日刊鹿島アントラーズニュース

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2021年4月10日土曜日

◆鹿島アントラーズMFアラーノ、柏戦での先制弾演出に「あのアシストでさらに自信を高めた」(FOOTBALL TRIBE)






 明治安田生命J1リーグの鹿島アントラーズに所属するブラジル人MFファン・アラーノは7日に行われたJ1リーグ第8節・柏レイソル戦での勝利に確かな手ごたえを掴んでいるようだ。9日、ブラジルメディア『UOL』が伝えている。

 アラーノはこの一戦で先発出場を果たすと、0-0で迎えた63分に味方のプレスにより柏レイソルが失ったボールを拾うと、ディフェンスラインの裏のスペースに走りこんだFW上田綺世へ絶妙な縦パスを送り、先制ゴールをアシストしている。鹿島アントラーズは先制ゴールの直後、同点に追いつかれたが試合終了間際にMF白崎凌兵がゴールネットを揺らし2-1と勝利を飾った。

 チームの勝利に貢献したアラーノはブラジルメディアのインタビューにおいて「ミッドフィルダーにとってゴールにむかって(決定機を演出する)パスを通すことより良いものはないし、あのアシストでさらに自信を高めたよ。鹿島アントラーズで幸せだね。日々のトレーニングや試合を通じてより良いミッドフィルダーになっている実感がある。去年から個人的にとてもうまくやれているし、今は高いレベルで維持することにやや苦労しているよ」とコメントを残している。

 また、同選手は「シーズン序盤においてあの勝利はとても重要なものだったね。我々は今シーズン偉業を成し遂げるためにも良いスタートを切らなければならない。このチームにはクオリティが備わっているし、そのクオリティをピッチで発揮するよ」と今後の戦いにむけた意気込みも語った。

 なお、鹿島アントラーズは11日にアウェイで第9節・北海道コンサドーレ札幌に臨む。ここまで勝ち点7の獲得にとどまっている鹿島アントラーズだが、柏レイソル戦での勝利を浮上のきっかけとしたいところだ。




◆鹿島アントラーズMFアラーノ、柏戦での先制弾演出に「あのアシストでさらに自信を高めた」(FOOTBALL TRIBE)





◆上田綺世は「オフ・ザ・ボール」の動きが見事。鹿島浮上の原動力だ(Sportiva)






Question
この場面で上田綺世は、相手とどんな駆け引きをしたか


 鹿島アントラーズが苦しんでいる。

 昨季後半のチームの仕上がりから、今季開幕前は優勝候補に挙げる識者も少なくなかった。

 しかし、ここまでリーグ7試合を戦って2勝1分4敗とスタートダッシュに失敗。すべての試合で失点し、堅く粘り強い守備という鹿島らしさを欠いているのが、不振に陥っている要因の一つだろう。

 第5節は昇格組のアビスパ福岡にリーグ2勝目を献上し、代表ウィーク明けの第7節浦和レッズ戦では、カルロス・ザーゴ監督自らが酷評する低調な内容での敗戦。

 3連敗で迎えた第8節柏レイソル戦で連敗をストップしたいなかで、FW上田綺世が今季リーグ初得点を決めた。

 上田は第1節清水エスパルス戦で負傷し1カ月弱の離脱となったが、第6節名古屋グランパス戦で途中出場から復帰すると、ルヴァンカップの福岡戦で2得点と調子を上げていた。





 柏戦の後半18分だ。鹿島が中盤でボールを奪うと、ファン・アラーノがドリブルで縦に持ち出していく。そして中央へ切り返した時、前線で上田は相手DFとどんな駆け引きをしていただろうか。


Answer
DFの体の向きが変わる瞬間にダイアゴナルラン


 オフ・ザ・ボールの動きが巧みな、上田らしいシーンである。ファン・アラーノが縦に持ち出した時、上田はプルアウェイの動きでファーサイドへ走り出した。それに対して、マークについていた柏DF上島拓巳の対応に注目だ。





 上田のファーへ逃げるような動きに対して、上島は最初背を向ける形で並走し、縦へのスルーパスを警戒していた。しかし、ファン・アラーノが中へ切り返して、中央へ進入してくると状況が変わってくる。

 ファン・アラーノが中へ入ってくることによって、ファーへ膨らんだ上田の足元へのパスコースも生まれた。そこで上島は体の向きを入れ替え、上田の足元と縦の両方のパスに対応できるようにした。

