日刊鹿島アントラーズニュース

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2021年11月29日月曜日

◆鹿島4位浮上も悔しい無冠…個の向上へ細部まで突き詰める姿勢を(ニッカン)






鹿島アントラーズは27日のホーム最終戦でサガン鳥栖に1-0で競り勝ち、4位に浮上した。4月にザーゴ前監督が解任された時の順位は15位(第9節)。第37節までに4位まで追い上げたのは、さすが鹿島だ。だが、鹿島はタイトルが義務付けられた、伝統クラブ。特に今季はクラブ創設30周年の記念イヤーで3冠を掲げて臨んでおり、無冠は無念で悔しい結果だった。

ホーム最終戦で主将のMF三竿健斗(25)があいさつした。「球際や切り替え、声を出すなど、初歩的なことだけを追究していても、タイトルを取り続けるチームに僕はならないと思います。相手が恐れるような、ゲームを支配するチームにならないと、これから先、また同じ悔しい気持ちをするだけだと思っています」。タイトルを逃した悔しさと、涙声のこの言葉が印象に残った。

今季の鹿島は、横浜F・マリノスに2勝した一方で、清水エスパルス、大分トリニータ、横浜FCなど残留争いをしたチームに取りこぼした。

特に、引いて守る相手には、攻撃エリアまでボールを運ぶも、ゴールを仕留めるまでに至らず苦戦した。三竿の言う通り、球際、攻守の切り替えは、強いチームになる上での大前提だ。あくまでも個人の見解だが、やはり、タイトルを取るためには個の技術のレベル向上に尽きると思う。

FW上田綺世の動きだしと決定力、MFピトゥカ、荒木遼太郎のように技術の高い選手も多い。一方で、チーム全体を見るとどうだろう。パスをもらってからあたふたとパスコースを探したり、雑なトラップでボールを失ったり、せっかくボールを奪ってカウンターに転じても、アバウトなパスで再びボールを失う場面が目立ったのも事実だ。戦術も大事だが、技術あっての戦術でもある。

4位から上を目指すのであれば、各選手がポジショニング、パススピードとトラップの技術に真摯(しんし)に向き合い、日々の練習から上げていくことが急務であるように思う。一朝一夕にいくものではないが、各選手が日常の練習からパス1本の質にこだわり、細部まで突き詰める姿勢を貫いていけば、笑って最終節を迎える日が来るだろう。【岩田千代巳】




◆鹿島4位浮上も悔しい無冠…個の向上へ細部まで突き詰める姿勢を(ニッカン)





◆【J1採点&寸評】鹿島1-0鳥栖|関川は“ワンランク昇格”した感あり。上田は勝点3をもたらすヘッド弾(サッカーダイジェスト)






[J1第37節]鹿島1-0鳥栖/11月27日/県立カシマサッカースタジアム

【チーム採点・寸評】
鹿島 6.5
鳥栖を上回る気迫で試合に臨み、14分の先制ゴールによって主導権を握った。追加点を奪えれば、もっと楽に進められたが、クリーンシートで終え、今季のホーム最終戦をきっちりものにした。

【鹿島|採点・寸評】
GK
1 クォン・スンテ 6.5
ゴールの枠内をとらえた終了間際のヘディングシュートをはじき出すのではなく、しっかりキャッチ。これが入らないのなら、今日はもう入る気がしないと相手に思わせてしまうような余裕しゃくしゃくのシュートストップだった。

DF
32 常本佳吾 6(81分OUT)
クロスを上げた瞬間、右足をけいれんさせた。無尽蔵のスタミナが持ち味だが、さすがの大卒ルーキーもシーズン終盤にきて疲労をため込んでいるか。39分に目の覚めるようなドライブシュートを放った。

MAN OF THE MATCH
DF
33 関川郁万 7
ドリブルの進行方向を読み切るかのような素晴らしい対応、幅広いスペースカバー、足を伸ばして的確にマイナスクロスをカット。CBとして“ワンランク昇格”した感がある。無失点勝利の原動力になった。

DF
28 町田浩樹 6
自陣での不用意なパスミスによってピンチを招きかけるも致命傷にならず、安堵。立ち上がりからの良質のパフォーマンスを台無しにしてしまうところだった。

DF
2 安西幸輝 6.5
タッチラインを背に右足でボールを動かし、相手をいなしたり、チャンスと見れば、果敢に仕掛けたり、“らしさ”を発揮。欲を言えば、クロスの質か。得点に絡んでいたら、文句なしの7だった。

MF
4 レオ・シルバ 6.5
総走行距離が11.726と、チームナンバーワンの数字をたたき出す。攻守にわたって、かゆいところに手が届く献身的なプレーぶりが光った。累積警告のため、残念ながら最終節は出場停止。

MF
21 ディエゴ・ピトゥカ 6.5
余裕があったからだろう。足裏を多用したり、ドリブルで持ち上がるシーンが少なくなかった。自らファウルを受けて得たFKでは、ゴールへの角度はなかったものの、相手GKの意表をつくかのように直接狙ってみせた。


鹿島――荒木は決定機をたびたび創出


MF
7 ファン・アラーノ 5.5(60分OUT)
流れるようなカウンター攻撃からチャンスを作りかけるもラストパスの精度を欠いた。細かなミスも目立ち、及第点とは言えず。

MF
11 和泉竜司 6.5(89分OUT)
接触プレーによって交代するまで元気ハツラツ。左からのクロスが先制ゴールにつながった。全体的にフットワークが軽快で、調子の良さをうかがわせた。

