日刊鹿島アントラーズニュース

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2018年2月15日木曜日

◆「1試合だけじゃ復帰なんて言えない」内田篤人が感じた喜びと手応え(ゲキサカ)





[2.14 ACLグループリーグ第1節 鹿島1-1上海申花 カシマ]

 完全復活への大きな一歩を踏み出した。7年半ぶりに鹿島アントラーズに復帰したDF内田篤人が背番号2のユニフォームを着て、カシマスタジアムのピッチに立った。鹿島での公式戦出場は10年5月12日のACL決勝トーナメント1回戦・浦項戦(カシマ)以来、2835日ぶり。「だいぶ長い間プレーできていなかったからうれしかったし、楽しかった」。その表情からは自然と笑みがこぼれた。

「初戦だったから勝ちたかった。ちょっと悔しいけど、チーム自体は素晴らしい戦いをしたと思う。こういうとき勝ち点3につながらないのがサッカー。自信を持っていい」。結果は引き分けながらチームとしての戦いぶりを評価すると、自分自身のプレーにも確かな手応えを感じていた。

「悪くなかったんじゃないかな。パスもロングボールもクロスも、ある程度できたと思う」。公式戦出場自体がウニオン・ベルリン時代の昨年9月19日に行われたブンデスリーガ2部・ザントハウゼン戦以来、約5か月ぶりだった。15年6月に手術した右膝の影響で15年3月以降の約3年間で公式戦出場はわずか3試合だったが、復帰戦でフル出場。「思ったより全然いけた。タフさは向こう(ドイツ)と違う」と涼しい顔で言った。

 宮崎キャンプでの練習試合や今月3日に行われたプレシーズンマッチの水戸戦と比較しても、プレーの質やコンディションが上がってきているのは火を見るより明らかだった。「どんどん良くなっている。ゲーム体力もボールタッチもくさびを入れるパスも、戻ってきているなって。もっと上下(動)できればいいけど」。その滑らかな口ぶりからも内田自身が好感触を得ているのは伝わってくる。

「これからも波はあると思うし、筋肉系の小さいケガはあると思う。それはごまかしながらやっていけばいい」。足下を見つめ、あくまで冷静に自分自身と向き合う。「1試合終わっただけじゃ復帰なんて言えない。Jリーグも開幕してないんだから」。カムバックした右サイドバックは一喜一憂することなく、目の前の1試合1試合をこなし、完全復活への階段を一段ずつ上っていく。

(取材・文 西山紘平)


「1試合だけじゃ復帰なんて言えない」内田篤人が感じた喜びと手応え


◆鹿島 内田ホームでドローも「めちゃめちゃいいサッカーしたと思う 絶対に間違ってない」(スポニチ)





 「いいチームに来たよ、俺」――

 まるで自分に向かって言っているかのように最後につぶやいて、内田篤人は笑顔でミックスゾーンを後にした。

 ACLの1次リーグが14日に行われ、H組の鹿島はホームで上海申花(中国)と対戦し、1―1で引き分けた。元日本代表DF内田はドイツ2部ウニオン・ベルリン時代の昨年9月19日以来、約5カ月ぶりの公式戦フル出場を果たした。

 「だいぶ長い間プレーできていなかったので、凄い嬉しかった」。勝ち点3を取れなかったことに対しては「悔しい」と吐露する一方で、内田が繰り返したのは「胸を張っていい」という、内容に対する評価の言葉だった。

 試合は開始4分でCKの流れから失点したが、後半6分にFW鈴木のシュートのこぼれ球をMF遠藤が押し込んで同点とした。放ったシュートは計21本。決定力こそ欠いたが、試合を支配し、攻め続けたのは鹿島だった。

 「誰が悪いっていうことじゃなく、こういうサッカーはよくある。めちゃめちゃいいサッカーしたと思うよ。絶対に間違ってないと思う、このやり方は。自信を持っていい。ACLに出てくるチームを、これだけ押し込むってできない」

 自身にとっては久々の公式戦だったが、プレーにも一定の手応えがあった。始動から約1カ月。練習試合も含め、徐々に出場時間を延ばしてきた。「どんどん良くなっていっているという気はする。ゲーム体力も、ボールタッチも、くさびのパスも、ある程度戻ってきている。もうちょっと上下できればいいんだけど」。最終盤にゴール前まで行って惜しいシュートに持ち込む場面もあった。「タッチラインまで行けるというのは、自分が動けているとき。個人としても悪くなかった。チームとしても悪くなかった」とうなずいた。

