日刊鹿島アントラーズニュース

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2022年8月8日月曜日

◆【解説】鹿島バイラー監督解任で欧州路線は軌道修正 上田移籍で失速…助っ人と意思疎通も障壁か(ニッカン)






鹿島アントラーズは7日、今季から就任したスイス人のレネ・バイラー監督(48)を解任した。クラブは「現状と今後の方向性を協議した結果、双方合意の元で契約を解除することになった」と発表した。

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解説 鹿島は、今季から欧州路線へかじを切ったが、5カ月で軌道修正することになった。バイラー監督の愛弟子ともいえる、FWエレケの加入が発表されたばかりでの解任。補強を含めたちぐはぐな流れは、クラブの迷走にも見える。小泉文明社長は「監督だけの問題ではなく、強化部をはじめ経営側にも反省点があり改善すべきことがあります」とSNSにつづった。

クラブはジーコ氏を軸に30年間、監督も助っ人もブラジル路線を踏襲してきた。今季の新監督の人選で、クラブは、ジーコ氏に相談している。ジーコ氏は「ブラジル人監督で推薦できる人物がいない」とし、クラブは欧州に幅を広げ「タイトルを取った経験がある」ことを最低条件にリストアップした。

ブラジル人助っ人との言葉の壁がないポルトガル人指揮官が候補に挙がったが交渉がまとまらず、数多くの候補者と面談した上で、縦への速い攻撃とゴールを目指す貪欲なサッカー観で、鹿島と共感項目が多かったバイラー監督を招聘(しょうへい)した。

強化を担当する吉岡宗重フットボールディレクターは「アントラーズのフィロソフィー(哲学)を持った指導者」と評していた。

当初はFW上田、鈴木へのロングボールと前からボールを奪う走力を生かしたサッカーで勝ち点を重ねたが、酷暑の夏の到来と、上田のベルギー移籍を機に成績が急降下。縦一辺倒の攻撃パターンと、後半途中での“ガス欠”が続き、改善する術もなく、順位を4位まで下げた。

同時に、バイラー監督とブラジル人助っ人との意思疎通がうまくいっていないとの情報も広まっていた。

後任の最有力は岩政コーチで、欧州路線から再び鹿島OBの手に采配が戻ることになる。クラブとして今後、どんなサッカーを志し、土台をつくっていくのか。ぶれないクラブの明確な姿勢を貫かない限り、常勝の称号は戻ってこない。【岩田千代巳】





◆【解説】鹿島バイラー監督解任で欧州路線は軌道修正 上田移籍で失速…助っ人と意思疎通も障壁か(ニッカン)





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