日刊鹿島アントラーズニュース

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2021年8月30日月曜日

◆「やるよ、あいつは」内田篤人が太鼓判を押した“パリ五輪世代”の逸材は?「そろそろ海外が…」(サッカーダイジェスト)






「パリ五輪世代で最も輝いており…」


 元日本代表DF内田篤人氏が、DAZNで配信中の冠番組『Atsuto Uchida's FOOTBALL TIME』の中で、鹿島アントラーズの後輩であるMF荒木遼太郎について言及した。

 パリ五輪世代の19歳は、今季ここまで9ゴール・6アシストと躍動。チャンスメーカーとしてだけでなく、得点源としてもチームに欠かせない存在となっている。

 番組の中で、ブラジルのメディアが「アラキはパリ五輪世代で最も輝いており、注目すべき選手のひとり」と大々的に報じたことが紹介されると、内田氏は「やるよ、あいつは。荒木はやるよ」と太鼓判。「そろそろ海外が目を付けているでしょうね」と続けた。

 すると、ゲスト出演した鹿島の先輩である岩政大樹氏が、「そこが心配でしょうね、鹿島サポーターは」と発言。内田氏は「どんどん出て行きますからね、鹿島は。よくこの順位にいるよと思いますよ」と語り、海外にタレントを送り出しながら、上位をキープしている古巣を称えた。

 日本サッカー協会(JFA)のロールモデルコーチとして、パリ五輪世代も指導している内田氏。世界基準をよく知る名手からしても、荒木は特別な存在のようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部




◆「やるよ、あいつは」内田篤人が太鼓判を押した“パリ五輪世代”の逸材は?「そろそろ海外が…」(サッカーダイジェスト)





◆鹿島アントラーズが自信を取り戻した証とは? 横浜F・マリノスを撃破、的中した「自分たちの一番の狙い」【コラム】(フットボールチャンネル)






明治安田生命J1リーグ、横浜F・マリノス対鹿島アントラーズが28日に行われ、0-2でアントラーズが勝利した。序盤戦でつまずいたアントラーズは監督解任という苦しい決断も下したが、ここにきて順位を上げてきた。マリノスに3か月半ぶりとなる黒星をつけ、自信を取り戻したと言っていいのではないだろうか。(取材・文:元川悦子)


横浜FMは「一発のミスで狂ってしまった」


「焦れないことを意識しながら回して、相手がズレたところを突いていくことを狙っていましたけど、軽い失点をしてしまった。それで相手にブロックを作られた。鹿島に先制点を取られるとなかなか難しいものがある。一発のミスで狂ってしまったかなと……」

 2019年のJリーグMVPに輝いた仲川輝人は、こう嘆いた。8月28日のJ1上位対決で2位の横浜F・マリノスは鹿島アントラーズに対して0-2の不覚を喫してしまった。彼らにとっては26日のサガン鳥栖戦で4ゴールを奪って圧勝し、首位・川崎フロンターレに勝ち点1差まで肉薄して迎えた大一番。是が非でも連勝を5に伸ばしたかったが、常勝軍団という高い壁に阻まれる格好になってしまった。

「ゲームの方はマリノスさんがボールを持ち、我々が早く攻めるのを狙うという形になった。自分たちの一番の狙いである『速く攻める』というところから、前半のうちに素晴らしい形で2点取ることができた。それが大きかった」

 相馬直樹監督も評した通り、鹿島の電光石火の2ゴールは相手ペースを完全にかき乱した。その火付け役となったのが、今季チーム最多得点の19歳・荒木遼太郎だ。


上田綺世が入ったことで起きた変化


 始まりは前半15分の沖悠哉のFKだった。ロングフィードを右サイドに流れていた上田綺世が競った瞬間、マリノスの和田拓也と畠中槙之輔が重なり、ボールが後ろにこぼれた。これを土居聖真が拾い、浮き球のクロスを供給。これに反応したのが背番号13だ。彼は巧みに頭で合わせてゴール。プロ初のヘディング弾をお見舞いしたのである。

「聖真君にボールが入った状況で2対2になった。最初は相手の前で先に触ろうかなと思ったんですけど、ちょっと厳しいなってことで、ファーサイドに逃げたら浮き球でボール出してくれたんで、あとは合わせるだけでした。ゴールの滞空時間は動画で見るよりも長く感じたけど、うまく決めれてよかったです」

