日刊鹿島アントラーズニュース

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2017年10月1日日曜日

◇マンUのレジェンド、ファーディナンド氏が最も悩まされたFWとは…?(サッカーキング)


リオ・ファーディナンド氏


 元イングランド代表DFリオ・ファーディナンド氏がキャリア史上最も悩まされたFWとして2人の名前を挙げた。28日、イギリス紙『デイリーミラー』が伝えている。

 マンチェスター・Uの黄金期を支え、元セルビア代表ネマニャ・ヴィディッチ氏とコンビを組み、世界最高のセンターバックと称されたファーディナンド氏。現役時代には名だたるアタッカーと対戦してきたが、その中でも最も厄介だった相手として、アルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(バルセロナ)と元ブラジルFWロナウド氏を挙げている。

 ファーディナンド氏は同紙に対して、「悩まされたのは、ロナウドだよ。それもブラジルの方のね。そしてメッシだ。彼らは素晴らしい選手だよ」とコメントした。鉄壁と称されたファーディナンド氏でも、メッシやフェノメノ(怪物)にはかなり手を焼いたようだ。

 一方で、同氏は「ともにプレーをした中でベストのチームメイトは、(イングランド代表MFポール)スコールズと(ポルトガル代表FW)クリスティアーノ・ロナウドだね。スコールズは純粋に才能があり、C・ロナウドは類いまれなるフィニッシャーだ」と語り、マンチェスター・U時代のチームメイトを高く評価している。


マンUのレジェンド、ファーディナンド氏が最も悩まされたFWとは…?

◆湘南4カ月ぶり復帰の菊地が復活弾快勝もジネイ担架(ニッカン)




<明治安田生命J2:湘南4-2金沢>◇第35節◇30日◇BMWス

 湘南ベルマーレが、故障から4カ月ぶりに復帰したMF菊地俊介(25)の復活弾などで、ツエーゲン金沢に大勝した。

 右太ももの故障で長期離脱を強いられた菊地は、0-1で敗れた5月27日のモンテディオ山形戦以来、4カ月ぶりに復帰し、先発に名を連ねた。2列目右に入ると、前線でボールを受け、キープし、パスを供給し攻撃の起点となった。

 そして2点をリードした後半9分、右CKのこぼれ球に鋭く寄せると、左足でゴールに流し込んだ。5月3日にBMWスタジアムで行われ、1-0で勝ったレノファ山口戦の決勝弾以来、24試合ぶりの今季6点目のゴールに、菊地は両手を広げ、万歳して喜んだ。

 試合は湘南が開始早々、流れるようなパス回しで金沢陣内を切り裂いた。前半1分、FW山田直輝(27)がキックオフしたボールを、右サイドで受けたMF藤田征也(30)が中央にパスを折り返すと、走り込んだ山田が右足ダイレクトでシュート。やや当たり損ねのように見えたボールは、そのままゴール左に吸い込まれた。山田がガッツポーズでピッチをダッシュすると、FWジネイ(33)が抱きつき、歓喜の輪が出来た。

 同32分には左サイドのMF石川俊輝からのパスを受けた菊地が出したパスを、山田が受け、ゴール前に送ったラストパスを、MF秋野央樹(22)が左足で決めた。

 湘南は、菊地のゴールで3点をリードした後半21分、一瞬のスキを突かれて金沢に左サイドを突破されると、最後はMF中美慶哉(26)のゴールを許し1点を返されたが、同24分に左FKをDFアンドレ・バイア(33)が頭で押し込み4-1。菊地は後半37分、交代でピッチを後にした。

 湘南は勝ち点を74に伸ばし、首位をキープした。菊地の復帰即ゴールは、1年でのJ1復帰と14年以来3季ぶりのJ2優勝に向かうチームの、大きな後押しとなりそうだ。一方で今季チームトップの11得点を決めているジネイが前半18分、左太もも裏を押さえて倒れ、担架で運び出されたのは不安材料だ。また後半ロスタイム4分に失点するなど、スキが生まれた守備は課題を残した。


