日刊鹿島アントラーズニュース

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2016年12月4日日曜日

◆年間3位からJ王者へ。 アントラーズとレッズとは何が違ったか(Sportiva)


https://sportiva.shueisha.co.jp/clm/football/jleague_other/2016/12/04/___split_32/

 その制度の是非はともかく、ルールはルール。最後にホーム&アウェーで行なわれる決勝戦で、勝ったチームがJ1年間優勝となるJリーグチャンピオンシップ。第1戦は鹿島アントラーズのホームで、浦和レッズが1-0と先勝していた。

 第2戦は浦和のホームで行なわれるうえ、浦和は勝てばもちろん、引き分けでも(さらに言えば、0-1の負けでも)優勝が決まる。浦和は間違いなく有利な条件で2016年の最終決戦を迎えていた。

 にもかかわらず、浦和は痛恨の逆転負け。裏を返せば、鹿島のしたたかな逆転勝ち。Jリーグ発足以降、過去17冠の鹿島に対し、今年のルヴァンカップを含めて5冠の浦和と、これまでに獲得したタイトルの数が示す「勝負強さ」が両者の明暗を分けた。



 初戦をホームで0-1と落としていた鹿島にとって、第2戦は2点以上取って勝つことが逆転優勝の条件だった。言い換えると、2-0でも2-1でも結果は同じ。だからこそ、試合開始からわずか7分で生まれた浦和の先制ゴールも、「ゲーム前から1点は(取られても)いいと言われていたので、焦りはなかった」(DF山本脩斗)。

 だが、冷静に考えてみれば、それはあくまでも「試合前の理屈」でしかない。先に1点を失った鹿島は、もう1点取られれば3点を取ることが必要になり、逆転優勝はさらに遠のく。理屈で言うほど、楽な状況ではなかったはずだ。

 対する浦和の側に立てば、ここが鹿島にプレッシャーをかけるチャンスだった。2点目を先に奪うことができれば、鹿島に相当なダメージを与えられたはずだ。

 ところが、実際はそうはならなかった。先制されても意に介すことなく戦えた鹿島の一方で、浦和はいくつかのチャンスがありながら追加点を奪えないことで、徐々にリズムを悪くしていった。

 そして前半40分、何でもないロングボールをきっかけに生まれた、鹿島の同点ゴール。鹿島の選手たちが「0-1のまま、前半が終わると苦しかった」(DF昌子源)、「前半に取れた1点が非常に大きかった」(MF柴崎岳)と口をそろえた、この試合の勝敗を分ける重要なゴールである。

 これで試合は、完全に「試合前の理屈」通りに動き出した。鹿島の石井正忠監督が語る。

「同点に追いついたことによって、浦和にプレッシャーがかかった。特に後半に入ってからは、前半のような勢いがなくなった」

 試合の流れは鹿島。そんななか、このまま1-1で終われば、優勝が決まる浦和は次第に意識が守備へと傾く。浦和のDF槙野智章は「後半に入っても攻撃に出たが、時間とともに守備的になっていった」と認める。

 はたして後半の79分、鹿島の決勝点が生まれる。

 浦和の守備陣の乱れから、途中交代で入った鹿島のMF鈴木優磨に独走され、最後は槙野が後ろから倒してPKを献上。これをFW金崎夢生が難なく決めた。

 それでも試合時間は、ロスタイムも含めれば、まだ優に10分以上はあった。逆転の必要はなく、同点に追いつけばいい浦和にとっては、焦る必要はないはずだった。

 ところが、浦和は失点直後から槙野をトップに上げ、途中出場のFWズラタンとの2トップにし、焦って雑なロングボールを放り込むばかり。すでに交代枠も使い切っており、まさにこうした展開の試合で勝負強さを発揮するFW李忠成も投入できない。

 結局、その後に訪れた浦和のチャンスは、ロスタイムにMF武藤雄樹が放ったボレーシュートくらいのもの。さしたる決定機を作り出せないまま、試合終了のホイッスルを聞いた。

 どちらにとっても、自力で優勝を決められる決勝戦。そこでは「勝ち慣れた者」と「勝ち慣れていない者」との差、特に心理面での両者の差は明白だった。鹿島の憎らしいまでの勝負強さには、ただただ感服するしかない。

 だが、試合後、キャプテンのMF小笠原満男は「勝負強い」のひと言ですべて片づけられてしまうのを拒むように、「勝負強いから勝てるほど、この世界は甘いものじゃない」と言い、こう語った。

「練習から一生懸命やって、試合でも必死に戦って勝ってきたチーム。そこははき違えてはいけない」

 なるほど、数々の栄光を知る37歳の言う通りだろう。だとしても、勝負強さという点においてあまりに対照的なクラブの対戦が、その見立て通りの結果に終わったことは、たまたまこの1試合だけの結果、とは考えにくい。

 柴崎は「選手が変わってもこれだけ勝てるのは、チームがしっかりしている証だと思う」と言い、昌子は「ソガさん(GK曽ヶ端準)と満男さんのふたりの存在がデカい。この人たちについていけば、優勝できると思わせる背中を見せてくれる」と、常勝軍団が持つ伝統の強みを口にする。

 セカンドステージの最後を4連敗で終えながら、勝たなければいけない試合、すなわち勝てば優勝できる試合では、少々不利な条件も覆して勝ってしまう。勝ち慣れたクラブの底力を思い知らされるような試合だった。石井監督は、鹿島の強さの理由に「クラブ全体が持つタイトルに対する執着心」を挙げ、こう語る。

「長い間、J1のタイトルを獲れず、タイトルを獲ることを義務づけられて始まったシーズン。それが、実現できて本当にうれしい」

 とはいえ、試合後の取材エリアには、心底優勝を喜ぶ笑顔も、弾むような声もほとんどなかった。例年の優勝決定試合とはまったく異なる、不思議な雰囲気があった。柴崎は取材エリアに現れると、開口一番、こう語った。

「大会のレギュレーションに対しては、どうかな? という部分がある。(年間勝ち点1位での)完全優勝でないという気持ちと、ルールに則って勝ったんだという気持ちが半々。川崎と浦和への敬意も忘れてはいけないし、試合が終わったときは、そういう思いが交錯した」

 鹿島は年間勝ち点3位からの”逆転優勝”を果たした。年間勝ち点1位の浦和とは、勝ち点15も離されており、チャンピオンシップという制度を最大限に活用したことになる。

 だが、その結果、どこよりも多くの勝ち点を挙げながら、J1優勝のタイトルを得られなかった浦和が悔しいのは当然としても、定められたルールのなかで勝利した鹿島にしても、素直には喜びにくい優勝となったことは確かだ。小笠原が語る。

「正直言えば、年間1位で挑んで、今日も勝ちたかったのが本音。ルールのなかで勝ちは勝ちだが、本音は……。そこは来年にとっておく」

 冒頭にも記したように、ルールはルール。チャンピオンシップという優勝決定方式は、リーグ戦が終わった後に突然実施が決まったわけではないし、シーズンが始まる前から今季のJ1年間優勝がどのように決まるかは、誰もが知っていた。

 だが、その一方で、こうした結果になることを、誰もが(とりわけ、チェアマンをはじめとするJリーグ関係者は)恐れてもいたのではないだろうか。

 昨季は、幸いにも年間勝ち点1位のサンフレッチェ広島が優勝したおかげで、大事には至らなかった。Jリーグが犯した失策が、目立たなかっただけのことだ。しかも、場当たり的に、つぎはぎだらけで強行された仕組みは、反省とはまったく違う理由で来季は姿を消す。

 まさに世紀の愚策。J1王者が決まる晴れやかな夜、Jリーグはその歴史に大きな汚点を残した。

◆大迫フル出場も不発…ケルンは今季初ワースト4失点で7位後退(ゲキサカ)


http://web.gekisaka.jp/news/detail/?204598-204598-fl



[12.3 ブンデスリーガ第13節 ホッフェンハイム4-0ケルン]

 ブンデスリーガは3日、第13節を行い、FW大迫勇也の所属するケルンは敵地でホッフェンハイムと対戦し、0-4で敗れた。大迫は2トップの一角で12試合連続の先発出場を果たし、フル出場したが、ゴールに絡むことはできなかった。

 勝ち点22で並ぶ5位ケルンと6位ホッフェンハイムの対決。ホームのホッフェンハイムは前半8分、右CKに合わせたDFベンヤミン・ヒュブナーのヘディングシュートはクロスバーを直撃したが、跳ね返りをFWサンドロ・ワーグナーが左足で押し込み、先制点を奪った。

 序盤から1点を追う展開となったケルンは前半12分、MFマルセル・リッセのアーリークロスにFWアントニー・モデストが右足で合わせたが、シュートは枠を捉えられず。同19分にはリッセが右膝を負傷し、同24分にMFマルセル・ハルテルと交代するアクシデントにも見舞われた。

 主導権を握るホッフェンハイムは前半39分、MFオイゲン・ポランスキがドリブルで中央を突破し、PA内にスルーパス。左サイドから勢い良く走り込んだDFジェレミー・トルヤンが体を入れてDFより先にボールをおさめると、飛び出してきたGKの股間を抜く左足シュートを流し込んだ。

 2点リードで前半を折り返したホッフェンハイムは後半22分、FWマルク・ウートの右FKにファーサイドのワーグナーがヘディングで合わせ、追加点。同44分には左クロスに走り込んだウートが左足でダメ押しゴールを決め、4-0で快勝した。

 3試合連続ドロー中だったホッフェンハイムは4試合ぶりの白星。6勝7分の勝ち点25に伸ばして今季無敗を守り、暫定4位に順位も上げた。一方のケルンは今季初の大量4失点で、3試合ぶり今季3敗目。順位も7位へ後退した。

◆鹿島・金崎のような闘争心を柔道の若手にも持って欲しい(サンスポ)


http://www.sanspo.com/soccer/news/20161204/jle16120403110009-n1.html

鹿島ファンの柔道日本代表男子の鈴木コーチが祝福のメッセージを送った 

 明治安田チャンピオンシップ決勝第2戦(3日、浦和1-2鹿島、埼玉)2004年アテネ五輪柔道男子100キロ超級金メダリストで鹿島ファンの鈴木桂治氏(36)=柔道日本代表男子コーチ、国士舘大柔道部男子監督=が祝福のメッセージを送った。

 お見事な逆転一本、ならぬ“2発”勝ちでしたね。感服しました。ホームの第1戦で負けたときはどうなるかと思いましたが、やはり試合は最後の瞬間まで分からない。それが真剣勝負の醍醐(だいご)味です。

 私は茨城県常総市(旧結城郡石下町)出身で、小学生の頃はサッカーをしていました。“地元”の鹿島を応援するようになったのは中学生のとき。(1993年に)Jリーグが始まり、サッカー雑誌を読みあさりました。わくわくしながら開幕を見ていました。

 地元・茨城のクラブですから、試合結果は常に気になります。憧れは“レジェンド”のジーコさんで、応援しているのは同年代の小笠原選手。今では大ベテランになりましたが、若くして中心選手でしたから、尊敬すべきアスリート。まだお会いしたことがないので、機会があればお話ししたいですね。

 第2ステージ途中で金崎選手が石井監督の交代の指示に激高したことがありました。監督へのあの態度は絶対に駄目ですが、闘争心を前面に押し出すのは大切。柔道の若い選手にもあのような気概を持ってもらいたいものです。

 これで常勝軍団復活。お互いスポーツ界を盛り上げ、ともに黄金期を築いていけたら最高です。(柔道日本代表男子コーチ、国士舘大学柔道部男子監督)

鈴木 桂治(すずき・けいじ)
 1980(昭和55)年6月3日生まれ、36歳。茨城・常総市出身。3歳で柔道を始める。98年講道館杯全日本柔道体重別選手権100キロ級で史上初の高校生優勝。世界選手権では2003年大阪(無差別級)、05年カイロ大会(100キロ級)で優勝。五輪は2大会連続で出場し、04年アテネ大会の100キロ超級で金、08年北京大会100キロ級は1回戦敗退。12年7月、第一線から退き、国士大柔道部監督に就任。同年11月には男子日本代表のコーチに就任。1メートル84。

◆興梠悲し先制弾 最後に見せつけられた古巣の勝負強さ(スポニチ)


http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2016/12/04/kiji/K20161204013844740.html

明治安田生命JリーグCS決勝第2戦  浦和1―2鹿島 (12月3日  埼玉)

<浦和・鹿島>優勝セレモニーを見つめる(左から)遠藤、槙野、西川、興梠ら

 かつてのチームメートが感情を爆発させる姿をぼうぜんと見つめるしかなかった。興梠は浦和のエースとして持てる力を発揮した。だが、自分が在籍していた時に感じていた、いや、敵となって改めて思い知らされた鹿島の勝負強さに屈した。試合後はぶちまけたい怒り、悔しさをのみ込むように報道陣に無言を貫きスタジアムを後にした。

 優勝へ大きく近づく一撃だった。前半7分、右サイドのクロスに対し、相手DFの後ろにフリーで抜け出して右足でゴール左を射抜いた。勝つしかない鹿島にプレッシャーをかけた。

 燃え尽き症候群から復活した。オーバーエージ枠で出場したリオ五輪から帰国後、無意識のうちに体が動かなくなった。「もうどうにもならなかった」。ミーティングでは、ペトロヴィッチ監督の怒声が飛んだ。「やる気あるのか?」「おまえにムチをいれないといけない」。柔和な指揮官が名指しで激高し、その場は静まり返った。「何かきっかけがないといけなかった」。そこで、スイッチの入った興梠は9月17日のFC東京戦で2カ月ぶりにゴール。エースの復調と同時にチームも上昇気流に乗った。

 13年に鹿島から新たな挑戦を求めて移籍。浦和では毎年のように優勝争いしながらリーグタイトルを手にできなかった。FWとして「責任を感じていた」と今季は自身最多の14得点。CS第1戦でもPKを獲得し、この試合でもゴールを決めてみせた。

 自らを育ててくれた鹿島を下しての優勝。それこそが浦和移籍が正しかったことを証明する手段だったが、まさかの逆転負け。悲願はまたしても来季に持ち越すことになった。 

◆鹿島、浦和ACL本戦出場決定 川崎Fはプレーオフ(ニッカン)


http://www.nikkansports.com/soccer/news/1746996.html

 日本サッカー協会は3日、来年のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)にJ1優勝の鹿島と、2位の浦和の出場が決まったと発表した。鹿島は2年ぶり7度目、浦和は3年連続6度目。

