調子が良く、エネルギーを発揮し、チームがうまく回るように
7月11日に行なわれる敵地でのJ1リーグ第22節・柏レイソル戦に向け、試合前日に鹿島アントラーズの相馬直樹監督がオンライン上でメディア対応に応じた。
柏の印象について問われると、「ブラジル人選手が多く、個の力がある。そこのリズムにさせないことがすごく大事」と応じる。
一方で、鹿島にも現時点で強力なブラジル人選手が5人いる。最近は腕章を巻く機会が増えているレオ・シルバ、在籍2年目を数えるエヴェラウドとファン・アラーノ、そして今季から加入のディエゴ・ピトゥカとアルトゥール・カイキ。コロナ禍でチーム合流のタイミングが異なれば、体調不良で戦列を離れていた選手もいたが、ここにきて5人のコンディションは等しく良好になってきた印象だ。
相馬監督は5人の状態について次のように見ている。
「僕がチームを引き受けた時と比べれば、いろんな状況も変わってきて、コンディションもそうですし、他の選手たちとのコミュニケーションもそうですし、僕になってからのやり方というか、そういった部分にも徐々に慣れてきたところもあるのではないかと思っています」
3日前の栃木との天皇杯3回戦では、5人全員がメンバー入り。今季初の事象で、スタメンに名を連ねたL・シルバ、エヴェラウド、D・ピトゥカのほか、ベンチスタートのJ・アラーノ、A・カイキもそれぞれ途中出場を果たした。
展開力と推進力、タフな守備でもチームを助けるボランチのL・シルバとD・ピトゥカ。柔軟なテクニックが売りのJ・アラーノ、鋭い突破が魅力のA・カイキ。自慢の得点力が回復しつつあるエヴェラウド。さらには、ブエノのレンタル復帰も決まっている。期待したいのは、間違いなく力のあるブラジル人選手の同時先発や同時起用だが、指揮官はその点について特別に意識はしていないという。
「相手もそうですし、ここまでの流れもありますし、一番は調子の良い選手というか、ピッチでエネルギーを発揮できる選手、それプラス、チーム全体がうまく回る、そこのバランスも含めて、選んでいかなければいけない。それはスタートということだけでなく、90分という意味で考えなければいけないと思っています」
相手との噛み合わせやゲームの流れなどに応じて、日本人選手も含めてセレクトしていく。ただブラジル5人衆の準備は整っている。今季のひとつのトピックとして、頼れる助っ人たちのシナジー効果も楽しみにしたい。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストweb編集部)
◆鹿島ブラジル5人衆、同時出場の可能性は? 相馬監督が選手起用で重視すべきポイント(サッカーダイジェスト)