湘南4カ月ぶり復帰の菊地が復活弾快勝もジネイ担架

◆仙台野沢が今季初先発濃厚 4月大敗雪辱へ準備万全(ニッカン)




 ベガルタ仙台MF野沢拓也(36)が、明日10月1日のホーム浦和レッズ戦で今季リーグ戦初先発出場が濃厚となった。4-1と大勝した23日のC大阪戦で、史上6人目のJ1リーグ14年連続得点を達成したレジェンドは「4月にアウェーで(0-7と)大敗して悔しい思いをした。ただ前節も強い相手に勝てた。次につなげたい」と強い覚悟を示した。

 チームが成熟し、天才を迎え入れる土台が整った。渡辺監督は「拓也にしか出せないスルーパスがたくさんある。それをようやく出せるようになったのは、自分たちのプレーモデルを作り上げたから」と説明した。「それをいち早く理解した」と評されたMF野津田は「タクさん(野沢)に預けるところは預け、裏に行けるように」と天才の魅力を引き出そうと意気込む。

 キッカーを主に務めてきたMF三田は「タクさんに基本は任せます。精度は信頼していますから」と明言した。野沢は「チームとしてセットプレーの質も上がり、得点に結びついている。相手の脅威になる」と、右足の準備は万全だ。浦和は今月のリーグ戦で3戦勝ちなしと調子は下降気味。野沢効果で、渡辺監督の言う「悔しさ以上のものを味わった」過去を吹き飛ばす。【秋吉裕介】

仙台野沢が今季初先発濃厚 4月大敗雪辱へ準備万全

◆カシマスタジアムに新名物誕生?ホラーイベント体験(ニッカン)




 カシマスタジアムで体験型ホラーイベント「ハイド アンド シーク~殺人鬼の館~鹿島アントラーズエディション」(11月30日まで、月曜定休)が開催されている。

 鹿島担当の“代打”で、このホラーイベントをプレオープンで体験する機会があった。5人1組で、屋敷内を巡回する殺人鬼の目を盗みながら3つの数字を探し、制限時間内に館からの脱出を図る内容だ。

 人気ホラーゲーム「バイオハザード」のシリーズをほぼ“制覇”しホラーゲームには自信があった記者だったが、ゲームと「現実」の世界は大違い。出てくる殺人鬼は映画「13日の金曜日」のジェイソン、「テキサスチェーンソー」の大男のイメージといったところか…。リアルすぎる殺人鬼から逃げるのに追われ、肝心な謎解きもままならず、正解の1割にも届かずゲームオーバーになってしまった。悔しすぎる…。リセットボタンを押したい気分になったが、「現実」だからそうはいかない。

 カシマスタジアムは、06年から鹿島アントラーズが運営を担当している。試合日以外にも地元や観光客が楽しめるよう、健康や美容の場を提供する「カシマウェルネスプラザ」、スタジアムの普段は入れないスペースを見学できる「バックステージツアー」などを開催してきた。そして、今回のホラーイベントである。

 「リアル脱出ゲーム」などの人気体験型イベントは、主に大都市での開催だっただけに、カシマスタジアムでの開催はある意味、画期的だ。01年の改築工事でデッドスペースになっていた「旧ウオーミングアップ場」の有効利用として、クラブ主催で同イベントの実施が決まった。カシマスタジアムの箕輪公成所長(47)は「バイオハザード、ウォーキングデッドとホラーの人気は高い。ホラーの雰囲気を出せるうってつけの場所もスタジアムの中にある。大都市での開催が多い体験型イベントをここで開催することで、若者にも足を運んでいただければ」と期待を寄せる。ちなみに、5月には1日限定の「ゾンビスタジアム」で約3000人を動員している。ホラー需要の風を瞬時に読み、今回のイベント開催に踏み切ったクラブの感度の高さには感服だ。