 天皇杯全日本選手権の優勝チームも出場し、J1で3位の川崎Fはプレーオフに回る。

 鹿島か川崎Fが天皇杯を制した場合は、本大会出場となる川崎Fに代わり、J1で4位のG大阪がプレーオフに出場する。

◆鹿島下克上18冠、最長ブランク7年ぶりリーグ制覇(ニッカン)


http://www.nikkansports.com/soccer/news/1747036.html



<明治安田生命Jリーグチャンピオンシップ:浦和1-2鹿島>◇決勝第2戦◇3日◇埼玉

 年間勝ち点3位で第1ステージ覇者の鹿島が、7年ぶり8度目のリーグ優勝を果たした。同1位の浦和に先制を許したが、前半40分にFW金崎夢生(27)が同点弾。後半34分にもPKを決めて2-1とした。第1戦で敗れた鹿島は通算1勝1敗、2戦合計2-2と並んだがアウェーゴール数で上回った。通算18冠を成し遂げ、開催国代表として8日開幕のクラブW杯に初出場する。石井正忠監督(49)の来季続投も決定的となった。

 痛快な下克上が、今季のJリーグを締めくくった。年間勝ち点59の鹿島が同74の浦和を押しのけ、てっぺんに立った。その差は実に15。14年まで、もしくは17年以降なら年間3位だった鹿島が年間王者になった。

 金色の紙吹雪の中、7年ぶりに取り戻した優勝皿シャーレが掲げられ、石井監督は5度、宙に舞った。涙で頬をぬらしながら「このCSを取った者が今年のチャンピオンです」と強調した。約6万人が凍りついた敵地で、うち2000人だけの鹿島サポーターの合唱が響く。コントラストが皮肉な逆転劇を際立たせた。

 歴史を変えた。初戦黒星からの逆転VはCS11度目で初めて。先制されたが、関係ない。2点を取っての勝利が必要な第2戦。1失点に影響はなく、開き直って攻めた。金崎が前半40分に同点ヘッド、後半34分に決勝PKを決めた。石井監督は後半途中からDF西をボランチ、FW赤崎をMFで起用。1度も打ったことがない手だった。ペトロビッチ監督就任後の浦和戦は1勝2分け8敗だった。それでも、この試合を取ればいい。不条理でも、勝負に徹した鹿島が戴冠した。

 歴代最多17冠を誇る鹿島にとって、最長ブランクとなる7年ぶりリーグ制覇。過渡期だった。3連覇した前回Vの09年から残るのは小笠原、曽ケ端、遠藤の3人だけ。内田と大迫がドイツへ、興梠がライバル浦和へ移籍。「信じられないほど弱い」(柴崎)「今いる選手は常勝の伝統を壊した集団」(昌子)になった。

 苦悩は続く。12年は残り2節まで残留争いに巻き込まれ、世代交代を進めた13年は7年ぶり無冠。14年末にはDF中田が引退し、2点差で鳥栖に勝てば優勝できた最終節で0-1。勝負強さは、どこへ。小笠原は泣いた。「若手は自分でポジションをつかんだわけじゃない。(中田)浩二に『安心して』と言えねえ」。

 15年夏にはトニーニョ・セレーゾ監督を成績不振で解任。コーチから昇格した石井監督の所信表明は「勝利への執着心を取り戻そう」。ジーコの教え。初ミーティングも、球際の攻防シーンだけ集めた映像を見せた。前線からボールを奪い、速攻で仕留める。黄金期の姿で、この日も浦和を圧倒した。

 沈んだ過去6年に比べれば、勝ち点15差をひっくり返す一発勝負はチャンスでしかなかった。11年の東日本大震災後、初優勝。被災地の児童を招待し、負けた試合で小笠原は土下座した。「元気になってもらうはずが、逆に励まされた」。勝ってこそ鹿島-。体現した主将は「年間勝ち点3位は悔しいけど、ルールはルール。勝ちは勝ち」。鹿島が、18冠王者として定位置に返り咲いた。【木下淳】

 ◆年間勝ち点3位以下からの年間優勝 今季の鹿島は年間勝ち点3位。同3位以下の年間王者は、99年磐田(年間勝ち点6位=1位清水と16差)00年鹿島(同3位=1位柏と3差)に次いで3度目。鹿島は今回が2度目で、年間勝ち点1位の浦和に勝ち点15差だった。

 ◆史上初の「逆転V」 鹿島は第1戦に0-1で敗戦。過去10度のCS決勝は初戦に勝ったチームがそのまま優勝していた。第1戦に敗れながらの年間優勝は、今回の鹿島が初めて。

 ◆16年CS決勝の大会方式 ホームアンドアウェーの2試合制。90分で勝敗が決しない場合は引き分け。2試合が終了した時点で勝利数が多いチームが年間王者となる。2戦終了時で勝利数が同じ場合は<1>2試合の得失点差<2>2試合のアウェーゴール数<3>年間勝ち点1位チーム(浦和)の順で決定。年間王者となった鹿島は、第1戦がホームで0-1敗戦、第2戦がアウェーで2-1勝利。2試合の勝敗は1勝1敗。続く勝者決定方法の<1>も2戦合計2-2でともに得失点差0。<2>は鹿島が2点、浦和が1点。<2>のアウェーゴール数の差で鹿島が優勝。

◆“日本人初”鹿島をJ1優勝に導いた石井監督「非常に価値のあること」(サッカーキング)


https://www.soccer-king.jp/news/japan/jl/20161204/523226.html?cx_cat=page1



 明治安田生命2016Jリーグチャンピオンシップ決勝の第2戦が3日に行われ、鹿島アントラーズが浦和レッズに2-1で逆転勝利。この結果、2戦合計スコアを2-2とし、アウェーゴール数で浦和を上回ったため、鹿島が7年ぶり8度目のJ1制覇を達成した。試合後、鹿島の石井正忠監督が記者会見に臨み、コメントを残している。

 石井監督は、「失点しても自分たちのやるべきことが変わらないのは分かっていました。そこでチーム全体がうまく対応して追いつけたことが、今日ゲームでは非常に良かったと思います」と、失点しても焦らずに戦い続けられた試合展開を振り返り、「鹿島のサポーターが数少ない中、そのサポーターの後押しがあって選手たちが90分間戦ってくれました。タイトルを獲ることを義務づけられて始まったシーズンですけれど、それが実現できて本当に嬉しいです。あとは90分間、しっかり戦ってくれた選手たちを誇りに思います」と、ファンと選手を称賛している。

 8月の湘南ベルマーレ戦で一悶着あった金崎は、この日2ゴールを挙げてJ1制覇の立役者となった。同選手については「特別な思いはないです。29人いる選手の中の一人だと思っています」とした上で「チャンスメークもできますし、ゴールも上手いので、攻撃陣の中で中心になると思います」と信頼を語った。

 鹿島でJ1制覇を達成した初めての日本人監督となったことについては「ずっとブラジル人の監督が務めてきましたけれど、初めて日本人監督がタイトルを撮れたことは大きな意味がありますし、日本人指導者にとってもプラスに働いてくると思います」とコメントしている。

 また、「今年はリーグのタイトルを取ることが義務づけられていたので、それに対してリーグタイトルを取れたことは非常に価値のあることですし、ここからまたチームが常に勝ち続けるポイントになってくれればいいんじゃないかと思います。選手たちも優勝することによってまた成長します。今回、クラブに新たなタイトルを積み重ねることができて、クラブ全体がタイトルに向けてやって来たことが報われたと思います」と、優勝がクラブにもたらす影響について言及した。

 J1王者となった鹿島は、8日にFIFAクラブワールドカップ ジャパン 2016の第1ラウンドでオーストラリアのオークランド・シティと対戦する。

◆鹿島“下克上”3度目 年間勝ち点大差を逆転(スポニチ)


http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2016/12/04/kiji/K20161204013844910.html

明治安田生命JリーグCS決勝第2戦  鹿島2―1浦和 (12月3日  埼玉)

<浦和・鹿島>優勝し喜びを爆発させる鹿島イレブン

 年間勝ち点で浦和よりも15点も下の鹿島が年間王者に。過去10回のCS(昨季は決勝)では年間勝ち点が少ないチームが6勝4敗と勝ち越し。鹿島は98年と01年(ともに磐田戦)も年間勝ち点が下ながら優勝を経験し、今回が3度目。特に01年は年間勝ち点71の磐田を、17点も下だった同54でCS勝利。今回はそれに次ぐ勝ち点大差での下克上となった。

 ≪第2Sは11位≫第1ステージ覇者の鹿島は第2ステージでは11位。過去2ステージ制の年間王者が優勝を逃した方のステージで順位が最も低かった例は99年の年間王者・磐田が第1ステージ優勝後の第2ステージでの12位。2桁順位からの逆転Vは2度目だ。

◆鹿島選手も複雑、勝ち点差15の下克上V「個人的にこのルールはどうかと…」(デイリー)


http://www.daily.co.jp/soccer/2016/12/04/0009722394.shtml

 逆転勝ちで頂点に立ち歓喜する鹿島イレブン、金崎夢生(後列右)も大きくジャンプ

「明治安田生命J1チャンピオンシップ・決勝第2戦、浦和1-2鹿島」(3日、埼玉スタジアム2002)

 鹿島が2戦合計2-2(第1戦0-1)とし、アウェーゴールで浦和を上回って09年以来7年ぶり8度目のリーグ優勝を果たした。ただ、この試合に関わった選手・監督がリーグ戦で口にしたのは両チームの勝ち点差が「15」あるという事実だ。鹿島の優勝に異論を唱えるものはいないが、勝った鹿島にも「複雑なチャンピオン」、「個人的にはこのルールはどうかと思う部分がある」と正直な思いを口にする選手がいた。

 石井正忠監督は「年間の勝ち点がどうであれ、順位がどうであれ、この明治安田生命チャンピオンシップを取ったものが、今年のJリーグのチャンピオンなんで、それが取れて本当にうれしい」と胸を張った。優勝は鹿島。その結果に異論は挟まれるべきではないし、浦和のペトロビッチ監督も「スポーツに関わる人間として、勝利した鹿島が優勝したことに対しておめでとうと言いたいと思います」と語っている。

 ただ、気持ちの上では釈然としない思いも勝った鹿島の選手に残っている。チームの精神的支柱であるMF小笠原満男は「ルールの中でやったので、勝ちは勝ち」としながらも、「来季はやり方が変わるので、年間1位にこだわってやっていく必要がある。そこは来季に取っておきたい」と1ステージ制に戻る来季へ気持ちを切り替えていた。

 MF柴崎岳は「個人的にはこのルールはどうかと思う部分もある」と正直な思いを語った。「完全優勝ではないけど、ルールにのっとって勝てた部分ではうれしい部分と、浦和やフロンターレへの敬意というか、そういう部分が交錯している」と表現することが難しい思いにかられているようだった。DF昌子源も「レッズさん、川崎さんには離されたわけで」と浦和に対して勝ち点差15ポイント、川崎に対して同13ポイント離された事実に目を向けた。「複雑なチャンピオン」と表現し、来季に連覇を目指せる立場として、さらなる向上を誓っていた。

 浦和のペトロビッチ監督は、「どこに15ポイント多く取ったチームのアドバンテージがあるのか分かりません」とも語った。釈然としない思いを残しつつ、来季は3季ぶりの1ステージ制が帰ってくる。

◆【鹿島】年間勝ち点3位からの下克上優勝!敵地で浦和を下しJ最多8度目V(報知)


http://www.hochi.co.jp/soccer/national/20161203-OHT1T50216.html



 ◆明治安田生命2016Jリーグチャンピオンシップ ▽決勝第2戦 浦和1―2鹿島=2戦合計2―2、アウェーゴール差で鹿島の優勝=(3日・埼玉スタジアム2002)

 第1ステージ(S)優勝で年間勝ち点3位(勝ち点59)の鹿島が、アウェーで年間勝ち点1位(同74)で第2S優勝の浦和に2―1で勝利して2戦合計2―2とし、アウェーゴール差で09年以来7年ぶりJ最多8度目の優勝を決めた。鹿島は国内3大タイトル18冠。優勝した鹿島は開催国王者として8日に開幕するクラブW杯に出場する。

 CS準決勝で年間勝ち点2位(同72)の川崎を下して決勝に進出した鹿島は、ホーム開催の第1戦に敗れ、この日も前半7分に浦和FW興梠に先制ゴールを許した。

 しかし、同40分にFW金崎が同点ゴールを決めると、後半34分に再び金崎が勝ち越しのPKを決めて逃げ切った。

 鹿島は今季、第1Sを勝ち点39で制した。第2Sは同20の11位に沈んだが、タイトルのかかった試合の勝負強さは健在で、この日の大一番を制した。

【J1優勝回数】

8回 鹿島(1996、98、2000、01、07、08、09、16)

3回 横浜M(1995、2003、04)

3回 磐田(1997、99、2002)

3回 広島(2012、13、15)

2回 東京V(1993、94)

2回 G大阪(2005、14)

1回 浦和(2006)

1回 名古屋(2010)

1回 柏(2011)

◆【鹿島】チーム崩壊寸前から「ジーコ魂」で結束!大逆転の下克上でJ最多8度目優勝(報知)


http://www.hochi.co.jp/soccer/national/20161204-OHT1T50036.html



 ◆明治安田生命2016Jリーグチャンピオンシップ ▽決勝第2戦 浦和1―2鹿島=2戦合計2―2、アウェーゴール差で鹿島の優勝=(3日・埼玉スタジアム2002)

 明治安田生命Jリーグチャンピオンシップ(CS)決勝第2戦は、年間3位の鹿島が2―1で同1位の浦和を破り、2009年以来8度目の優勝を飾った。1―1の後半34分にFW金崎夢生(27)がこの日2得点目となるPKで勝ち越し。2戦合計1勝1敗で得失点差も同じだったが、アウェーゴール差で振り切った。CS第1戦で敗れたチームの逆転Vは史上初で、鹿島は8日に開幕するクラブW杯の出場権も獲得。来季からは1ステージ制に戻るためCSは行われない。

 金崎は、胴上げされる石井監督を見上げながら万歳を繰り返した。2得点とエースの仕事を果たし、年間勝ち点3位(59)から同首位の浦和に勝ち点15差をつけられたJ史上最大の逆転優勝。最多18個目のタイトルを獲得して「2点取ることしか考えていなかった。すごくうれしい」。大会MVPとこの試合のマン・オブ・ザ・マッチにも選出されたが「優勝がうれしい」と繰り返した。

 1点を追う前半40分、右サイドからのクロスに大外から走り込み、気迫のダイビングヘッドを突き刺した。後半34分には決勝PKを決めた。1分前にPKを獲得した鈴木に「(鈴木)優磨がPKを取ったので、これはオレだなと思った。あいつが取ったPKはオレと決まっている」とボールを離さず、ゴール左に蹴り込んだ。「1年間いろいろありましたが、最高の形で終われた」。鹿島サポーターが集まるスタンドの前で何度もガッツポーズを繰り出した。