FW
13 荒木遼太郎 6.5(81分OUT)
29分、右足アウトでスピンをかけ、ディフェンスラインの背後に絶妙スルーパス。その10分後には右足インスイングクロスで、味方の頭にピタリと合わせた。決定的なシーンをたびたび創出した。

FW
18 上田綺世 6.5(81分OUT)
チームを勝たせる貴重なヘッドを決めたのはMOMに値するが、2点目、3点目の決定機もあっただけに、そこを決めていれば、さらに評価は高まった。

途中出場
MF
8 土居聖真 6(60分IN)
J・アラーノに代わり、そのまま右MFに入り、途中からトップ下に。追加点を奪うべく、攻撃に変化をもたらした。

DF
14 永戸勝也 ―(81分IN)
足をけいれんさせた常本と交代。永戸が左SBに入ったことで、安西が右にポジションを移した。

MF
25 遠藤 康 ―(81分IN)
1-0をキープしつつ、状況によっては突き放せるよう、気の利いた試合運びができるベテランをピッチに送り込んだ。アディショナルタイムでは、相手陣内のコーナーフラッグを目指した。

FW
9 エヴェラウド ―(81分IN)
今季Jリーグで1ゴールと、絶不調にあえぐものの、相手にしてみれば、やはり放ってはおけない。見えない圧を与えた。

DF
39 犬飼智也 ―(89分IN)
相手との接触プレーによって倒れ込んだ和泉に代わって出場。3バックの中央に入り、相手のパワープレーにも冷静に対処した。終了間際、中途半端なキックが相手にカットされ、ピンチを招いた。

監督
相馬直樹 6.5
「一つひとつの球際や反応の部分だったり、狙いを持ってボールを動かすことだったり、自分たちがやろうとしているサッカーができた」と、選手たちの奮闘をたたえた。ACL出場に向けて他力とはいえ、何よりまず4位を死守すべく、勝点3を積み上げた。


鳥栖――朴はビッグセーブを連発


【チーム採点・寸評】
鳥栖 5.5
「受けに回ってしまった」と、選手たちが口をそろえたとおり、鹿島の勢いに後手を踏まされた。ハーフタイムをはさんで、修正を加えたことで、多少押し返したものの、振り出しに戻せなかった。

DF
37 小泉 慶 6
最終ラインに入ってビルドアップをサポートし、球際では身体を張った。試合の入りがよくなかったことを悔やんだ。今夏まで在籍していた古巣との対決に気持ちの高ぶりがあったようだ。試合後、かつてのチームメイトからウォーターシャワーを浴びた。心温まる光景だった。





※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
 
構成●サッカーダイジェストWeb編集部



◆【J1採点&寸評】鹿島1-0鳥栖|関川は“ワンランク昇格”した感あり。上田は勝点3をもたらすヘッド弾(サッカーダイジェスト)


◆鹿島アントラーズ・小泉社長が考える地域貢献とIT施策のスタジアム活用法。「大きなラボとして、近未来を見せることができる」(Sportiva)






短期連載:「鹿島アントラーズの30年」
第3回:「小泉文明が語るノンフットボールビジネスの正体」


 今年創設30年目を迎えた鹿島アントラーズ。Jリーグの中でも「すべては勝利のために」を哲学に、数々のタイトルを獲得、唯一無二のクラブとして存在感を放っている。

 その節目となる年にあたり、クラブの歴史を独自の目で追った単行本『頂はいつも遠くに 鹿島アントラーズの30年』が発売された。それを記念し、本の内容を一部再構成・再編集したものを4回にわけてお届けする。

 第3回は「小泉文明が語るノンフットボールビジネスの正体」。

 先ごろ、ミクシィがFC東京の運営会社である東京フットボールクラブの株式の51.3%を保有することで、経営権を獲得したことが報じられた。FC町田ゼルビアのサイバーエージェント、鹿島アントラーズのメルカリに続く、IT企業のJクラブ経営ということになる。

 2019年夏、日本製鉄およびその子会社が保有するクラブの株のうち、61.6%がメルカリに譲渡され、8月鹿島アントラーズの社長に就任したのが小泉文明だ。

 大和証券SMBC(現 大和証券株式会社)に就職して以降、ミクシィの取締役を務め、2013年にメルカリに入社し、2017年に取締役社長兼COOとなった小泉にとって、実は鹿島は特別なクラブだった。そこは他のIT企業と大きく異なる点だろう。

 小泉の父親は鹿島がホームタウンとする鹿行地域出身で、1993年にはカシマスタジアムのこけら落としとなった親善試合、ペプシカップの対フルミネンセ戦を観戦して以降、鹿島アントラーズのファンとなった。小泉が中学1年生のころだったという。その後、帰省するたび、鹿島アントラーズ誕生によって、鹿行地域やそこに住む人たちが変わっていく様を目の当たりにしてきた。工業地帯として発展したものの娯楽も少なかった町に新しい潤いが生まれたことを。

 社会人となり、前記したようにスタートアップ企業に関わり多忙のため足が遠のいていたスタジアムに足を運ぶきっかけとなったのが、柴崎岳との出会いだった。彼の誘いでカシマスタジアムへ行き、クラブ幹部と出会い、メルカリは鹿島のスポンサーとなった。そして、経営権の譲渡をきっかけにクラブの社長に就任。小泉は鹿島の社長になることを目標に生きてきたわけではないものの、ファン、サポーターとして感慨深い想いがあった。

