日刊鹿島アントラーズニュース

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2019年1月1日火曜日

◆欧州から見た日本人選手の市場価値トップ100(2018年版)(Qoly)





2018年も大晦日!

ということで、毎年恒例となっている「欧州から見た日本人選手の市場価値トップ100」を紹介したい。

今回も参照したのは欧州の有名サイト『Transfermarkt』。定期的に選手の「市場価値(Marktwert)」を算出・更新している彼らから見た、日本人選手の“価値”は?

なお、同額の場合の順位付けは『Transfermarkt』にならっている。


100位 中村充孝
所属:鹿島アントラーズ
ポジション:MF
年齢:28歳
評価額:75万ユーロ(およそ9400万円)

93位 鈴木優磨
所属:鹿島アントラーズ
ポジション:FW
年齢:22歳
評価額:80万ユーロ(およそ1億円)

90位 山本脩斗
所属:鹿島アントラーズ
ポジション:DF
年齢:33歳
評価額:80万ユーロ(およそ1億円)

89位 内田篤人
所属:鹿島アントラーズ
ポジション:DF
年齢:30歳
評価額:80万ユーロ(およそ1億円)

68位 山村和也
所属:セレッソ大阪→川崎フロンターレ
ポジション:MF
年齢:29歳
評価額:95万ユーロ(およそ1.19億円)

59位 遠藤康
所属:鹿島アントラーズ
ポジション:MF
年齢:30歳
評価額:100万ユーロ(およそ1.26億円)

55位 永木亮太
所属:鹿島アントラーズ
ポジション:MF
年齢:30歳
評価額:110万ユーロ(およそ1.38億円)

50位 植田直通
所属:セルクル・ブルッヘ (BEL)
ポジション:DF
年齢:24歳
評価額:120万ユーロ(およそ1.51億円)

49位 西大伍
所属:鹿島アントラーズ
ポジション:DF
年齢:31歳
評価額:120万ユーロ(およそ1.51億円)

43位 豊川雄太
所属:オイペン (BEL)
ポジション:FW
年齢:24歳
評価額:140万ユーロ(およそ1.76億円)

33位 興梠慎三
所属:浦和レッズ
ポジション:FW
年齢:32歳
評価額:165万ユーロ(およそ2.07億円)

31位 土居聖真
所属:鹿島アントラーズ
ポジション:MF
年齢:26歳
評価額:175万ユーロ(およそ2.2億円)

22位 金崎夢生
所属:サガン鳥栖
ポジション:FW
年齢:29歳
評価額:200万ユーロ(およそ2.52億円)

18位 柴崎岳
所属:ヘタフェ (ESP)
ポジション:MF
年齢:26歳
評価額:250万ユーロ(およそ3.15億円)

15位 昌子源
所属:鹿島アントラーズ
ポジション:DF
年齢:26歳
評価額:350万ユーロ(およそ4.41億円)

6位 大迫勇也
所属:ブレーメン (GER)
ポジション:FW
年齢:28歳
評価額:600万ユーロ(およそ7.56億円)

昨年までトップの香川に代わり、その香川から日本代表の10番を引き継いだ中島が1位!

2位にも昨年7位の武藤がランクインし、新鮮なトップ2となった。両者とも今度のアジアカップでの活躍を期待したいところだ。

香川も引き続き3位に入っており、クラブでなかなか出場機会を得られない中で市場での動向が注目される。

4位の酒井宏がさすがの高評価。また7位に20歳の冨安が入るなど、世代交代を感じさせる今年のランキングとなっている。




◆欧州から見た日本人選手の市場価値トップ100(2018年版)(Qoly)


◆尚志・大川主将に小笠原魂 鹿島下部組織でプレー(ニッカン)




<全国高校サッカー選手権>◇30日◇開会式◇駒沢

第97回全国高校サッカー選手権大会が30日、東京・駒沢陸上競技場で開幕し、開会式では東北勢6校も堂々と行進した。今日31日には、5年連続10度目出場の尚志(福島)など4校が1回戦に登場する。

エンジ色のユニホームを着て行進した尚志MF大川健(たける)主将(3年)には、J1鹿島アントラーズMF小笠原満男(39)の魂が宿っていた。茨城・鹿嶋市出身で、小学生から鹿島の下部組織でプレー。27日に突然の引退の報には驚いたが、憧れ続けてきた存在の言葉を再び胸に刻み直した。中1だった鹿島ジュニアユース時代の講演会で壇上に立った小笠原の「勝者のメンタリティー」は忘れられない。

大川 『優勝と準優勝では、大きな差がある。優勝しなければ意味がない。1回戦で負けたのと変わらない』と直接伝えていただいた。鹿島で17冠も達成した人の言葉にも重みがありました。自分たちも優勝することしか考えていませんし、自分も小笠原選手のような存在になりたい。