ロッカールームで口論 第1Sを制した後、チームは崩壊寸前に陥った。練習前のミーティングで石井監督が「後ろに残るように」と選手に指示を出すが、30分後の紅白戦では実行されない。試合後のロッカールームは個人の希望を言い合う口論の場になっていた。第1Sを制した自信、そして寛容な指揮官に対する甘えが慢心に変わった。経験豊富な主将MF小笠原も「どうすればいいですか」とクラブ幹部に助けを求めるなど、手のつけようがない状況だった。

 第2Sの終盤は4連敗を喫した。転機はCS開幕を16日後に控えた11月7日。MF遠藤が「このままCSに入っては絶対にダメだと思った。何かやらなければ」と発起人になり、鹿嶋市内の飲食店で全選手参加の決起集会を開いた。

 遠藤は事前に、食事会で発言する「チームを良くするために思うこと」を考えてくるよう伝えた。主力のDF西と金崎は話す内容について相談した。西が「オレたちがまず弱いってことを自覚すべきだ、と話すのはどうかな?」と提案すると、金崎は「サブ組の気持ちも考えないといけない。出ているオレらが弱いって言ったら、サブ組はどう思うか。その気持ちを考えたら違う方がいい」と返した。

 クラブの象徴的存在であるジーコがもたらした「団結」「献身」の基本精神。それが失われていた中で、遠藤の提案が視野を広げた。相手やチームのことを考えるきっかけを作った。決起集会では小笠原が「自分のために頑張ればいいというわけではない。チームのことを考えて頑張るのが鹿島というチームだ」と発言し、金崎も「チームのためにやろう」と続いた。鹿島の伝統が復活した瞬間だった。

 前回のリーグ優勝は09年。当時を知るメンバーで、この日ピッチに立っていたのは小笠原、曽ケ端、遠藤の3人だけ。この7年で内田篤人(シャルケ04)、興梠慎三(浦和)、大迫勇也(1FCケルン)ら多くの主力が移籍した。世代交代に苦しみメンバーも多く入れ替わったが、根幹は揺らがなかった。“最後の”CSを制した最大の要因は、クラブに脈々と息づく勝負強さだった。(内田 知宏)

◆鹿島Vも石井監督の去就未定 新戦力には福岡FW金森を完全移籍で獲得(デイリー)


http://www.daily.co.jp/soccer/2016/12/04/0009722388.shtml

 胴上げされる鹿島・石井監督

 「明治安田生命J1チャンピオンシップ決勝・第2戦、浦和1-2鹿島」(3日、埼玉スタジアム2002)
 7年ぶりのリーグ制覇を果たした鹿島だが、石井正忠監督(49)の来季続投については不透明な状況だ。鈴木満強化部長は「正直決まってない。これから考える」と話すにとどめた。大岩剛コーチの昇格、外国人監督の招へいも含めて検討されるとみられる。
 また、来季の新戦力として福岡の元U-23日本代表のFW金森健志(22)を完全移籍で獲得することが判明。関係者によると、両クラブで基本合意しており、鹿島から福岡へ違約金が支払われるという。

◆【鹿島】レオ・シルバ&ペドロ・ジュニオール獲りで基本合意!湘南からDF三竿も加入へ(報知)


http://www.hochi.co.jp/soccer/national/20161204-OHT1T50047.html

 鹿島が今オフ、大量補強に乗り出すことが3日までに分かった。強化責任者を務める鈴木満常務は「来年以降は戦力を上積みして、力で勝ち取る形のチームに進化させていきたい」と説明。新潟からMFレオ・シルバ(30)、神戸からFWペドロ・ジュニオール(29)、湘南からDF三竿雄斗(25)を獲得することで、それぞれのクラブ、本人と基本合意。福岡FW金森健志(22)にもオファーを出し、獲得が濃厚だ。さらに即戦力の韓国人GKの獲得を目指している。

 来季は2年ぶりにアジア・チャンピオンズリーグに出場することが決定。アジア初制覇を目指すとともに、優勝賞金が増額されるリーグ連覇を狙える布陣を整える。

 来季38歳を迎えるMF小笠原、海外移籍を目指すMF柴崎がプレーするボランチには、実績十分のレオ・シルバを補充。決定力不足解消に今季11得点のペドロ・ジュニオール、手薄だった左サイドバックには鹿島MF三竿健斗の兄・雄斗で厚みを加える。

◆手倉森コーチ、鹿島たたえる「相手を驚かせるような交代策あった」(サンスポ)


http://www.sanspo.com/soccer/news/20161204/jpn16120400560001-n1.html

スタンドから試合を観戦する日本代表のハリルホジッチ監督(左)と手倉誠コーチ(右)=埼玉スタジアム(撮影・大橋純人)

 明治安田チャンピオンシップ決勝第2戦(3日、浦和1-2鹿島、埼玉)日本代表のスタッフも試合を見届けた。ハリルホジッチ監督は「試合前に難しいゲームになると話したが、その通りの結果になった。鹿島におめでとうと伝えてください」と優勝クラブをたたえた。

 手倉森コーチは「浦和は1-1になって、攻めるか守るか難しくなった。鹿島は小笠原を代えたり、西をボランチに入れたり、相手を驚かせるような交代策があった」と総括した。

◆【中田浩二の視点】鹿島のうまさ 後半浦和につなぐ余裕与えなかった(スポニチ)


http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2016/12/04/kiji/K20161204013844660.html

明治安田生命JリーグCS決勝第2戦  鹿島2―1浦和 (12月3日  埼玉)

<浦和・鹿島>優勝し喜びを爆発させる鹿島イレブン

 鹿島の試合運びのうまさが浦和を上回った。第1戦で永木と小笠原のダブルボランチが安定していたのでそのまま起用し、柴崎を前に入れて90分間でどう勝つかを意識した戦いをした。先手を取られたが、浦和がその後、後ろに重心がかかり、前に出てこなくなったところをカウンターで突いた。前半40分に金崎が頭で決めた同点ゴールは鹿島が狙っていた形で、遠藤が宇賀神の裏のスペースをついてチャンスをつくった。決勝点となったPKにつながった鈴木のドリブルもカウンターからの素晴らしい攻めだった。

 浦和の先制点は高木のクロスを興梠が力まずシュートして決めたが、武藤の動きが素晴らしかった。クロスが入った瞬間に武藤が斜めに走って鹿島のDFを引っ張り、興梠がフリーになった。浦和は第1戦から先発メンバーを2人入れ替えた。李忠成と駒井に代えて高木と関根を入れた。選手層が厚いので、代えたという認識はなく、守りに入ったというわけでもなかった。ただ選手交代のタイミングがつかめず、鹿島に逆転されてしまった。(元日本代表DF)

◆鹿島がJ最強ボランチ新潟MFレオ・シルバ獲得へ(ニッカン)


http://www.nikkansports.com/soccer/news/1747039.html



 鹿島MF柴崎岳(24)が今冬、欧州挑戦に踏み切る可能性が3日、浮上した。複数の関係者によると、海外志向の強い柴崎がスペインリーグへの移籍を希望。現在2部のエルチェ、ヘタフェが興味を示しているという。

 柴崎残留の場合は戦力を上積みするため、流出の場合は穴を埋めるため、鹿島が新潟MFレオ・シルバ(30)を獲得することがこの日、分かった。現在のJリーグ最強ボランチと呼ばれ、名古屋と仮契約を結んでいたが、2部降格に伴い破談。鹿島への移籍が濃厚になった。前線は神戸FWペドロ・ジュニオール(29)と福岡のリオ五輪代表候補FW金森健志(22)にオファー。守備では、鹿島MF三竿健斗の兄の湘南DF三竿雄斗(25)の獲得に動いている。

◆途中出場でPK獲得…鹿島FW鈴木優磨「最後に仕事ができていい日に」(サッカーキング)


https://www.soccer-king.jp/news/japan/jl/20161204/523218.html?cx_cat=page1



 明治安田生命2016Jリーグチャンピオンシップ決勝の第2戦が3日に行われ、鹿島アントラーズが浦和レッズに2-1で逆転勝利。この結果、2戦合計スコアを2-2とし、アウェーゴール数で浦和を上回ったため、鹿島が7年ぶり8度目のJ1制覇を達成した。試合後、途中出場した鹿島の鈴木優磨がコメントを残している。

 後半途中に遠藤康との交代でピッチに立った鈴木は、79分にPKを獲得。キッカーの金崎夢生が決めると、結果的にこれが決勝点となった。試合を振り返った鈴木は「自分の特徴は攻撃だと思っているので、得点に絡める動きをしようと思ったんですけど、久しぶりの試合だったので、試合勘がなかなかなくて。でも、その中でも最後に仕事ができて今日はいい日になった。信用して使ってくれた石井さんに感謝したいですし、その期待に応えることができたので今日は非常に満足です」と、コンディションが上がりきっていない中でもチームに貢献した一戦を振り返った。その上で「クラブワールドカップに、もうみんな切り替えています」と、チームが冷静を保っていることを強調した。

 途中出場ながら試合終盤には交代でピッチを退いたが、「ちょっと倒れた時に付き方が悪かったので。でも、そのリスクがあることを承知で出たので。そういうのはつきものです」とコメントしている。

 PK獲得のシーンについては「基本技術なんですけど、ドリブルで抜いたら相手の前に入るという、基本に忠実にやったら足にかかったので。信じて走って良かったです」と、基礎が実を結んだことを明かし、「信用して使ってくれた石井監督には感謝しています」最後には再び指揮官への感謝を述べていた。

 J1王者となった鹿島は、8日にFIFAクラブワールドカップ ジャパン 2016の第1ラウンドでオーストラリアのオークランド・シティと対戦する。

◆“借り”返した鹿島MF遠藤康、「CSで勝てたけど…」と年間勝ち点1位をリスペクト(ゲキサカ)


http://web.gekisaka.jp/news/detail/?204603-204603-fl



[12.3 チャンピオンシップ決勝第2戦 浦和1-2鹿島 埼玉]

 決定機を外していた。11月29日にホームで行われたチャンピオンシップ決勝第1戦。0-0で迎えた後半6分、MF土居聖真のスルーパスから抜け出した鹿島アントラーズMF遠藤康だったが、利き足とは逆の右足で放ったシュートはGK西川周作にストップされ、その後失点したチームは0-1の完封負けを喫した。そして迎えた第2戦、遠藤は右足の“借り”を右足できっちりと返すことになった。

 優勝のためには2点が必要だった。前半7分にFW興梠慎三に先制点を奪われてしまったものの、その状況は変わらない。「ルール上、ウチは1点を入れられても、2点取れば良い状況だった。だから1点取られても全然焦りはなかった」。そして、前半40分に遠藤のピンポイントクロスから同点ゴールが生まれる。

 MFファン・ソッコのロングフィードから右サイドを抜け出すと、「(柴崎)岳がニアに釣ってくれたので、ファーで(金崎)夢生が空いた」とゴール前を確認。大外から駆け上がってくるFW金崎夢生へ「フリーだったので正確に上げるだけだった」と右足でクロスを届け、豪快なダイビングヘッドから生まれた同点ゴールをお膳立てした。

「この間(第1戦)はチャンスで止められてしまった」と第1戦で決定機を外した右足でアシストを記録したが、「でも、右足でも左足でもチームの得点につながるパスやシュートができればいい」と振り返った。

 勢いに乗ったチームは後半34分に金崎がPKを沈めて2-1の逆転勝利を収め、7年ぶり8度目のリーグ制覇を決めた。しかし、年間勝ち点では1位浦和に「15」の差をつけられての3位だったこともあり、「チャンピオンシップという中でウチは勝てたけど、レッズが年間であれだけの勝ち点を取るのは素晴らしいこと。まだレッズに敵わない部分があるし、それは皆分かっていると思う」と1年間で勝ち点「74」を積み上げた浦和へのリスペクトは忘れなかった。

(取材・文 折戸岳彦)

◆チームを強くする特別な“感情”…鹿島GK曽ヶ端が語った「タイトル獲ること」(サッカーキング)


https://www.soccer-king.jp/news/japan/jl/20161204/523205.html?cx_cat=page1



 明治安田生命2016Jリーグチャンピオンシップ決勝の第2戦が3日に行われ、鹿島アントラーズが浦和レッズに2-1で逆転勝利。この結果、2戦合計スコアを2-2とし、アウェーゴール数で浦和を上回ったため、鹿島が7年ぶり8度目のJ1制覇を達成した。試合後、鹿島のGK曽ヶ端準がコメントを残している。

 曽ヶ端は「失点はしましたけど、2点を取らないといけない状況は変わらなかった。レギュレーション的に難しかったのは浦和のほうだったかもしれないですけど、割り切っていけたと思います」と、初戦を落とした中で失点しても焦らずにプレーできたと話す。これまでも数々のタイトルを手にしてきたが、「常にシーズンが始まる前にJのタイトルを、と思ってやってきましたけど、かなりの年月があきましたし、その中でJのタイトルが取れたのはチームにとっても大きいと思います」と、7年ぶりとなった栄冠に喜びを示した。

 試合については「フロンターレとの試合も、今日の試合もそうですけど、振り返れば第1戦を0-1で2点目を取られなかったことが大きかったですし、そういう積み重ねがしっかり結果として出せたのかなと思います」と粘り強い戦いに手応えを感じている様子。「難しさはありましたけど、みんな集中して最後は身体投げ出してブロックしたり、球際のところで戦えた。そういうベースがないとこういう結果は出せない。チームとしてそういう泥臭戦いをしてきたし、タイトルがかかった難しい中でもしっかり出せたのは大きかったのかなと思います」と、ゲームを振り返った。

 8月に37歳となったベテランの曽ヶ端だが、シーズンを通してゴールマウスを守り続けた。チームの世代交代について尋ねられると「タイトル獲ることがチームが強くなることだと思う。ベンチで見ていた選手や、ベンチに入ることができなかった選手もうれしいだろうし、もちろん悔しさも持っているだろうし。そういう積み重ねによって、次は自分もグラウンドで味わいたいとか、チームの勝利に貢献したいという感情がさらに出てくると思う。出ていた選手もまた同じように味わうために1年間戦うだろうし。これはタイトルを取らないと分からない感情だと思います」と、このタイトル獲得がクラブ全体のモチベーション向上に繋がるとの見解を示した。