 社長就任会見では、「ホームタウン移転」について問われていたが、鹿行地域に存在する鹿島アントラーズの意味の重さを熟知している小泉は、それを否定した。そこには彼が体験してきたJリーグが持つ力というロマンだけでなく、小泉のビジネスパーソンとしての大きな目標があった。

 若いメルカリという企業にとって、鹿島アントラーズが持つブランド力が大きな魅力だったに違いない。スポンサーになった当時メルペイなどの金融サービスを始めるうえで、信用力強化につながるからだ。同時にメルカリのメインターゲット(20代、30代女性)とは異なる鹿島のメインユーザー(40代男性)へのアピールの場としても鹿島やJリーグは大きな可能性を秘めるマーケットだっただろう。

 しかし、それ以上に小泉をひきつけたのは、彼が持つ「スマートシティ化」という「街づくり」への夢実現だったのではないかと思う。

「2000年代以降、ITにより、人々の生活、社会は大きく変わりました。今後もそれは加速していくでしょう。ネットワークにつながることで、生活や街がどんどん変わっていく未来が予測できます。僕にはテクノロジーで社会をよりよいものにしたいという想いがあります。

 でも僕は政治家ではないので、経営者の立場からフットボールクラブをアップデートし、地域にも貢献していきたい。それはJリーグの理念にも近いと感じています。スマートシティというと、行政によるコンセプト主導の近未来的な話が多く実現性が乏しいと感じています。渋滞解消やスタジアム内での生体認証によるキャッシュレス化など、ラボとしてスタジアムを使い、いろいろな施策を実施する。一つひとつは小さくても、10年経ったときにスタジアムで実験したものが一般化していき街がスマートになっているというのが、正しいアプローチだと僕は考えています。
 
 人口減少のなかで、課題がたくさんある地方都市ほど、テクノロジーの恩恵を受けやすい。ならば、地域の課題解決の支援を行なうというスポーツクラブとしての新しい地域貢献ができると思っています」

 小泉の社長就任後、社内でのIT推進を進めていた最中、コロナ禍に見舞われる。コロナ禍は、クラブ収入の3本柱といわれるスポンサー収入、グッズ収入、チケット収入を直撃した。いちはやくふるさと納税制度を使ったクラウドファンディングを実施し、1憶3千万円を集めた。ほかにもオンラインライブイベント「鹿ライブ」でのギフティング(投げ銭)や鹿行の「食」を届けるプロジェクト、地元自治体や企業のDXコンサルタント事業やパートナー企業のビジネスマッチングなど、さまざまな施策を始めている。親会社がメルカリに変わったことで、スピード感を持って実施できた。それは収入の第4の柱となるノンフットボール事業の後押しにもなった。

「数年かけてやっていこうと思っていたことがどんどん進んでいきました。収入的にはもちろん厳しいです。でも、ここで培った時間があったからこそ、アフターコロナの時代に向けていい方向へ進んでいけると感じています。『こういうことがやりたい』というアントラーズのスタッフの声に、『だったらこんなやり方がある』とメルカリ側が提案できる。サッカー業界とインターネット業界がぶつかることで、かなりいい化学反応が起こっていると感じています。それは相互にリスペクトしながら1年間やってきたことは、すごく大きいなと思います」

 小泉は就任後の危機についてそう振り返っている。

 そして、クラブ創設30周年となった10月1日、鹿島アントラーズはVISION KA41のアップデートを発表した。VISION KA41とはクラブ創設50周年となる2041年にどのような姿であるべきかを描き、そのためになにをすべきかという指針を示したものだ。10年前の2011年に初めて発表されたビジョンは、デジタルという武器を持つメルカリのもとでさらにブラッシュアップされている。

 そのなかで注目を集めたのが、THE DREAM BOX(新スタジアム構想)だった。しかし、発表では5年後を目途に方針を決定して、完成は10年後とされており、新築か改築かという議論も、建設場所も未定。それでもサポーターたちのリアクションは大きかった。なかには、移転するのではないかという不安を抱く人たちもいただろう。しかし、スタジアム建設は鹿島アントラーズが単独で実現できるものではない。地元自治体のサポートがなければ、資金的にも難しいはずだ。

 なぜ新スタジアムなのかという大きな理由は、スタジアムの老朽化問題がある。2011年の東日本大震災の影響だけでなく、海風による塩害も大きい。メンテナンス費用もさることながら、安全性を考えたとき、永遠にこのままでよいわけではないのだ。1990年のワールドカップイタリア大会開催時に新築、改築されたスタジアムが多いイタリアでも、老朽化した施設の課題は論じられてきた。しかし、日本同様に自治体の持ち物が多いことが新スタジアムにとっての高いハードルになっている。メンテナンス状態の差こそあれ、日本もそういう課題に直面する時が来ると思ってから、すでに数年が経った。同時にスタジアムが担う役割の変化もあると小泉は考える。

 従来日本のスタジアムは、スポーツ競技を実施するための役割が重視されてきた。だから、多くのスタジアムがその下にある法律では、火器の使用ができない(よって温かな食事が作れない。カシマスタジアムはその法律下にはないので、豊富なスタジアムグルメを楽しめる)など、観戦者にとってもスポーツを見るだけの場所だった。しかし、それでは維持費を賄うだけの収入を手にするのは困難だろうし、自治体への負担(税金の流出)は大きくなるばかりだ。

 2006年、茨城県は鹿島アントラーズをカシマスタジアムの指定管理者とした。管理者への委託費の支払いはあるものの、県は維持費の赤字を大きく圧縮できる。指定管理者となった鹿島アントラーズは、スタジアムを維持し、同時に収益性の改善にも取り組んできた。試合のない日にも地元の人々によって賑わう場所にしようと様々な施策を行なっている。