 これまで、サッカー記者の間でカシマスタジアムの名物といえば、スタジアムグルメだった。特に、ホーム側コンコースに出店されている「鹿島食肉事業協同組合のもつ煮込み」は、もつの柔らかさとボリュームで人気が高い。どんなに長い行列ができていようが、カシマスタジアムに行った際、記者が必ず購入している1品だ。アウェーサポーターは入れない場所に出店されているため、知り合いのアントラーズサポーターに購入をお願いし、仕切りのフェンスの下の隙間を通し「もつ煮込み」を受け取る人もほど。「カシマ=絶品スタジアムグルメ」も根付いているが、今後は「カシマ=ホラーイベント」のイメージも定着していくかもしれない。【岩田千代巳】

 ◆岩田千代巳(いわた・ちよみ)1972年(昭47)、名古屋市生まれ。お茶の水女大卒。95年入社し主に文化社会部で芸能、音楽を担当。静岡支局で13年磐田担当。現在は川崎F、大宮を中心に取材。

カシマスタジアムに新名物誕生?ホラーイベント体験

◆鹿島がついに敗れる…ホームで強い鳥栖、福田のゴールで首位を撃破!(サッカーキング)


サガン鳥栖

2017.09.30 15:00
ベストアメニティスタジアム
サガン鳥栖 1 終了 0 鹿島アントラーズ

 2017明治安田生命J1リーグ第28節が30日に行われ、サガン鳥栖と鹿島アントラーズが対戦した。

 最初にチャンスを迎えたのは鳥栖。4分、FKで味方がそらしたボールがフリーの田川亨介のもとに。ワントラップしてシュートを狙うはミートさせることはできなかった。さらに15分には抜け出した小野裕二が巧みなフェイントから左足でシュートを放つが枠を捉えられない。

 30分には原川力がビクトル・イバルボとのワンツーからエリア内に進入。左足での強烈なシュートは惜しくもクロスバーに嫌われた。続いてイバルボが鹿島のミスからドリブルで抜け出してシュートを狙うがクロスバーの上を超えた。

 鹿島は39分、CKのこぼれ球を遠いサイドに位置していた金崎夢生が押し込んだがわずかに左に外れた。金崎は終了間際にドリブル突破からエリア付近で倒されるが笛はならない。前半をスコアレスで折り返した。

 スコアが動かないまま激しい肉弾戦が繰り広げられた後半だったが、80分についに試合が動く。鳥栖が右サイド深くに進入し、一度後ろに戻す。受けた田川が左足でクロスを送ると、ぽっかり空いたスペースに入り込んだ福田晃斗にピタリ。ヘディングシュートがゴール左下に吸い込まれた。

 さらに90分にイバルボが1対1のチャンスを得たが、GK曽ヶ端準がスーパーセーブで2点目を許さない。鹿島は猛攻を見せるが追いつくことはできず、試合終了。鳥栖が首位鹿島を破って勝ち点「3」を手にした。

 次節、サガン鳥栖は15日にホームでセレッソ大阪と、鹿島アントラーズは14日にホームでサンフレッチェ広島と対戦する。

【スコア】
サガン鳥栖 1-0 鹿島アントラーズ

【得点者】
1-0 80分 福田晃斗(サガン鳥栖)

鹿島がついに敗れる…ホームで強い鳥栖、福田のゴールで首位を撃破!

◆【岩政大樹 オン・ザ・ピッチ】鹿島・植田の成長「相手の前で」ヘディング(報知)




 鹿島が独走態勢に入りました。まだ、どんなことも可能な試合数を残していますが、このところの勝ち切る強さは見事と言うしかなく、すでに優勝へのカウントダウンは始まったといえるでしょう。

 G大阪との試合でも早い時間に先制されながら、90分の中で最終的には相手より1点多くゴールを奪い、試合を終えました。決勝点はロスタイム。コーナーキックから植田選手がヘディングで叩き込みました。