 この時に上田がうまかったのは、動き出すタイミングだ。上島が体の向きを入れ替えた瞬間にダイアゴナルラン。縦へのスルーパスを要求した。背後へ抜け出した上田にファン・アラーノが絶妙なスルーパスを出し、上島は逆を取られて置き去りにされた。

 この先制点から、最終的には2-1と5試合ぶりに勝利した鹿島。ストライカー・上田の復調をきっかけに、チームも上昇の波に乗れるか注目だ。







◆上田綺世は「オフ・ザ・ボール」の動きが見事。鹿島浮上の原動力だ(Sportiva)


◆2カ月遅れで来日した鹿島MFピトゥカ「この状況を打破できる」、移籍の最大の決め手は「ジーコ」(超WORLDサッカー!)






新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大を受け、外国人の新規入国制限がかかっていた日本。Jリーグでも多くの選手や監督が入国できず、大きな誤算が生まれたチームが数多くある。

しかし、その制限もついに緩和。3月末から各クラブの新外国人選手が順次入国。さらに、Jリーグが一括して管理する「Jリーグバブル」を考案。入国後に14日間の隔離生活を行わせ、選手個々がトレーニングできる環境を提供。その後、感染が確認されなければクラブに合流することとなる。

鹿島アントラーズに加入したMFディエゴ・ピトゥカもその1人。2日に来日すると、そのままJリーグバブルへと入り、およそ1週間が経過した。

ピトゥカは、ブラジリスやグアスアーノ、マトネンセ、ウニオン・サンジョアン、ボタフォゴSPを経て、2017年7月にサントスへ加入。2018シーズンからファーストチームへ昇格すると、2020シーズンはカンピオナート・ブラジレイロ・セリエAで20試合、コパ・リベルタドーレスで6試合に出場。クラブの公式戦42試合中41試合で先発するなど、主軸としてプレーしていた。

そのピトゥカが9日、オンラインでメディアの取材に応対。現在のJリーグバブルでの生活については「まだ、今は時差ボケ中なので、そこの調整をしている。ただ、外に出て練習できる。でも、それ以外はずっと部屋で待機している。その中でうまく活動するようにしている」とコメント。コンディションに関しては調整中としながらも、しっかりとトレーニングが積めている事を明かした。

鹿島加入が決定してから、多くのファンやサポーターからSNSを通じてメッセージを受け取っていたピトゥカ。その点については「サポーターの温かいメッセージに感謝したいし、デビューもしていないのに、ユニフォームを買ってくれていることを聞いている。温かいサポーターに感謝したい」と、すでに自身を応援してくれているファン・サポーターへ感謝を伝えた。

また、見せたいプレーについては「ピトゥカといえば視野の広さとパスの正確さだと思うし、そこでチームを助けたいと思う」と語り、正確なパスなどを注目してもらいたいと語った。


◆「2カ月ウズウズしていた」


なかなか日本にやってこれなかったピトゥカ。ブラジルでの過ごし方については「自宅や個人でトレーニングするのとクラブでトレーニングするのは大きな違いがあるが、悪くない状態」とコメント。それでも最後にピッチに立ったのが1月30日であり2カ月以上前となっている。その点については「コパ・リベルタドーレスの決勝が最後の試合だったので、フィジカルというよりは試合勘が一番ネックになってくると思う」とコメント。「解決する方法は、試合をやりながら取り戻していくしか方法はないかなと思う」と語り、ピッチの上で試合勘を取り戻したいと語った。

また、その間の心境については「予定ではずっと前に来日する予定だったし、コパ・リベルタドーレス決勝の翌週に来日する予定が立てられていたが、残念ながらパンデミックが起きて日本への入国制限がかかってしまった」と語り、2カ月前に来日する予定だったと明かした。「2カ月ウズウズして、いつなのか、いつなのかという状況でいた」と語ったが「やっと(日本に)来れたので早くチームメイトの手助けをしたいという強い気持ちでいる。その気持ちが今は勝っていて、活躍したいと思っている」と語り、ピッチで戦う気持ちで溢れている事を明かした。