 「アジアのタイトルを獲るために(鹿島に)呼ばれたと思っている」という自負がある。もちろん「1試合終わっただけじゃ“復帰”なんて言えない」という思いもある。胸を張って「復帰」という言葉を口にできるのは、チームが勝った時。「チームは勝ち続けてなんぼ。それで自分もチームも波に乗れる」。ドイツから帰ってきた29歳は、大切なチームの勝利を心の底から待ちわびた。


鹿島 内田ホームでドローも「めちゃめちゃいいサッカーしたと思う 絶対に間違ってない」


◆鹿島・鈴木、好機絡むもゴール奪えず「勝ちたかったので悔しい」/ACL(サンスポ)





 アジア・チャンピオンズリーグ1次リーグH組(14日、鹿島1-1上海申花、鹿嶋)鹿島の同点ゴールは、鈴木のシュートをGKがはじいたボールを遠藤が体で押し込んで決めた。前線で再三、好機に絡んだ鈴木は4本のシュートを放ったが、自身は無得点に終わり「ホームで勝ちたかったので悔しい。チャンスを決め切れなかったので、この結果になった」と悔やんだ。

 昨年のACLでは1次リーグ4得点と気を吐いた21歳のFWは「決める力がまだまだ足りない」と反省しきりだった。

鹿島・昌子
「勝てた試合だったし、最初の失点はもったいなかった。次はアウェーなので、切り替えて臨みたい」

鹿島・鈴木、好機絡むもゴール奪えず「勝ちたかったので悔しい」/ACL





◆上海サポーター、鹿島選手に水かける 規定違反の場所に横断幕も…ACL1次リーグでトラブル(報知)





 アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグ開幕の鹿島―上海申花(中国)が行われたカシマスタジアムで、上海サポーターが鹿島の選手に対し、水をかける騒動があった。マッチコミッショナーを務めるアブデル・ハミード氏が関係者から聞き取り調査を行った上で、主催のアジアサッカー連盟(AFC)に報告することになった。

 鹿島関係者によると、試合の前半、上海サポーター席の前でウォーミングアップをしていたFW金崎、DF山本、犬飼にスタンドから水を浴びせられたという。その後、試合中に警備員らと言い合いを繰り返すなどしていた。また、試合前には上海サポーターが事前提出していない横断幕をスタンド掲出しようとして、警備員約10人に抵抗する騒動も起こしていた。

 カシマスタジアムでは構造的な理由などから、メーンスタンドを背にして、右側に鹿島サポーター席が設けられている。これに合わせて国内公式戦では、鹿島は右のベンチに座る。だが、ACLの大会規定で、ホームチームは左側ベンチの使用を定められているため、この日は左側のベンチを使用。ウォーミングアップゾーンも規定で左側、上海サポーター席の前に設けられていた。

上海サポーター、鹿島選手に水かける 規定違反の場所に横断幕も…ACL1次リーグでトラブル




◆2835日ぶり復帰戦は観衆9192人…内田は平日ナイターに理解も「もうちょっと埋まって」(ゲキサカ)





[2.14 ACLグループリーグ第1節 鹿島1-1上海申花 カシマ]

 スタンドの景色は少しだけ寂しかった。7年半ぶりに復帰したDF内田篤人の鹿島アントラーズでの公式戦出場は10年5月12日のACL決勝トーナメント1回戦・浦項戦(カシマ)以来、2835日ぶり。しかし、気温5.4度の平日ナイターという“悪条件”の中、入場者数は9192人だった。

 昨年2月21日にカシマスタジアムで行われたACL初戦の蔚山現代戦の入場者数は7860人。昨季からは上積みされたが、試合後のインタビューで久々にスタンドの鹿島サポーターを見てどう感じたかを聞かれた内田は「もうちょっと埋まってほしいね」と冗談交じりに答えつつ、「平日だし、初戦だし、普通の人はなかなかスタジアムに足を運んでくれない」と理解を示すと、「一緒に勝ち点3を味わえるように選手が頑張らないと」と強調。何よりも選手がピッチでサポーターの心を動かすようなプレーを見せるべく、決意を新たにしていた。

(取材・文 西山紘平)

2835日ぶり復帰戦は観衆9192人…内田は平日ナイターに理解も「もうちょっと埋まって」





◆鹿島ACL初戦ドロー 先制許すも遠藤弾で追いつく(ニッカン)