 植田選手のゴールは、スタジアムの雰囲気と選手の心がリンクして生み出された迫力ある熱いゴールでしたが、同時に、冷静に見ると、植田選手が得点を取るために、これまでと少し違う工夫をしていることが分かります。

 それは端的に言うと、相手の前でヘディングをしている、ということです。

 植田選手は抜群の身体能力を有しています。単純に競り合えば、大抵は相手よりも高い地点でヘディングができます。そのことから、これまでの植田選手は相手の背後で待ち構えてヘディングしようとすることが多く見られました。確かに、その方が頭に当てる回数は多くなると思います。しかし、その場合に問題となるのが、頭に当てることはできても、そのほとんどがゴールにはならない、ということです。植田選手がその身体能力の割にゴールの数がさほど多くないのは、それが原因だと思います。

 今回の決勝点をよく見てみると、植田選手はボールが来る段階で相手の前にボールを呼び込んでいることが分かります。ロスタイムとなると身体的にも疲れが出て、どうしても相手の背後で待ち構えようとしてしまいがちですが、あえてピンポイントでチャンスがくることを信じて前に向かっていきました。

 チャンスに待ち構えるのではなく、信じて前に向かうこと。熱狂を生み出した見事なゴールの陰に、課題に取り組んできた姿が垣間見えました。(東京ユナイテッドDF、元日本代表)

【岩政大樹 オン・ザ・ピッチ】鹿島・植田の成長「相手の前で」ヘディング

◆鹿島DF昌子源「全部が後手」…失点シーンの判断ミスを悔やむ(GOAL)




サガン鳥栖に0-1で敗れ、連勝がストップした鹿島アントラーズ。鹿島DFDF昌子源が試合後、失点シーンを振り返った。

明治安田生命J1リーグ第28節が9月30日に行われ、首位の鹿島アントラーズは0-1でサガン鳥栖に敗れた。鹿島は首位をキープしているものの、連勝は5でストップ。鹿島のDF昌子源は試合後、失点シーンを振り返った。

「全体を通して難しい試合やった」と語る昌子。失点は80分だった。右サイドで前方からのパスを受けた鳥栖FW田川亨介がすかさずクロスを供給。これにMF福田晃斗が頭で合わせ、ゴール左へボールを突き刺した。

昌子は失点シーンを振り返り、「ソガさん(GK曽ヶ端準)のクリアを相手がトラップした。うちの2トップはオフサイドポジションにいて、ファーストディフェンダーが決まらず、僕の背後にボールを出された。中も枚数はもちろん余ってたし、点を決めた選手(福田)を僕と(三竿)健斗2枚が見る形やった。けど、1人フリーランをしてくる人がいて、僕が『入ってくるぞ』と指示を出しながらボールが出た。判断を1つ誤って背後に出されてしまった。全部が後手で、先手を取れたシーンが1つもなかった。非常にもったいない失点やったかな」と分析した。

鹿島DF昌子源「全部が後手」…失点シーンの判断ミスを悔やむ

◆首位独走の鹿島、攻勢受け連勝止まる…大岩監督「悔しい敗戦ですね」(サンスポ)




 明治安田J1第28節第1日(30日、鳥栖1-0鹿島、ベアス)首位を独走する鹿島だが、立ち上がりから鳥栖の攻勢を受け、連勝が5で止まった。

 受け気味だった前半を0-0で折り返し、後半は徐々にリズムを取り戻したが、得点できず。35分についにゴールを割られた。大岩監督が就任した5月末以来、初めて無得点で敗れ「悔しい敗戦ですね」と顔をしかめた。

 FWのシュート数が金崎は2本、土居は1本。少ない好機をものにできず「最後の精度を欠いた」と選手、監督ともに口をそろえた。6試合ぶりの黒星にうつむく選手が多い中、日本代表DF昌子は「この負けを引きずってはいけない。また勝ち続けていきたい」と気持ちの切り替えを強調した。


