日刊鹿島アントラーズニュース

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2022年9月5日月曜日

◆徳島MF杉本太郎が結婚「ここ徳島で幸せな家庭を築いていきたい」(ゲキサカ)






 徳島ヴォルティスは4日、MF杉本太郎(26)が入籍したことを発表した。杉本はクラブを通じて「このたび、かねてより交際していた方と入籍しました。いつも近くで支えてくれる妻のために、強い責任感を持って頑張ります。そして、ここ徳島で幸せな家庭を築いていきたいと思います」と喜びを語っている。





◆徳島MF杉本太郎が結婚「ここ徳島で幸せな家庭を築いていきたい」(ゲキサカ)


◆【鹿島】4-1-2-3の新システム、岩政監督「全てオリジナル」。浦和リカルド監督の5バック対応策に「どのように入り込んでいくか。次の段階へ」(サカノワ)






チーム作りの段階を踏む作業、「結果が出ていないとは思っていないです」。


[J1 28節] 鹿島 2-2 浦和/2022年9月3日18:00/カシマサッカースタジアム

 J1リーグ鹿島アントラーズの岩政大樹監督は、浦和レッズ戦のあとの記者会見で、2-2で引き分けた結果について「選手たちとともに、悔しい思いが強いです」とまず振り返った。

 アルトゥール・カイキが前半2ゴールを決めた。しかし30分、69分の失点でドロー。最後はなんとか引き分けたと言える内容となった。

「このハイペースのサッカーを90分できるとは最初から思っていませんし、僕たちの道の途中だ、ということです」

 ただ指揮官は川崎フロンターレ戦(●1-2)から段階を踏めている、という実感を得られたと頷く。

「立ち位置の整理もその一つです。それにより見えやすい風景を作れたことが、一番大きな要因。絵が見えるようなトレーニングができて、選手たちは手応えを得て今日挑めました。(最近)2週間で勝点1という結果は悔しさしか残りませんが、選手たちの取り組みと、この2週間でここまで行けるんだ、という手応えは思っていた以上のものを得られています」

 就任から4試合では1勝2分1敗。リーグ優勝の争いからは完全に消えた。「結果が出ていないが、内容とどのようにバランスを取るのか?」という質問に、岩政監督は次のように答えた。

「結果が出ていないとは思っていないです。ピッチで見せている景色があります。(勝利など結果に出なくてもいいのか?)それにとらわれていたのが、これまで鹿島です。これまでの鹿島のメンタリティでは選手と接していません。そこは気にしていません」

 また今回、浦和が5バックでスペースを消すという戦い方もしてきた。これもまた、次なるステップだと説明していた。

「いろんな課題がこの2試合で出てきたと思います。一つの要因はリカルドさんが5バックにしてきたこと。ゴール前に対しての準備はしていませんので、そこまですぐに進んでいけるわけではありません。

 一つずつ出てきて、自分たちで課題を見つけていく段階を踏むだけです。5枚にした、というのは、(鹿島の)プレスがかからず、(相手が)ボールをキープをしようというところまで来ました。そこからどのように入り込むかが次の段階です。選手たちがトライしてきたことで、材料が揃ったと言えます。

 もちろん、疲れが見えてくるとできることができなくなったり、交代選手が入ってくると少し絵が描けなくなるという課題もあります。すぐたくさんの組み合わせをする練習もできませんし、それも次への段階です。やってきたことができなければ振り出しに戻ったりもしますが、そうではない(上向きの)段階に持っていけていることに手応えを得ています」

 川崎戦から4-1-2-3(FW登録の仲間隼斗がトップ下気味、4-4-2とも言える)という、鹿島の伝統の香りがしつつも、斬新とも新しいとも言えるシステムで戦っている。この指揮官が見出した「立ち位置」のバランスについて、岩政監督は「全てオリジナル」と語った。

「(選手の立ち位置について)全て自分のオリジナルで作っています。それがどのようになっていくのか。選手たちと少しずつ変化させ、バリエーションを作っていきます。面白いやり方だなと自分でも思っていますし、成果も見えています。

 そのなかで相手が対策してきたことに、どのようにするのか。それが次の段階です。

 いずれにせよ、この2試合で、見たかったことが表われ、思っていた以上に、選手たちが出してくれました。特に今日の前半の戦いを今後続けるためにどうするか。相手が対策してきても、どう続けるか。メンバーを変えて、どのように続けるか。次の段階に進めればいいですが、中3日で試合があり、進めていきます。大事な試合で(天皇杯)、どう勝つかにフォーカスしたいです」

 9月7日は天皇杯・準々決勝のヴィッセル神戸戦。どうやら「勝利」に比重を置いて、一度戦うことになりそうだ。





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◆岩政監督は一体何を考えているのか。新スタイル構築中の鹿島は、フタを開けてみないと分からない面白さがある(サッカーダイジェスト)






固定観念にNOを突きつける


J1第28節]鹿島2-2浦和/9月3日/県立カシマサッカースタジアム

 新監督の色が随所に見え始めた。

 シーズン途中という難しい局面ながら、鹿島の指揮官にコーチから内部昇格した岩政大樹監督が追求するサッカーは、クラブの伝統にとらわれない新たなスタイルだ。

 むしろ、あえて壊していこうとしているのではないか。Jクラブ最多となる20冠という輝かしい功績を残してきた、これまでの方法論や成功体験に敬意を表しつつも、固定観念にNOを突きつけているようにさえ見える。

「アップデート、バージョンアップ」

 岩政監督は、常々、こう繰り返し、未来に向けた新たなチャレンジを選手たちに推奨し、自らにも課している。

 チームの基盤となるシステムがそもそも異なるのだ。

 鹿島といえば、伝統的に4-4-2がベースだ。古い話になるが、ゼ・マリオ元監督が指揮を執っていた1999年当時、3バックで戦ったことがあるが、機能していたとは言い難く、すぐに4バックに戻した。