なかなかストレスも溜まる環境での生活を送っているピトゥカ。ピッチでのトレーニング以外は部屋で過ごすことになっているが「バブルの中では、部屋の中で缶詰になることは認識していた。ただ、陰性結果が毎回あるので、そういった結果の中でグラウンドに出る時間もある」とコメント。「部屋に戻った時は部屋に器具を用意してもらっているので、そこで練習している」とし、グラウンドと部屋でトレーニングを行なっているとのこと。またストレス解消については「娘は10カ月なので、時差の関係もあるが、よく話し掛けている。自分を支えてくれていると思う」と語り、ブラジルにいる愛娘との会話が心の支えになっている事を明かした。


◆「決め手はジーコ」


そのピトゥカがサントスから鹿島への移籍を決断した理由については「最大はジーコです」と、ブラジルの英雄であり、鹿島のテクニカルディレクターを務めるジーコ氏の名前を挙げた。

「色々なオファーが来たが、決め手はジーコ。そして、色々なチームメイトや選手に聞いたら、常に日本の文化や習慣は良い話しか出ていない。その2つの要因から自分が新たに体験したい経験したいと思った」とコメント。「自分は第一候補でずっと話を進めてほしいと話していた」と語り、日本への好印象を持っているとともに、ジーコがプレーし、今も在籍しているという事で鹿島に移籍したいと考えていた事を語った。

移籍の決め手にもなるジーコの存在については「ジーコのことを知らないブラジル人はブラジル人ではない。彼が残した選手としての功績は、クラブやブラジル代表での活躍を見れば全てであり、改めて言う必要はない」とし、ジーコの偉大さを改めて語った。

また、「直接面識がないので、早く会いたくて、早く会いたくて。自分のユニフォームにサインが欲しい気持ちでいっぱいだよ」とコメント。チームに合流したらジーコに会いたいと語った。

実際に会うことについては「多分バリバリ緊張すると思う」と母国の英雄を相手には緊張するとコメント。それでも「サッカーの話だったり、鹿島の話だったり、彼はサッカーの師匠だったので、彼から学べることを吸収したい」と語り、「彼が着たユニフォームに袖を通せるという誇りは変えがたいもの。そこに忠実に活躍できればと思う」とし、鹿島のために活躍したいと語った。


◆「この状況を打破できる」


今シーズンの鹿島は開幕からここまで7試合を戦い2勝1分け4敗と結果を残せていない状況だ。その鹿島のイメージについては「優秀な選手が多いチームだと思う。そして、みんなこの結果を予想しなかったと思う」と語り、想像していた成績ではないとコメント。それでも「僕自身は優秀な監督と優秀な選手がいることで、この状況を打破できると思う」と語り、「自分自身もサポーターの温かいメッセージ、気持ちに対してピッチで恩返ししたい。1日でも早く上位に近づけるようにみんなで努力していければと思う」と、ここからの巻き返しに意気込むとともに、自身もその力になりたいと語った。

一方で、古巣サントスのサポーターについては「サントスのサポーターにも僕は感謝しないといけないし、彼らが支えてくれて活躍できたと思う」と語り、「僕は大の負けず嫌いなので、対戦相手がどこであろうと、勝つためにやるべきことをやる。それがモットーなので、みんなに伝達して勝つ方向に向かわせたいと思う」とし、勝利を目指す鹿島のスタイルにはピッタリであることも明かした。

また、ブラジル時代には何度も対戦したことがあるアントニオ・カルロス・ザーゴ監督については「何度も対戦しているし、サントスのチームメイトも彼の元でやった選手がいて色々と聞いた」とコメント。「僕は常に前に向かってプレーすることを意識していて、ザーゴ監督のサッカーも前にプレーをしていく。自分と合致していると思う」とチームにフィットできると自信を見せた。

具体的には「ライン間のパスや相手の背後へのパス、その相手の守備ブロックを崩すためのパスを供給すること、それを彼も意識していると思う」とし、「尊敬できる監督なので、そこで優秀な監督と優秀な選手たちで良い成績を残せると思っている」とし、自身のプレースタイルもチームにフィットさせ、上位に浮上したいと誓った。




◆2カ月遅れで来日した鹿島MFピトゥカ「この状況を打破できる」、移籍の最大の決め手は「ジーコ」(超WORLDサッカー!)





