日刊鹿島アントラーズニュース

Ads by Google

2018年4月8日日曜日

◆【北九州 vs 相模原】 ウォーミングアップコラム:新たなる9番、ダヴィ! 北九州の得点力アップへ、活躍誓う(J's GOAL)





空白となっていた北九州の背番号9が決まった。このポストに入ったのが、12年の甲府で38試合32ゴールを決めてリーグ得点王に輝いているダヴィだ。貪欲さは衰えを知らず、「ゴールを決めるために北九州に入った。昇格のために頑張りたい」と熱く意気込みを語る。

北九州はここまで決定的なチャンスで決めきれない場面も目立ち、13位と低空飛行。ダヴィは明治安田J3リーグを「上手い選手が多い。外国籍選手も多くて、とても強いカテゴリー」とした上で、「まだリーグ戦は始まったばかり。ホーム戦は全て勝ち、アウェイでも勝点を取って行ければチャンスはある」と強調し浮上を誓う。

下を向かないのもストロングポイントで、首脳陣もその心意気を買う。佐野達強化育成本部長は「得点力」を獲得要因に挙げつつ、「ダヴィは魂を出してプレーできる。今年のチームはおとなしい選手が多いので、ダヴィが入ることで活性化につながる」とも説明。森下仁之監督は「ゴール前での決定力があるし、どんな形でもプレーできる。いろんな経験をしてきていて、若い選手にとってお手本になるプレーがたくさんある」と話し、ダヴィに触発された若手の伸びにも期待を寄せる。

話は逸れるが、これまでの北九州でも背番号9は得点力の高い選手が担い、チームの雰囲気作りでも役目を果たしてきた。近年では原一樹(讃岐)が3年にわたって背負い、3年間でリーグ戦36ゴールをマーク。11年には大島康明が三浦泰年監督(当時)との「男の約束」で覚醒し、同年秋には連続ゴールで勝利を呼び込んだ。JFL時代は藤吉信次が9番を付け、明るさを前面にチームを昇格へとリードしている。

系譜を引き継ぐダヴィ。「北九州市は名古屋よりはコンパクトだけどきれいな街。住んでいる人も優しい。本山(本山雅志)、大地(川島大地)、聖(花井聖)とは一緒にプレーしていたので、コミュニケーションは取りやすい」と話して、サッカーに打ち込める環境で昇格に注力。早ければ今節の相模原戦での出場の可能性があり、実現すれば本山とダヴィのコンビネーションが見られるかもしれないし、ダヴィと川口能活がにらみ合うような場面もありそうだ。
もっとも、まだチームへのフィットが万全とは言えず、出場のタイミングには慎重な判断がなされるだろう。ただJ1、J2で二桁ゴールを挙げてきたダヴィがミクスタで大暴れするのも決して遠い話ではない。「チームのポテンシャルは高く、力を合わせればすごく伸びると思う。頑張って、たくさんのゴールを決めたい」。北九州にやってきた新たなる9番が、勝利へのゴールを積み上げる。

文:上田真之介(北九州担当)


明治安田生命J3リーグ 第6節
4月8日(日)14:00KO ミクスタ
ギラヴァンツ北九州 vs SC相模原


【北九州 vs 相模原】 ウォーミングアップコラム:新たなる9番、ダヴィ! 北九州の得点力アップへ、活躍誓う




◆【松本 vs 讃岐】 ウォーミングアップコラム:好調の高崎寛之、“同窓対決”を制し、試合も制する(J's GOAL)





春の足音が聴こえる松本で、高崎寛之(写真)がめきめきと調子を上げている。前々節・山口戦ではアクシデントによる前半途中からの出場ながら試合の流れにスムーズに乗り、投入直後に今季初得点。前節・大宮戦でも最前線で体を張り、駒沢大で同期の菊地光将と熱のこもったマッチアップを繰り広げた。あまりの激しさにピッチに倒れ込む場面もあって心配されたが、試合後には「勝負事なので、それも仕方ないこと。同級生なので(マッチアップは)楽しかったですし、またNACK5スタジアム大宮で逢えるのを楽しみにしたい」と笑顔で“ノーサイド”を強調した。