今季は高円宮杯U-18プリンスリーグ東北を圧倒的な実力差で、3年ぶりに制覇した。62得点12失点は、いずれも最多最少。来季、東西10チームずつで構成される高校生年代最高峰のプレミアリーグ参戦も決定。今月中旬の参入プレーオフでは、JFAアカデミー福島U-18(東海・静岡)、横浜ユース(関東・神奈川)を連続撃破した。大川も「参入戦を勝って勢いもある。全国に行っても勝てるチームを目標にやってきた。1年間通しての守りの取り組みは成果が出ている」と手応えを得ている。

今日31日の1回戦では神村学園(鹿児島)と対戦する。「初戦が大事。相手の攻撃サッカーを封じたい」。過去最高4強を超える日本一しか見えていない。東北、鹿島の象徴・小笠原の背中も追う。【鎌田直秀】


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◆尚志・大川主将に小笠原魂 鹿島下部組織でプレー(ニッカン)



◇全国高校サッカー 明秀日立1点守る(茨城新聞)





大院大高破り初戦突破

サッカーの第97回全国高校選手権第2日は31日、千葉県柏市の柏の葉公園総合競技場などで1回戦15試合が行われ、2年連続3度目出場の本県代表・明秀日立は1-0で大院大高(大阪)に競り勝った。

大津(熊本)と桐光学園(神奈川)の強豪対決は大津が5-0で大勝した。優勝経験のある東福岡や星稜(石川)、前回8強の米子北(鳥取)や秋田商なども勝ち上がった。東福岡は17大会ぶり出場の浦和南(埼玉)に4-0で快勝した。

第3日は2日、各地で2回戦16試合を行い、明秀日立は同会場で星稜(石川)と対戦する。キックオフは午後0時5分。

■津村、二瓶よくやった 明秀日立・萬場努監督(34)
1点先に取れば勝てると思っていた。思ったよりも風が強く序盤は前進するのに手こずったが、津村、二瓶の速い攻撃でなんとかなるかなと思った。2人はよくやってくれた。

■やってきたこと発揮へ 明秀日立・高嶋修也主将(3年)
次戦も手強い相手だと思うが、自分たちのプレー、やってきたことを発揮するだけ。泥くさい守備とスピード感ある攻撃を意識したい。

■チャンス与えてしまった 大院大高・小野原明男監督(33)
結果が全て。隙をつくり、相手にチャンスを与えてしまった。それでも選手たちは積極的なプレーを夢の舞台で見せてくれたので、そこは褒めてやりたい。


▽1回戦=40分ハーフ
明秀日立 1-0 大院大高(大阪)
1-0
0-0

▽得点者
【明】二瓶(前25分)

【大院大】4・4・2
GK梅田 山本 渡 笹岡 下舘 山田 田中 川北 佐々木 原 大垣
SH6 CK7 FK13 PK0

【明秀日】4・4・2
GK木村 高橋隼 高嶋 飯塚 深町 成島 川上 及川 長谷川 津村 二瓶
SH8 CK2 FK12 PK0

▽交代
【明】藤原(及川)作山(二瓶)大山晟(川上)大山航(高橋)鎌上(藤原)
【大】松田(原)森脇(佐々木)鈴平(田中)藤岡(下舘)
▽警告 川北
▽観衆 4379人


◇全国高校サッカー 明秀日立1点守る(茨城新聞)


◆J1・鹿島アントラーズに内定し、全国高校サッカー選手権大会に出場する 関川 郁万さん(タウンニュース)


関川郁万 Ikuma.Sekigawa



FC多摩出身 18歳

選手権で飛躍 Jリーグへ 

 ○…Jリーガーを数多く輩出する高校サッカーの強豪・流通経済大学付属柏高校に所属し、1年生からCBのレギュラーを務める。同校は2年連続で激戦区の千葉県予選を勝ち抜き、全国高校サッカー選手権大会に出場。1月2日に初戦を迎える。「一戦一戦大事に戦いぬき、優勝できれば」。決勝で敗れた昨年のリベンジに燃える。

 ○…サッカーを始めたのは3歳の頃。いとこの影響で、以後ひたすらサッカーに明け暮れた。小学時代には、八王子選抜に選ばれ、FC多摩ジュニアユースのセレクションに合格。同期には、近隣の選抜チームのメンバーが集まっていた。その仲間たちと切磋琢磨し、全国大会に出場した。「勝ちにこだわること、闘争心を持って臨むこと、勝者のメンタリティを学んだ」と当時を振り返る。