 J1王者となった鹿島は、8日にFIFAクラブワールドカップ ジャパン 2016の第1ラウンドでオーストラリアのオークランド・シティと対戦する。

◆鹿島柴崎V&移籍金を置き土産に今冬スペイン移籍も(ニッカン)


http://www.nikkansports.com/soccer/news/1747037.html



<明治安田生命Jリーグチャンピオンシップ:浦和1-2鹿島>◇決勝第2戦◇3日◇埼玉

 鹿島MF柴崎岳(24)が今冬、欧州挑戦に踏み切る可能性が3日、浮上した。複数の関係者によると、海外志向の強い柴崎がスペインリーグへの移籍を希望。現在2部のエルチェ、ヘタフェが興味を示しているという。エルチェは14-15年シーズンまで1部に所属。現在は勝ち点22で2部の8位につけ、自動昇格圏の2位ジローナを勝ち点5差で追う。ヘタフェは今季2部に降格も、1年での復帰を目指して現在5位。ともに来季の昇格を狙える立場だ。スペイン2部は外国人枠が「2」しかないため、調整が検討されているという。

 これまでも年2回の移籍市場で海外挑戦を目指していたが、話が出ては消えてきた。欧州事情に詳しい代理人によると、14年末にセリエAパルマへの移籍が模索されたが、財政危機(翌年3月に破産)で破談。15年にはドイツ1部ハンブルガーSVから興味を示された。強化担当が6月のW杯2次予選シンガポール戦、8月の東アジア杯を極秘視察。当時、日本代表だった柴崎をチェックした。フランクフルトも、10月のナビスコ杯決勝にスタッフを派遣。だが、両者とも正式オファーに発展しなかった。

 迎えた16年。柴崎は関係者に「鹿島で優勝してから海外に行く」と言うようになった。鹿島との契約は現在、延長提示にサインして18年1月まで延びている。ただし、これは置きみやげに移籍金を残すため。クラブは慰留に全力を挙げる予定だが、近年はDF内田やFW大迫の移籍を容認した。オファーが届けば、親心で送り出される可能性はある。

◆間に合った背番号10…鹿島MF柴崎、決勝の舞台に立たせてくれた仲間に感謝(ゲキサカ)


http://web.gekisaka.jp/news/detail/?204606-204606-fl



[12.3 チャンピオンシップ決勝第2戦 浦和1-2鹿島 埼玉]

 大一番に間に合わせた。負傷の影響もあり、第2ステージ終盤2試合を欠場。チャンピオンシップ準決勝川崎F戦もベンチ外となり、CS決勝第1戦で後半17分からピッチに送り込まれて復帰を果たした。そして、鹿島アントラーズMF柴崎岳はすべてが決するCS決勝第2戦でスターティングメンバーに名を連ねた。

 仮に準決勝の川崎F戦に敗れていれば、背番号10の出番はなかった。「本来ならば川崎戦に間に合えば良かったんですけど、なかなかうまくいかなかったので、決勝の浦和戦に間に合わせるという形でやっていた。そこはチームメイト、スタッフを含めてチームの皆に感謝したい」。仲間が決勝の舞台に立たせてくれた、スタッフが決勝の舞台に間に合わせてくれたからこそ、ピッチ上で恩を返そうとしていた。

 左サイドハーフの位置に入るとボールを呼び込み、鋭いパスで攻撃にリズムをもたらすだけでなく、球際の勝負に幾度となく挑んでボールを強奪するなど守備でも存在感を示した。

 約1か月振りの公式戦。「試合をこなしていなかったので、体力的に厳しいと思った」と振り返りつつも、「時間が経っても焦ることはなかったし、自分でも驚くくらいに冷静にやれたと思う」と90分間ピッチに立ち続けて、チームの2-1の勝利、そしてリーグ制覇に貢献した。

 年間勝ち点3位からの“下剋上V”に「完全優勝ではないという思いと、それでもルールに乗っ取って勝てたという思いがある。うれしい気持ちもあるが、浦和や川崎に対する敬意もあるので、そういう思いが交錯している」と複雑な心境を明かす。しかし、「ただシャーレを掲げられるのは1チームで、シャーレを僕らが掲げられたことは良かった思う」と7年ぶりのリーグ制覇に喜びを表した。

(取材・文 折戸岳彦)

◆「複雑な優勝」CS制度に疑問呈した鹿島DF昌子「もし浦和さんの立場なら…」(ゲキサカ)


http://web.gekisaka.jp/news/detail/?204594-204594-fl



[12.3 チャンピオンシップ決勝第2戦 浦和1-2鹿島 埼玉]

 勝ったからこそ、あえて大会方式に言及した。年間勝ち点3位からの“下剋上V”を達成した鹿島アントラーズのDF昌子源は優勝を喜ぶ一方で、シーズンで最も勝ち点を積み上げながらレギュレーションによりチャンピオンの座を逃した浦和の選手たちの胸中も察した。

「複雑な優勝だと思う」。そう認める昌子は「お客さんもたくさん入って、見ている人は楽しいと思う」と、一発勝負、短期決戦の醍醐味、ゴールデンタイムでの地上波放送を含めたメディアへの露出など、チャンピオンシップの良い点も理解しつつ、「やっているほうはちょっともういいかな」と冗談交じりに笑った。

「浦和さんの肩を持つわけではないけど、もし僕らが浦和さんの立場なら、考えたくないぐらい悔しいと思うし、文句も言いたくなると思う。3位からの下剋上と言われているけど、こういうチャンピオンの決め方は俺ら的にどうかなと思う」

 試合後にはJリーグの村井満チェアマンが報道陣の取材に対応し、「チャンピオンシップ3試合で10万人を超える集客があり、去年を上回った」と、その成果を指摘。「1年間の戦いと短期決戦のチャンピオンシップという大会方式においては、あくまで鹿島が今回の年間チャンピオンであり、鹿島の栄誉に対して心から敬意を表したい」と称えた。

 チャンピオンシップは昨季、11年ぶりに復活したが、来季からは再び1シーズン制に戻る。村井チェアマンは「大会方式は来年から見直すことが決まっているが、この結果を踏まえて、2ステージ制、チャンピオンシップがこの2年間、どういう内容だったか、年内には総括してみなさんに開示したい」と述べた。

(取材・文 西山紘平)

◆鹿島Vに伝統「3」あり、昌子が秋田氏に思い語る(ニッカン)


http://www.nikkansports.com/soccer/news/1747047.html



<明治安田生命Jリーグチャンピオンシップ:浦和1-2鹿島>◇決勝第2戦◇3日◇埼玉

 「鹿島の背番号3」。昨年から背負った若きDFリーダー昌子源(23)が守備陣を統率し、7年ぶり頂点に導いた。秋田豊(日刊スポーツ評論家、97~03年)や金古聖司氏(埼玉・本庄第一高監督、04~05年)、岩政大樹(J2岡山、06~13年)と継承されてきたセンターバックの重責。国内18冠を達成した思いを秋田の前で語った。

 優勝決定の瞬間、背番号3を背負った昌子は、GK曽ケ端と抱き合った。攻撃陣が2点以上を奪ってくれることを信じて、浦和の攻撃を止めた。

 秋田 今季、すごく失点が少なかった。なんで? 安定感はあったと思う。特に最後の決勝の2戦は。

 昌子 個々で負けなければいける。(興梠)慎三さんが1人でドリブルしてガンガン来なかったし、李さんも正直、怖くなかった。この戦いを続けられれば、来季も守れるんじゃないかなとつかんだものはある。

 97年の固定番号制導入以来、鹿島で4人しかいない「背番号3」。岩政が13年に鹿島を去り、14年は初めて空き番号にもなった。同年に定位置をつかんだ昌子に継承された。

 秋田 CBは経験が大事。去年と比べれば変なミスはなくなった。あとは、CKで点を取れるかどうか。

 昌子 そこが一番比べられるところ。自分が点を取ることと、点を取らせないところ。今季はリーグ1点、ルヴァン杯1点。点を決めて勝ちたかったです。

 秋田 MVPは金崎だったけれど、背番号3はこれからチャンスあるぞ。

 昌子 まずは鹿島の仲間やサポーターに認めてもらえることが大前提ですが、相手選手や敵地のサポーターに「昌子って嫌な選手だな」って思わせたいことが一番。この優勝でチームも、「背番号3」の昌子としても、もっと強くなりたいです。【取材・構成=鎌田直秀】

 ◆昌子源(しょうじ・げん)1992年(平4)12月11日、神戸市生まれ。元神戸ユース監督の父力さん(姫路独協大監督)の影響で、小学生の時にフレスカ神戸U-12でサッカーを始める。G大阪ジュニアユース、米子北高を経て11年に鹿島入り。同年10月12日の天皇杯2回戦(対筑波大)で公式戦デビュー。12年3月24日の広島戦でJ1初出場。14年3月1日の甲府戦で初ゴール。J1通算107試合6得点。日本代表では15年3月31日の国際親善試合ウズベキスタン戦でデビュー。利き足は右。背番号は23から3に変更。182センチ、74キロ。血液型AB。

◆昌子が貫いた姿勢 最後まで諦めない、伝えたかった鹿島イズム(スポニチ)


http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2016/12/04/kiji/K20161204013844590.html

明治安田生命JリーグCS決勝第2戦  鹿島2―1浦和 (12月3日  埼玉)

<浦和・鹿島>優勝した瞬間、喜ぶ鹿島・昌子

 鹿島のDF昌子源(23)は第2ステージ中、腰痛と闘っていた。ピッチ内だけでなく、ピッチを離れても必要と思えば時には厳しく、激しく、チームのために声を上げ体を張ってきた。激痛に苦しんだ時期、何を考えていたのか。手記で明かした。 

 残り15分は本当に苦しかったけど、最後はチャンピオンになりたい気持ちの強いチームが勝つと信じてプレーしました。浦和には年間勝ち点で15も離されているし、複雑な優勝ではあります。俺らが浦和の立場だったら本当に悔しいし、文句も言いたくなる。でもルールはルールだし、優勝を誇りに思いたい。この大会方式はもういいかな、とも思いますが(笑い)。

 あの時、実際何が起きてたんやってことを言うと、何か負けたような気がして、シーズン中に言うのはやめようと思っていたんですが。9月10日の柏レイソル戦は、休養していた石井監督のリーグ復帰初戦でした。ふがいない戦い方で負けた後、ロッカールームでみんなに言わせてもらいました。「みんなホンマに全力でやったんか?120%出したんか?俺はやった。俺らはどの試合でも勝たなあかんチームにいてる」と。言ってからしれっとシャワーに行きましたが、実は1カ月前から痛めていた腰の痛みがピークでした。

 柏戦後の週は、激痛で走れなくなりました。木曜日の紅白戦は1本だけにしてもらって。それでも撮るように言われていた負傷部位のMRI(磁気共鳴画像装置)の画像は「撮ったら俺、(次節の)ジュビロ(磐田)戦に出られん」と、負傷の重症度が分かるのが嫌で断固拒否しました。柏戦後にみんなに強く言っていたこともあって、休むわけにはいかないという思いがありました。

 磐田戦は試合直前までコルセットを巻いて、キネシオ(テーピングテープの一種)を横2本、縦3本貼って出て、点を取りました。痛みは限界を突破していました。チームが後半29分にPKで2点目を取った後、剛さん(大岩コーチ)に「やばいです」と切り出して、やっと交代しました。

 それから2試合休んで、中断期間明けの10月22日からまたピッチに立ちました。試合には当分出られない感じでしたけど、最後に懸ける思いがあったから、自分から「出してくれ」って言って、痛くても試合に出ました。しっかり魂を持って出ました。

 普通なら休んでチャンピオンシップに万全に間に合うようにすると思うけど、そうはしなかった。何でかって聞かれたら難しいけど、覚悟はありました。戦う姿勢だったり、最後まで諦めない姿勢を少しでもチームに還元したり、見ている人に何かが伝わるプレーをしたいと思っていた。それができて良かったです。優勝は腰が悪くても自分なりの精いっぱいをやった結果。自分でもようやったなと思います。 (鹿島アントラーズDF)

 ◆昌子 源(しょうじ・げん)1992年(平4)12月11日、兵庫県神戸市生まれの23歳。フレスカ神戸U―12、G大阪ユース、米子北高を経て11年に鹿島入団。14年にはリーグ戦全34試合で先発出場を果たし優秀選手賞。同年日本代表に初選出。国際Aマッチ通算2試合0得点。ポジションはDF。1メートル82、74キロ。利き足は右。

◆小笠原の表情見て闘志 昌子90分間最終ライン統率(スポニチ)


http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2016/12/04/kiji/K20161204013844890.html

明治安田生命JリーグCS決勝第2戦  鹿島2―1浦和 (12月3日  埼玉)

<浦和・鹿島>優勝した瞬間、喜ぶ鹿島・昌子

 センターバックでフル出場した鹿島のDF昌子がゴール前で体を張り続けた。前半4分に高木のシュートを右足で防ぐと前半26分には武藤のシュートを体を投げ出してブロック。最終ラインを統率し「レッズさんを相手に無失点は難しいと思っていた。2点取らなければならないことは変わらないので、割り切れたのが良かったと思う」と笑顔を見せた。

 後半28分に小笠原が途中交代。ピッチを去る主将の悔しそうな表情を見て「絶対に勝たなければいけない」と闘志をかき立てられた。「満男さん(小笠原)とソガさん(曽ケ端)の存在自体が常勝の伝統。あの2人についてきたから優勝できた」と言う。リーグ王者として迎える来季について「連覇を狙えるのはきょう優勝したチームだけ。年間勝ち点で負けている浦和と川崎Fに追いつかないといけない」と力を込めた。

◆「2人の存在が伝統」常勝軍団・鹿島の系譜、昌子が追う小笠原と曽ヶ端の背中(ゲキサカ)


http://web.gekisaka.jp/news/detail/?204605-204605-fl



[12.3 チャンピオンシップ決勝第2戦 浦和1-2鹿島 埼玉]

 偉大な先輩の背中をとにかく追いかけてきた。7年ぶり8度目のリーグ制覇で通算18個目のタイトルを獲得した鹿島アントラーズ。その守備を支えるDF昌子源は鹿島の伝統でもある勝負強さの秘訣を問われ、「鹿島の伝統について聞かれるだろうなと思って考えていたけど、正直、やっている俺も分からない」と明確な答えは控えつつ、2人のベテラン選手の存在を挙げた。

「(小笠原)満男さん、ソガさん(曽ヶ端)中心のチーム。2人に付いていったら優勝できるんじゃないかと思えるし、付いていった結果の優勝。2人の存在は大きいし、あの2人が伝統だと思う」