首位独走の鹿島、攻勢受け連勝止まる…大岩監督「悔しい敗戦ですね」

◆鹿島、連覇へ足踏み リーグ6戦ぶり黒星&21試合ぶり無得点(スポニチ)


明治安田生命J1第28節   鹿島0―1鳥栖 ( 2017年9月30日    ベアスタ )


 首位の鹿島が、連覇への足踏みだ。鳥栖に敗れ、リーグ6戦ぶりの黒星。無得点に終わった試合は大岩監督就任後初めてで、公式戦21試合ぶりという負の記録も重なった。芝が乾いてボールが走らないこともあり、全体にミスが目立った。

 失点は後半35分。ボールへの寄せが各所で甘く、クロスを入れられると、ゴール前のDF昌子とMF三竿健との間で鳥栖MF福田へのマークがずれ、ネットを揺らされた。「(失点場面は)全てが後手で、先手を取れたシーンが一つもなかった」と昌子。DF植田とともに日本代表合宿合流前最後のリーグ戦での完封はできなかったが「引きずったまま代表に合流するわけにはいかない。しっかり切り替えて頑張る」と語った。


鹿島、連覇へ足踏み リーグ6戦ぶり黒星&21試合ぶり無得点

◆首位鹿島が敗れる 大岩監督「一瞬の隙を突かれて失点した。悔しい敗戦です」(デイリー)




 「明治安田生命J1、鳥栖1-0鹿島」(30日、ベストアメニティスタジアム)
 首位鹿島がアウェーで鳥栖に敗れて、連勝が5でストップ。大岩監督が就任した6月以来公式戦21試合目で初めて無得点に終わった。

 大岩監督は「前半から鳥栖さんの素晴らしいサッカーに翻弄(ほんろう)された。後半にいい形になって支配することができたが、一瞬の隙を突かれて失点した。そのあとなかなか反撃できなかった。悔しい敗戦です」と総括した。

首位鹿島が敗れる 大岩監督「一瞬の隙を突かれて失点した。悔しい敗戦です」

◆【鹿島】完封負け、5連勝でストップ…大岩政権21戦目で初ノーゴール(報知)




 ◆明治安田生命J1リーグ 第28節 鳥栖1―0鹿島(30日・ベストアメニティスタジアム)

 首位の鹿島は鳥栖に0―1で敗れた。大岩剛監督(45)就任後、公式戦21試合目で初めて無得点に終わり、連勝は5で止まった。3位の柏は甲府に0―1で敗れ、10試合ぶりの黒星で鹿島に“お付き合い”。2位の川崎はC大阪に5―1で大勝。日本代表に初選出されたDF車屋紳太郎(25)と同郷・熊本県出身で幼なじみのDF谷口彰悟(26)が先制点を決め、鹿島に勝ち点5差と再接近した。

 首位の鹿島が足踏みした。試合前にはアウェーのピッチに水がまかれたが、気温26度と風の影響でキックオフ後は乾いてボールが走らない。芝も荒れ、首位独走を築いた流動的な攻守の動きがミスで止まった。複数の決定機を相手のシュートミスで助けられる展開で迎えた後半35分、ゴール前でフリーにさせた鳥栖MF福田に決勝点を献上。大岩監督は「失点後も反撃できず、悔しい敗戦」と唇をかんだ。

 前節のG大阪戦(23日・カシマ)は終了間際の劇的ゴールで勝利した。残り7試合で2位・川崎との勝ち点差は8に開いた。それでも試合後のロッカールームでは、複数の選手から「次勝たないと意味がない」「何も手にしていない」という声が飛んだ。慢心や油断に細心の注意を払い鳥栖戦の準備を進めてきたが、日本代表DF昌子は「鳥栖さんの勢いにのまれた。(攻守の)全てが受け身だった」と悔やんだ。

