アジア・ナンバーワンを決める舞台へ「やるしかない」。
[TOYO TIRES CUP2024]日本代表 5-0 タイ代表/2024年1月1日14:00/国立競技場
サッカー日本代表(SAMURAI BLUE)が初めて元日に試合を行った国立競技場での国際親善試合「TOYOタイヤカップ2024」のタイ代表戦、田中碧、中村敬斗、川村拓夢、南野拓実の得点とオウンゴールで、5-0の勝利を収めた。
この試合、鹿島アントラーズの佐野海舟がボランチとして日本代表で初めて先発し、フル出場を果たした。そのあと発表されたアジアカップでも森保ジャパンのメンバー入り。11月の追加招集から、一気に飛躍を遂げている。
前半は起点にはなるものの、タテパスなども弾かれ、タイのカウンターも何度か浴びた。佐野はミスが多かったと振り返る。
「自分自身のミスが多く、テンポだったり、リズムだったり、なかなか自分自身で作れませんでした。課題や反省がたくさんあります。(ミスは少なかったのでは?)めちゃくちゃ多かったし、前半(チームとしても)上手くいっていなかった時間が多く、そこで自分がボールを受けてリズムを作り出せればと思いました。ボールタッチの感触もよくなかったし、単純のミスも良くなかったです」
それでも堂安律、中村敬斗が投入された後半に入ると、佐野はやや低めの位置取りながらも、より広範囲へのパスで散らし、相手にも的を絞らせず。チームとしてもピッチを広く使えるようになり、堂安→伊東純也→田中碧の先制ゴールが生まれる。そこから一気に5ゴールを奪ってみせた。
前線の2選手を交代した後半だが、佐野自身はどのような点でより良くなったと感じたのか。
23歳のボランチは次のように言った。
「距離感が良くなり、パスのテンポが前半よりも上がったと感じました。それを前半からやらなければいけなかったと思います」
ボランチを組んだ田中碧ともハーフタイムに話して距離を取り合い、リズムを作り出せたそうだ。そこで「流動性やスピードもできました。そこは良かったと思います」と、その修正は奏功したと頷いた。
中村敬斗が決めたチーム2点目。佐野が中村とのパス交換からペナルティエリア内のハーフスペースを攻略し、そのマイナスのクロスを経て決まったものだった。
「なるべく(中盤の)底でバランスを見ることを意識し、上がっていける時には上がり、ゴールにつながる攻撃参加ができたのは良かったです。(中村敬斗の得点の起点となったが)あのゾーンを狙うことを、チームとしても、個人としても意識していました。もっと回数を増やしていきたいです」
そして佐野はアジアカップの日本代表メンバーにも選出された。この取材時にはまだ発表されていなかったが、「選ばれたらやるしかありません。自分のやるべきことは変わりません。そこをブレずに成長していきたいです」と語っていた。
日本は14日にアジア杯グループステージ初戦、ベトナム代表と対戦する。佐野が今度はアジアの舞台でボールを奪いまくり、日本に多くのチャンスをもたらすはずだ。