チーム練習が終わった後、反町康治監督の見守る中で行われるアタッカー陣中心のシュート練習にも積極的に参加している。ワンツーで飛び出してシュート、斜めに走り込みながらシュート、相手DFを切り返してシュート――。シチュエーションこそ日によって様々だが、右足でも左足でも正確かつ強烈なシュートを枠内へと叩き込む姿が印象に強い。ゴール前での巧さと力強さは、やはりチームでも指折り。状態も上がってきている今、昨季のような得点量産も多いに期待される。

反転攻勢に打って出たい松本にとって、今節・讃岐戦は重要な意味を持つ。その一戦を前に、「昨季のアウェイゲーム(J2第40節)では1-1の引き分けに終わっており、力の差はない相手だと思っている。個人的にもここまで1ゴールしか取れていないので、2連勝に貢献できるように頑張りたい」と闘志を燃やす。また讃岐の得点源である原一樹は大学の1年先輩にあたり、「パンチ力とキープ力が高く、前線で起点となれる選手。やはり、そこは潰さなければいけない」と評した。2戦続けての“同窓対決”も、試合のカギを握ることだろう。

文:多岐太宿(松本担当)


明治安田生命J2リーグ 第8節
4月8日(日)14:00KO 松本
松本山雅FC vs カマタマーレ讃岐


【松本 vs 讃岐】 ウォーミングアップコラム:好調の高崎寛之、“同窓対決”を制し、試合も制する



◆ヘタフェ、アラベスに敗れ2連敗…6試合ぶり先発の柴崎は62分までプレー(サッカーキング)





2018.04.07 20:00
エスタディオ・デ・メンディソローサ
アラベス 2 終了 0 ヘタフェ

 リーガ・エスパニョーラ第31節が7日に行われ、アラベスとヘタフェが対戦した。

 前半をスコアレスで折り返すと、後半立ち上がりの48分に試合が動く。セットプレーからビクトル・ラグアルディアが頭で決め、ホームのアラベスが先制する。75分にはムニル・エル・ハダディが追加点を奪った。

 試合は2-0で終了。アラベスは5試合ぶりの勝利。一方のヘタフェは2連敗となった。ヘタフェに所属する日本代表MF柴崎岳は6試合ぶりに先発出場し、62分までプレーしている。

【スコア】
アラベス 2-0 ヘタフェ

【得点者】
1-0 48分 ビクトル・ラグアルディア(アラベス)
2-0 75分 ムニル・エル・ハダディ(アラベス)


ヘタフェ、アラベスに敗れ2連敗…6試合ぶり先発の柴崎は62分までプレー



◆ケルン対マインツの残留争い直接対決はドロー…大迫は得点演出、武藤は欠場(サッカーキング)





2018.04.07 22:30
ライン・エネルギー・シュタディオン
ケルン 1 終了 1 マインツ

 ブンデスリーガ第29節が7日に行われ、17位ケルンと16位マインツが対戦した。

 7分、大迫勇也が左サイドのレオナルド・ビッテンコートに展開。クロスをヨナス・ヘクターが頭で決めて、ホームのケルンが立ち上がりに先制した。前半はケルンの1点リードで折り返す。

 後半に入り50分、ジュリオ・ドナーティがクロスを上げる。パブロ・デ・ブラシスがヘディングでゴールネットを揺らし、マインツが同点に追いつく。後半アディショナルタイムにはマインツに決定機が訪れたが、GKティモ・ホルンがビッグセーブを見せた。