 主力として初めて優勝争いを経験するMF三竿健は「ボールが走らないピッチで自分の中でうまくいかず、何か変だなと消極的になった。気にしない気の強さが必要」と猛省した。大岩監督就任後、公式戦21試合目にして初の無得点で連勝も5でストップ。次節の広島戦(14日・カシマ)はエースFW金崎も警告累積で出場停止となる。「引きずったらのみ込まれる」と昌子。連覇へ乗り越えなければいけない壁は、まだまだ残されている。(内田 知宏)


【鹿島】完封負け、5連勝でストップ…大岩政権21戦目で初ノーゴール

◆2017明治安田生命J1リーグ 第28節(オフィシャル)


明治安田J1 第28節

鹿島、アウェイで敗戦。鳥栖に完封負け。

鹿島が不甲斐ない敗戦を喫した。9月を締めくくるアウェイゲーム、J1第28節でサガン鳥栖と激突すると、均衡を破れないまま終盤へ。スコアレスで迎えた80分に先制を許すと、最後まで反撃できずに0-1と完封負けを喫した。連勝は5で止まり、勝ち点は61のままとなった。

聖地がアントラーズレッドの歓喜で沸騰した、1週間前の夜。G大阪ゴールに殺到しながらネットを揺らせずにいた鹿島は、後半アディショナルタイムの決勝弾で勝ち点3を掴んでみせた。永木が祈りを込めて蹴り込んだ右CKから、植田のヘディングシュート。「これが鹿島のセンターバックだ」。誰もがクラブの歴史を想起し、その物語を継承した背番号5の躍動を喜んだ。2-1。大岩監督が「今季一番の試合」と振り返る、情熱に満ちた勝利だった。

つかの間の充電期間を経て、チームは25日に練習を再開した。7月末の負傷から離脱が続いていたペドロ ジュニオールも、練習に本格合流。戦力の充実は競争意識のさらなる激化を意味する。「全員の状態が良いことが望ましい」と語る指揮官は、プレー精度向上を期してボールポゼッションのトレーニングを繰り返した。大雨の影響で練習メニューの変更を余儀なくされた日もあったが、曽ケ端が「初めてのことではない」と語った通り、選手たちに動揺はない。「残り全ての試合が決勝戦」――。レオ シルバがメッセージを刻んでから、もうすぐ1ヵ月。チームの思いは一つだ。

試合前日のセットプレー練習、そして実戦形式のトレーニングは緊張感に満ちたものだった。前節が劇的な勝利だったこともあり、改めて集中力を高める必要性を胸に秘めていた指揮官は「ロッカーでは次に向けて、満男や他の選手から意識を変える意見が出ていた。自分は何も言う必要はなかった」と明かし、選手たちへの信頼を強調していた。必勝を期して、チームは鳥栖へと発った。





アウェイゲームに臨む指揮官は、1週間前から先発メンバー1名を変更。出場停止処分が解けた三竿健斗をボランチの一角に復帰させた。その他は前節と同じメンバーで、GKに曽ケ端、最終ラインは右から西、植田、昌子、山本が並ぶ。ボランチは健斗とともにレオ シルバがコンビを組み、2列目にはレアンドロと中村。そして前線は、土居と金崎のペアがゴールを狙う。そしてベンチには、GKのクォン スンテと伊東、永木、小笠原、安部、鈴木。さらに、7月末の負傷から待望の復帰を果たしたペドロ ジュニオールもメンバーに名を連ねた。



鳥栖は穏やかな秋晴れに恵まれた。久しぶりのデーゲーム、遠方開催の一戦。勝利だけを見据えてともに歩みを進める背番号12が、ベストアメニティスタジアムに続々と足を運ぶ。ビジタースタンドを埋め尽くしていくアントラーズレッド。ウォーミングアップへ向かう選手たちへチームコールが降り注がれる。そして帰還を遂げたペドロには、喜びと信頼を乗せた大きな拍手が贈られた。今日も総力戦で、3ポイントを掴みに行く。