<ACL:鹿島1-1上海申花>◇1次リーグH組◇14日◇カシマ

 J1鹿島アントラーズが上海申花(中国)に1-1で引き分け、ドロースタートとなった。

 8季ぶりに鹿島に復帰したDF内田篤人(29)、東京ヴェルディから移籍してきたDF安西幸輝(22)の両サイドバックが先発スタート。鹿島伝統の10番を背負ったFW金崎夢生(28)は控え。

 開始早々の前半3分に先制点を奪われた鹿島は、ボールを支配するも攻めてに欠きリードを許したまま前半が終了。

 後半6分にエリア内の混戦からFW鈴木が左足でシュート、ボールはゴールキーパーに弾かれるも、詰めていたMF遠藤が体で押し込み同点に追いついた。鹿島はその後も、内田、安西の両サイドバックを中心に攻め立てるも得点を奪うことが出来ず、そのまま試合終了。

 ACL初戦は引き分けとなった。次節は21日にアウェーで水原三星(韓国)と対戦する。


鹿島ACL初戦ドロー 先制許すも遠藤弾で追いつく



◆鹿島、上海申花に先制許すも遠藤が同点弾…8季ぶり復帰の内田は先発フル出場(サッカーキング)




2018.02.14 19:00
鹿島サッカー・スタジアム
鹿島アントラーズ 1 終了 1 上海申花

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2018・グループステージ第1節が14日に行われ、鹿島アントラーズ(日本)と上海申花(中国)が対戦した。

 鹿島は8季ぶりに復帰した内田篤人が右サイドバックのポジションでスタメン。左サイドバックには東京ヴェルディから加入した安西幸輝が入った。

 開始4分、CKの流れからオバフェミ・マルティンスのクロスにジョバンニ・モレノが頭で合わせ、上海申花に先制を許してしまう。前半は鹿島の1点ビハインドで折り返す。

上海申花

 後半に入り51分、波状攻撃を仕掛けると、鈴木優磨が左足でシュートを放つ。相手GKが弾いたボールを遠藤康が押し込んで、鹿島が同点とする。その後、土居聖真と中村充孝を投入し、さらに攻勢を強めたものの、逆転弾は奪うことができず。

 試合は1-1で終了。ACL初戦はドローとなった。次戦は21日、アウェイで水原三星(韓国)と対戦する。

【スコア】
鹿島アントラーズ 1-1 上海申花

【得点者】
0-1 4分 ジョバンニ・モレノ(上海申花)
1-1 51分 遠藤康(鹿島)


鹿島、上海申花に先制許すも遠藤が同点弾…8季ぶり復帰の内田は先発フル出場


◆内田7年半ぶり勇姿 鹿島今季初公式戦 ホームで熱い声援(茨城新聞)





J1鹿島は14日、鹿嶋市の県立カシマサッカースタジアムで今季初の公式戦に臨み、7年半ぶりにドイツから復帰した元日本代表DFの内田篤人選手(29)が先発出場、ホームで2835日ぶりとなる「背番号2」の勇姿にサポーターが熱い声援を送った。

この日はアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグ第1戦で、相手は上海申花(中国)。大型画面で内田選手が紹介されると、ひときわ大きな拍手と歓声が起こった。試合が始まり、前線へ果敢に攻め上がるプレーでは、サポーターが「アツト」コールで後押しした。

スタンドでは、内田選手が前回所属した2006〜10年当時のユニホームに身を包んだファンの姿が多く見られた。リーグ3連覇した09年のユニホームを着た古河市出身の諏訪雅人さん(24)は「鹿島の伝統や、海外の意識の違いをチームに伝えてほしい」と期待。千葉県富里市の佐々木めぐみさん(43)は「待ってましたという感じ。リーダー的存在としてチームを引っ張っていってほしい」と興奮気味に話した。

売店では、各選手の背番号が入ったリストバンドやストラップ、ユニホーム型のキーホルダーなど新商品を販売。担当者によると、中でも内田選手のグッズが群を抜いて売れた。

ホームの公式戦に立つのは、10年5月12日のACL決勝トーナメント1回戦以来となった内田選手。やまない声援の中、「長い間プレーしていなかったのでうれしかった」と感慨深げに話した。 (藤崎徹)


内田7年半ぶり勇姿 鹿島今季初公式戦 ホームで熱い声援


◆AFCチャンピオンズリーグ2018 グループステージ 第1節(オフィシャル)





