ぐことができず、苦しい展開となったアントラーズだったが、前半29分に左サイドでフリーキックを獲得する。キッカーの小池から左足で放たれたボールをニアサイドでレアンドロが背後へ逸らすと、相手選手の身体に当たり、ゴールへと吸い込まれた。1-0。アントラーズはシュート0本で先制に成功した。







幸運な形でリードを奪ったアントラーズだったが、先制後もなかなか攻撃にリズムが生まれない。試合はこう着状態に陥った。

















拮抗した展開のなかで迎えた40分、再び試合が動いた。白崎のパスに抜け出した小池が、左サイドのタッチライン際から左足を振り抜く。美しい軌道を描いたシュートは、相手GKの頭上を越し、ゴール右のサイドネットを揺らした。2-0。小池のスーパーゴールでアントラーズが価値ある追加点を奪取した。









前半はこのまま2-0で終了。2点のリードを奪ったが、シュートはわずか1本。終始押し込まれる展開となった。

指揮官は、ハーフタイムに「焦らず、つないで攻めること」、「相手に惑わされることなく、自分たちのポジションを常に確認すること」、「難しいプレーはいらない。シンプルにプレーしよう」とポイントを伝え、選手たちを送り出した。

後半は主導権を握って試合を進めたいアントラーズ。だが、前半から流れは変わらず、守勢に回る展開がつづいてしまう。











54分、アントラーズは一人目の選手交代を行う。永木に代えて山本を投入。山本はそのまま永木が務めていた右サイドバックのポジションに入った。



時計の針が進んでも、試合の流れは変わらない。磐田の攻撃を耐える展開がつづく。61分には、磐田に決定機をつくられてしまう。高い位置でボールを拾われると、ペナルティエリア手前から山田に鋭いシュートを放たれた。しかし、これはクォンスンテが横っ飛びでセーブし、失点を免れる。守護神の活躍がチームを救った。



74分、アントラーズは2人目の選手交代を行う。レアンドロに代えて安部を投入した。





試合の主導権は依然として磐田のままだったが、アントラーズは選手全員が勝利への執念をみせ、球際の勝負で磐田を上回る。





すると、苦しい時間を耐え抜いたアントラーズにチャンスが訪れた。80分、右サイド深い位置から山本がクロスを入れると、中央でレオ シルバがゴールに迫るヘディングシュート。だが、これは惜しくも枠を外れて、追加点には至らなかった。









試合終盤に突入しても、劣勢の状況は変わらない。それでも、アントラーズは最後まで集中を切らさず、チーム一丸となって戦い続ける。後半アディショナルタイムには、町田に代えてブエノを投入。守備の意識を高めて、零封を目指した。

そして、試合終了を告げる待望のホイッスルが鳴った。スコアは2-0。シュート数は3対14と磐田に終始押し込まれる展開となったが、チーム一丸となって我慢強く守備を行い、完封勝利を収めた。

次戦は明治安田J1第19節。アウェイ仙台戦だ。国内タイトル奪還に向けて、勝たなければいけない戦いが続く。まずは、連戦で溜まった心身の疲労をとり、また火曜日から再び仙台戦へ準備を進めていく。







【この試合のトピックス】
・リーグ戦通算500勝を達成
・小池はプロ入り初ゴール



監督コメント

[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
・焦らず、つないで攻めること。
・相手に惑わされることなく、自分たちのポジションを常に確認すること。
・難しいプレーはいらない。シンプルにプレーしよう!


ジュビロ磐田:鈴木 秀人
・ゴールに向かう仕掛けを積極的に。
・クロスボールの入り方を工夫すること。


[試合後]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
ラッキーな形で得点が生まれたが、その後は反省の多い90分間だった。次の試合に向けて、しっかり休んで、ケガ人も含めて次の試合に向け準備していきたい。

Q.J1通算500勝を達成したことについて

A.我々のクラブは勝利が求められている。1勝の重みの積み重ねが、現在に至っていると、ひしひしと感じる。私自身、選手、コーチ、監督として携わってきたが、そのなかにいる幸せと、今後も続けていかなくてはという責任感、その両方を強く持っている。今までの監督を含めたスタッフ、在籍した選手、現在所属している選手、スタッフ、すべての力で、次の501勝目に向けてしっかりと準備したいと思う。

Q.反省点を具体的にいうと?

A.本当にたくさんある。攻守において自分たちの質を上げていかなくてはいけない。自分たちがボールを持っているとき、持っていないとき、ボールを奪ったとき、ボールを奪われたとき、4つの局面において、サッカーにおける原則の部分の質をもっと上げていかなくてはいけない。そう、痛感させられた90分だった。

ジュビロ磐田:鈴木 秀人
立ち上がりからいい入り方をした。アントラーズに対してこういうゲームをやっていこうということを、選手が非常によく理解してくれた。積極的にトライしてくれたことは、非常によかったと思う。


選手コメント

[試合後]

【犬飼 智也】
もっと自分たちがボールを保持する時間を増やしていかなければいけないし、自分たちのミスから危ないシーンも作られていた。内容自体に満足はしていないが、勝ち点3を取ることができたので、そこは評価できる部分だと思う。

【小池 裕太】
得点以外のところで迷惑をかけてばかりだったので、得点は嬉しいが、もっと気を引き締めていかなければいけない。攻撃の部分で、自分の特長を出すことができていないので、もっと自分の特長を次節以降に出していきたい。

【町田 浩樹】
内容は満足できるものではなかった。2点を取ってからの戦い方は、もっとシンプルにボールを回して組み立てられた。シャドーの選手に僕がスライドしてついて、ウィングバックにサイドバックがつくという広島戦とリンクする部分があって、途中からではあったが、うまく対応することができた。

【白崎 凌兵】
相手にボールを握られる展開が続いていたけれど、フリーキックで点を取ることができて、流れとしてはラッキーだった。いいタイミングで2点目が取れて、精神的に受けになってしまった。試合を通して、機転を利かしてやることができなかった。今後の課題になる。ただ、勝ったことは評価できるし、次につながっていく。

【三竿 健斗】
自分たちの立ち位置がよくなかった。後半に関しても、自分たちは何もできなかった。ラッキーな形で2点取れたことだけがよかった。みんなが少し疲れているかなと感じた。ひとつのプレーが終わったあとや、前線にボールが行ったときの押し上げがいつもより遅かった。厳しい内容だった。


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