http://www.nikkansports.com/soccer/japan/news/p-sc-tp2-20140911-1364830.html
鹿島MF柴崎岳(22)の「悔しさ」は、一夜明けても晴れていなかった。ベネズエラ戦で代表初ゴールを決めた日本の背番号7は10日、茨城・鹿嶋市内のクラブハウス内で調整し、コンディションを整えた。取材に対し、口から出てきたのは国際Aマッチ初出場初得点の「喜び」ではなく「悔しい」という思いだった。
「点を決めはしましたがチームとして結果を出せなかったことのふがいなさの方が強い。個人スポーツではないので、一晩たっても悔しいという気持ちは変わらないです」。国際Aマッチ初出場の選手とは思えない言葉だった。
代表での経験はスタートしたばかり。「代表のスタート地点でまず1歩を踏み出した」としっかり認識している。だが、たとえ出場がまだ1試合でも、親善試合でも、勝利にかける思いの強さはすでに主力級だ。日の丸を背負う以上、それが正しい姿でもある。
反響は多くあった。「メール、電話が数多くありました。できる限り目を通して、返信しました」。それでも、勝利以外には喜べない-。自らのゴールよりチームのゴール=勝利を追い求める22歳が、一気にたくましさを増していく。
◆9日のベネズエラ戦VTR 日本は後半にFW武藤とMF柴崎が鮮やかなゴールを決めたものの、守備陣のミスで引き分けた。後半6分、こぼれ球を拾った武藤がドリブルで持ち込み、左足のシュートで先制したが、DF水本のミスで与えたPKで追い付かれた。同22分、FW岡崎の左クロスを柴崎が蹴り込み勝ち越すも、その4分後に相手のミドルシュートをGK川島が止め損ねて失点。