ACLグループステージ 第1節

鹿島、ACL初戦はドロー。遠藤が同点弾を決めるも、逆転には至らず。

ついにアジアでの戦いが幕を開けた。聖地に帰ってきた鹿島が2018シーズンの公式戦初戦、AFCチャンピオンズリーグ グループステージ第1節に臨んだ。中国の上海申花をカシマスタジアムに迎え撃つと、開始早々に先制点を許す苦しい展開に。それでも後半立ち上がりに遠藤のゴールで追い付くと、逆転を目指して攻勢をかけ続けたものの、次の1点を奪うことはできなかった。オープニングマッチは1-1の引き分けで終了。勝ち点1を得るにとどまった。

1月9日の始動から1か月超の準備期間を経て、鹿島が満を持して公式戦の初戦に臨む。宮崎キャンプでの3試合、2月3日の水戸戦、そして7日に実施した盛岡との練習試合。対外試合を積み重ねる中で、戦術の熟成とレベルアップを図った。大型補強を敢行した昨季開幕前に続いて今オフも各ポジションに実力者を加えたチームにあって、高水準の切磋琢磨はもはや日常と化している。ドイツと欧州でその名を轟かせ、8シーズンぶりに帰還した内田をはじめ、さらなるステップアップを期して新天地を求めた安西と犬飼、さらに山口と沖の両ルーキーもひたむきにボールを追い続けている。

プレシーズン最後の対外試合となった盛岡との練習試合では、120分間で6得点を奪った。新戦力のアピール、定位置奪回を誓うベテラン勢の奮闘。指揮官が打ち出したビルドアップへの試行錯誤を続ける中、三竿健斗は「試合が近づくにつれてスイッチが入るので楽しみ」と、来たるべき新シーズンの開幕へ期待感を隠そうとはしなかった。9日の練習再開から、チーム全員の視線はACL初戦へと向かう。全ては、己を「こえる」ために――。日々激しさを増すトレーニングを経て、大岩監督は「上海申花戦でも既存の選手たちとしっかりとした連動ができると思っているので、その辺も期待して送り出したいと思う」と、新戦力への期待を語っていた。

指揮官が指名した先発メンバー11人は、3日の水戸戦から5名が入れ替わっていた。GKに曽ケ端、最終ラインは右から内田、植田、昌子、新戦力の安西。ボランチはレオ シルバと三竿健斗がコンビを組み、2列目には遠藤、そして2年目の安部が並ぶ。そして前線には鈴木とペドロ ジュニオールが入った。またベンチには、GKのクォン スンテ、山本、犬飼、小笠原、中村、土居、新10番・金崎が座る。

青空に恵まれた聖地に、ともに戦い続ける背番号12が続々と足を運んだ。フットボールシーズンが帰ってきた喜び、そして勝利への決意を胸に。ボルテージの高まり、そしてピッチへ降り注がれた大きなチームコール。国際大会において極めて重要な意味を持つホームゲームにして、シーズンの公式戦初戦だ。誰しもがその価値を噛み締め、だからこそ勝利を誓う。19時ちょうど、戦いの火ぶたが切って落とされた。





先手を取って主導権を握りたい鹿島だったが、開始早々に思わぬ失点を喫してしまった。上海申花の左CKからこぼれ球に反応されてシュートを打たれると、クロスバーを直撃。大ピンチを脱したかに思われたが、セカンドボールを拾われて上げられたクロスをクリアしきれず、ジョバンニ モレノにヘディングシュートを決められてしまった。0-1。開始4分での失点で、鹿島は早くも1点を追う展開を強いられた。

だが、カシマスタジアムへ帰還した背番号2が反撃への意志をピッチに刻んだ。失点直後の5分、積極果敢のオーバーラップでペナルティーエリア内へ進出。相手との競り合いからシュートへ結び付けることはできなかったが、背番号12の目前で見せた勝利への決意が、聖地のボルテージを高めていた。

鹿島はボールポゼッション率を高め、上海申花ゴールを目指して攻勢をかける。12分にはレオのフィードを遠藤が折り返し、ペナルティーエリア中央の鈴木が反転から左足シュート。17分には自陣でのパスミスからピンチを迎えたが、曽ケ端が渾身のシュートブロックで追加点を許さなかった。20分を経過した後も鹿島がボールを保持する展開は続き、上海申花は自陣へと後退していった。