 試合は1-1で終了。残留争いの大一番は勝ち点1を分け合う結果となった。ケルンの大迫は先発出場し、69分までプレー。マインツの武藤嘉紀はメンバーから外れている。

【スコア】
ケルン 1-1 マインツ

【得点者】
1-0 7分 ヨナス・ヘクター(ケルン)
1-1 50分 パブロ・デ・ブラシス(マインツ)


ケルン対マインツの残留争い直接対決はドロー…大迫は得点演出、武藤は欠場




◆日豪サッカー新時代(NAT)第92回「咆哮」(日豪プレス)




第92回 咆哮
文・植松久隆 Text: Taka Uematsu


シドニー中心部から、車で南下すること1時間半。風光明媚なNSW州第3の都市ウーロンゴン。この街のクラブ、ウーロンゴン・ウルブズが今、熱い。

3月初旬、FFAとAリーグが正式に「2019/20シーズンからの2クラブ新規参入によるAリーグ拡張」を発表。その瞬間に全豪各地のさまざまなクラブによる誘致活動を通した「2枠」の争奪戦の火蓋が切って落とされた。

その誘致レースの最右翼の1つと目されるのが、地元で「ウルヴズ」と呼ばれ愛されてきたウーロンゴン・ウルヴズだ。ウルヴズには、クラブCEOのクリス・パパコスマスをして「明日、Aリーグに入れと言われればすぐにでも参加できる」と言わしめるように既存のインフラが充実している。

さすがにCEOの豪語は言葉半分で理解するにしても、確かにNSW州のイラワラ地域の雄として、その存在感を発揮してきただけのことはある。すぐ横に太平洋の大海原を抱く全豪でも有数のロケーションを誇るWINスタジアム。地域に根付いたジュニア・育成のシステム、毎回ホーム・ゲームに足を運ぶ熱心なファン・ベース。更なる強みは、シドニーからメルボルンまでの「Aリーグ空白地域」を埋めるにふさわしい地理的要件。経営規模の拡大や更なるスポンサー獲得などの努力課題がないわけではないが、未だに姿形のない他の誘致活動よりは、かなり先んじているのは間違いない。

そして、何よりも、今季のウルヴズを注目の存在たらしめているのが、2人の日本人選手の存在だ。既に本紙にも度々登場しているウルブズの絶対エースFW田代有三(35)に加え、今季は田代の盟友にして、名門鹿島アントラーズが育んだ至宝の1人でもあるMF野沢拓也(36)が加入。3月10日に開幕したばかりの今季のNPLNSW1(NSW州1部)では、2試合を消化して1勝1分とまずまずのスタートを切ったチームで、共に両試合に先発出場。主力としてチームをしっかりと支える。

ウルブズが、最速でのAリーグ切符をつかみ取るのに必要なのは目に見える「結果」。田代には、エースとして勝利に直結するゴールの量産、昨季の10得点以上の結果が期待されるが、中盤に天才MFが控える今季は、より最前線での働きに集中できるので、おのずとゴール数も積み上がってくるはず。2人の日本人の獅子奮迅(ししふんじん)ならぬ狼奮迅の大活躍で狼軍団は何度、勝利の咆哮(ほうこう)を上げられるだろうか。目が離せない。

【うえまつのひとり言】
ようやく、サッカルーズの新体制がスタートした。既に合宿に入ったチームには、Aリーグで活躍する旬の選手が順当に招集された。果たして、欧州での親善試合2連戦(ノルウェー戦24日、コロンビア戦28日、いずれも豪州時間)で、どんな顔ぶれがどんな戦いぶりを見せるのか楽しみだ。


日豪サッカー新時代(NAT)第92回「咆哮」


◆浦和新監督候補にオリヴェイラ氏 鹿島で3連覇の名将(スポニチ)





 浦和の新監督として07〜09年に鹿島で3連覇を達成したオリヴェイラ氏(67)の就任が7日、有力となった。複数の関係者によれば今週中にもオリヴェイラ氏と接触し、本格交渉を進める方針。ブラジルの他クラブからもオファーを受けているが、浦和がリードしているという。選手の掌握術に優れた情熱的な指揮官で、エース興梠は鹿島時代に指導を受けている。

