日刊鹿島アントラーズニュース

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2021年4月10日土曜日

◆上田綺世は「オフ・ザ・ボール」の動きが見事。鹿島浮上の原動力だ(Sportiva)






Question
この場面で上田綺世は、相手とどんな駆け引きをしたか


 鹿島アントラーズが苦しんでいる。

 昨季後半のチームの仕上がりから、今季開幕前は優勝候補に挙げる識者も少なくなかった。

 しかし、ここまでリーグ7試合を戦って2勝1分4敗とスタートダッシュに失敗。すべての試合で失点し、堅く粘り強い守備という鹿島らしさを欠いているのが、不振に陥っている要因の一つだろう。

 第5節は昇格組のアビスパ福岡にリーグ2勝目を献上し、代表ウィーク明けの第7節浦和レッズ戦では、カルロス・ザーゴ監督自らが酷評する低調な内容での敗戦。

 3連敗で迎えた第8節柏レイソル戦で連敗をストップしたいなかで、FW上田綺世が今季リーグ初得点を決めた。

 上田は第1節清水エスパルス戦で負傷し1カ月弱の離脱となったが、第6節名古屋グランパス戦で途中出場から復帰すると、ルヴァンカップの福岡戦で2得点と調子を上げていた。





 柏戦の後半18分だ。鹿島が中盤でボールを奪うと、ファン・アラーノがドリブルで縦に持ち出していく。そして中央へ切り返した時、前線で上田は相手DFとどんな駆け引きをしていただろうか。


Answer
DFの体の向きが変わる瞬間にダイアゴナルラン


 オフ・ザ・ボールの動きが巧みな、上田らしいシーンである。ファン・アラーノが縦に持ち出した時、上田はプルアウェイの動きでファーサイドへ走り出した。それに対して、マークについていた柏DF上島拓巳の対応に注目だ。





 上田のファーへ逃げるような動きに対して、上島は最初背を向ける形で並走し、縦へのスルーパスを警戒していた。しかし、ファン・アラーノが中へ切り返して、中央へ進入してくると状況が変わってくる。

 ファン・アラーノが中へ入ってくることによって、ファーへ膨らんだ上田の足元へのパスコースも生まれた。そこで上島は体の向きを入れ替え、上田の足元と縦の両方のパスに対応できるようにした。

 この時に上田がうまかったのは、動き出すタイミングだ。上島が体の向きを入れ替えた瞬間にダイアゴナルラン。縦へのスルーパスを要求した。背後へ抜け出した上田にファン・アラーノが絶妙なスルーパスを出し、上島は逆を取られて置き去りにされた。

 この先制点から、最終的には2-1と5試合ぶりに勝利した鹿島。ストライカー・上田の復調をきっかけに、チームも上昇の波に乗れるか注目だ。







◆上田綺世は「オフ・ザ・ボール」の動きが見事。鹿島浮上の原動力だ(Sportiva)


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