 それでも限界は多い。

 欧州のサッカースタジアムの多くでは、高額なチケット代(年間契約の場合が多い)を支払うVIPへのサービスに力を入れている。試合開始の数時間前から専用のラウンジで食事やアルコール類を提供し、試合後には選手が挨拶に訪れるクラブもある。しかし、日本のスタジアムではそういう空間が限られている。購入したいという企業や顧客がいても、場所がないからだ。

 いわゆるホスピタリティという面で、日本のスタジアムはまだまだ使い勝手が悪い面は否めない。エスカレーターやエレベーターなどのバリアフリー設備も足りないだろう。

 スタジアムにはスポーツを実施したり、観戦したりするだけでない可能性が秘められている。マッチデー以外にも人が集まる場所、スタジアムをハブとした地域社会活性化をアントラーズが取り組んでいくのもVISION KA41には盛り込まれている。

 カシマスタジアムが建設された30年前から比べて、デジタルなど多くの技術革新が起きた今、気候変動をはじめとした、さまざまな社会の課題に応じた持続可能なスタジアムを作るべきであることにも納得がいく。

 11月7日、第35節浦和レッズ戦を前に「メルカリスペシャルマッチ 〜All for One すべては勝利のために〜」と題した、メルカリと鹿島アントラーズとが手を組んだ施策のいくつかを小泉は紹介した。その質疑応答でも話題はやはり新スタジアムについてだった。テクノロジーが地域の問題解決の武器になると話したうえで、「スタジアムを大きなラボとして、近未来を見せることができる。例えば過去の事例では5Gの導入や顔認証などです。同時に新スタジアムはSDGsの17個の観点に配慮し、スタジアムを進化させたい」と話した。「ワールドカップの開幕戦や決勝戦が開催できる8万人のスタジアムを作るか?」との問いには「作りません」と即答した。

「箱を作ればいいということではなく、ファンクション(機能や効能、役割)を重視する。大切なのはプレーしやすい? 見やすいか? 感動できるか? ということです」と。

 しかし、すでに述べたように、スタジアムが持つポテンシャルは非常に大きい。世界中にはホテルや運動施設、商業施設、映画館、老人ホームなどを併設するスタジアムもある。鹿嶋市を中心とした鹿行地域を魅力あるものにする一大拠点、サッカーに興味のない人にとっても重要なインフラとなるべきだ。建物だけを作り、そこに魂を入れず、人々の声や熱量が感じられない公共施設にしてはならない。

 そんな小泉の言葉を聞きながら、立場の異なるさまざまな人たちとミーティングをしている彼の姿がイメージできた。

 そこで、会見後にそのことについて聞いた。

「いろいろな人の声を聞いていきたいですね。この新スタジアム構想に関わる人が多いほうがいいと思うんです。そのほうが絶対にスタジアムに愛情を持ってもらえるから」と応えてくれた。

 どんなふうに誰に話を聞くのかも含めて、すべてが白紙状態だが、できあがったスタジアムに名前を刻む以外に、関われる機会があれば、それは地域住民やサポーター(他クラブのサポーターも含む)にとって、特別な場所になるに違いない。

 建設計画の立案、建設、完成、そして......熱気に帯びた新スタジアム建設という祭りが始まってほしい。

 時代が変わろうとする真っ只中で、小泉はデジタルとスポーツの関係をどう考えているのだろうか。

「友人が死んだことが、私の死生観に強く影響を与えました。どうせ生きるなら、世の中に残るものを作りたい。人々の暮らしが豊かになるものを作っていきたいと。昔からインターネットに強く惹かれたのは、個人が力を手にし、人らしく生きるうえで、重要なツールだからです。今後、テクノロジーが発展することで週休3日や4日という企業が出てくるかもしれません。そこで、余暇を楽しめず、戸惑う人も少なくないと思うんです。そういうときこそエンターテインメントの役割が大きくなる。それはスポーツも同じです。僕自身がスポーツ好きというのもありますが、スポーツが人々の生活や心を豊かにできると思っています」

 鹿島アントラーズの哲学を知り尽くす小泉の登場によって、クラブの未来も変わっていくのかもしれない。


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◆鹿島アントラーズ・小泉社長が考える地域貢献とIT施策のスタジアム活用法。「大きなラボとして、近未来を見せることができる」(Sportiva)





2021年11月28日日曜日

◆給与未払い深刻、中国サッカー崩壊危機。ラファエル・シルバ、レオナルド、セルジーニョ…Jリーグ復帰はあるか!?(サカノワ)






中国メディア16チーム中11チームで「遅滞」とレポート。


 中国超級リーグがピンチを迎えている。16チームのうち、少なくとも11チームで選手への給与の未払いが発生しているという。新型コロナウイルスの影響もあり、投資家が一気に離れていき、サッカーへの関心が薄らいでいる。広州恒大の元イタリア代表DFファビオ・カンナバーロ監督が早々に退任するなど、特に外国籍選手・監督の雇用が厳しくなっている。

 中国メディア『サッカー・チャイナ』が11月24日、全16チームの「給与滞納状況」をレポート。例えば元浦和レッズのラファエル・シルバ、元北海道コンサドーレ札幌のアンデルソン・ロペスが所属する武漢足球倶楽部は、2021年に入り3か月分の給与が支払われているが、7か月以上が滞納されていると見られる。さらに2020年シーズンの報酬の一部も支払われていないそうだ。