 浦和は2日に堀前監督を解任し、現在は暫定的に大槻監督が指揮を執る。淵田社長は「5月初旬までには新監督を決めたい」と話している。当初、スポルチ・レシフェ(ブラジル)のネルシーニョ監督を筆頭候補に交渉を進めたが、契約年数など条件面で合意には至らなかったという。


浦和新監督候補にオリヴェイラ氏 鹿島で3連覇の名将



◆得点力不足の鹿島、湘南を崩せず 肩落とす大岩監督/J1(サンスポ)





 明治安田J1第6節第1日(7日、湘南2-1鹿島、BMW)鹿島はまたも得点力不足を露呈した。序盤に同点に追い付いた後はボールを保持する時間が長かったが、組み立てに工夫を欠き湘南の守りを崩せなかった。6試合でわずか3得点。大岩監督は「クロスの精度や、中に入っていくタイミングが合わなかった」と肩を落とした。

 日本代表DF昌子を欠いた守りは今季初の2失点。アジア・チャンピオンズリーグでは日本勢一番乗りで16強入りを決めたが、課題山積の状況だ。

湘南・チョウ貴裁監督
「最後にDFがあそこでシュートを打てるのがうちのストロングポイントだ。ピンチをしのぐことによってチャンスが出てくるのはサッカーの定石」

鹿島・大岩監督
「リスクを負って攻撃に出たが、自分の意図した形で表現できなかった。結果が出なかったことは自分の責任として受け止め、次に生かしたい」


得点力不足の鹿島、湘南を崩せず 肩落とす大岩監督/J1




◆鹿島大岩監督、土壇場で湘南に敗れ「悔し過ぎて…」(ニッカン)





<明治安田生命J1:湘南2-1鹿島>◇第6節◇7日◇BMWス

 鹿島アントラーズの大岩剛監督(45)は、後半ロスタイム4分の失点で湘南ベルマーレに敗れた試合後の会見で、取材陣の質問に対し「今日のゲームの後なので、冷静になろうと思っているんですけど、悔し過ぎてですね…」と、あふれ出る悔しさを抑えきれなかった。

 前半5分にオウンゴールから失点を許したが、直後の同7分にFW鈴木優磨(21)のゴールで追いついた。その後は主導権を握り、シュート数では16対4と大きく上回りながら、度重なる決定機をものに出来なかった。後半だけでも10本のシュートを放ち、後半41分にはMF小笠原満男に代えて、FW金森健志を投入。リスク覚悟で攻めに出たが、土壇場にまさかの失点を喫した。

 大岩監督は、会見の冒頭から「非常に悔しい試合です。特に後半、いい形があった中で決めきれなかった。湘南さんの勢いが、ああいう失点につながった」と悔しさを吐露した。その後、ハーフタイムに「前線から連動した守備が出来ているので後半も続けること」と選手に指示を送ったことに対し「選手たちの力は、鹿島は日本一のレベルにあると思う。そういうチームが攻撃的にリスクを負って前に行くのは、周囲から支持される歴史に残るチームになると思うが、手応えは?」と聞かれると、そこでも悔しさを吐露した。

 大岩監督 今日のゲームの後なので、冷静になろうと思っているんですけど、悔しすぎてですね…自分が指導する中で、やろうとしているのは、おっしゃるとおり。でも、これは…対戦相手があり、自分たちのコンディションがあり、起用法…けが人含めやっている。タイミングが合わず、うまくいかないことがある。今日のように点を取れない中、リスクを負って攻めることもやっていく。今日、敗戦しましたけど、この日程でやろうとする意欲は受け止めているつもり。