 今季9点目を挙げた荒木はしてやったりの表情を浮かべた。

 これで「10代・2ケタ得点」に王手をかけた。柳沢敦、興梠慎三ら偉大な先輩たちから13番を引き継いだ若武者には、彼らに肩を並べ、それを越えていくだけの素養があると言っていい。

「綺世君がFWに入ってから、綺世君につられる選手が多くて自分が空いてくるかなと思っていて、今日もちょうどよく点を決められた」と、本人は相方の貢献の賜物だと強調していた。ただ、上田の方も年下の荒木に刺激を受けているはず。それが今季8点目となる前半30分のバースデーゴールにつながったのだろう。


鹿島が自信を取り戻した証とは…


 得点までの流れは、相手のクロスを三竿健斗が拾い、ディエゴ・ピトゥカがドリブルで猛然と持ち上がってスルーパス。ここに上田が鋭く反応し、畠中の背後を突いてフィニッシュに持ち込んだ。右足を振り抜く形だったが、シュートには迷いが一切、感じられなかった。

 こうして2人の得点源が効率よくゴールを奪ったことで、鹿島はその後、割り切って守備に徹することができた。相馬監督は「もう少し我々の攻撃の時間を増やしたかった」と言うが、2点のビハインドを背負ったマリノスが反撃に打って出るのは自明の理。強固なブロックを作ってそれを跳ね返し続けたのだ。

 後半にマリノスが3トップ・3枚替えに踏み切り、水沼宏太、杉本健勇、エウベルという陣容になってからはサイドを攻略され、背後も狙われて苦しんだものの、鹿島の高い守備意識が失われることはなかった。犬飼智也、町田浩樹の両センターバックを軸とした最終ラインが崩れることはなかったし、ボランチのパートナーがピトゥカからレオ・シルバへと変わった三竿にしても的確なポジショニングを披露。中盤のスペースを埋め続けた。

 特にボランチ陣の安定は見逃せない。東京五輪前は三竿が不振に陥り、ベンチを温める時期もあったが、中断期間を経て本調子を取り戻した印象だ。ピトゥカもJリーグに適応し、持ち前のダイナミックさと配球センスに磨きがかかってきた。レオ・シルバが入った後半19分以降はセカンドトップの位置でもプレーするなど、幅広い能力を見せつけており、多様な組み合わせで戦えるメドがついたのもプラスと言っていい。

 こうした面々が躍動することで、常勝軍団らしい手堅い守備が戻ってきたのは、何よりの朗報と言っていい。東京五輪期間の7月24日のガンバ大阪戦以降、リーグ6試合でクリーンシートが4試合、それ以外の2試合も1失点という堅守を見せているのも、チーム全体が自信を取り戻した証拠ではないか。


「そのへんが整理されている」


「チーム全体の距離感がよくなってきたことが1つ大きいし、自分たちが人数揃えて守る部分は選手たちも自信をつけてきている。夏場の連戦ではありますけど、1枚はがされても次が行くというシーンを多く作れていた。そのへんが整理されているし、プラス一番後ろのゴール前のところでGK、CB、カバーに入ってきた選手含めてすごく体を張って戦ってくれたと思ってます」

 このように相馬監督も大きな手ごたえをつかんだ様子だ。それだけ守備組織が機能しているからこそ、リーグ13戦無敗だったマリノスに土をつけることができた。マリノスが前回敗れたのは、5月15日の鹿島戦。まさに「マリノスキラー」ぶりを堂々と見せつけ、暫定順位を3位まで上げたのである。

 今季序盤はJ2降格ゾーンに足を踏み入れかけ、ザーゴ前監督の解任という激震に見舞われた。しかし、ここにきて本来の底力が結果となって表れてきたのは紛れもない事実。大きな1勝を糧に、先へ先へと突き進んでいくしかない。

 J1に関しては首位・川崎との勝ち点差が19も離れているため、逆転優勝は難しいだろう。しかし、YBCルヴァンカップや天皇杯制覇の可能性は残されている。クラブ創立30周年の記念すべきシーズンにタイトル獲得というのは常勝軍団全員の悲願。再来日したジーコ・テクニカルダイレクターもそれを強く願っているはずだ。

 そのためにも、マリノス戦で見せた守備の安定感を維持しつつ、荒木と上田という重要な得点源が結果を出し続けることが肝要だ。とりわけ、荒木は2024年のパリ五輪、そしてその後の日本代表エースになっていくべき存在。ゴールという結果に貪欲こだわり続け、城彰二が持つ10代最多ゴール記録(15点)を抜き、一気に日本のトップアタッカーへと上り詰めてもらいたい。