 いわゆる黄金世代である79年生まれ、37歳のベテランとなったMF小笠原満男、GK曽ヶ端準。今季、五輪代表GK櫛引政敏を獲得し、ボランチにはMF永木亮太やMF三竿健斗を補強した。クラブとして世代交代を図りつつも、最後のところで屋台骨としてチームを支え、引っ張ってきたのは変わらずこの2人だった。

「2人がもし引退したり、大きなケガで離脱したりしたら、だれが代わりをできるのか。なかなか名前は挙がらないと思う。満男さんは今日、最初に交代したけど、『何で?』って悔しそうな顔をしているのが見えた。ソガさんも含めた2人の存在が伝統だと思うし、あの2人あっての優勝だと思う」

 小笠原と曽ヶ端に対するリスペクトと感謝を語る昌子自身の貢献度も高かった。0-1の前半26分にはスルーパスに抜け出した浦和MF武藤雄樹のシュートに対し、体を投げ出してスライディング。「一歩遅れて、届かないかなと思ったけど、気持ちで滑った」と、かろうじて足先に当て、ボールは枠を外れた。

 ここで0-2とされていれば3点が必要な状況となり、逆転優勝はかなり厳しくなっていた。まさにチームを救うファインプレー。終盤の落ち着きや粘り強い守備など、試合全体を通して堅守を見せた23歳の存在もまた、鹿島の次なる伝統へとつながっていくはずだ。

(取材・文 西山紘平)

◆「勝負強いわけではない」…鹿島MF小笠原が語るチームの“強み”(ゲキサカ)


http://web.gekisaka.jp/news/detail/?204607-204607-fl



[12.3 チャンピオンシップ決勝第2戦 浦和1-2鹿島 埼玉]

 伝統的な“勝負強さ”を発揮して7年ぶり8度目のリーグ制覇を成し遂げた。しかし、鹿島アントラーズMF小笠原満男は「そこが一番勘違いしてはいけないところで、このチームが勝負強いわけではない」と話した。

 第1ステージを制しながらも、第2ステージで思ったように勝ち点を伸ばせなかった鹿島は、年間勝ち点1位の浦和と勝ち点差「15」、同2位の川崎Fとの勝ち点差「13」の同3位でチャンピオンシップに臨んだ。一発勝負となった準決勝川崎F戦では、FW金崎夢生の一撃で勝利を収めて決勝へと駒を進めたものの、決勝第1戦では0-1の完封負けを喫して決勝第2戦に挑むことになった。

 優勝のためには2点が必要な状況で迎えた決勝第2戦。前半7分に早々に先制を許したものの、2点が必要という状況は変わらなかった。そして、その後の試合運びでチームの伝統を示せたと小笠原は振り返る。

「こういう特別な一発勝負で状況が目まぐるしく変わる中、皆が冷静に何をすべきかを理解して戦えた。そういうものがチームの伝統だと思う。攻撃だけ、守備だけではなく、攻める必要があれば攻めるし、守る必要があれば守る。それをできるのがチームの一番の強みだと思う」

 まだ時間は十分に残されている――。何をすべきかをピッチ上で表現するチームは、前半40分にMF遠藤康のクロスを金崎がダイビングヘッド押し込み同点に追い付く。これで、浦和に2点目を許さなければ、鹿島が優勝に必要な得点はあと1になった。後半に入って1-1からスコアがなかなか動かなかったものの、「全然慌てる必要はないし、残り10分、15分まで同点でもまったく問題ないと思っていた」と冷静に試合を進める。

 小笠原自身は後半28分にピッチを後にしたが、同34分にFW鈴木優磨がPA内でDF槙野智章のファウルを誘って得たPKを金崎がきっちり沈めて逆転に成功。ベンチで見守ることになった小笠原は、「最後までプレーしたかったけど、味方を、仲間を信じて安心して見ていた」。ピッチ上で最後まで戦った選手たちはリードを守り抜き、2-1の逆転勝利を収めたチームは年間勝ち点3位からの“下剋上V”を果たした。

 一発勝負をモノにする伝統的な“勝負強さ”を発揮してのリーグ制覇となったが、小笠原は「言い方が難しいけど」と前置きしつつも持論を展開した。

「そこが一番勘違いしてはいけないところで、このチームが勝負強いわけではない。本当に練習から一生懸命やって、試合でも必死に戦ってきたのがこのチームで、勝負強いから勝てるというのは、この世界ではあまりないと思う。やっぱり謙虚に努力しなければいけないし、いつでも勝てるとは限らない」

 日頃の練習に一生懸命打ち込み、1試合1試合を必死で戦ってきた。“勝負強さ”があるから勝てるのではなく、その一つひとつの積み重ねが勝利に、タイトル獲得につながると表現。そして、「タイトルを獲った後がすごく大事」とすぐさま表情を引き締める。

「クラブW杯、天皇杯があるし、来シーズンもある。浮かれるか、歯を食いしばって頑張れるか、その差は大きい。タイトルを獲り続けるのがアントラーズだと思うので、これで満足しては絶対にいけない」。鹿島在籍19年目。勝利の味を知り尽くすキャプテンは、18個目のタイトルにも満足することなく、次のタイトル獲得に向けて新たな一歩を踏み出そうとしている。

(取材・文 折戸岳彦)

◆年間勝点3位からの逆転優勝…鹿島主将・小笠原「信じ合って助け合った」(サッカーキング)


https://www.soccer-king.jp/news/japan/jl/20161203/523109.html?cx_cat=page1



 明治安田生命2016Jリーグチャンピオンシップ決勝第2戦が3日に行われ、浦和レッズと鹿島アントラーズが対戦。2-1で逆転勝利を収めた鹿島が2戦合計のアウェーゴール数で浦和を上回り、逆転でのJ1優勝を果たした。

 試合は開始7分に興梠慎三のゴールでホームの浦和が先制する。しかし、前半のうちに金崎夢生のゴールで追い付いた鹿島は、79分に金崎がPKで2点目を奪い、逆転に成功。このまま2-1で逃げ切り、年間勝点3位からの逆転優勝を飾った。

 鹿島のキャプテンとして先発し、73分までプレーした小笠原満男は試合後、「本当は年間勝点1位で挑めればよかったんですけど、勝ちは勝ちだと思うので、非常に嬉しく思います」と、“下克上V”を喜び、「大事なことは今日みたいに一丸となって戦うこと。徹底して今日までいい方向に持ってこれた。とにかくみんなで信じ合って助け合って、勝利のために、そういう気持ちでプレーしようって言っていた。今日はそういう部分が出ていたので良かったと思います」と勝因を明かした。

 これで7年ぶり8度目のJリーグ王者となった鹿島。小笠原は、「非常に嬉しいですけど、これからもっともっとタイトルを重ねるために必要なタイトルだと思います」と、早くも今後を見据え、「今日の勝ちをこれからタイトルに繋げられるようにしていきたいです」と語った。

◆鹿島小笠原、年間3位から優勝に「ルールはルール」(ニッカン)


http://www.nikkansports.com/soccer/news/1746993.html



<明治安田生命Jリーグチャンピオンシップ:浦和1-2鹿島>◇決勝第2戦◇3日◇埼玉

 年間3位の鹿島が、年間1位の浦和に2-1と競り勝ち、7年ぶり8度目のJリーグ王者に輝いた。

 キャプテンマークを巻き、後半途中までプレーしたベテランMF小笠原満男(37)は「ここ(CS)で勝てて非常にうれしい。本当は年間1位で来られれば良かったが、ルールはルール。勝ちは勝ち」とかみしめるように言った。

 第2ステージでは11位と低迷したが、見事に立て直し、逆転での日本一を勝ち取った。歓喜に沸くチームの輪の中心で銀色のシャーレを掲げた小笠原は「苦しいときも一丸となって戦うこと、そして信じ合って助け合ってプレーしていこうと話していた。優勝できてうれしいが、もっとタイトルは取れると思うし、もっともっと強くなっていける」と話した。

◆【鹿島】小笠原、個人で15冠「今後もタイトル重ねるために必要なタイトル」(報知)


http://www.hochi.co.jp/soccer/national/20161203-OHT1T50238.html



 ◆明治安田生命2016Jリーグチャンピオンシップ ▽決勝第2戦 浦和1―2鹿島=2戦合計2―2、アウェーゴール差で鹿島の優勝=(3日・埼玉スタジアム2002)

 第1ステージ(S)優勝で年間勝ち点3位(勝ち点59)の鹿島が、アウェーで年間勝ち点1位(同74)で第2S優勝の浦和に2―1で勝利して2戦合計2―2とし、アウェーゴール差で09年以来7年ぶりJ最多8度目の優勝を決めた。鹿島は国内3大タイトル18冠。優勝した鹿島は開催国王者として8日に開幕するクラブW杯に出場する。

 主将としてチームを優勝に導いたMF小笠原は「CSで勝てて嬉しく思いますし、本当は年間1位で挑めれば良かったんですけれど、これもルールはルールですし、勝ちは勝ちだと思うので非常うれしく思います」と落ち着いた口ぶりで話した。

 第1ステージは制したが、第2ステージは11位と失速。さらにCS決勝第1戦も敗戦。加えて、この日も先制ゴールを献上した中での大逆転Vとなった。歴戦のベテランMFは「大事なことは今日みたいに一丸となって戦うことなので、徹底して今日までいい方向に持って来られたと思います。みんなで信じ合って助け合って、一生懸命勝利のためにそういう気持ちでプレーしようとみんなに言って、今日の試合、そういう部分が一つなので良かったと思います」と振り返った。

 小笠原が獲得してきたタイトル数は、この日の優勝でJリーガー最多タイとなる15個目。「非常にうれしいですけれど、これからもっともっとタイトルを重ねるために必要なタイトルだと思いますし、これからもっと強くなっていけると思うので、この勝ちを次につなげていきたい」と、貪欲に次のタイトル目指していた。

◆鹿島・小笠原、感激!09年以来の優勝「こういう経験をして強くなる」(サンスポ)


http://www.sanspo.com/soccer/news/20161204/jle16120403130010-n1.html



 明治安田チャンピオンシップ決勝第2戦(3日、浦和1-2鹿島、埼玉)鹿島が浦和を2-1で破り、通算1勝1敗、2戦合計2-2と並んだがアウェーゴール数で上回り逆転。7年ぶり、リーグ最多の8度目の優勝を果たした。鹿島はクラブW杯に出場し、8日の1回戦でオークランド(ニュージーランド)と横浜国際総合競技場で対戦する。浦和は10年ぶり2度目のJ1制覇を逃した。

前半、ボールをコントロールする鹿島・小笠原=埼玉スタジアム(撮影・中井誠)

 鹿島の静かなる闘将MF小笠原満男(37)が優勝シャーレを高々と掲げ、サポーターと歓喜を分かち合った。

 「7年間1位ではなかったので…」。2009年以来となる優勝の喜びに、思わず本音がこぼれた。

 平坦(へいたん)な道のりではなかった。昨季の王者として臨んだ5月のナビスコ杯(当時=現ルヴァン杯)では1次リーグでまさかの敗退。選手の士気が下がり始めたのを感じ取った。3日後のリーグ戦(対名古屋)前、ミーティングで「俺らはここに勝ちにきたんだ」と仲間を鼓舞。名古屋に2度のリードを許しながらも3-2で逆転勝ち。勢いに乗ったチームは優勝街道を快走し、第1ステージを制した。

 「こういう経験をして強くなる。ここで浮かれるか、あのピッチにもう一度、立ちたいと思うかで今後につながる。タイトルを取り続けるのがアントラーズ」

 これで鹿島の国内三大タイトル(リーグ、天皇杯、ルヴァン杯)は合計18に達した。常勝を知るベテランは重みのある言葉を残した。

鹿島アントラーズ
 1947年に住友金属工業蹴球同好会として創部。ホームタウンは茨城県鹿嶋市など5市。本拠地はカシマスタジアム(4万728人収容)。元ブラジル代表の名選手ジーコを招いて強化を図り、Jリーグ創設に参加した。J1で8度、ルヴァン杯で6度の優勝はともに最多。天皇杯もプロ化後、最多の4度優勝。アントラーは英語で「シカの枝角」の意。石井正忠監督。井畑滋代表取締役社長。

◆【鹿島】MVPの金崎、深夜のテレビ生出演で明かしたPKへの覚悟(報知)


http://www.hochi.co.jp/soccer/national/20161204-OHT1T50106.html



 ◆明治安田生命2016Jリーグチャンピオンシップ ▽決勝第2戦 浦和1―2鹿島=2戦合計2―2、アウェーゴール差で鹿島の優勝=(3日・埼玉スタジアム2002)

 明治安田生命Jリーグチャンピオンシップ(CS)で2得点をあげ、2009年以来8度目の優勝に貢献した、鹿島のFW金崎夢生(27)が3日、日本テレビ系「Going! Sports&News」(土曜、日曜・後11時55分)に生出演し、喜びを語った。

 金崎は、1―1の後半34分でのPKに「最初からコース決めてた。止められたら仕方ないかなって思ってました」と緊迫した中での心境を語った。MCの上田晋也(46)は「冷静ですね。こんな状況、俺なら失禁してます」と脱帽した。

 エースの金崎は、今シーズンを「100点です」と豪語するも、主将のMF小笠原満男(37)から「非常に頼もしい。今日も決めましたけど、欲を言えばコンスタントに点を獲ってほしい。そうすればセカンドステージも勝てたんじゃないかな。金崎が決めると勝てるんで、来年期待したい」と辛口に激励された。

◆【鹿島】CS・MVP金崎 最高時速、走行距離、スプリントすべてチームNO1(報知)


http://www.hochi.co.jp/soccer/national/20161204-OHT1T50053.html



 ◆明治安田生命2016Jリーグチャンピオンシップ ▽決勝第2戦 浦和1―2鹿島=2戦合計2―2、アウェーゴール差で鹿島の優勝=(3日・埼玉スタジアム2002)

 1―1で迎えた後半34分に鹿島FW金崎がPKを決めて、鹿島が2―1で勝利。2戦合計2―2となったが、アウェーゴールの差で鹿島が7年ぶり8回目のリーグタイトルを獲得した。金崎は最高速度、走行距離、スプリント回数のすべてでチームトップの成績を残した。Jリーグが公式ホームページで発表しているライブトラッキングで、両チームのデータは以下の通り