 また首都をホームとする北京国安でも、5か月以上の給与未払いが発生。この半年で、わずか1か月分の給与しか支払われていないという惨状だ。

 そして広州恒大は、2か月分の遅滞が起きて、9月3日以降、給与が払われていない状況。トップチームは機能しておらず、キャプテンが監督の代わりを務め、選手は自主的にトレーニングをしている。

 そうしたなか、同リーグは12月12日頃に再開する方針を示している。

 さらには、経営難が明るみになった河北足球倶楽部に所属する元浦和のレオナルド、長春亜泰でプレーする元横浜F・マリノスのエリキ、2部の長春亜泰足球倶楽部に移籍した元鹿島アントラーズのセルジーニョ、さらには深圳FCから現在アビスパ福岡にレンタルされているジョン・マリ――。

 日本とつながりのある外国籍選手の力のあるタレントは多い。果たして、彼らのJリーグ復帰はあるのか? その複雑な金銭面の問題がクリアされれば十分あり得そうだが……。




◆給与未払い深刻、中国サッカー崩壊危機。ラファエル・シルバ、レオナルド、セルジーニョ…Jリーグ復帰はあるか!?(サカノワ)


◆鹿島エヴェラウドが元アーセナルMFと共闘か!母国クラブと交渉と海外報道(FOOTBALL TRIBE)






 明治安田生命J1リーグの鹿島アントラーズに所属するブラジル人FWエヴェラウド(30)は、すでに母国クラブとの交渉を進めているようだ。26日、ブラジルメディア『MEU TIMAO』が伝えている。

 エヴェラウドは、昨年1月にリーガMX(メキシコ1部)のケレタロから鹿島アントラーズへ完全移籍。昨季はJ1リーグ33試合に出場し18ゴールをあげると、Jリーグベストイレブンにも選出。カルロス・ザーゴ前監督のもとで不動のストライカーとしての地位を確立していた。しかし、今季は東京五輪終了後から先発での出場機会が減少。8月21日の第25節・ヴィッセル神戸戦を最後にJ1リーグでは10試合つづけて先発メンバーに名を連ねていなかったが、今月20日の第36節・大分トリニータ戦で久々にスタメンに抜てき。それでもここまでわずか1ゴールと本来のパフォーマンスを発揮できていない。

 そんなエヴェラウドは昨季終了後に中国移籍の噂が飛び交ったものの、鹿島アントラーズと2022年1月までの新契約を締結。また、同選手の代理人は今年5月にブラジルメディアのインタビューに応じた際、契約内容に500万ドル(約5億4000万円)の契約解除条項が盛り込まれていることを明かしていた。

 しかし、同選手は今シーズン結果を残せていないこともあり、契約を更新することなく鹿島アントラーズを退団する可能性があると、今月24日になってブラジルメディア『MERCADO DA BOLA』が報道。また、『MEU TIMAO』は選手サイドがカンピオナート・ブラジレイロ・セリエA(ブラジル1部)のコリンチャンスとすでに交渉を行っているほか、オファーの内容についても精査していると伝えている。

 なお、コリンチャンスは今年8月にアーセナルを退団したブラジル代表MFウィリアン(33)を獲得しているほか、かつてトッテナム・ホットスパーやバルセロナに在籍していたブラジル代表MFパウリーニョ(33)を今冬の移籍ウィンドウで獲得する可能性が取りざたされている。鹿島アントラーズで思うようなシーズンを過ごせなかったエヴェラウドは、母国で再起を図ることになるかもしれない。




◆鹿島エヴェラウドが元アーセナルMFと共闘か!母国クラブと交渉と海外報道(FOOTBALL TRIBE)





◆鹿島FW上田綺世 今季14得点目「勝ちきることが大事」ホーム最終戦勝利(ニッカン)






鹿島アントラーズが6年ぶりにホーム最終戦を白星で飾り、4位に浮上した。前半14分、FW上田が左からのクロスを頭で押し込み今季14得点目。

守備陣がその1点を守りきった。5月のアウェーでの鳥栖戦は先制しながら逆転負けしており、上田は「勝ちきることが大事。前回は逆転された。そこは改善できた」と振り返った。天皇杯の結果次第で4位でACLに出場できる。「他力にはなるが食らいついていきたい」と最終節の白星へ目を向けた。




◆鹿島FW上田綺世 今季14得点目「勝ちきることが大事」ホーム最終戦勝利(ニッカン)





◆勝負強さ見せつけた鹿島が本拠地最終戦制して4位浮上、鳥栖は連勝ストップ【明治安田J1第37節】(超WORLDサッカー!)






27日、明治安田生命J1リーグ第37節の鹿島アントラーズvsサガン鳥栖が県立カシマサッカースタジアムで行われ、ホームの鹿島が1-0で勝利した。

5位鹿島(勝ち点63)は、来季のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権獲得の可能性がある4位浮上を狙うホーム最終戦。主将の三竿が出場停止となる中、2トップの一角として荒木が5戦ぶりに先発した。

対する7位の鳥栖(勝ち点59)は、前節ホームで北海道コンサドーレ札幌を1-0で破り、リーグ戦2連勝。試合に向けては、累積警告による出場停止明けの中野嘉がスタメンに復帰した。

試合は6分、まずはホームの鹿島がセットプレーからゴールに迫る。敵陣中央付近で獲得したFKの場面で、キッカーの荒木が柔らかいボールをボックス内に送るが、これに合わせた町田のヘディングシュートは大きく枠の上に外れた。