15時3分、キックオフのホイッスルが鳴り響いた。鹿島は開始直後から敵陣でのプレーを続け、1分足らずで中村がクロスを上げるなど、鳥栖ゴールを目指して攻勢をかけた。だが、前線で起点を作ることができず、中盤でルーズボールの奪い合いとなる場面が増えていく。激しいボディコンタクトの応酬となり、一進一退の展開が続いた。金崎と土居の2トップがサイドのスペースへ流れてパスを引き出し、突破口を掴もうと苦心したものの、ブロックを組んで守備を固める鳥栖を攻略できずに時計の針が進んでいった。







15分過ぎから、鹿島は鳥栖にチャンスを作られ始めてしまう。中盤でのボールロストからペナルティーエリアに入られる場面や、サイドのスペースを突かれてクロスを上げられるプレーが増えていった。それでも何とか耐えしのぐと、24分にはレアンドロのスルーパスから土居がペナルティーエリア内でボールを収める。背番号8は鋭い反転から右足を振り抜いたが、シュートは相手DFにブロックされてしまった。







決定機を作りだせないまま、30分を経過した。鹿島は31分、自陣でのビルドアップでミス。ボールを失い、ペナルティーエリア内からフリーでシュートを打たれてしまった。肝を冷やしたが、クロスバーに当たって枠の上へ。事無きを得て、スコアレスのまま試合は進行した。









鹿島は39分、レオの右CKからファーサイドの金崎が右足シュートを放ったが、枠を逸れてサイドネットへ。結局、前半はスコアレスで終了。中盤での不用意なパスミスも散見され、リズムを掴めないままハーフタイムを迎えることとなった。



ゴールと勝利を目指す後半、ビジタースタンドは大きなチームコールで選手たちを迎え入れた。その声に呼応するように、鹿島は立ち上がりから攻勢をかける。51分、右サイドのスペースを突いた金崎が起点となり、土居が鋭い突破で深い位置まで進出。金崎がパスを受けてペナルティーエリア右側から切り込んだが、シュートを打つには至らなかった。





前半同様、後半も拮抗した展開となった。中盤でルーズボールを奪い合う展開で、主導権を握ることができない。指揮官は流れを変えるべく、62分に安部を投入。躍動を続ける背番号30をミドルゾーンに配し、打開を図った。安部は5分後の67分、左CKのこぼれ球に反応して右足を一閃。強烈なボレーを放ったが、得点には結びつかなかった。



決定機を作り出せなくとも、必死にゴールを目指す鹿島。69分にはレアンドロが直接FKで狙ったが、シュートは枠の上へ。72分にも細かいパス交換からスルーを交えてペナルティーエリア正面まで突破したが、レアンドロのシュートは枠の右へと逸れていってしまった。









75分以降はオープンな展開となり、鳥栖にサイドのスペースを突かれる場面も増えていった。ボールが走らないピッチの上で、消耗戦の様相を帯びていったアウェイゲーム。均衡を破ったのは鳥栖だった。80分、左サイドからのクロスに福田。ヘディングシュートを決められ、鹿島がビハインドを負った。





反撃に転じたい鹿島は、失点の2分前に投入されたペドロと金崎が前線でボールを呼び込んだものの、人数をかけて守備を固める鳥栖を攻略することができない。後半アディショナルタイムには自陣でのボールロストからあわや2失点目かという大ピンチを迎えたが、曽ケ端がビッグセーブ。しかし、守護神の奮起に応える反撃のスコアを刻むことはできなかった。









0-1。大岩監督就任後初となる無得点で、鹿島が完封負けを喫した。次なる戦いは2週間後、10月14日に行われるJ1第29節。カシマスタジアムに広島を迎え撃つ一戦だ。この悔しさを胸に刻み、不甲斐なさと向き合い、その全てを中断期間のトレーニングにぶつけなければならない。ホームで再出発を遂げるため、チーム一丸で準備を進めていかなければならない。