 ▼ボール支配率 浦和=51%、鹿島=49%

 ▼走行距離 浦和=117.000km、鹿島=113.787km

 ▼スプリント回数 浦和=223、鹿島=199

 ▼PA内のプレー回数 浦和=33、鹿島=13

 ▼アタッキングサードのプレー回数 浦和=212、鹿島=194

 ▼アタッキングサードでのFK 浦和=1、鹿島=5

 ▼敵陣でのパス数 浦和=207、鹿島=203

 ▼敵陣でのパス成功率 浦和=67.6%、鹿島=64.5%

 ▼浦和のパス方向比率 前=41.7%、右=21.6%、左=25.0%、後=11.7%

 ▼鹿島のパス方向比率 前=45.8%、右=22.5%、左=21.8%、後=9.9%

 ▼トップスピード上位3人(浦和)関根=時速32.5km/h、宇賀神=同31.6km/h、武藤、槙野=同31.4km/h

 ▼トップスピード上位3人(鹿島)金崎=時速32.4km/h、柴崎=同32.2km/h、山本=同32.0km/h

 ▼走行距離上位3人(浦和)阿部=11.623km、森脇=11.400km、武藤=11.201km

 ▼走行距離上位3人(鹿島)金崎=11.724km、山本=11.641km、西=11.136km

 ▼スプリント回数上位3人(浦和)宇賀神=27、興梠=26、柏木=24

 ▼スプリント回数上位3人(鹿島)金崎=31、柴崎=30、山本=28

◆譲れなかったPKキッカー、金崎にエースのプライド「仕事ができたうれしさがある」(ゲキサカ)


http://web.gekisaka.jp/news/detail/?204602-204602-fl



[12.3 チャンピオンシップ決勝第2戦 浦和1-2鹿島 埼玉]

 譲る気がないのはお互い様だった。しかし、そこは先輩の“特権”。鹿島アントラーズはMF鈴木優磨の獲得したPKをFW金崎夢生が沈め、7年ぶり8度目のリーグ制覇を手繰り寄せた。

 後半33分、後方からDF槙野智章に倒されてPKを獲得した鈴木は雄叫びをあげ、ゴール裏のサポーター席に向かってガッツポーズ。一方、PKキッカーである金崎が淡々とボールを手に取り、ペナルティースポットに向かうと、2人が顔を近づけて言葉をかわす姿があった。

「今日は本当に譲りたくなかった。PKのキッカーは決まっているけど、自分で取ったPKは自分で蹴るのが自分の流儀。でも(金崎が)『頼むから蹴らせてくれ』と。そうなったら聞かないので」

 鈴木が2人のやり取りを明かせば、一連の“押し問答”について金崎は「(鈴木)優磨が(PKを)取ったら俺が蹴るのは決まっていた。最高でしたね。横から奪って決めたのは。あいつがPKを取ったら俺なので。全然問題ない」と冗談めかして言い放った。

 ゴールを守るのは大分時代のチームメイトでもあるGK西川周作だったが、「特に(気にしなかった)。最初からあっち(ゴール左)と決めていた」と、冷静にゴール左隅にねじ込んだ。

 0-1の前半40分にはMF遠藤康の右クロスをダイビングヘッドで叩きつけ、同点ゴールを奪った。「ヤス(遠藤)のボールが良かったので合わせるだけだった。足じゃ入らないので、頭でいって良かった」。チームを逆転勝利、そして逆転優勝に導く2ゴール。準決勝・川崎F戦(1-0)での決勝点を含め、通算3ゴールで大会MVPにも選ばれた。

「それ(MVP)もそうだし、優勝できたのがうれしい。しっかり仕事ができたうれしさがある」。エースとしての仕事を果たし、クラブに18個目のタイトルをもたらした金崎の表情には充実感もにじみ出た。

(取材・文 西山紘平)

◆【鹿島】V弾・金崎「いろいろ1年間ありましたけれど、いい形で終われて最高です」(報知)


http://www.hochi.co.jp/soccer/national/20161203-OHT1T50256.html



 ◆明治安田生命2016Jリーグチャンピオンシップ ▽決勝第2戦 浦和1―2鹿島=2戦合計2―2、アウェーゴール差で鹿島の優勝=(3日・埼玉スタジアム2002)

 第1ステージ(S)優勝で年間勝ち点3位(勝ち点59)の鹿島が、アウェーで年間勝ち点1位(同74)で第2S優勝の浦和に2―1で勝利して2戦合計2―2とし、アウェーゴール差で09年以来7年ぶりJ最多8度目の優勝を決めた。鹿島は国内3大タイトル18冠。決勝ゴールとなるPKを決めたFW金崎は、CS準決勝に続きこの日も2得点で、チームの全得点と決める活躍を見せた。

 金崎が、両手を広げてアウェーサポーター席前に駆けていった。1―1の後半34分、FW鈴木が獲得したPK。浦和のGKは大分時代のチームメートの西川だった。「ユウマ(鈴木)には悪いですけれど、もらいました」と金崎は、落ち着いてゴール左下隅に決めると、ベンチから飛び出してきた控え選手も一緒にサポーター席の前で喜んだ。

 この日は1点を追う前半40分に、DF遠藤のクロスに頭から決めて同点ゴール。「ヤスがいいボールを上げてくれたので、飛び込むだけでした」と振り返った。

 CSは金崎のための大会になった。準決勝では年間勝ち点2位の川崎相手にアウェーで決勝ゴールを決めた。そしてこの日も2得点でチームを優勝に導いた。

 順風満帆のシーズンだったわけではない。“事件”が起きたのは8月20日、リーグ湘南戦(カシマ)。途中交代に納得がいかない金崎は、ベンチ前で石井監督に罵声を浴びせた。日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督(64)が「代表にふさわしくない」と問題視し、代表選出を見送る事態にも発展した。直接的な原因ではないが、石井監督は心労で一時休養した。「やってはいけないことだった」と全員に謝った。

 その後は結果で返そうと必死だったが、「力が入りすぎ」(DF西)が原因で8試合1得点と不発に終わった。第1ステージ(S)優勝をけん引したエースの姿はなりを潜め、チームも第2S終盤4連敗。「オレ、もともと代表にふさわしくない選手だから」と自虐を込めて明かすことはあったが、ピッチに立てば誰よりも献身的で、チームの先頭に立って戦う姿勢は続け、結果を追い求めていた。

 そして、タイトルをかけたCSで全3得点を決めて、チームに通算18個目のタイトルをもたらした。金崎は「いろいろ1年間ありましたけれど、いい形で終われて最高です」と喜んでいた。

◆鹿島、逆転で7年ぶり8度目J王者 金崎2発でアウェーゴール差勝利(トーチュウ)


http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/soccer/news/CK2016120402000162.html

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◇Jチャンピオンシップ決勝第2戦 鹿島2-1浦和

 J1年間王者を決める明治安田チャンピオンシップは3日、埼玉スタジアムで決勝第2戦が行われ、年間勝ち点3位で第1ステージ優勝の鹿島が同1位、第2ステージ優勝の浦和を破り7年ぶり、リーグ最多の8度目の優勝を果たした。第1戦で敗れた鹿島はFW金崎夢生(27)の2得点で2-1で逆転勝ちし、通算1勝1敗、2戦合計2-2と並んだが、アウェーゴール数で上回り逆転した。鹿島の国内三大タイトルは合計18。J1は来季、2ステージ制から1シーズン制に戻るためチャンピオンシップは今年限りとなる。

 鹿島はクラブワールドカップ(W杯)に出場し、8日の1回戦でオークランド(ニュージーランド)と横浜・日産スタジアムで対戦する。

 超負けず嫌いストライカーが、その執念で鹿島を7年ぶり8度目のリーグ制覇へと導いた。1点を先制されながらもFW金崎の2得点で逆転。年間3位からの下克上を成し遂げた。

 「1点を先に取られたことで、逆に戦い方がハッキリした」
 1点ビハインドで迎えた前半40分の1発目が、反撃ののろしとなった。右サイドのMF遠藤からのクロスに体を投げ出し、頭でゴールネットを揺らした。

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 さらに後半34分、FW鈴木がPKを獲得すると、ボールを手に取ったのは背番号「33」。キッカーに名乗り出た鈴木の目を真っすぐに見つめ、「頼むから蹴らしてくれ」と懇願した。浦和サポーターから鳴り響く大音量のブーイングを心地良いBGMに変え、涼しい顔でゴール左へと流し込んだ。試合後、金崎は冗談交じりに「あいつがPKを取ったら僕が蹴ることになっているので問題ない」と言い、報道陣の笑いを誘った。

 「いろいろ1年間ありましたが、とにかく優勝できて本当にうれしい」
 今季は、エネルギーが暴発することもあった。8月20日の湘南戦の後半25分に途中交代を告げられると大激怒。交代を命じた石井監督に不満をあらわにした。

 それも誰よりも勝利への執念を燃やしてきた証しだった。左足首痛を押して出場した大一番で2得点と大暴れし、MVPの栄冠も手にした主役は「家族、親友、関わった全ての人に感謝したい」と締めくくった。Jリーグ最多18個目のタイトルをチームにもたらしたのは、負けず嫌いの一方で、関わる全ての人の思いを背負えるエースでもあった。 (馬場康平)

◆名門の底力!鹿島、大逆転王者 金崎2発が導いた18冠(スポニチ)


http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2016/12/04/kiji/K20161204013844530.html

明治安田生命JリーグCS決勝第2戦  鹿島2―1浦和 (12月3日  埼玉)

<浦和・鹿島>後半、PKでゴールを決めた金崎

 J1年間王者を決める明治安田生命チャンピオンシップ(CS)決勝の第2戦が3日、埼玉スタジアムで行われ、鹿島が浦和を2―1で破り2戦合計2―2ながらアウェーゴールで上回り、7年ぶり8度目の優勝を果たした。8月下旬には心労による体調不良から休養に追い込まれた石井正忠監督(49)だが、最終的にはチームを頂点に導いた。年間勝ち点59で3位の鹿島は、レギュラーシーズンの勝ち点差15をひっくり返す下克上を達成。国内18冠目のタイトルを手にするとともに、クラブW杯の初出場を決めた。 

 この奇跡のような結末を、誰が本気で信じられただろうか。CS王者を告げる笛が鳴り響くと、石井監督は左手を突き上げてピッチに駆け込んだ。瞬く間に人の輪が重なっていく。クラブ創設から25年目、初めて日本人監督で獲ったJリーグタイトル。声は震え、目は潤んでいた。

 「今年はタイトルを獲ることが義務づけられて始まったシーズン。それが実現できて本当に今、うれしい」

 第1戦は0―1で敗戦し、優勝するためには2点以上を取らなければいけなかった。前半7分に失点しても、チームは冷静だった。しぶとく守りながら1―1に追いつくと、指揮官は浦和の左サイドの足が止まったことを見抜いて後半13分にFW鈴木を右に投入した。20歳は脱臼した肩の痛みを抱えながらスルーパスに抜け出してDFのファウルを誘い、PKを獲得。金崎が確実に仕留め、ついに逆転した。

 第1ステージは堅守を生かして優勝を飾りながら、第2ステージは失速した。石井監督は8月20日の湘南戦で途中交代を命じたFW金崎の造反劇を発端に体調を崩し、心労でダウンした。休養中、クラブのOBから言われた。「逃げるな」と。27日の横浜戦は自宅でテレビ観戦。選手が戦う姿を見て思った。「自分だけがこんなところで諦めちゃいけない。もし許されるなら、もう一度チームを率いたい」

 監督として再び選手の前に立った。「全体を後ろからサポートしていく」かつての指導法はかなぐり捨てた。「リーダーとしてもっと先頭に立って方向性を示していく」と決めた。自らの方針をぶれずに示すようになったことで、サッカー観の違いから起こっていた選手同士の意見の対立は次第になくなっていった。

 それでも終盤は7年ぶりの4連敗。苦しい時期、今度は苦難を選手たち自身が乗り越えた。先月7日に決起集会。一人一人が意見をぶつけ合い、主将の小笠原が「監督が変わっても、一人一人が変わらないと意味がない」と最後にカツを入れた。響いた選手から、練習の態度が変わっていった。練習に活気が戻った。

 激動のシーズンを乗り越えてつかんだ18個目の国内主要タイトル。伝統の「勝負強さ」は健在だった。だが、小笠原は言う。「チームが勝負強いわけじゃない。一生懸命に練習からやって、試合でも必死に戦って勝ってきたチーム。勝負強いから勝てるっていうほど、この世界は甘いもんじゃない。そこははき違えちゃいけない」。鹿島が起こしたドラマは、記録にも記憶にも残り続ける。

 ▼クラブW杯出場 鹿島は「FIFAクラブW杯2016」に開催国枠での出場が決定。鹿島はクラブW杯初出場。8日の開幕戦(横浜国際)にオセアニア代表のオークランド(ニュージーランド)と対戦する。開幕戦に勝利し、マメロディ(南アフリカ)、アトレチコ・ナシオナル(コロンビア)と3連勝すれば、決勝戦で欧州代表のレアル・マドリード(スペイン)と対戦する可能性もある。

◆またまた金崎!CS全得点で立役者 鈴木からPK奪ってV弾(スポニチ)


http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2016/12/04/kiji/K20161204013844690.html

明治安田生命JリーグCS決勝第2戦  鹿島2―1浦和 (12月3日  埼玉)

<浦和・鹿島>石井監督(右)の頭をなでる金崎

 激動の一年を自らの活躍で締めくくった。FW金崎夢生(27)が0―1の前半40分にダイビングヘッドで同点ゴール。さらに後半34分にはPKを決めて試合を決めた。今季は8月20日の湘南戦で、途中交代の指示に激高。クラブから厳重注意を受けるなど波乱のシーズンを送ったが、年間王者を決める大一番で2ゴールを挙げ、その存在感を存分にアピールした。 

 これが金崎だ。エースの自我、強烈なプライドだ。1―1で迎えた後半34分、途中出場のFW鈴木がペナルティーエリア内で倒され、値千金のPKを獲得すると迷わずボールを奪いに行った。大観衆が見守るピッチ上、なかなかボールを譲ろうとしない鈴木と押し問答を続けること約1分。最後は強引に押し切った。

 金崎は言う。「(鈴木)優磨には悪いけどもらいました。決められて最高っすね」。一方、試合後の鈴木は「自分が取ったPKは自分で蹴ると決めたので…。結構な“攻防”でしたよ。なかなか引かないので最後は、まあ、いいかと」。苦笑いするしかなかった。

 決めれば優勝が近づき、負ければ遠のく。重圧のPK。金崎は「最初から決めていた」と言った。右足一閃(せん)。日本代表GK西川が跳びつくも及ばず、ゴール左に突き刺さった。川崎FとのCS準決勝に続く決勝弾。敵地まで駆けつけたサポーターの元に全力で走り、喜びを爆発させた。