 その上で、大岩監督は「ああいう形で失点し、敗戦したのは選手じゃなくて私が責任を負って、次に生かしたい」と自らの責任であることを強調した。【村上幸将】


鹿島大岩監督、土壇場で湘南に敗れ「悔し過ぎて…」

◆鹿島鈴木弾で主導権握るも…また2点目が遠かった(ニッカン)





<明治安田生命J1:湘南2-1鹿島>◇第6節◇7日◇BMWス

 鹿島アントラーズが「3分」と表示された後半ロスタイムの3分45秒に決勝点を奪われた。

 後半41分にMF小笠原をFW金森に交代。リスクを負って攻めたが、裏目に出た。前半5分のDF犬飼のオウンゴールを2分後にFW鈴木が取り返し、シュート数も湘南の4倍の16本ながら、また2点目が遠かった。アシストのMF三竿健は「今は苦しい時期。ここを乗り切れたらみんな大きく成長する」と言い聞かせた。


鹿島鈴木弾で主導権握るも…また2点目が遠かった



◆【鹿島】奇策実らず痛恨失点で湘南に敗戦…大岩監督「自分の責任と把握して次につなげる」(報知)





 ◆明治安田生命J1リーグ第6節 湘南2―1鹿島(7日・BMWスタジアム平塚)

 鹿島は湘南に1―2で敗れた。相手の4倍となる16本のシュートを放ったが得点は前半7分のFW鈴木優磨のゴールのみ。後半ロスタイムに決勝点を許した。

 後半34分にDF西大伍を下げてMF永木亮太を右サイドバックで起用。同41分にはMF小笠原満男を下げてFW金森健志を投入し、MF安部裕葵をボランチに回す積極的な采配に出たが、前掛かりになった隙を突かれた。

 鈴木は「冷静に考えられない。スタッフ、選手全員で見つめ直さないといけない。相手の方が戦っていた。『どこかで点が取れるんじゃないか』『どこかで守れるんじゃないか』という気持ちがあったと思う。歯車が上手くかみ合っていない」と悔しさをにじませた。大岩剛監督は「非常に悔しい試合。勝ちにいくつもりでリスクを背負った。自分の責任と把握して次につなげたい」と厳しい表情で語った。





【鹿島】奇策実らず痛恨失点で湘南に敗戦…大岩監督「自分の責任と把握して次につなげる」



◆2018明治安田生命J1リーグ 第6節(オフィシャル)




明治安田J1 第6節

ラストプレーの決勝被弾。鹿島、湘南に敗れる。

5月20日まで続く怒涛の連戦、第3ラウンド。鹿島がラストプレーの失点で痛恨の敗戦を喫した。J1第6節、湘南ベルマーレとのアウェイゲームに臨むと、開始5分で先制点を許したものの、2分後に鈴木がゴールを決めて同点に。以後は何度もチャンスを作り出したものの、追加点を決められずにいると、後半アディショナルタイムに決勝ゴールを奪われて1-2と敗戦。今季2敗目を喫した。

3月31日に再開したJ1第5節から、すでに2試合を戦った鹿島。札幌とのホームゲームは不甲斐なきスコアレスドローに終わり、そして4月3日の上海申花戦ではアウェイで負った2点ビハインドを挽回してみせた。2-2の引き分けに持ち込み、ラウンド16進出を意味する1ポイントを獲得。グループステージ突破という最低限の目標を達成し、チームは翌4日の夕方に鹿嶋へと帰還した。

次なる戦い、相手は昨季のJ2王者だ。上海からの飛行機移動、そして帰国から実質中2日で迎えるアウェイゲーム。わずかな時間で最善の準備を進めるべく、選手たちは集中力を高めていった。リカバリートレーニングでコンディション調整に努め、そして課題の克服を期してボールを追う。上海申花戦で1ゴール1アシストと大車輪の活躍を見せた鈴木は「前半を無失点に抑えていれば、勝てた試合だった」と反省の弁を述べていた。ここ2試合連続でドローに終わった一因が、前半の低調なパフォーマンスにあることは明白だった。永木は「それが課題の一つ」と言い切り、「相手を上回ることができるようにしないと」と誓っていた。