すると14分、鹿島はディエゴ・ピトゥカが左サイドに展開すると、受けた和泉が敵陣深くまで切り込みクロスを供給。ボックス中央でフリーになった上田が頭で合わせて、ゴールネットを揺らした。

先手を取られてしまった鳥栖は22分、敵陣中央付近でFKを獲得。エドゥアルドが得意の右足で直接ゴールを狙ったが、相手GKにキャッチされる。

1点のリードを得たホームチームは、24分にも決定機を迎える。相手のパスをカットしたディエゴ・ピトゥカがDFラインの背後を狙ったスルーパスを供給すると、それに抜け出した上田が相手GKとの1対1の形に。頭上を狙ったループシュートを放つが、これは精度を欠いて枠の上に外れた。

攻め続ける鹿島はさらに惜しいシーンが生まれる。39分、左CKの場面でキッカーの荒木はショートコーナーを選択し、ディエゴ・ピトゥカとのパス交換から右足でクロスを供給。ボックス内の上田が頭で合わせたが、これは相手GKの好セーブに阻まれた。

鹿島の1点リードで試合を折り返した後半、最初にシュートを放ったのは前半押しこまれていた鳥栖だった。49分、セカンドボールを回収した仙頭がボックス手前のスペースにパスを送り、走り込んだ小泉が右足を振り抜く。しかし、これは相手GKの正面に飛んでしまう。

対する鹿島も51分、左サイドのスペースに抜け出した荒木が自らボックス内に侵入して右足のシュート。これも相手GKに弾かれ、追加点を奪うことは叶わない。

追い付きたい鳥栖は80分、左CKの場面で仙頭が鋭いボールを送ると、エドゥアルドがヘディングで合わせるが、これは惜しくも枠の左。数少ないチャンスを同点弾に繋げることができなかった。

それでも後半アディショナルタイムに、この試合最大のチャンスが鳥栖に到来。敵陣左サイド深い位置で相良が相手からボールを奪い、柔らかいクロスを供給。これに走り込んだ小屋松が頭で合わせるも、相手GKの好セーブによって、またも同点に追いつくことはできなかった。

その後はホームチームがボールを支配しながら時間を使い、1-0のまま試合終了。勝負強さを見せた鹿島が3試合ぶりの勝利を挙げ、他会場で敗れた名古屋グランパスと入れ替わる形で4位に浮上。一方の鳥栖は、アウェイの地で4試合ぶりに得点を挙げられず、連勝ストップとなった。

鹿島アントラーズ 1-0 サガン鳥栖

【鹿島】
上田綺世(前14)




◆勝負強さ見せつけた鹿島が本拠地最終戦制して4位浮上、鳥栖は連勝ストップ【明治安田J1第37節】(超WORLDサッカー!)





◆鹿島6年ぶりホーム最終節白星 相馬直樹監督「最後までACLに望みを」(ニッカン)






<明治安田生命J1:鹿島1-0鳥栖>◇第37節◇27日◇カシマ

鹿島アントラーズはサガン鳥栖に競り勝ち4位に浮上した。

ホーム最終戦を白星で飾るのは6年ぶり。天皇杯で川崎フロンターレが優勝すれば、4位でアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場が可能になる。自力4位の可能性を残し、最終節を迎える。試合後の相馬直樹監督の主なコメントは以下の通り。

-総括

相馬監督 前半、非常に、ピッチに立った選手たちが狙っていた部分もそうですし、1つ1つの球際、反応の部分で、しっかり自分たちのゲームにしていってくれた。ボールを動かすところで、勇気を持ってしっかり顔を出してボールを動かす時間が長かった。前半のうちに追加点が取れたらもう少し、楽な試合になったのかなと思っています。非常に運動量ある鳥栖さんが相手で、後半、苦しい時間が来るとは思っていたが、相手の攻撃を限定的にしながら、敵陣でボールを奪ってチャンスをつくるところを持ちながらできた。危ないシーンはあったが、なんとか勝ち点3を取れた。天皇杯の結果次第だが、自分たちで4位を確保することが可能になった。最後までACLに望みを繋げるようにしたいと思います。

-試合前の狙いは

相馬監督 相手がサイドに押し込んでズレをつくってくる守備に対して、相手より先に自分たちがズレをつくることができる回数を出せた。また、ボールを動かすところで、先に準備することができた。特に前半は意図的に狙ってできたところもあったと思う。

-試合のセレモニーでの三竿選手のあいさつにどんな思いを持ったか

試合のコメントだけにさせてもらってもよろしいでしょうか。




◆鹿島6年ぶりホーム最終節白星 相馬直樹監督「最後までACLに望みを」(ニッカン)





◆鹿島三竿健斗「本当に申し訳ない気持ちでいっぱい」4位浮上も今季無冠(ニッカン)






<明治安田生命J1:鹿島1-0鳥栖>◇第37節◇27日◇カシマ

鹿島アントラーズはサガン鳥栖に競り勝ち4位に浮上した。ホーム最終戦を白星で飾るのは6年ぶり。

クラブ創設30周年で「3冠」を掲げてスタートしたが、今季も無冠に終わった。試合後、主将のMF三竿健斗(25)がピッチ中央であいさつした。三竿は累積警告で鳥栖戦は出場停止だった。声を出せない中でも応援に駆けつけたサポーターへの感謝を口にしたあと、声を震わせながらこうあいさつした。

