日刊鹿島アントラーズニュース

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2018年8月17日金曜日

◆「ヤス・ゾーン」から左足一閃!鹿島MF遠藤、意地の決勝ミドルで長崎を沈める/J1第22節(GOAL)



遠藤康 Yasushi.Endo


明治安田生命J1リーグは8月15日、第22節の9試合が開催された。トランスコスモススタジアム長崎ではV・ファーレン長崎と鹿島アントラーズが対戦。2-1で鹿島が競り勝った。鹿島は7位と変わらず、長崎は17位に順位を落とした。


■自らのスタイルで試合を決めたゲームキャプテン


5月20日の第15節・仙台戦以来、約3カ月ぶりの先発フル出場を果たした鹿島アントラーズMF遠藤康が今季リーグ戦2点目を決め、2-1の逆転勝利に貢献した。

鹿島は15日、明治安田生命J1リーグ第22節でV・ファーレン長崎と対戦。平成最後の終戦記念日となり、試合前、両チームはトランスコスモススタジアム長崎へ集ったサポーターとともに黙とうを行った。

静寂からのキックオフ後、わずか14分でホームの長崎が高杉亮太の得点で先制するも、鹿島は22分にレオ・シルバ、39分には遠藤のミドルシュートで前半のうちに逆転。2-1と勝利をつかんだ。この勝利で鹿島は7位の座を死守。上位との差を広げられることはなかった。

一方の長崎は連敗で、最下位のガンバ大阪と勝ち点、得失点差とも同数となり、わずかな得点数の差(長崎25、G大阪が22)で17位となった。

「周りの選手が動いてくれたおかげでシュートを打つことができた。みんなに感謝したい」

39分、敵陣右サイドで遠藤がボールを持つと、この日、右サイドバックに入った伊東幸敏が追い越す動きで相手のマークを引きつけた。すると遠藤はその一瞬のスキを逃さず、ペナルティーエリア右手前、サポーターから「ヤス・ゾーン」と呼ばれる得意の位置から左足を一閃。ドライブ気味のカーブがかかった強烈なシュートが、ゴール左スミへ決まった。

この日、キャプテンマークを巻いて、ピッチに立った遠藤。「ただ勝利のために自分たちを貫き通すだけ」。常日頃、そう言い続ける30歳のレフティーは、自身のスタイルを全うし、そしてチームメートへの感謝の念も忘れなかった。


■抜群のボールキープ力で傾いた主導権を奪い返す





「レオ(シルバ)もしっかり守ってくれたし、いい形で同点弾を決めてくれた。先制されるのは良くないけれども、今日は誰も下を向くことはなかった。みんなが勝利のために走って頑張っていた」

そう試合を振り返る遠藤だが、その抜群のボールキープ力で長崎へ傾きかけた試合の主導権を何度となく奪い返した。「それが自分の役割。みんなが苦しい時にボールをキープして、前へ持っていく。タメを作る。そうすることで、後ろや真ん中の陣形も整う。ユキ(伊東)は前へ出られる。連戦で苦しい中、全員が助け合いながら戦うことができた」と、ゲームキャプテンらしく全体を総括した。

サポーターへの感謝の気持ちも忘れない。「前節(アウェイ名古屋戦、2-4)はひどい負け方だったし、ここまで期待に応えるような結果が出ていない。それでもこれだけ多くの人が自分たちを後押しするために、遠く長崎まで来てくれる。その気持ちが僕たちを勝利へ導いてくれたと思います」。

負傷もあり、先発フル出場は実に5月20日の仙台戦以来、約3カ月ぶり。苦しい時間帯もあったが、蒸し暑い諫早のピッチで90分間、チームメートを鼓舞し続けた。

「次はホームゲームが続く。カシマスタジアムで、また全員で戦い、そして勝利をサポーターへ捧げたい」。遠藤とともに、鹿島は勝利だけを求め、戦い続ける。


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◆「ヤス・ゾーン」から左足一閃!鹿島MF遠藤、意地の決勝ミドルで長崎を沈める/J1第22節(GOAL)


◆J1第22節ベストイレブン発表!! 2戦連続弾のイニエスタ、3ゴールのファブリシオなどを選出(フットボールチャンネル)