試合前日、春の嵐に見舞われたクラブハウスでは、熱気を帯びたミーティングが繰り広げられていた。大岩監督は「なかなかうまくいかないことが多いので、続けて伝えていくこと、そして選手が意識を持つことが大事。あとは『自分たちがやるべきことを整理しよう』という話をした」と内容を明かした。そしてグラウンドへ出た選手たちは、さっそく実戦形式のトレーニングで連係を確認。入念にコミュニケーションをとる姿が見られた。植田は「練習でイメージを共有できた」と話し、コンビを組む犬飼も「自分たちが主導権を握りたい」と意欲を見せていた。



試合が続く日程を見据えながらメンバー編成を行うと語っていた指揮官は、上海申花戦から5名の先発変更を施した。GKはクォン スンテ、最終ラインには今季初先発の西が並び、ボランチの一角には三竿健斗が復帰。そして2列目には土居、前線に金崎が指名された。その他、最終ラインは植田、リーグ戦では鹿島加入後初先発となる犬飼、山本が並ぶ。そして2日前に39回目の誕生日を迎えた小笠原がボランチに君臨し、上海のゴールネットを揺らしたレアンドロと鈴木も攻撃陣を形成。またベンチにはGKの曽ケ端、リーグ戦では初のメンバー入りとなった小田と山口、古巣との対峙に向かう永木、安部、中村、金森が座る。



朝から曇り空に覆われ、強風が吹き荒れた土曜日。2年ぶりの平塚遠征に臨む背番号12が、続々とスタジアムへ足を運んでいく。目指すものはただ一つ、3試合ぶりの勝利だ。アントラーズレッドで埋め尽くされたビジタースタンドから、大きなチームコールが叫ばれる。陸上トラックの先へ、ともに戦う選手たちへ、ホームチームを凌駕する熱量が送り届けられた。鹿島の魂を体現し続ける闘将、そして先発復帰を果たした背番号22の誇りと信頼が平塚の夜空に響き渡る。そして19時3分、勝ち点3を奪うための90分が始まった。

セカンドユニフォームに身を包んだ選手たちは、課題として挙げられていた「試合への入り方」を克服すべく開始直後から積極的に相手の背後を狙っていった。植田が2トップを狙ったロングパスを繰り出し、得点への意志を見せる。ルーズボールの奪い合いとなって落ち着かない展開だったが、ホームチームの勢いを受けることなく、しっかりと応対して時計の針を進めていた。

だが、鹿島は思いがけない形で失点を喫してしまう。5分、左サイド深くにパスを出されると、中央へのクロスに犬飼が対応。相手よりも先に軌道を確保したものの、後方へ戻りながらのヘディングがゴールネットを揺らしてしまった。0-1。鹿島でのリーグ戦初先発、並々ならぬ思いでピッチに立った背番号39のオウンゴールで、ビハインドを負うこととなった。



また、なのか――。開始早々に敵地で喫した失点が、閉塞感と化してピッチを覆いかねない展開。それでも鹿島は底力を見せる。オウンゴールからわずか2分後、植田が中盤右再度まで進出して迫力満点のプレスでボールを奪い、カウンターを発動。スピードを上げて敵陣左サイドへ展開すると、健斗が狙い済ましたラストパスを通す。ペナルティーエリア右側で待っていたのは鈴木だった。飛び出してきた相手GKをあざ笑うかのように、冷静かつ正確に右足で浮かせたシュートがゴールネットを揺らす。緑と青の沈黙、アントラーズレッドの歓喜。1-1。背番号9の公式戦2試合連続ゴールで、鹿島が早々と同点に追い付いた。