28分には左サイドバックの安西が敵陣深くまで進出し、クロスからチャンスを演出。こぼれ球の攻防から相手のハンドでFKを得ると、遠藤が狙った一撃は枠を捉えた。相手GKに阻まれたものの、続く右CKからペドロがニアサイドで背後へ逸らし、最後は昌子がヘディングシュート。しかし、わずかに枠の左へ逸れてしまった。



最終的に、ハーフタイムを迎えるまでに鹿島がスコアを刻むことはなかった。だが、ボールポゼッション率は70%を超え、シュート数でも相手を凌駕していた。残り45分、課されたミッションはスコアを刻むこと。アントラーズレッドの情熱を背に受け、逆襲しなければならない。





ゴールへの決意を胸に迎えた後半、開始早々に待望の瞬間が訪れた。51分、細かいパス交換で中央突破に成功すると、安部がペナルティーエリア内で突破を図る。相手DFにブロックされたものの、こぼれ球に反応した鈴木が強烈な左足シュート。またも相手GKに弾かれたが、背番号25が誰よりも早く詰めていた。遠藤のプッシュがゴールネットを揺らし、スコアは1-1の同点となった。





今季初めて刻んでみせたスコア。遠藤は喜びを表すことなく、ボールを拾ってセンターサークルへ走る。逆転への意志を示してみせたゲームキャプテンとともに、鹿島は勢いに乗った。得点直後の53分、鈴木の豪快な突破からペドロがシュート。56分にも安西のクロスからペドロがチャンスを迎えたが、結実することはなかった。60分経過後はカウンターからピンチを迎える場面も増え始めたものの、昌子と植田が身体を張ったカバーリングで応戦。同点のまま、残り20分を切った。





大岩監督は69分、1枚目の交代カードに土居を指名。すると背番号8は72分、鋭いカットインから強烈なミドルシュートを放って攻撃陣を活性化してみせた。76分には一瞬の隙を突かれてペナルティーエリアに進出されたが、至近距離からのシュートは曽ケ端がビッグセーブ。勝ち越しを許さず、残り10分を切った。

82分、指揮官は中村をピッチへ送り出す。「ゴールだけを目指していた」と振り返る背番号13は83分と85分に強烈なシュートを枠に飛ばし、上海申花に脅威を与えた。だが、スコアには結び付かない。89分にはレオが鈴木とのワンツーからペナルティーエリア中央へ。フリーで放ったシュートはしかし、枠を越えてしまった。決定機を活かすことができず、失意のホイッスルが鳴り響いた。





1-1。今季最初の公式戦は、勝ち点1という結果に終わった。21本ものシュートを放ちながら1得点にとどまった悔しさを胸に、選手たちはグラウンドへと向かう。まずは明日、ジョイフル本田つくばFCとのトレーニングマッチ。出場機会を虎視眈々と狙う者たちにとって、それは単なる練習試合ではない。切磋琢磨の繰り返しが、チームを強くすることは間違いないだろう。そして次戦は1週間後、ACLグループステージ第2節の水原三星戦だ。アウェイで勝ち点3を掴むため、チーム一丸で準備を進めていく。



【この試合のトピックス】
・上海申花との対戦は2011年5月3日以来、通算6回目。戦績は2勝3分1敗となった。
・中国のクラブとACLで対戦するのは通算14回目で、7勝3分4敗となった。
・遠藤が今季の公式戦初得点を挙げた。
・8シーズンぶりに復帰した内田が先発出場。鹿島での公式戦出場は、2010年5月12日のACLラウンド16浦項スティーラーズ戦以来となった。
・2年目の安部が先発出場。ACLでの先発は初めてで、通算2試合目の出場となった。
・新加入の安西が先発メンバーに名を連ね、ACL初出場を果たした。


監督コメント

[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:大岩 剛


上海申花:ウー ジングイ


[試合後]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
1点が遠いというか、数多くチャンスを作りながら最後のフィニッシュの精度が悔やまれるゲームだった。しかし、選手たちのパフォーマンスは非常に良かった。失点場面以外は非常にいいプレーをしてくれたと評価している。