◆【鹿島】連勝を目指して札幌とのアウェー戦へ。ザーゴ監督「重要なのは集中力と注意力」(サッカーマガジン)






4月9日、鹿島アントラーズのザーゴ監督が練習後のオンライン取材に応じた。前節の柏レイソル戦ではリーグ戦5試合ぶりの白星を挙げ、連敗を止めた。ここから巻き返しを図るためにも、4月11日のアウェーの北海道コンサドーレ札幌戦では連勝を狙いたいところだ。


「心理的な影響もあってか」。守備の課題に言及


 3月10日の第3節湘南戦で今季のリーグ戦1勝目を挙げてから、なかなか勝利をつかむことができなかった。第5節福岡戦からは3連敗を喫したが、前節の柏戦でようやく今季2勝目を手に入れた。

「(前々節は守備)ラインの押し上げができていなかったところもありましたが、この試合(柏戦)ではしっかりとできていました。ここ数試合はおそらく心理的な影響もあってか、ちょっと人に食いつきすぎて、ゾーンが空いてしまうこともありましたので、修正していきたいと思います」

 ザーゴ監督はそのようにチームの守備面について言及する。柏戦で挙げたリーグ戦5試合ぶりの勝利を巻き返しへのきっかけとするためにも試合内容を改善し、次戦へ向かっていく。4月7日から中3日で迎えるのは、アウェーの札幌戦。昨季はリーグ戦2戦2敗を喫した相手との一戦でもある。

「今のチームの状況の中でどういうふうに戦うのかということを考えなくてはいけないし、良い状態の選手を選んでいかないといけません。まだ時間があるので、しっかりとまた見極めたい。重要なのは集中力と注意力を(試合で)継続させること。それができれば良い成果が出るようになり、上位陣にも近づくようになっていくのでないかと思っています」

 前節に続き、次節も同じ勝ち点で並ぶ相手との対戦となる。札幌からも勝ち点3を獲得し、さらに順位を上げていきたいところだ。




◆【鹿島】連勝を目指して札幌とのアウェー戦へ。ザーゴ監督「重要なのは集中力と注意力」(サッカーマガジン)





◆【鹿島】「一緒に戦ってほしい」。先制点の上田綺世が望むのは全員でつかみ取る勝利(サッカーマガジン)






4月7日、明治安田生命J1リーグは第8節が開催され、鹿島アントラーズは柏レイソルとカシマスタジアムで対戦。後半にファン・アラーノのパスから上田綺世が先制ゴールを挙げ、勝利を手繰り寄せる。その後、同点に追いつかれるも、白崎凌兵の決勝ゴールで接戦を制した。


■2021年4月7日 J1リーグ第8節(@カシマ/観衆4,550人)
鹿島 2-1 柏
得点:(鹿)上田綺世、白崎凌兵
   (柏)仲間隼斗


「僕らの粘り強さが戻ってきました」


 鹿島を最前線で引っ張る背番号18に待望のリーグ戦初ゴールが生まれた。0-0で迎えた63分、ファン・アラーノのスルーパスから上田綺世が相手DFの背後のスペースに抜け出し、GKもかわして右足で無人のゴールにボールを蹴り込んだ。

「ファン(アラーノ)が前を向いたタイミングで、まずはいろいろな選択肢を出せるポジショニングを取りました。そのあと、ファンの(ボールの)運び方、体の向き、特徴とか、いろいろと加味した上で選択した動き出しがうまくファンと合って、それがゴールにつながったという感じでした」

 仲間を思い、その先の未来を予測して、最後はストライカーの本能と巧みなシュート技術で奪ったゴールとも言えるだろうか。ルヴァンカップでは第2節福岡戦で2得点を挙げていたが、苦しい戦いを強いられているリーグ戦では、7試合目にして今季1点目を記録。直後に失点したものの、エースのゴールで勢いを手にしたチームはその後も柏ゴールへと迫り、88分の白崎凌兵の決勝点で今季2勝目を手にした。

「1点を取って、追いつかれて、というのは、僕らの開幕戦(対清水・1-3)からの改善点だったと思います。(同点に追いつかれた後に)もう1点取れたのが、これまでと違うところ。僕らの粘り強さが戻ってきました。課題はいっぱいありますけれどチームで改善しながら、こういう試合を継続してやっていかないといけない。ビルドアップだったり、自分たちがやろうとしている形から得点を取れたら、もっといい流れになるんじゃないかと思います」

 上田はそのように柏戦を振り返り、すぐにまた前を向く。なぜなら、「あくまで僕らは優勝を目指している」からだ。7試合を戦って、すでに4敗を喫している。シーズン序盤の成績を挽回するためにも、立ち止まっている暇はない。次節は、ここまで2戦2敗のアウェー戦だが、札幌の地でも狙うのは勝利のみだ。