勢いに乗った鹿島は、敵陣でセカンドボールを拾う回数を増やし、ポゼッション率を高めるとともに湘南を押し込んでいく。16分には中盤で金崎が反転し、縦へ突破。スピードを上げて右サイドへ展開し、深い位置まで押し込んでから西がピンポイントのクロスを上げる。ペナルティーエリア中央で待っていた鈴木がダイビングヘッドでゴールネットを揺らしたが、判定はオフサイド。鮮やかな連係からゴールまで到達したものの、得点は認められなかった。以後も攻勢をかける鹿島は、29分にもレアンドロがペナルティーエリア左側からの鋭い切り返し、そして左足シュートでゴールを脅かしたものの、ネットを揺らすことができない。











35分頃からは雨が降り始めた平塚で、鹿島は積極的に2点目を目指した。小笠原が繰り出すセットプレーからゴール前へ迫る場面も増え、43分には右CKから金崎がヘディングシュート。しかし枠を捉えられず、前半は1-1で終了した。



ビジタースタンドを埋め尽くしたアントラーズレッドが待つゴールへ。後半45分、勝ち越しを目指す戦いが始まった。開始直後の46分に金崎がミドルシュートを放つなど、得点への意欲を押し出していった鹿島だが、歓喜の瞬間はなかなか訪れない。56分にはペナルティーエリア右側から鈴木が鋭い突破で強引にカットイン。金崎やレアンドロもゴール前に詰めて何とか押し込もうとしたものの、決定機を作るには至らなかった。









大岩監督は69分、土居に代えて安部を投入。サイドハーフに背番号30を配して活性化を図る。しかし、敵陣深くまで進出してもラストパスやフィニッシュの精度を欠く場面が多く、もどかしいプレーが続いてしまった。77分にはレアンドロがペナルティーエリア左側から右足で巻いてファーサイドを狙ったシュートを放ったものの、枠を捉えられなかった。









タイスコアのまま、勝負は残り10分強。指揮官は79分に永木を右サイドバックで起用し、攻撃時の推進力として期待をかけた。慣れ親しんだ古巣の本拠地で出番を得た背番号6は85分、ピンポイントのクロスで鈴木のヘディングシュートを演出。しかし、相手GKの正面を突いてしまった。





残り5分を切り、大岩監督は金森を投入。攻撃の枚数を増やし、リスクを負って追加点を奪いに行った。だが、最後に歓喜の瞬間を迎えたのはホームチームだった。3分と表示されたアディショナルタイムが4分台に達しようかという最終局面で、ペナルティーエリア左側を山根に突破される。次の瞬間、強烈なシュートを決められてしまった。1-2。そして失点の直後、試合終了のホイッスルが鳴り響いた。





ラストプレーで決勝ゴールを許し、鹿島は勝ち点を得ることすらできなかった。永木は「重く受け止めないといけない」と言い残してスタジアムを後にした。次戦は中3日で迎えるJ1第7節、FC東京戦。味の素スタジアムで勝利を収めるために、チームは鹿嶋へ戻って準備を進めていく。全員で這い上がらなければならない。

【この試合のトピックス】
・鈴木が今季のJ1初得点を挙げた。公式戦では2試合連続ゴール。
・西が今季の公式戦初先発を果たした。
・2年目の小田とルーキーの山口が自身初のリーグ戦試合メンバー入りを果たした。

監督コメント

[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
・前線から連動したいい守備ができているので後半も続けること。
・攻撃の時、相手のボックス脇を効果的に使おう。
・攻守の切り替えを早く後半も集中して戦い続けよう。

湘南ベルマーレ:チョウ キジェ
・球際に激しく2ndボールを拾おう。
・最後の部分でしっかり身体を張ること。
・クロスに積極的に入っていこう。

[試合後]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
非常に悔しい試合。特に後半はいい形があったので、1つ(得点を)取りたかった。その中で、湘南の勢いが最後の失点につながってしまったと思う。

Q.金森選手を投入したことについて。点を取る意図だと思うが、守備が薄くなったように思う。バランスが悪くなった印象があるが?