三竿 30周年の節目の年でタイトルを今年も取れなくて、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。僕たちは、若いチームですが、もっと個人が成長して1人で試合を決めたり、1人1人がチームを勝たせられる選手にならなければいけません。そして、チームとして変わらないといけないと思います。球際や切り替え声を出すなど、初歩的なことだけを追求していても、タイトルを取り続けるチームに僕はならないと思います。僕らを見たときに、相手が恐れるような、ゲームを支配するチームにならないと、これから先、また同じ悔しい気持ちをするだけだと思っています。その中でも、僕らが大事にしている結束すること、仲間のために戦うこと、タイトルへのこだわり。それだけは絶対、変えてはいけないと思います。

最後はサポーターにともに戦うことを呼びかけ、来季の巻き返しを約束した。




◆鹿島三竿健斗「本当に申し訳ない気持ちでいっぱい」4位浮上も今季無冠(ニッカン)





2021年11月27日土曜日

◆J1鹿島の新スタジアム構想 鹿嶋市長、市外移転を容認せず(毎日新聞)






 サッカーJ1鹿島アントラーズFCが進めている新スタジアム整備構想を巡り、茨城県鹿嶋市の錦織孝一市長は26日、本拠地の市外移転を容認しないと述べた。

 鹿島の小泉文明社長は、クラブ創設30周年を迎えた10月、サッカーを核とした「コンパクトシティ」建設構想を発表、新スタジアムの整備を明言した。現行の県立カシマスタジアム(同市神向寺)は築約30年。老朽化に加え、鹿島灘からの潮風による塩害、東日本大震災による被害で、維持管理費は年間約10億円に上るという。

 小泉社長は移転候補地について「5年以内に結論を出す」としたのみで、市内外かなどについて言及しなかったため、錦織市長がくぎを刺したかたち。錦織市長はコンパクトシティ構想には賛意を示しつつ、クラブ創設時の地元の協力などを強調。「スタジアムは地元の鹿嶋に存在すべきで、市外移転計画は当然、納得できるわけがない」と語気を強めた。【根本太一】


◆J1鹿島の新スタジアム構想 鹿嶋市長、市外移転を容認せず(毎日新聞)


◆鹿島相馬監督 27日ホーム最終戦「立ち上がり大事」4位確保へ決意(ニッカン)






鹿島アントラーズの相馬直樹監督(50)が26日、27日のホーム最終戦・サガン鳥栖戦に向けオンライン取材に応じ、4位確保へ決意を口にした。昨年のホーム最終戦はセレッソ大阪に引き分けアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の出場を逃しGK沖らが涙を流した。直近5年間、ホーム最終戦は2敗3分けと勝ち星から遠ざかっている。相馬監督は「ハードワークの鳥栖相手で、まずは戦うところでしっかり上回っていかないといけない。そこも含めて立ち上がり大事」とポイントを挙げ「勝つことによって(ACL出場の)可能性は残すことができる。ホーム最終戦も含めて勝ち点3は必要なゲーム」と話した。

前節で大分トリニータと引き分け、4位以下が確定した。目標の3位以内が絶たれ、チームのメンタル的な落ち込みも大きかったが、相馬監督は「まず私が切り替えなければいけないのは常々思っている。空回りにならないよう、勝ちに向けたメッセージを出せるようにと。自分自身が一番最初にしないといけないと常々思ってやっている」と気持ちの切り替えはできていると自負している。主将のMF三竿が累積警告で出場停止だが、指揮官は「(鳥栖は)チーム預かって最初に負けた相手。出来る準備はしてきた。ホームで勝って、結果として喜んで一緒に笑って終われるようにしたい」とホーム最終戦でのリベンジを誓っていた。




◆鹿島相馬監督 27日ホーム最終戦「立ち上がり大事」4位確保へ決意(ニッカン)

◆【鹿島vs鳥栖プレビュー】勝利で4位奪取の可能性を残したい鹿島…堅守復活の鳥栖は敵地で7年ぶりの白星狙う(サッカーキング)






■鹿島アントラーズ 攻撃的な姿勢を貫き通し、勝ち点3を手中に収めたい





【プラス材料】
 3位確保へ勝たなければいけなかった前節の大分トリニータ戦で引き分けたチームにプラス材料は少ない。

 絞り出すとすれば、中盤の組み合わせが変わることか。主将のMF三竿健斗が累積警告により出場停止で、代役はMFレオ・シルバが有力。現状のチーム状況を鑑みれば、マイナスよりもプラスに出る可能性が高いと見る。三竿は守備面での貢献度が高い一方、攻撃面での寄与はそこまで高くない。勝ちきることを念頭に置いた時、L・シルバの展開力と推進力は目的にマッチすると言えるだろう。

 大分戦でも敵陣でプレーする時間が長かったが、最後のひと押しが効かなかった。豊富な運動量を誇るサガン鳥栖相手に、守備面でもろさが出る恐れもあるが、「攻撃こそ最大の防御」の考えで押しきりたい。

【マイナス材料】
 終盤戦で堅い試合が多くなるとはいえ、大分戦のドローはいただけない。来季のACL出場権を得られる3位以内の確保は水泡に帰した。天皇杯の結果いかんでは4位にも出場権が回ってくる可能性はある。ただ、今の鹿島アントラーズにとって大事な試合で勝ちきれなかったことは、チーム力を示していると捉えることができる。また、大きな目標が絶たれたことで後に尾を引く可能性もあるだろう。

 鹿島のサッカーにおいては、攻めるも守るも「我慢」が肝要。どちらも焦れず、丁寧にできたからこそ、タイトルを積み重ねてきた歴史がある。目標を失った今、その我慢が効くのか。淡泊になってしまうのか。戦前から自信をもって「鹿島である」と断言することは残念ながらできない。