 トニーニョ・セレーゾ元監督が最初に就任した2000年当時、今では当たり前のように浸透している4-3-3に挑戦したものの、時期尚早だったのか、しっくりせず、早々に断念した。

 30年にわたる鹿島のクラブ史のなかで、変わっていくもの、変わらないものを、時代に合わせ整理しながら進んできたが、「4バック+ダブルボランチ+2サイドハーフ+2トップ」は不変であり、それが鹿島らしさの象徴でもあった。

 だが、変化を恐れない岩政監督に逡巡はない。

 レネ・ヴァイラー前監督が不在中のシーズン開幕当初、監督代行を務めていたときこそクラブ伝統の4-4-2で戦ったが、監督就任後の27節の川崎戦では中盤をダイヤモンド型にした4-4-2、28節の浦和戦では1トップ+2シャドーの4-3-3(もしくは4-3-2-1)でスタートしている。

 川崎戦と浦和戦のスタメンを見比べると、GK以外、フィールドプレーヤー10人は同じだった。だが、立ち位置が違った。


選手たちに戸惑いはないだろうか





 川崎戦では、仲間隼斗をトップ下に置き、鈴木優磨とアルトゥール・カイキを前線に並べ、右SBが安西幸輝、左SBが広瀬陸斗と、2人の本来のポジションを入れ替えた。

 浦和戦では、鈴木を1トップに置き、その後ろにA・カイキと仲間を並べた。両SBは本来の左・安西、右・広瀬の形で起用した。

 1節ごとに選手の立ち位置を変えることに何らためらいはなく、さらに付け加えれば、試合中にもどんどんシステムやポジションを変化させるのが岩政監督流だ。“変幻自在の追求”は“イワマサ・スタイル”の根幹をなすと言っていいかもしれない。

「1週間のトレーニングのなかで、選手たちに同じ絵を見せられるよう、準備している」(岩政監督)とは言うものの、選手たちに戸惑いはないだろうか。

 浦和戦で2ゴールを叩き込んだA・カイキが言う。

「試合ごとにポジションが変わって頭が疲れるかって? いや、そんなことないよ! 僕らのプレーの特徴や個性を生かそうと、監督がいろいろ考えて、戦い方を提示してくれるし、トレーニングは嘘をつかない。日々、積み重ねてきたものを試合のなかで、表現するだけだよ」

 次に、いかなる手を繰り出すのか。試合中、どう変化させていくのか。岩政監督は一体何を考えているのか、フタを開けてみないと分からない面白さがある。

 ただ、対する相手監督にとってそれは無言のプレッシャーになり得るかもしれない。もしかしたら、策士の岩政監督はそこも織り込みずみで、考えているのかもしれない。

 多少なりとも疑心暗鬼になってくれたら――。

 次の試合に向けた駆け引きは、すでに始まっている。

取材・文●小室功(オフィス・プリマベーラ)





◆岩政監督は一体何を考えているのか。新スタイル構築中の鹿島は、フタを開けてみないと分からない面白さがある(サッカーダイジェスト)





◆【J1採点&寸評】鹿島2-2浦和|圧巻2発のカイキがMOM。痛恨セーブミスで失点の鈴木は厳しく評価(サッカーダイジェスト)






鹿島――後半はシュートゼロに終わるなどトーンダウン


[J1第28節]鹿島2-2浦和/9月3日/県立カシマサッカースタジアム

【鹿島|採点】
スタメン)
GK
沖 悠哉 6
DF
広瀬陸斗 5.5(78分OUT)
関川郁万 6
三竿健斗 6
安西幸輝 6
MF
樋口雄太 6.5(78分OUT)
ディエゴ・ピトゥカ 6
和泉竜司 6(72分OUT)
FW
仲間隼斗 6(64分OUT)
アルトゥール・カイキ 7(78分OUT)【MAN OF THE MATCH】
鈴木優磨 6

途中出場)
MF
中村亮太朗 5.5(64分IN)
FW
エヴェラウド 5.5(72分IN)
DF
ブエノ ―(78分IN)
MF
舩橋 佑 ―(78分IN)
MF
荒木遼太郎 ―(78分IN)

監督)
岩政大樹 6


【鹿島|寸評】
 スピーディで、連動性ある攻撃を仕掛けた前半とは打ってかわって、後半はシュートゼロに終わるなど、トーンダウン。相手が守備の修正に手間取っている間に2点のリードを奪い、“自分たちのゲーム”にしたものの、そのアドバンテージを生かしきれず、勝点1にとどまった。

 パンチの効いたヘッドと、ドリブルからのグラウンダーショットで、2ゴールを挙げたA・カイキをMOMに選定。勝利の立役者になるはずだったが、残念ながらチームは追いつかれた。前線の3人と、両サイドハーフの樋口と和泉はポジションがあってないようなくらい流動性に富んだ攻撃アクションを披露した。

 ただ、前半からやや飛ばしすぎてしまい、息切れしたか。メンバー交代によってプレー強度と精度の低下を抑えようとしたものの、今ひとつ狙い通りとはいかなかった。それぞれのサイドにボールをつけるところまではいく。だが、その先の精度が足りなかった。

 試合終了間際の大ピンチでは、交代出場の舩橋の好守が光った。後方からのスライディングながら、ノーファウルで、しっかりボールをブロック。チームを救うビッグプレーだった。GKの沖は今季J初出場。ディフレクションによる失点と、FKからの失点と、2ゴールを許したとはいえ、好セーブも見せた。

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定したこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。





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