「僕らは毎試合、勝利の重さというのは負けるたびにひしひしと感じています。それはサポーターのみなさんもそうでしょう。鹿島アントラーズ全体のことです。優勝を目指すということは、それだけ毎試合でのプレッシャーもあって、簡単に勝てるわけでもないです。だから、こういう1勝を大事にして、良かったところをこれからも継続しながらやっていきたいです」

 そして上田はあらためて、鹿島のサポーターへの思いを言葉にした。

「改善点もいろいろありますし、それにはもしかしたら時間がかかるかもしれませんが、一緒に戦ってほしい。ホームでまたこういうふうに、みんなで試合後に笑えたらいいなと思います。次はアウェーですけれど、全身全霊をかけて戦っていきたいです」

 これからも勝ち点3を積み重ねていくために。上田は深紅のサポーターとともに戦い、ともに勝利をつかみ取っていくことを望んでいる。

取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE




◆【鹿島】「一緒に戦ってほしい」。先制点の上田綺世が望むのは全員でつかみ取る勝利(サッカーマガジン)





◆【札幌vs鹿島プレビュー】ホーム2勝目を手にしたい札幌…鹿島は今季初の連勝でジャンプアップを目論む(サッカーキング)









■北海道コンサドーレ札幌 リーグトップスコアラーとなったエースに注目


【プラス材料】
 前節のFC東京戦でFWアンデルソン・ロペスが今季7得点目を挙げ、得点ランキングのトップへ。リーグ1位の得点源がいるという部分は、チームとしては拠り所になるし、相手に対しては脅威を与えることができるはずだ。そして、実際に現在のA・ロペスは好調で、結果も出ていることで相手ゴール前で冷静なプレーができている。この試合でもチームの中心的な役割を担うことだろう。

 現時点ではなかなか順位を上げることができていないが、チームはどの相手とも接戦を演じており、何かひとつ勢いづけば勝ち点をより多く積み上げられそうな気配はある。

 公式戦4試合ぶりのホームゲームという部分も味方につけ、この鹿島アントラーズ戦から流れを生み出したい。

【マイナス材料】
 FC東京戦でレッドカードを掲示されたDFキム・ミンテが出場停止となる。高い身体能力を持つこの選手がいることで攻撃的なサッカーのバランスが取れていた部分もあったため、欠場となると戦力ダウンは大きい。

 センターバックの中央にはMF宮澤裕樹が配置されることが濃厚だが、対人の強さなどに特徴がある選手ではなく、前節はPK献上につながるイージーなミスもあった。守備の強度をどこまで保てるか、という部分はひとつの課題となるだろう。

 前の試合で負傷退場を強いられたアタッカーのFW小柏剛も、この試合の欠場が予想される。

文:totoONE編集部


■鹿島アントラーズ 軽率なミスを減らし、どこまで丁寧に戦うことができるか


【プラス材料】
 久々に多くのプラス要素をもって臨める試合になりそうだ。前節の柏レイソル戦に2-1で勝利し、連敗を「3」でストップした。FW上田綺世に今季リーグ戦初得点が生まれ、同点とされた終盤には勝ち越しに成功。上田が「今までとは違ったところ」と指摘するように、追いつかれた後に逆転を許さず、再び勝ち越せたことはチームとして前進があったように感じる。

 また、この試合では負傷離脱していたMF土居聖真が復帰。守備から攻撃へのスイッチを入れるだけでなく、シュートやチャンスの前のひと工夫をもたらせる選手の復活は何よりも大きい。ルーキーのMF舩橋佑も合格点のプレーを示した。

 アウェイでの北海道コンサドーレ札幌戦とはなるが、連勝を目指して乗り込む。巻き返しへの準備は整いつつある。

【マイナス材料】
 アントニオ・カルロス・ザーゴ監督が勝利した柏戦後、チームに横たわる不安要素を口にした。「ピッチの中でやってはいけないミス、ゾーンというものがある。ミスから得点を与えてしまった。浦和レッズ戦後にもそのことを話したし、その他の試合後にも話をしている。ミスを減らさなければ、優勢な状況、作った流れを手放してしまう。改善しなければ苦しい状況になる」。

 柏戦も単純なパスミスやトラップミスからカウンター攻撃を受け、ピンチを招く場面が少なくなかった。先制した2分後に同点とされた。これは勝つチームが決してしないことで、開幕節の清水エスパルス戦でも同じことが起きていた。