イニエスタが2試合連続ゴール


 フットボールチャンネル編集部では、8月15日に行われた明治安田生命J1リーグ第22節のベストイレブンを選出した。

 ホームでジュビロ磐田を4-0で下した浦和レッズからは3バックの中央で先発出場し、守備陣を統率し無失点に貢献した阿部勇樹。俊敏な動き出しで相手ディフェンスを翻弄し、ハットトリックを達成したファブリシオの2名を選出している。

 湘南ベルマーレに4-1で大勝し、ホームで4ヶ月半ぶりの白星を手にしたベガルタ仙台からは守備の場面で身体を張り、チームの3点目をアシストした平岡康裕。貴重な逆転ゴールを決め、シーズン二桁得点に到達した西村拓真の2名をピックアップ。また、ハーフナー・マイクの先発起用が的中し、湘南のハイプレスにも屈しないサッカーを展開した渡邉晋監督を今節の最優秀監督としている。

 リーグ戦8試合ぶりの勝利を挙げたセレッソ大阪からも2名。DF・木本恭生は守備面はもちろん、攻撃面でも存在感を発揮し、2アシストを記録した点を。ソウザは攻守において抜群の安定感をみせ、鮮やかな決勝ゴールをマークした点をそれぞれ評価し、選出している。

 ヴィッセル神戸からはアンドレス・イニエスタを2節連続で選出。ルーカス・ポドルスキからのパスを受け、見事なミドルシュートを豪快に沈めた。

 横浜F・マリノスを2-1で下し、4連勝とした名古屋グランパスからはFW・ジョーを選出。この日も2ゴールを奪ってこれで4試合連続ゴールとなり、得点ランキング首位に立つサンフレッチェ広島のパトリックを脅かす存在となっている。

 その他にもビッグセーブ連発で勝ち点1獲得に貢献したサガン鳥栖の権田修一、オーバーヘッドで決勝点をマークした柏レイソルの瀬川祐輔、1ゴールをマークし、幅広い範囲でプレーした鹿島アントラーズのレオ・シルバなどを今節のベストイレブンとした。

 フットボールチャンネル編集部が選んだ明治安田生命J1リーグ第22節のベストイレブンと最優秀監督は以下のとおり。

▽GK
権田修一(鳥栖)

▽DF
阿部勇樹(浦和)
木本恭生(C大阪)
平岡康裕(仙台)

▽MF
レオ・シルバ(鹿島)
ソウザ(C大阪)
ファブリシオ(浦和)
瀬川祐輔(柏)
アンドレス・イニエスタ(神戸)

▽FW
ジョー(名古屋)
西村拓真(仙台)

▽最優秀監督
渡邉晋(仙台)

明治安田生命J1リーグ第21節の結果は以下のとおり。

G大阪 1-1 札幌
仙台 4-1 湘南
川崎F 0-0 鳥栖
長崎 1-2 鹿島
FC東京 0-1 柏
横浜FM 1-2 名古屋
神戸 1-1 広島
浦和 4-0 磐田
C大阪 3-1 清水

 尚、上記のベストイレブンから読者のみなさんからMVPの投票を受け付けております。最も活躍が印象的だった選手を、投票フォームからお選びください。


【了】


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◆J1第22節ベストイレブン発表!! 2戦連続弾のイニエスタ、3ゴールのファブリシオなどを選出(フットボールチャンネル)




◆「ジーコが運」鹿島逆転勝ち 主力外しの賭け的中(ニッカン)



ジーコ Zico


<明治安田生命J1:長崎1-2鹿島>◇第22節◇15日◇トラスタ

 大きな“賭け”だった。鹿島アントラーズはチーム得点王のFW鈴木を控えに回し、MF小笠原や内田、西の両右サイドバックはメンバーにもいない。50日間で13試合の過密日程を見越した大胆な起用。これに選手が応えた。不運な失点を覆しての逆転勝ち。底上げに成功した。

 果敢に右サイドを駆け上がり、MFレオ・シルバの1点目をアシストし、MF遠藤の2点目の際は相手を引きつけたDF伊東は再開後、初先発。「メンバー外の時間が続いて、試合前は一緒に過ごした彼らの顔が浮かんだ。メンバー外代表じゃないが、力を見せたいと思った」。FW金森もその1人で「これでチーム力がアップする」と誇った。

 ジーコ・テクニカルディレクターの御前で連敗するわけにはいかなかった。鮮やかなカーブで今季初得点を挙げたレオ・シルバは「ジーコが運をもたらせてくれた。ずっといてくれればな」と満面の笑みだった。


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