(取材・文:元川悦子)




◆【J1採点・寸評】横浜0-2鹿島|三竿、D・ピトゥカらを抑えMOMに輝いたのは?完敗のマリノスは「4.5」評価をふたりに(サッカーダイジェスト)






横浜ーー30分のM・ジュニオールの切り替えは緩さが見られた


[J1リーグ27節]横浜0-2鹿島/8月28日(土)/日産スタジアム

【チーム採点・寸評】
横浜 5
ミスのような形から先制点を奪われ、鹿島に引いて守られたのが痛かった。スペースを埋められ、スピード自慢の攻撃陣が封じ込まれた。


鹿島ーーポイントになったのは先制点


【チーム採点・寸評】
鹿島 7
先制点を奪えたことで自陣にしっかりと守備ブロックを形成できた。横浜の猛攻に対しても一人ひとりが球際で戦い、勝利への執念を見せた。

【鹿島|採点・寸評】
GK
31 沖 悠哉 6.5
7本のシュートを浴びながらクリーンシートを達成。とりわけ、59分の水沼のシュートをブロックした飛び出しは素晴らしかった。

DF
14 永戸勝也 5.5
対峙した仲川にはタイトな守備で自由を与えず。しかし、キック精度に物足りなさが残り、終盤は守備強度が落ちた。

28 町田浩樹 6.5
犬飼と連係しながら横浜をシャットアウト。つなぐところ、クリアするところの判断に迷いがなかった。

MAN OF THE MATCH
32 常本佳吾 7
勝利の立役者と言っていいだろう。スピードのある前田やエウベルに粘り強く対応すれば、逆サイドのカバーもこなした。横浜の自慢のウイングを封殺した。

39 犬飼智也 6.5
ラインを細かく調整し、90分間を通して集中力は切れず。相手に自由を与えなかった。

MF
11 和泉竜司 6 (73分OUT)
大きなインパクトを残せずとも、与えられたタスクを忠実にこなした印象。守備で評価したい。

13 荒木遼太郎 6.5 (64分OUT)
15分、DFのマークをうまく外して土居のクロスをヘディングで流し込んで先制点をゲット。大きな意味を持つゴールだった。

20 三竿健斗 7
試合終了までほとんどプレー強度が落ちず。粘りのある守備や球際の強さなど、相手にとって嫌な存在だった。

21 ディエゴ・ピトゥカ 6.5 (90分OUT)
中盤で防波堤となれば、推進力のあるドリブルでボールを運んで上田の得点をアシスト。「7」評価にしたかったが、終盤に運動量が落ちて消える時間が長かった。


鹿島ーー上田は自らの誕生日に花を添える


FW
8 土居聖真 6.5 (73分OUT)
正確なクロスで荒木の先制点をお膳立て。守備に奔走されるも、ポジティブな印象を残した。

18 上田綺世 6.5 (64分OUT)
30分、D・ピトゥカのスルーパスにうまく抜け出すと、GKとの1対1を冷静に制す。シュートはその1本のみだったが、自らの誕生日に花を添えた。

交代出場
MF
4 レオ・シルバ 6 (64分IN)
ボランチに入ると、ベテランらしい老獪なプレーで逃げ切りに貢献。堅実に仕事をこなした。

FW
9 エヴェラウド 5.5 (64分IN)
上田に代わってCFに。守備の時間が長かっただけに、攻撃で好印象は残せなかった。

MF
17 アルトゥール・カイキ 6 (73分IN)
テクニカルなドリブルでペナルティエリア内まで進入。劣勢時にうまく時間を作った。

MF
25 遠藤 康 6 (73分IN)
決して無理な仕掛けをせずに時計の針を進めることに注力。相手にとっては厄介な存在だった。

DF
2 安西幸輝 ‐ (90分IN)
左サイドハーフとして投入される。残された時間はわずかで採点はなし。

監督
相馬直樹 7
先発、交代を含めて選手が意思統一できていたのは、指揮官の手腕に他ならない。見事、横浜相手に連勝へと導いた。


取材・文●古沢侑大(サッカーダイジェスト編集部)

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。




◆【J1採点・寸評】横浜0-2鹿島|三竿、D・ピトゥカらを抑えMOMに輝いたのは?完敗のマリノスは「4.5」評価をふたりに(サッカーダイジェスト)





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