[2.3 アジア杯準々決勝 日本 1-2 イラン エデュケーション]
相手のロングボール戦術にピッチ上の選手たちが苦しむ姿をただただ見守ることしかできなかった。最後まで出番のなかった日本代表DF町田浩樹(サンジロワーズ)は「今日の試合は相手の方が上だった。試合の運び方など総体的に自分たちの力が及ばなかった」と率直に振り返った。
「相手がストロングをぶつけてきた戦い方に対して、自分たちが上回れなかった。それに尽きると思う。あれだけパワーがあって、強さがある選手に対して、跳ね返し切れなかったのは日本のディフェンスの課題だと思う」
イランは高さを生かすだけでなく、FWサルダル・アズムンが背後への裏抜けを狙うなど、日本の最終ラインをかく乱してきた。後半10分にはスルーパスからFWモハマド・モヘビが抜け出し、1-1の同点。勢いづくイランは終盤に入ると、ロングフィード、サイドからのクロスを徹底してきた。
森保一監督は試合後、「相手のサイド攻撃が圧力になっていたので、3バックにすることやサイドバックを代えることを考えてはいた」と明かした。当然、190cmの長身DFである町田の投入も脳裏にはよぎったはずだが、イランが交代カードを切らなかったこともあり、動くに動けなかった。
町田は「後半、完全に悪い流れになったタイミングで5枚にする選択肢はあったと思う。そこで森保監督が思い切って僕を選択できなかったというのは、信頼が足りなかったのかなと思う」と、自分のアピール不足を反省し、「チームに戻ってレベルアップしたい」とさらなる成長を誓った。
(取材・文 西山紘平)
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