
日刊鹿島アントラーズニュース
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2020年11月5日木曜日
◆柴崎岳に必要なのは高級なプレーではない。評価向上に何をすべき?(Sportiva)

「高級なプレー」
スペイン大手スポーツ紙『マルカ』は、柴崎岳(レガネス)の得点シーンをそう表現した。
リーガ・エスパニョーラ2部、第8節のオビエド戦で、柴崎は鮮やかなゴールを記録している。味方FWマイケル・サントスがドリブルで敵陣へ突入し、ゴールラインからほとんど一か八のボールをマイナスに折り返した時、エリア内に入ってパスを受けたのが柴崎だった。その嗅覚もさることながら、立ち塞がる密集した敵の選手に対し、巧みなコントロールで裏をとって、右足でニアに打ち込んだ。
「Con Toda Calma」
実況が「まったく落ち着き払って」と感嘆するほどの技術だった。リーガ1部であったとしても、そのビジョンを備えた高いスキルは際立つだろう。
しかしながら、今シーズンでスペイン挑戦4年目となる柴崎は、「ボランチとしての価値」が試されることになるだろう。
柴崎の攻撃面での能力の高さは、鹿島アントラーズ時代から世界のトップレベルを相手にしても遜色はなかった。クラブW杯のレアル・マドリード戦は好例だろう。
とりわけ、エリア付近で前を向いてボールを受けたときの彼は無双に近い。コントロール&キックは抜群で、ビジョンも豊富。最善の選択で、敵に最大の打撃を与えられる。クラシックな10番タイプというのだろうか。FWに近いポジションで、自由にパスしたら破格の才能の持ち主だ。
もっとも、それだけではボランチ、あるいはセンターハーフとしてはトップクラスで生き残れない。
柴崎は2017年からテネリフェ、ヘタフェ、デポルティーボ・ラ・コルーニャと3チームを渡り歩いてきた。しかし、1シーズンを通して主力選手として活躍したことはない。1試合を切り取ると、抜きん出たプレーを見せ、インパクトを残している。ヘタフェ時代には、バルサ戦でセンセーショナルなゴールを決めた。攻撃センスの輝きは、日本人MFとして圧倒的と言える。
一方で、守備面の強度に弱さが見える。たとえば、五分五分のボールの取り合いで劣勢になってしまい、ラインを突破される。また、背後を見ながらコースを切って、侵入した敵を潰すような狡猾さがない。受け身になるチームでは、起用法が難しいだろう。
その結果、これまで多くの監督に才能を評価されながらも、ボランチでの起用機会が減っていって、トップ下、サイドなどで試された後、やがてセカンドオプションとなる傾向がある。
「岳は格別な選手。サッカー選手として、オールマイティーな能力を持っている」
デポルの監督を務めたフェルナンド・バスケスはそう言って、昨シーズンの終盤戦で柴崎を重用した。しかしチームは失速し、2部B(実質3部)への降格を余儀なくされているのだ。
「チームを勝利させるボランチ」
スペインでは、チームに勝ち星をつけられるボランチが評価される。自らゴールすることも悪くないが、それよりもチームを機能させ、周りの選手の実力を発揮させる、「回し役」と言えばいいだろうか。そのためには、守備が基本となる。持ち場で負けない、破られない、そこでの精強さによって、攻撃に猶予を与えられるからだ。
今シーズン、第9節終了時点で柴崎は5試合に先発出場し、3試合に交代出場している。ゴールだけでなく、アシストも記録。現状ではレギュラーと言えるだろう。
チームも5位と、昇格に向け、まずまずの順位をキープしている。攻撃陣のメンツは2部では屈指と言える。ボルハ・バストンはエイバル時代、得点を量産したストライカーでエースとして期待される。すでに3得点のサビン・メリーノは昨シーズン、デポルで柴崎とチームメイトだった。そしてホセ・アルナイスは、バルサでもデビューを飾った大器で、2部で再起を目指している。
懸念は、失点の多さだろう。直近のサバデル戦も、圧倒的に攻めながら決め切れず、一発に沈んだ(柴崎は後半21分から途中出場)。ここまで5勝4敗と、どうも安定感がない。
そこで、柴崎は周りの選手を生かすような役割が求められる。攻守の舵を取る。まさにボランチ(ハンドル)の語源の化身となれるか――。
同じことは日本代表についても言える。11月5日には招集メンバーの発表が行なわれる予定だが、柴崎が選ばれることは間違いないだろう。実力、実績ともに十分だ。

◆FW垣田2発! 徳島が“中2日”連勝で首位キープ、磐田は首位連破ならずMF遠藤加入後初黒星(ゲキサカ)

[11.4 J2第31節 徳島3-1磐田 鳴門大塚]
J2リーグは4日、第31節を各地で行い、首位の徳島ヴォルティスがジュビロ磐田を3-1で破った。鹿島から期限付き移籍中のFW垣田裕暉が今季通算12ゴールとする2得点を挙げ、首位をキープした。
前節では群馬を相手に劇的な逆転勝ち(○3-2)を収め、首位に返り咲いた徳島。ミッドウィークの今節では、MF遠藤保仁の加入後6試合負けなしが続いている磐田をホームに迎えた。磐田は前節で首位に立っていた福岡を2-1で破っており、2試合連続での対首位チーム。徳島は前節から先発3人、磐田は5人を入れ替えて中2日での連戦に臨んだ。
試合は前半から大きく動いた。まずは前半14分、徳島はMF藤田征也のパスカットから攻撃をスタートし、ワンタッチパスでMF渡井理己が前へ。相手DFと駆け引きしながらCBとSBの間を突くスルーパスを送ると、絶妙なタイミングで飛び出した垣田が冷静にGKをかわしてゴールに流し込み、先制点を奪った。
磐田も前半16分、DF伊藤洋輝の果敢なミドルシュートでCKを獲得し、そこからスコアを動かした。G大阪から電撃加入を果たした遠藤がキッカーを務め、空中でスライスするインスイングのボールを蹴り込むと、フリーになっていた伊藤が高い打点からヘディングシュート。このボールが相手に当たってゴールマウスに吸い込まれた。
それでも徳島の主導権は変わらない。前半18分、カウンターから左サイドを攻め上がったFW西谷和希のシュートはGK八田直樹の好セーブに遭ったが、21分にMF岩尾憲のロングフィードから勝ち越し点。右サイドの裏に走った藤田がゴール前にクロスを送ると、ニアで垣田がつぶれ、ファーの西谷が相手DFをうまくかわして左足で流し込んだ。
2-1のまま迎えた後半開始時、徳島は連戦を見据えてか、DF内田航平と藤田に代わってDF石井秀典とFW岸本武流を早くも投入。すると22分、MF小西雄大と岩尾が絡んでサイドを広く使った攻撃から岸本が右サイドを打開すると、アーリークロスに垣田がダイビングヘッドで合わせ、リードを2点に広げた。
苦しくなった磐田は遠藤のセットプレーでゴールに迫る場面もつくるが、GK上福元直人のビッグセーブにも阻まれて反撃の1点が遠い。35分にはセットプレーからまたも垣田にネットを揺らされ、オフサイドで命拾いしたものの、劣勢は明らかだった。試合はそのままタイムアップ。7試合ぶりの黒星となった磐田は残り11試合でJ1昇格圏との勝ち点差が18に広がり、今季のJ1復帰は苦しい状況となった。
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