文:totoONE編集部



■サガン鳥栖 持ち味の粘り強い堅守が復活。最高の形でホームに帰還できるか


【プラス材料】
 今節を含め、残り2試合となった。3位以内には手が届かないものの、来季を見据えて少しでも勝ち点を積み上げておきたい。チーム状況がサッカー以外で穏やかではないため、鹿島アントラーズを相手にすっきりと勝ちたいものである。

 前節の北海道コンサドーレ札幌戦は押し込まれながらも勝ち点3を積み上げた。その大きな要因は、守備で耐えて少ない好機で決めたことが挙げられる。「守備に関しては、基本的にはほぼパーフェクトにできた」と金明輝監督は試合後に振り返った。相手に合わせずしっかりとブロックを敷き、チーム全体でプレスをかけることができていた。今節の相手はターゲットがはっきりしている鹿島。前節同様にブロックを敷きながらワンチャンスを狙うことになるだろう。

 今季ラストのアウェイゲーム。最終節のホームゲームを気持ち良く迎えるためにも凱旋を願う。

【マイナス材料】
「高い位置で引っかけて点を取るというところで、狙いどおりに点が取れた」と札幌戦の決勝点を振り返った金監督。指揮官の狙いどおりだったとはいえ、DF大畑歩夢がアクシデントで交代を余儀なくされ、コンディションの問題でMF飯野七聖が出場を回避した。彼らの回復具合が気になるところだ。

 加えて、MF白崎凌兵が契約の関係で出場できない。誰が出ても同様のパフォーマンスができる状態だが、連係面には不安が残る。札幌戦は耐えることができたが、鹿島にとって狙い目であることは間違いない。今季の守備を支え続けてきたGK朴一圭を中心に耐え抜きたいが……。MF樋口雄太は「強い時のサガン鳥栖はピンチを招いても失点しない」と札幌戦後に振り返った。前節同様、その姿を見せてほしい。

文:totoONE編集部



◆【鹿島vs鳥栖プレビュー】勝利で4位奪取の可能性を残したい鹿島…堅守復活の鳥栖は敵地で7年ぶりの白星狙う(サッカーキング)


2021年11月26日金曜日

◆鹿島元監督・石井正忠をタイ1部強豪が引き抜きか!元神戸マシカと共闘も(FOOTBALL TRIBE)






 明治安田生命J1リーグの鹿島アントラーズや大宮アルディージャで指揮を執った過去を持つ石井正忠氏は、現在タイ1部のサムットプラーカーン・シティFCを率いている。しかし、シーズン途中で強豪ブリーラム・ユナイテッドの監督に就任する可能性があるようだ。25日、タイメディア『SMM SPORT』が報じている。

 石井正忠氏は2019年12月にサムットプラーカーン・シティFCの指揮官に就任。2020/21シーズンのリーグ戦を14勝5分11敗、勝ち点47の6位という成績で終え、来年5月までの契約延長を勝ちとっている。ただ、今季はここまで14試合を戦って3勝5分6敗と苦戦を強いられている。

 一方、7度のリーグ優勝をほこるブリーラム・ユナイテッドは、今季ここまで勝ち点29を獲得しており、首位のバンコク・ユナイテッドから3ポイント差の2位につけている。しかし、クラブ首脳陣は今月の戦いぶりに不満を抱いているとのことだ。

 ブリーラム・ユナイテッドは今月6日開催の第11節で3位BGパトゥム・ユナイテッド相手に0-1と敗れると、中2日で臨んだノーンブワ戦でドロー。そして13日に行われた4位チョンブリーとの直接対決でも0-2と敗戦。20日の第14節・コーンケン・ユナイテッド戦では4-0と勝利しているものの、勝ち点4の獲得にとどまったことに危機感を抱いているという。

 そのため、ブリーラム・ユナイテッドは今月28日開催予定の第15節・チュンライ・ユナイテッド戦後にアレシャンドレ・ガマ監督の解任に踏み切る模様。くわえて、石井正忠氏の招へいにむけてサムットプラーカーン・シティFCにコンタクトをとっているようだ。

 なお、ブリーラム・ユナイテッドは今年8月までヴィッセル神戸でプレーしていたケニア代表FWアユブ・マシカ(29)と1年半の契約を交わしたとベルギーメディア『VOETBAL』が今月15日に伝えている。シーズン後半戦での逆転優勝を目指す中、Jリーグの舞台を経験しているマシカと石井正忠監督がキーマンとなるかもしれない。




◆鹿島元監督・石井正忠をタイ1部強豪が引き抜きか!元神戸マシカと共闘も(FOOTBALL TRIBE)


◆地元の誇り染みた「アントラーズ角煮」 茨城・行方市、ブランド豚で(毎日新聞)






 茨城県行方市は地元産ブランド豚肉を使った「アントラーズ角煮」を開発した。サッカーのJ1鹿島アントラーズとライセンス契約したレトルト商品。27日、アントラーズの今季ホーム最終戦が行われるカシマスタジアム(鹿嶋市神向寺)で先行販売する。

 素材は、柔らかい肉質と脂の甘みが特徴の「美明豚(びめいとん)」。大ぶりに切ったバラ肉を、保存料を使わずにうずらの卵などと煮込んだ逸品で、市はアントラーズサポーターを通して「農業王国なめがた」をPRしたい考えだ。

 200グラム入り税込み980円。一般発売は「いい・にく」の日の29日。【根本太一】




◆地元の誇り染みた「アントラーズ角煮」 茨城・行方市、ブランド豚で(毎日新聞)





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