鹿島アントラーズのレネ・ヴァイラー監督が、初のオンライン取材に応じた。
今シーズンから鹿島で指揮を執ることとなったヴァイラー監督。しかし、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大受け、日本政府が外国人の新規入国を禁止。その影響で合流できていなかった。
そのヴァイラー監督は、11日に来日。当初は合流まで時間がかかる予定だったが、スイスからの入国は待機期間がいらないこともあり、13日から合流。早速トレーニングに参加した。
ついに鹿島での指揮がスタートするヴァイラー監督。改めて合流できた心境を語った。
「来日できたことが非常に嬉しいし、やっと仕事がスタートできる。雰囲気を含めて、良い環境にいると思う」
鹿島のクラブハウスを訪れて選手たちとも顔を合わせたヴァイラー監督。ここまでの鹿島の試合は「全部見ている」とし、「良い印象も、悪い印象も、良い部分も、悪い部分も色々あった。ただ、そこをいきなり変えることは難しいので、徐々にやっていきたい」と、少しずつチームを変えていくことを口にした。
「システムの話はあまり好きではない」と語るヴァイラー監督が大事にするのは、「選手の能力をまずは発揮させること」だという。システムありきではなく「1人1人が持っている能力を最大限引き出せるようにするのが指導者。彼らがどのシステムが1番良いかを伝えてくれると思う」と、選手たちの能力やパフォーマンスを考えて決めていくとした。
その点では「岩政コーチだけではなく、コーチ陣全員が良い働きをしてくれたので感謝したい」とここまでチームを率いた岩政大樹コーチらに感謝。「選手たちを会話をし観察しながら、1番良いものを模索していきたい。選手が力を最大限発揮できる形で、最も強いメンバーを送り出して戦っていきたい」と、チームの作り方について言及した。
ここまでのリーグ戦の結果については「非常に素晴らしい結果だと思う。僕の影響はそこには全くなく、彼らが十分にやった成果だと思う」とコーチ陣、選手たちを称え、「他のチームもスタートをよく切るのは難しい。ここからできるだけ多くの勝ち点を稼ぐことをしていきたい」とコメントした。
その点では鹿島はタイトルが求められる。ヴァイラー監督は「当然大きな期待をされているということは、十分承知している。ただ、それを成功に導くためには、選手個々が成長しなければいけないし、向上しなければいけない」とコメントした。
また、「優秀な選手を育てられれば強いチームになり、強いチームになれば成果が出る。そこを認識しなければいけない」と、認識について理解してもらいたいとコメント。「今日、明日で全てが変わることはない。日々変化していくことが大事だ。日々選手を育てるための目標を達成し、みなさんが求めるエンターテインメント性を出していければと思う」と、時間を掛けて改善していき、最後には成果を出したいとした。
自身の監督としての強みについては「監督というのは選手を育てることをやらなければいけない。選手の特徴を見極める能力、それをするために心を込めて、気持ちよくやれなければいけないので、心を掴むということ。選手のパーソナリティを育てるというところで、そこを見極める能力は長けていると思う」と選手を育てる部分は自信があるようだ。
そのヴァイラー監督が日本でキャリアを始めることにした理由については「Jリーグに関しては非常に良い印象があった」と語り、「決定的な部分は、日本という国。これがオファーを受ける1つの理由だった。楽しみであり、期待に応えられるように取り組んでいきたい」と、日本でのキャリアに興味があったという。
今後自身がやっていくことについては「最大限やらなければいけないことは選手の分析」と、改めて語り、「性格、スキル、長所・短所を分析しなければいけない。短所にどう取り組むのか。どう意識して成長するかが重要」と、マイナス面にどう向き合うかが重要とのこと。「選手のポテンシャルを最大限引き出すことが重要で、それをチームに生かすことが大事だ」とした。
◆強みは「選手の特徴を見極める能力」、ついに合流した鹿島のレネ・ヴァイラー監督が意気込む「ポテンシャルを最大限引き出すことが重要」(超WORLDサッカー!)