【この試合のトピックス】
・ペドロ ジュニオールが7月8日のJ1第18節FC東京戦以来の試合メンバー入り。分からピッチに立ち、実戦復帰を果たした。


監督コメント

[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
・頭をリセットし、前半のことを忘れること。上手くいかない時、何が必用かもう一回、整理しよう。
・守備の時、相手の中盤のマークをはっきりさせること。
・攻撃のスイッチの入れどころをもっと考えよう。後半は自分たちでギアを上げていこう。

サガン鳥栖:マッシモ フィッカデンティ
・良い流れなので継続すること。
・相手のカウンター攻撃には注意すること。
・セットプレーでは、しっかり集中すること。

[試合後]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
前半から、鳥栖の素晴らしいサッカーに翻弄されてしまった。そのまま前半が終わった。後半は非常に良い形で入って試合を支配できたが、一瞬の隙を突かれて失点してしまった。その後はなかなか反撃できず、悔しい敗戦になった。

Q.なかなか流れを掴めない中で、どのように修正しようと考えていたのか?

A.前半は自分たちのパスミスやポジショニングミスから相手の攻撃を受ける形が多かった。「もう少し、スイッチを入れるところやスピードアップをするところ、シンプルにボールを動かすところをはっきりしよう」と言う話をした。前半は鳥栖が飛ばしてきたので、後半は自分たちがボールを持てるだろうと。その通りの展開になったので、後半はゴールが欲しかった。修正はできたが、最後の精度のところがもう少しという試合だった。

Q.右サイドの攻防で後手を踏んでしまったと思うが?

A.相手の1トップ2シャドーに対する守備に迷いがあったようなので、ハーフタイムに修正した。西の特長は攻撃で時間を作れることだが、後手を踏んでしまった。時間は遅くなったが、伊東を入れて打開をしようと思っていた。右サイドでイニシアチブを握ることができなかった。

Q.就任されてから無得点に終わった試合は初めてだが、相手の守備が上回ったのか、狙った攻撃ができなかったのか?

A.鳥栖の守備がしっかりとしているということは前節を見ても感じていた。そこを何とか、コンビネーションで崩したかったが、ボールの走らないピッチでミスや迷いが出た。トレーニングに落とし込んで、自信を持ってプレーできるようにしっかりと準備をしていきたい。

サガン鳥栖:マッシモ フィッカデンティ
テクニックや戦術だけでなく、勝つチームが持つメンタリティーをアントラーズは全て備えていると思う。そんな強いチームと対戦するということを強く頭に入れていた。最高の準備をしないと試合にならないと思っていた。前半からあれだけのチャンスを作ることができた。もっと決めないといけないという課題は残ったが、良い形で前半を終えることができた。後半は少し、守備の陣形を後ろ寄りにして、スペースを作って攻撃を仕掛けられればと思っていた。チャンスの数は減ったかもしれないが、明確なチャンスを作る試合運びをすることができたと思う。バランスを崩さないチームを相手に耐えきることができた。選手たちをほめたい。鳥栖に来てからのベストゲームの一つ。


選手コメント

[試合後]

【山本 脩斗】
ピッチが少し緩い感覚はあったけど、条件は同じ。相手にやりたいサッカーをやられてしまった。前半は押されてしまって、後半は流れを変えようとしたけど、リズムを掴めずに失点してしまった。

【安部 裕葵】
もっと周りの選手を助けたり、もっと走ってプレッシャーをかけたり、そういうプレーができなかった。反省している。攻撃陣はゴールを取らないといけない。

【昌子 源】
中の枚数は余っていたけど、ボールが出た時の判断を誤った。全てのプレーが後手になってしまってもったいない失点だった。相手の守備の集中力が高くて、なかなか良い形を作れなかった。自分たちから仕掛けようと話していたけど、ミスが多くて、流れを相手に渡してしまった。

【中村 充孝】
相手の2シャドーに対しての守備を、もう少しコミュニケーションを取ってやっていければ良かった。全体的に修正しなければいけない。自分たちのミスからピンチを迎えていたので、修正しなければいけない。自分たちがやるべきことを突き詰めていかないといけない。




2017明治安田生命J1リーグ 第28節

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