 主導権を握っている時間帯が続いても安心できないのが、今のチーム状態。いかに丁寧に、緻密にできるか。札幌戦のポイントになる。

文:totoONE編集部




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◆【J1採点&寸評】鹿島2-1柏|攻守に高い貢献を示した永戸がMOM。敗者の江坂らも高評価(サッカーダイジェスト)






鹿島――1失点も再三の好セーブを見せた沖


[J1第8節]鹿島2-1柏/4月7日/県立カシマサッカースタジアム

【チーム採点・寸評】
鹿島 6.5
内容的にまだまだ改善の余地はある。だが、連敗からの脱出を図るために欲していたのは何より勝利。チーム一丸となって結果を手繰り寄せた。

【鹿島|採点・寸評】
GK
31 沖 悠哉 6.5
味方に当たって微妙に変化したクロスボールに懸命に手を伸ばしたものの、わずかに及ばず、1失点。それ以外のピンチでは再三、好セーブを見せた。

DF
37 小泉 慶 6
立ち上がりの6分、相手DFの背後に飛び出したJ・アラーノにスルーパス。得点に至らなかったが、狙いどころが良かった。

DF
39 犬飼智也 5.5
ゲームキャプテンを務め、勝利への思いと責任感を具現化。ただ、マークすべき選手を捕まえきれず、大ピンチを招くことも。
 
DF
28 町田浩樹 6
味方とのパス交換に一瞬のズレが生じ、失点のきっかけを作ってしまったが、90分を通して見れば及第点。

MAN OF THE MATCH
DF
14 永戸勝也 7
左サイドを駆け上がり、勝ち越し弾につながるマイナスのクロスを供給。守ってはゴールライン上でスーパークリアも。攻守両面での貢献度を高く評価した。

MF
4 レオ・シルバ 6(79分OUT)
前半から飛ばしすぎたのか、後半に入るとややペースダウンしてしまったが、攻守にわたって“らしさ”を発揮。

MF
34 舩橋 佑 6(79分OUT)
プロ1年目にしてJリーグ初スタメンの座を掴んだ。ビルドアップに積極的に関与し、球際も粘り強かった。


鹿島――エヴェラウドは失点につながるパスミス





MF
7 ファン・アラーノ 6.5(79分OUT)
タイミング、スピード、コースと、どれをとっても絶品のスルーパスをゴール前に走り込む上田に送り、先制点をアシスト。

MF
13 荒木遼太郎 5.5(65分OUT)
相手のマークが厳しさを増していることもあるが、開幕当初のようなハツラツさが影を潜め、精彩を欠いている。

MF
9 エヴェラウド 5.5
アーリークロスを胸で止め、リフティングしながら反転し、シュートまで持ち込み、会場を沸かせた。一方、失点につながるパスミスはいただけなかった。

FW
18 上田綺世 6.5(79分OUT)
今季Jリーグ初得点を記録。寄せてくる相手GKをファーストタッチで軽快にかわし、シュートコースを作るとすぐさま狙った。

途中出場
MF
8 土居聖真 6(65分IN)
同点にされた直後に荒木に代わってピッチに入り、トップ下を務める。試合終了間際に得意のドリブルから永木のシュートをお膳立てした。

MF
20 三竿健斗 ―(79分IN)
素早い潰しで、相手カウンターの芽を摘んだ。刻一刻と進む時間のなか、試合を滞りなく終わらせることに意識を集中させた。

MF
41 白崎凌兵 6.5(79分IN)
左SBの永戸からのグラウンダークロスを右足で捉え、チームの連敗を止める値千金の決勝弾を叩き込んだ。

MF
6 永木亮太 ―(79分IN)
試合終了間際にボックス内に侵入し、土居からのパスを受け、思いきって左足を振り抜いた。強烈なシュートが相手GKを襲った。

FW
19 染野唯月 ―(79分IN)
相手GKに激しくプレスに行ったり、スペースに飛び出し、クロスを送ったり、シュートのはね返りに懸命に足を伸ばしたり、短い時間の中で猛アピール。

監督
ザーゴ 6.5
主力ボランチの三竿をベンチに置き、代わって新人の舩橋をスタメンに抜擢するなど、チームの窮状を打破するための豪胆な采配。それが吉と出た。




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