Q. キャンプからやってきたことが、どの程度出せたか?

A. キャンプからやってきたことを、選手たちが非常に前向きにやろうとしてくれた。実際、ピッチのなかでいいプレーが多く出ていた。そこは非常に評価している。

Q. 立ち上がりの失点が、試合にどのような影響を与えたか?

A. ゲーム前にも選手たちに立ち上がりを気をつけるように伝えていたが、相手が上回っていた。ボールのこぼれ方、セカンドボールへの反応。まずは一つ目のプレーで、はっきりとしたプレーをしなければいけなかった。

Q. ACLグループステージ第2節、さらにJリーグ開幕に向けての改善点は?

A. 攻撃に関しては、いろいろなバリエーションを出すことができていた。対戦する相手が変わったり、戦い方が変わったとき、相手を見て攻撃するところを変えること。自分たちが戦いのなかで判断することが大事になってくると感じている。

Q. ベンチには金崎選手もいたが、交代枠を残した理由は?

A. 試合に出ている選手のパフォーマンスが良かった。さらに、金崎のコンディションなどを考慮するなかで、交代枠が一つ残るという結果になった。

Q. 相手をどう崩す狙いがあったか?

A. サイドを有効に使うこと。相手が前に出てくれば、サイドの奥を使う。出てこなければ真ん中も使いながら、動かしていこうと話していた。

Q. 新加入の内田、安西選手の評価は?

A. 90分を通して、非常にいいパフォーマンスだったと思う。

Q. 鈴木選手、安部選手と若い2人を先発に抜擢した理由と評価は?

A. 2人に関しては、若手とは見ていない。彼らもそういう気持ちでやっていると思う。チームを背負うという気持ちがなくてはいけない年代。プレーにもそういったところが出てきた。プレシーズンマッチでも結果を残していたので、期待して送り出した。評価は1試合だけではできない。今後も続けていってほしい。彼らがこういうパフォーマンスを続けていけば、チーム力は上がっていく。

Q. 遠藤選手を交代した理由は?

A. 交代で入れた土居選手に、もう少し中盤の中でプレーしてほしいという意図があった。

Q. 次のACLまでに改善したいポイントは?

A. 変化させるよりも、今日のプレーを継続する必要性を強く感じた。攻撃のバリエーションに関しては、もう少し選手の意思統一が必要と感じている。


上海申花:ウー ジングイ
とても難しい試合だった。選手がハードワークをこなしてくれて、アウェイで勝ち点1を取ることができた。今年のスタートとしてはいい試合だった。さらにコンディションを上げて、いい試合をしていきたい。アントラーズは全体的にコンビネーションがよく、試合をコントロールしていた。日本のトータルフットボールを垣間見ることができた。我々はカウンターのスピードを上げるところができていた。サイドのコンビネーションもうまくいった。大きな試合でプレッシャーがかかるなか、ロストが多くなってしまったことは今後の課題だ。


選手コメント

[試合後]

【遠藤 康】
試合を難しくしてしまったのは自分たちだったと思う。その中で多くのチャンスを作れたけど、決め切ることができなかった。もっと良いアイデアをみんなで共有できればと思う。最後は個の力でもあると思うし、みんなでレベルを上げていきたい。

【昌子 源】
1-1になってから自分たちで戦い方を変えてしまった。もっと味方をシンプルに使って、サイドに振っていければ違っていたと思う。1点に泣くというのは昨年終盤に経験したことで、あの時と変わっていない。チームとして、1点で勝負が決まることの大事さを改めて考えながらやっていかないといけない。

【内田 篤人】
内容は良かったけど、勝てなかったことは悔しい。チームとしては素晴らしい戦いだった。自分たちがボールを回しながらゴール前まで行けていたのは良かったと思う。ここまで一方的になるとは思わなかったけど、年始から良い準備ができたからこういう試合ができたと思うので、やっていることは間違いない。あとは結果につながればいい。

【安西 幸輝】
積極性は出せたと思うけど、勝ち切れなかったのでアピールできたとは言えない。カシマスタジアムのピッチに入場する時は高揚感があって、良い気分でプレーすることができた。

【鈴木 優磨】
ホームで勝ちたかった。悔しい試合になってしまった。相手が中央を締めてきて(守備が)堅かったので、サイドから攻めていこうと話していた。決め切る力がまだまだだと思った。

【三竿 健斗】
前半にセットプレーが連続して、その中で失点してしまった。リスク管理がしっかりできていて、クサビのボールが入っても近くをサポートしながらセカンドボールを拾えていたので、悪くはなかったと思う。次に向けて良い準備をしていきたい。

【中村 充孝】
あれだけ多くのチャンスを作っていた中で、ゴールだけを目指していた。自分にも2回、チャンスがあった。決め切れなかったことは自分の責任。

AFCチャンピオンズリーグ2018 グループステージ 第1節

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