 0―1で敗れた第1戦の後半ロスタイムに左足首を捻挫。翌日も痛みが引かず、リカバーにも参加しなかった。それでもエースの意地が肉体を突き動かした。「2点取ることしか、考えてなかった」。逆襲のきっかけをつかんだのも金崎だ。0―1の前半40分、MF遠藤の右クロスに頭から飛び込んだ。「(遠藤)ヤスからいいボールが来た。合わせるだけだった」。まさに下克上へのダイブとなった。

 順風満帆ではなかった。8月20日の湘南戦、途中交代に激高して石井監督との握手を拒否。和を乱し、指揮官が一時休養する事態に発展した。ハリルホジッチ監督には日本代表から追放処分まで科された。批判を受けながらエースは黙々とピッチに集中してきた。今季のJ1を締めくくる一戦では攻守に圧倒的な献身性で優勝に導いた。

 「いろいろありましたけど最後、優勝という形で終われてめちゃめちゃうれしい」。気が付けばマン・オブ・ザ・マッチ、そしてチャンピオンシップのMVPも受賞。勝ち気なエースは会心の笑みを浮かべていた。

◆鹿島金崎2発でMVP「石井さんのおかげかな」(ニッカン)


http://www.nikkansports.com/soccer/news/1747040.html



<明治安田生命Jリーグチャンピオンシップ:浦和1-2鹿島>◇決勝第2戦◇3日◇埼玉

 鹿島FW金崎夢生(27)が決勝PKを含む2得点を挙げた。試合終了の瞬間、ピッチに大の字に倒れ、ガッツポーズ。覆いかぶさる仲間と喜びを分かち合った。「自分を支えてくれた親友、家族、すべての人に感謝したい。シャーレは重かったし、うれしかった」。2日前までは第1戦での左足首捻挫でまともに歩けないほどだっただけに「バリバリの注射打ったからね~。めっちゃ効くわ~」。90分間走りぬき、結果を出した。

 前半の同点弾がチームに勇気を与えた。「足で入らないと思ったので、頭でいきました」。MF遠藤の右クロスをダイビングヘッドで突き刺した。2点目は、PKを得たFW鈴木に詰め寄り、「頼むから俺に蹴らせてくれ」と名乗り出た。だが試合後には「優磨が取ったら俺のもの。俺の中ではそう決まっていた」とニヤリ。「最初からあっちと決めていた」と左隅に決めた。

 8月20日の湘南戦では交代を告げた石井監督に不満を爆発させた。日本代表ハリルホジッチ監督にも反抗的行為を理由に代表落選を宣告された1年。「最後にしっかり仕事をできたうれしさはある。石井さんのおかげかな」。反骨心も力に変えたエースは、川崎F戦の1得点を含む3戦3発で、CSのMVPもつかんだ。【鎌田直秀】

 ▼CSの1試合2発 FW金崎が第2戦で2ゴール。97年第1戦、99年第1戦の磐田FW中山雅史に次いで史上2人目。

 ▼個人最多タイトル GK曽ケ端とMF小笠原は歴代最多7度目のリーグ優勝。

◆鹿島金崎MVP「1年間いろいろあったが最高です」(ニッカン)


http://www.nikkansports.com/soccer/news/1746990.html



<明治安田生命Jリーグチャンピオンシップ:浦和1-2鹿島>◇決勝第2戦◇3日◇埼玉

 鹿島FW金崎夢生(27)が2ゴールを奪う活躍で、7年ぶり8度目のリーグ制覇をもたらした。

 試練を乗り越えたエースにデッカイ喜びが待っていた。

 「本当に優勝できてうれしい」。試合後、普段は無口な男が顔をくしゃくしゃにして喜びを体現した。

 1点を追う前半40分には右サイドからのクロスにヘッドで同点弾。後半34分にはFW鈴木がもらったPKを落ち着いて決めて勝ち越し。そのまま逃げ切り、年間3位からの下克上を完成させた。

 8月20日の湘南戦では途中交代を不服とした金崎が、石井監督との握手を拒否。口論となり心を傷めた石井監督も休養に追い込まれた。翌日謝罪した金崎だったが、日本代表ハリルホジッチ監督からは造反行動と見なされ、W杯最終予選メンバーからも追放された。この日、会場を訪れたハリルホジッチ監督の目にも、攻守に献身的な本来の「優等生金崎」が焼き付いたはずだ。

 「1年間いろいろありましたが、いい形で終わることができて最高です」。

 決勝第1戦で痛めた左足首の捻挫で、前日まで足を引きずりながら歩行する状況だったが、そんな姿を見せず、フォア・ザ・チームに徹し、走り回った。

 鹿島は、クラブW杯に開催国代表として出場。8日の1回戦でオークランド(ニュージーランド)と対戦する。MVPに輝いた金崎が、今度は世界の強豪相手に決定力をアピールするつもりだ。

◆優勝の立役者・金崎がMVPに「いろいろ1年間あったけど本当に嬉しい」(サッカーキング)


https://www.soccer-king.jp/news/japan/jl/20161203/523075.html?cx_cat=page1



 明治安田生命2016Jリーグチャンピオンシップ(CS)決勝第2戦が12月3日に行われ、浦和レッズと鹿島アントラーズが対戦。2-1で逆転勝利を収めた鹿島が2戦合計のアウェーゴール数で浦和を上回り、逆転でのJ1優勝を果たした。ゲーム終了後、同試合で2得点を決め、CSのMVPに輝いたFW金崎夢生がコメントを残している。

 重要な一戦で2得点を挙げ、チームをタイトルへ導いた金崎。「最高の形で終われて、本当に嬉しいです」とその喜びをかみしめた。

 1点目は40分、遠藤康が右サイドから上げたクロスに頭から飛び込んで奪ったものだった。同得点については、「ヤス(遠藤)が良いボールを上げてくれたんで、飛び込むだけでしたね」とアシストを記録した遠藤を称えた。

 さらに同点で迎えた77分、鹿島はFW鈴木優磨がエリア内で倒され、PKを獲得する。そしてこのチャンスでキッカーを務めた金崎が、GK西川周作の守るゴールに突き刺し、逆転に成功した。この場面は、「優磨には悪いですけど(キッカーの座を)もらいました」と自ら志願して蹴りこんだことを明かした。

 金崎は8月20日に行われた2016明治安田生命J1リーグ・セカンドステージ第9節の湘南ベルマーレ戦、70分に交代を命じられた際に石井正忠監督へ激高。因果関係は否定されているものの、その後、指揮官が一時休養する事態にまで発展した。同選手は「いろいろ1年間ありましたけど」と前置きした上で、「良い形で終われて最高です。とにかく優勝できて本当に嬉しいです」と語った。

◆金崎2発!! 鹿島、大逆転で7年ぶりリーグ制覇!! 年間勝ち点3位からの“下剋上”で18冠達成(ゲキサカ)


http://web.gekisaka.jp/news/detail/?204583-204583-fl



[12.3 チャンピオンシップ決勝第2戦 浦和1-2鹿島 埼玉]

 2016Jリーグチャンピオンシップの決勝第2戦が3日、埼玉スタジアムで行われ、年間勝ち点1位および第2ステージ優勝の浦和レッズと、CS準決勝で年間勝ち点2位の川崎Fを破った第1ステージ優勝および年間3位の鹿島アントラーズが対戦。前半に1点ずつを奪い合った試合は、後半34分にFW金崎夢生が決勝点を奪い、鹿島が2-1の勝利を収めた。2試合合計2-2ながらも、アウェーゴール数で上回った鹿島が年間勝ち点3位からの下剋上を果たして09年以来、7年ぶり8度目のリーグ制覇。同時に初のクラブW杯出場を決めた。

 11月29日に行われた第1戦で1-0の完封勝利を収め、アドバンテージを得ているホーム浦和は、第1戦から先発2人を入れ替え、MF高木俊幸とMF関根貴大を先発起用。一方、リーグ制覇のためには2点以上を奪っての勝利が必要なアウェー鹿島は第1戦から先発1人を入れ替え、MF柴崎岳がスターティングメンバーに名を連ねた。[スタメン&布陣はコチラ]

 前半4分に浦和が好機を創出するが、右サイドを突破した関根の折り返しを高木が合わせたシュートはDF昌子源のブロックに遭ってネットを揺らすには至らず。しかし同7分、右サイドを駆け上がった高木のクロスからゴール前でフリーになったFW興梠慎三が鮮やかなダイレクトボレーを突き刺し、いきなり浦和が先制に成功した。勢いに乗った浦和は同10分、右サイドでボールを受けたMF武藤雄樹が対面する昌子の股を抜き、PA内に持ち込んで右足シュートでゴールを脅かしたものの、クロスバーに弾かれて追加点とはいかなかった。

 1点を先行された鹿島は何とか反撃に出たいが、今季のリーグ戦最少失点を誇った浦和守備陣を崩し切ることができず、なかなかシュートまで持ち込めない時間帯が続く。すると前半26分、浦和が好機を生み出したが、MF宇賀神友弥のスルーパスからPA内に進入した武藤のシュートは、カバーに入った昌子にブロックされてしまった。

 すると前半40分、ここまでチャンスらしいチャンスを創出できなかった鹿島が同点に追い付く。DFファン・ソッコのロングフィードをMF遠藤康が右サイドで受けると、追走しようとする宇賀神が転倒。敵陣深くまで運んだ遠藤康がクロスを送ると、ファーサイドに走り込んだ金崎が豪快にダイビングヘッドで合わせてネットを揺らし、スコアを1-1とした。

 1-1のまま後半を迎えると、両チームともに積極的に勝ち越しゴールを狙いに行く。しかし、後半6分に柴崎が蹴り出したCKを金崎がヘッドで合わせるもボールは枠上に外れ、同7分には宇賀神のクロスから高木が狙ったがシュートをジャストミートさせることができない。すると同13分に鹿島ベンチが動いて遠藤康に代わってFW鈴木優磨、同14分と同16分には浦和ベンチが動いて高木に代わってMF青木拓矢、関根に代わってMF駒井善成がピッチへと送り込まれた。

 リーグ制覇のためには、あと1点が必要な鹿島が圧力を強めるが、後半24分に柴崎のFKからDF西大伍が放ったシュートがゴール右に外れるなど、浦和の粘り強い守備にも遭って勝ち越しゴールを奪えない。すると同26分に浦和は興梠に代えてFWズラタン、同28分に鹿島はMF小笠原満男に代えてDF伊東幸敏を投入する。

 後半30分には鈴木のパスをPA内で受けたMF土居聖真のシュートがクロスバーを叩き、2点目がなかなか奪えない鹿島だったが、同33分に最終ラインの裏に抜け出した鈴木がPA内でDF槙野智章のファウルを誘ってPKを獲得。このPKをキッカーを務めた金崎が、落ち着いて決めて鹿島が逆転に成功する。その後は浦和の反撃に遭ったものの、体を張った守備でゴールを守り抜いた鹿島が2-1の逆転勝利を収め、国内18冠となるタイトルを獲得した。
(取材・文 折戸岳彦)

◆鹿島が逆転で浦和下し“下克上V”! 7年ぶり8度目のJ1制覇達成(サッカーキング)


https://www.soccer-king.jp/news/japan/jl/20161203/523060.html?cx_cat=page1



 明治安田生命2016Jリーグチャンピオンシップ決勝第2戦が3日に行われ、浦和レッズと鹿島アントラーズが対戦した。

 今季のJ1王者を決める最終決戦。年間勝ち点3位・鹿島のホームで行われた第1戦では、同1位の浦和がPKの1点を守り切り、貴重なアウェーゴールを奪って先勝した。本拠地・埼玉スタジアムで第2戦を迎える浦和は引き分け以上、もしくは0-1の敗戦なら優勝。一方、逆転での“下克上V”を狙う鹿島は2点以上を奪っての勝利が絶対条件となる。

 浦和の先発はGK西川周作、DF森脇良太、DF遠藤航、DF槙野智章、MF関根貴大、MF柏木陽介、MF阿部勇樹、MF宇賀神友弥、MF武藤雄樹、MF高木俊幸、FW興梠慎三の11名。

 鹿島はGK曽ヶ端準、DF西大伍、DFファン・ソッコ、DF昌子源、DF山本脩斗、MF小笠原満男、MF永木亮太、MF遠藤康、MF柴崎岳、FW金崎夢生、FW土居聖真がスターティングメンバーに名を連ねた。

 最初にチャンスを作ったのはホームの浦和だった。4分、右サイドをドリブルで突破した関根がグラウンダーで折り返すと、ニアサイドの武藤がスルー。最後は中央の高木が右足で合わせたが、シュートはDFにブロックされた。

 直後の7分、再び右サイドから仕掛けた浦和は、高木が右足でクロスを供給。これをファーサイドでフリーとなっていた興梠が右足ボレーでゴール左下に蹴り込み、早くも先制に成功した。

 勢いづく浦和は10分、ドリブルでDFをかわした武藤がペナルティエリア内右に侵入し、そのまま右足を一閃。強烈なシュートがゴールを脅かしたが、ここは惜しくもクロスバーを叩いた。

 2点が必要な鹿島は38分、左サイドで得たFKを柴崎がゴール前に蹴り込むと、こぼれ球に反応した小笠原がエリア内中央から左足で狙ったが、うまくミートすることができなかった。

 さらに40分、最終ラインからのロングパスで遠藤康が右サイドの裏に抜け出し、右足でクロスを上げる。これにファーサイドの金崎がダイビングヘッドで合わせると、GK西川の手を弾いたボールがゴールネットを揺らし、試合は振り出しに戻った。

 このまま1-1でハーフタイムを迎える。

 後半に入り51分、鹿島は左からのCKに金崎が頭で合わせたが、このシュートは枠の上に外れた。一方の浦和は53分、武藤のスルーパスでエリア内左に抜け出した宇賀神がクロスを供給し、ファーサイドの高木が右足で合わせる。しかしジャストミートすることはできず、大きく枠を逸れた。

 鹿島は58分、遠藤康に代えて鈴木優磨を投入。浦和は59分に高木を下げて青木拓矢を、61分には関根を下げて駒井善成をピッチへ送り出す。

 徐々に敵陣に押し込む時間が増え始めた鹿島は69分、右サイドでFKを獲得。柴崎のクロスに西がヘディングで合わせたが、シュートはゴール右に外れてしまった。

 鹿島は75分、エリア内右でパスを受けた土居が右足で強烈なシュートを放ったが、惜しくもクロスバーの上を叩き、逆転ゴールとはならなかった。

 すると77分、カウンターでディフェンスラインの裏に抜け出した鈴木をDF槙野がエリア内で後方から倒してしまい、鹿島にPKが与えられる。79分、このPKをキッカーの金崎がゴール左に決め、鹿島が逆転に成功した。