A.そのようには感じていない。あのような形もあるということを選手には伝えていた。勝ちに行くつもりでリスクを負うポジション取りをした。結果が出なかったので、自分の責任として次に活かしたい。

Q.右サイドで攻撃を作れている中でも、膠着している時間帯が長かったと思うが?

A.相手を押し込むことはできたが、クロスの精度やゴール前に入っていく選手のタイミングや人数といった部分が合わなかった。リスクを負って金森を起用したが、自分が思うような形では表現できなかった。

Q.大岩監督が就任した後、イメージの変更があったように思う。積極的にボールを奪いに行く、リスクを負って前に行くというサッカーで支持されるようなチームになると思うが、手応えはどうか?

A.冷静になろうとは思っているが、悔しすぎて言葉にするのが難しい。質問で言われているようなことをしているが、相手あってのことであり、コンディションやケガなどもあってのことで、様々な理由からうまくいかないことがあると感じている。今日のようになかなか点が入らない中でリスクを負って攻撃することは続けていくつもりでいる。今日は負けてしまったが、この日程の中でやろうとしている選手たちの気持ちと意欲は受け止めているつもりなので、次に向けて準備をしていこうと思っている。

Q.湘南対策の内容と、どのくらいできたという手応えなのか?

A.対策は選手たちに伝えた。自分たちのコンディションを踏まえたうえで、そして試合の中でいろいろな流れがある。前節の札幌戦や直近の上海申花戦、試合の入り方が我々の課題としてあるので、そのことを含めて選手たちに伝えた。湘南に対しては前線から制限をかけてボールを奪うということを伝えていた。前半から非常によくできていたと評価しているが、最後に失点して敗戦したことの責任を自分が負って、次に活かしたい。


湘南ベルマーレ:チョウ キジェ
シュートを決めた瞬間に試合が終わるという経験は初めて。アントラーズはアントラーズの良さを出していて、我々もスタイルは違うが、対抗していったので良い試合だったと思う。ここ4試合は勝てていなかったが、特に鼓舞することなく送り出した。いろいろなケガや離脱者がいる中で、喉が渇いていても水を飲む時間がないくらい、息つく間もない試合だったと思う。勝因は間違いなく、両ゴール前での部分。守備陣もそうだし、攻撃のところで、DFが最後にあのようなシュートを打てるということは我々のストロングポイントでもある。もしかしたら試合が終わっていたかもしれない中で、神様も味方してくれたと思う。


選手コメント

[試合後]

【鈴木 優磨】
今は冷静に考えることが難しい。自分自身、選手、スタッフ全員が見直さないといけないと思う。相手の方は戦っていたし、球際に激しく来ていた。今日もサポーターがたくさん来てくれたのに勝てなくて申し訳ない。

【永木 亮太】
この結果を重く受け止めないといけない。アントラーズにとって敗戦はいけないこと。2度と繰り返さないように頑張っていくしかない。慣れ親しんだスタジアムで気持ちも入っていたけど、このような結果になってしまって本当に悔しい。

【犬飼 智也】
同点に追い付いたとはいえ、早い時間でオウンゴールをしてしまって、最後にあのような形で試合が終わってしまったので申し訳ない。最後の失点は、90分のどこかで隙を作ったことが出てしまったと思う。

【土居 聖真】
最後にバランスが崩れてしまった。もったいない試合ばかりしている。良い形も作れていたし、攻撃も守備も札幌戦から修正して対応ができていた。次にぶつけるしかない。

【三竿 健斗】
アシストの場面はできるだけ早く優磨に届けようとインステップで蹴った。立ち上がりの失点がもったいなかった。引いて守る相手が多いけど、あれだけ押し込んでおきながらやられたのはもったいない。みんなが苦しい時期なので、乗り切らないといけない。お互いに厳しく要求する必要がある。


2018明治安田生命J1リーグ 第6節

Ads by Google

日刊鹿島

過去の記事