 1点が必要となった浦和は残り時間で猛攻を仕掛けたが、最後までゴールを奪うことはできず試合はこのまま2-1で終了。第2戦を制した鹿島が2戦合計スコアを2-2のタイに持ち込むとともに、アウェーゴール数で浦和を上回り、7年ぶり8度目のJ1制覇を成し遂げた。

【スコア】
浦和レッズ 1-2(2試合合計:2-2) 鹿島アントラーズ
※アウェーゴール数で上回る鹿島が優勝

【得点者】
1-0 7分 興梠慎三(浦和)
1-1 40分 金崎夢生(鹿島)
1-2 79分 金崎夢生(PK)(鹿島)

◆試合巧者ぶり光った鹿島、ベンチワークでも上回り逆転V(ゲキサカ)


http://web.gekisaka.jp/news/detail/?204596-204596-fl



[12.3 チャンピオンシップ決勝第2戦 浦和1-2鹿島 埼玉]

 鹿島アントラーズの試合巧者ぶりが光った。ホームでの第1戦を0-1で落とし、迎えた敵地での第2戦。逆転優勝には2点差以上の勝利か、2-1以上の1点差勝利が条件で、少なくとも2点を奪う必要があった。その意味で前半7分に喫した失点は、鹿島にとって大きな痛手ではなかった。

 MF小笠原満男が「1点取られても状況的には変わらない」と言えば、ゴールを守るGK曽ヶ端準も「失点したけど、2点取らないといけない状況は変わらなかった」と声をそろえる。DF昌子源は「1点取られて、苦しくなったのは浦和さん。向こうは守りに入る可能性もあった。僕らは点を取りにいかないといけないし、そこがよりハッキリできた」と、むしろゲームプランは明確になったと指摘した。

 小笠原は「チーム的に難しかったのはレッズだったと思う」と、第1戦に先勝した浦和のほうが試合運びが難しかったはずだと推察する。「チャンピオンシップの特質なレギュレーションは頭に入っていたし、僕らは冷静に戦えた。レギュレーションに沿って、戦い方を変えたのはアントラーズのほう。第1戦が1-0で、一見、(浦和が)有利に見えるけど、難しくしたのはレッズだった」と冷静に言った。

 前半40分にFW金崎夢生のゴールで1-1の同点に追いつき、2試合合計1-2と追い上げると、「逆にレッズさんにプレッシャーがかかった」(石井正忠監督)。2点目を取られれば、アウェーゴール数で鹿島に“逆転”を許す。追加点も欲しいが、それよりも失点したくない。第2戦をホームで戦う浦和に、アウェーゴールというプレッシャーが重くのしかかった。

 浦和が後半14分、16分、26分と立て続けに交代枠を使い切ったことも鹿島にとっては追い風だった。DF西大伍は「相手が交代枠を使い切ったことで、これ以上、前の選手が増えることはないというのもあって、それは少し助かったなと思った」と言う。その時点で試合はまだ1-1、2戦合計1-2の状況だったが、2点目を取って立場を逆転させれば、浦和に反撃の手は残っていない。実際、後半34分に金崎のPKで鹿島が勝ち越すと、浦和はDF槙野智章を前線に上げるパワープレーを仕掛けるしかなかった。

 優勝を決めるPKを獲得したのは後半13分から途中出場したMF鈴木優磨だった。「レッズさんの左サイドが少しバテてきているように見えた。そこを徹底的に突くような攻めの形に変えた」と石井監督。MF遠藤康に代えて右サイドハーフに投入した鈴木が期待どおりの仕事をすると、後半43分にはその鈴木に代えてFW赤崎秀平を投入した。

「右サイドの守備のところで対応が遅れていた。途中出場なので体力的な部分ではないと思うが、PKを取ったときに痛めた部分もあったようで、パフォーマンスが落ちていた」。優勝へのカウントダウンが始まる中での冷静な采配。ピッチ上の選手、ベンチが冷静に戦況を見つめ、状況に応じて戦い方を柔軟に変えた鹿島が、試合運びという点で浦和を1枚も2枚も上回っていた。

(取材・文 西山紘平)

◆鹿島石井監督が続投へ 金崎と衝突で一時は辞意も(ニッカン)


http://www.nikkansports.com/soccer/news/1747035.html



<明治安田生命Jリーグチャンピオンシップ:浦和1-2鹿島>◇決勝第2戦◇3日◇埼玉

 鹿島石井監督が、昨年7月の就任後2つ目のタイトルを取った。涙を流しながら「選手全員、クラブに携わる全員の力。『うれしい』の一言だけ。新しい歴史を残そうと話していた」。過去7度のリーグ優勝はブラジル人監督によるもの。日本人監督初の快挙で来季続投を決定的にした。

 今年8月、クラブハウスで急に涙が出て、幹部に「続けられない」と辞意を申し入れた。8月の湘南戦で起きた金崎との衝突に、チーム内で起きた激しい口論をコントロールできない責任を感じていた。しかし、復帰と同時に金崎の謝罪を受け入れ、次戦から先発起用。選手の意見を聞く姿勢が口論の元になったため、復帰後は「これで戦う」と決定事項だけ選手に落として引っ張った。最後は信じた金崎のCS3戦3発で優勝。「タイトル獲得を『義務』と位置付けたシーズンで実現し、本当に選手を誇りに思います」と喜んだ。

◆鹿島・石井監督、“内紛”乗り越え戴冠「クラブ全体が報われた」(サンスポ)


http://www.sanspo.com/soccer/news/20161204/jle16120405020011-n1.html

鹿島を8度目の年間優勝に導いた石井監督は選手から胴上げされる

 明治安田チャンピオンシップ決勝第2戦(3日、浦和1-2鹿島、埼玉)鹿島が浦和を2-1で破り、通算1勝1敗、2戦合計2-2と並んだがアウェーゴール数で上回り逆転。7年ぶり、リーグ最多の8度目の優勝を果たした。

 年間勝ち点3位から頂点に立った。石井監督は「新たなタイトルを積み重ねることができ、クラブ全体が報われた」と7年ぶりの歓喜の味をかみしめた。第2ステージは低迷し、8月の湘南戦で途中交代させられた金崎が激高、次戦で監督が休養する事態が起きたが、その“内紛”を乗り越えての戴冠だった。

◆【鹿島】石井監督、優勝に「CSを取った者が今年のJリーグチャンピオン」(報知)


http://www.hochi.co.jp/soccer/national/20161203-OHT1T50223.html



 ◆明治安田生命2016Jリーグチャンピオンシップ ▽決勝第2戦 浦和1―2鹿島=2戦合計2―2、アウェーゴール差で鹿島の優勝=(3日・埼玉スタジアム2002)

 第1ステージ(S)優勝で年間勝ち点3位(勝ち点59)の鹿島が、アウェーで年間勝ち点1位(同74)で第2S優勝の浦和に2―1で勝利して2戦合計2―2とし、アウェーゴール差で09年以来7年ぶりJ最多8度目の優勝を決めた。鹿島は国内3大タイトル18冠。優勝した鹿島は開催国王者として8日に開幕するクラブW杯に出場する。

 試合後に石井正忠監督(49)は「本当に嬉しいですね。年間の勝ち点がどうであれ、順位がどうであれ、CSを取った者が今年のJリーグのチャンピオンなのでそれが取れて本当に嬉しいです」と優勝を喜んだ。そして「選手全員の力、今までクラブに携わってきてくれた全ての力が集まった結果だと思います」と栄冠を分かち合った。

 鹿島はこれまでJ最多の8度目リーグ優勝だが、これまではブラジル人監督がタイトルに導いており、日本人監督では初めて。「うちのクラブに関わった選手全員に誇ってもらえる優勝と思う」と話していた。

◆【鹿島】石井監督、クラブ史上初の日本人監督でリーグV「本当にうれしい」(報知)


http://www.hochi.co.jp/soccer/national/20161203-OHT1T50262.html



 ◆明治安田生命2016Jリーグチャンピオンシップ ▽決勝第2戦 浦和1―2鹿島=2戦合計2―2、アウェーゴール差で鹿島の優勝=(3日・埼玉スタジアム2002)

 鹿島が第1戦の1点のビハインドをはね返し、大逆転での国内18冠を達成。石井正忠監督(49)は「勝ち点がどうであれ、順位がどうであれ、チャンピオンシップをとったものが今年のJのチャンピオン。それがとれて本当にうれしい」と喜びを爆発させた。

 試合後には胴上げで5回宙に舞い、「今年はタイトルをとることが義務づけられて始まったシーズン。それが実現できて本当に今はうれしい」と笑顔しかなかった。

 今年8月21日のJ1第2ステージ第9節の湘南戦。途中交代直後のFW金崎から不満をぶつけられた。その後の26日からは4日間心労でダウン。練習の指揮を大岩剛コーチにまかせていた。「一体感がなくなっている責任を感じた。それが積み重なってかなりのダメージを受けた」。一度は辞意を固めたが、継続して指揮することに決めた。

 「長い時間Jリーグのタイトルをとることができなくて、今年はリーグのタイトルをとることが義務づけられていた。リーグタイトルとれたのは非常に価値のあること」。鹿島は2009年以来7年ぶり8回目のJリーグV。過去の7回の優勝はすべてブラジル人監督によって導かれたものだった。それだけに日本人としてクラブに初のタイトルをもたらした功績は大きい。

 「うちのクラブはずっとブラジル人の監督が務めてきた。初めて日本人監督でタイトルをとれたことはクラブにとって大きなこと」。今後はクラブW杯にも日本の開催国枠として出場する。強い鹿島が石井監督に導かれて、今度は世界に挑戦する。

◆【鹿島】石井監督、心労そして休養…崩壊立て直したリーダー(報知)


http://www.hochi.co.jp/soccer/national/20161204-OHT1T50044.html



 ◆明治安田生命2016Jリーグチャンピオンシップ ▽決勝第2戦 浦和1―2鹿島=2戦合計2―2、アウェーゴール差で鹿島の優勝=(3日・埼玉スタジアム2002)

 明治安田生命Jリーグチャンピオンシップ(CS)決勝第2戦は、年間3位の鹿島が2―1で同1位の浦和を破り、2009年以来8度目の優勝を飾った。1―1の後半34分にFW金崎夢生(27)がこの日2得点目となるPKで勝ち越し。2戦合計1勝1敗で得失点差も同じだったが、アウェーゴール差で振り切った。CS第1戦で敗れたチームの逆転Vは史上初で、鹿島は8日に開幕するクラブW杯の出場権も獲得。来季からは1ステージ制に戻るためCSは行われない。

 逆転優勝を告げるホイッスルが鳴り響くと、石井監督は左手を大きく振り上げた。「このCSを勝った者が今年のJリーグのチャンピオン。選手全員の力、このクラブに関わった人すべての力。選手を誇りに思う」。就任から1年4か月で自身初のリーグ制覇。7年ぶり8度目のリーグ王者の称号を、日本人監督として初めて鹿島にもたらした。

 2015年7月、成績不振で解任されたトニーニョ・セレーゾ監督の後を受け、コーチから昇格。4―4―2布陣の復活をはじめ、流動的な中盤や選手の発想を大事にするという鹿島の伝統を復活させた。生き返ったチームは自らボールを奪いにいくサッカーを展開。就任から3か月後にナビスコ杯(現ルヴァン杯)を制し、今回のリーグ優勝で18個目のタイトルを獲得した。

 今年8月20日の湘南戦(カシマ)、途中交代を命じた金崎と口論を繰り広げた。同26日には選手をまとめられず「ピッチに立つのが怖くなった」と心労で倒れた。横浜M戦(同27日・日産ス)は欠席。クラブは「解任」を決断しようとした。だが同29日の面談で周囲から叱咤(しった)激励を受けた同監督は「自分だけが逃げてはダメ。戻ってやりたい」と熱意を伝え、続投が決まった。その後は泣き虫の一面、ミーティングで選手に意見を求める姿勢を完全に封印した。

 一発勝負だったCS準決勝の川崎戦(11月23日・等々力)を1―0で勝ち、複数得点の勝利が必要なこの日も、先制点を許しながら動じなかった。FW鈴木、DF伊東、FW赤崎と状況に適した交代選手を送り、逆転Vを演出。鹿島の歴史に、その名を刻んだ。(内田 知宏)

 ◆石井 正忠(いしい・まさただ)1967年2月1日、千葉・市原市生まれ。49歳。市原緑高―順大を経て89年にNTT関東(現大宮)入社。91年に鹿島の前身・住友金属工業入り。98年に福岡に移籍し主にMFとして活躍。同年に引退し、鹿島のユースコーチやトップのフィジカルコーチ、ヘッドコーチを歴任。2015年7月、監督に就任した。選手ではJ1通算95試合3得点。

◆「全ての力が集まった結果」…石井監督、タイトル獲得は「本当に嬉しい」(サッカーキング)


https://www.soccer-king.jp/news/japan/jl/20161203/523071.html?cx_cat=page1



 明治安田生命2016Jリーグチャンピオンシップ決勝第2戦が12月3日に行われ、鹿島アントラーズが2-1で浦和レッズに逆転勝利を収めた。この結果、2戦合計スコアを2-2とし、アウェーゴール数で浦和を上回ったため、鹿島が7年ぶり8度目のJ1制覇を成し遂げることとなった。試合後、同クラブを率いる石井正忠監督がコメントを残している。

 逆転でのタイトル獲得を、「本当に嬉しいですね。年間の勝ち点がどうであれ、順位がどうであれ、明治安田生命2016Jリーグチャンピオンシップ、これを獲った者が今年のJリーグのチャンピオンなので、それが獲れて本当に嬉しいです」と喜んだ石井監督。「戦ってくれた選手を誇りに思います」と圧倒的なアウェーの雰囲気の中、死力を尽くして戦った選手をねぎらった。

 常勝軍団として、Jリーグの歴史の中で幾度となくタイトルを手にしてきた鹿島。それでも、J1リーグ戦の制覇は2009年以来となった。石井監督は、「とにかくクラブに新しい歴史を、タイトルを一つ残そうという形で、最後このチャンピオンシップ戦った」とこの一戦にかけていた思いを明かし、「選手全員の力、あと今までクラブに携わってきてくれた人たち、全ての力が集まった結果」とクラブが一丸となって掴んだ栄冠であることを強調した。

 埼玉スタジアムには少ないながらも、逆転優勝を信じて鹿島サポーターが詰めかけた。石井監督は、「今日もこれだけの浦和サポーターの中、数は少なかったですけども、最後の最後まで応援して下さったサポーター、あとテレビを見てくれているアントラーズのサポーターに感謝したいです。本当にありがとうございました」と感謝の言葉を並べた。

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