 ○…高校入学後、130人を超える部員がいる中で、1年生の時に試合に出るチャンスを掴む。レギュラーとして、1年生の時にインターハイ2位、2年生の時に優勝、選手権で2位となったチームを牽引。世代別の日本代表にも選ばれた。「運やチャンスはなかなか来ない。来た時に掴んで離さないことが大事。これだけの経験をさせてもらって監督には感謝しています」と笑顔を見せる。

 ○…選手権には、FC多摩の同期が、各県の代表として出場している。「どの位お互いに成長したか。会えるのが楽しみ」と対戦を心待ちにする。ヘディングや対人プレーの強さ、リーダーシップを磨きつつ、得点も取れて信頼されるCBになることが目標だ。「そんな完璧な選手なんてそういないけど、そこを目指していきたいですね」と力強く語る。入団が内定している鹿島でレギュラーを掴み、いずれは日本代表へ。そのためにも、まずは選手権での活躍を誓う。




◆J1・鹿島アントラーズに内定し、全国高校サッカー選手権大会に出場する 関川 郁万さん(タウンニュース)



◆J3北九州の本山、現役続行表明 39歳「自分のプレーを」(西日本スポーツ)


本山雅志 Masashi.Motoyama


 J3ギラヴァンツ北九州の元日本代表MF本山雅志(39)が30日、来季の現役続行を表明した。今季はけがもあり、9試合に出場して無得点だったが「経験したことを伝えたいし、それ以上に自分のプレーをしたい」と近く北九州との契約を更新して復活を期す。

 北九州は来季に向け、清水など4クラブをJ1へ昇格させた小林伸二氏が監督に就任。本山は「頭をゼロにし、新たな刺激をもらいたい」と1月17日のチーム始動日を待ちわびた。

 27日にはJ1鹿島に同期入団した元日本代表のMF小笠原満男(39)が現役引退を表明。2015年末に本山が鹿島を退団するまで18年間、共にチームを支えた。「ライバルだったけど家族のような存在だった」と惜しむ。30日は福岡県宗像市のグローバルアリーナで行われた「第9回新春初夢若松サッカー大会」に参加し、福岡県内の小学生200人以上と交流した。 (末継智章)

=2018/12/31付 西日本スポーツ=




◆J3北九州の本山、現役続行表明 39歳「自分のプレーを」(西日本スポーツ)



◆ゴミ拾い、挨拶、感謝。得点を呼ぶ 鹿島・鈴木優磨の“ふだんの行い”。(Number)


鈴木優磨 Yuma.Suzuki


 つくづく「見た目とは違う男だなあ」と思う。

 金髪、ガニ股、ピッチでは目をぎらつかせ、闘争心を全面に出して戦う。その姿を見るたびに。

 鈴木優磨。よく言われる言葉は「意外と普通なんですね」。むしろ、周囲に気配りするタイプだ。ピッチ上で見せる姿と、ピッチ外で見せる姿は違う。

「ピッチ上の自分が普段も同じだったらヤバい人ですよね」

 はにかみながら語る。

 小さい頃からプロレスが大好きだった。海外のプロレスに始まって、日本のプロレスを見るようになり、最近はダゾーンでWWE観戦を欠かさない。


相手に迫られてもふと笑う。


 その影響があるのかもしれない。

 ファウルを受けたときのリアクション、相手が感情的になって迫り来るのを迎える対応。相手に迫られても、ふと笑みを見せる。どれもどこか余裕が感じられる。もちろん相手の挑発に乗ることはない。あくまでピッチ上で主導権を引き寄せ、チームが勝つための駆け引きでしかない。

 今季、鹿島アントラーズで大きな成長を遂げた男は、これまでどんな道筋を歩んできたのだろう。

 アントラーズの下部組織で育った。地元は千葉県銚子市。幼稚園でサッカーを始めると、小学校に上がってすぐにアントラーズのスクールに入った。柏レイソルという選択肢もあったが、すでにサッカーを始めていた3つ上の兄の影響で、片道1時間、祖父の送り迎えで鹿嶋へ通った。

 練習がない日でも、学校の休み時間でも、いつもボールを蹴って日々を過ごした。とにかくボールを持つのが大好きで、ボールを持てばドリブルでゴールを目指した。


俺が一番うまかったから。


「俺が一番うまかったですから。小学6年の全国大会で、ベスト16の試合では5人抜きしてゴールを決めたこともあるんです。すごいでしょ?」

 少年のような笑顔で、得意げに当時を振り返る。第32回全日本少年サッカー大会のバディSC戦で決めたゴールは、鈴木自身の記憶に深く刻まれている。

 当時からFW、その後も変わらずストライカーとしてサッカーを続けた。

 ゴールへのこだわりは半端ない。シュートが打てるポジショニングは常に考えていることのひとつだ。

「そこはもう感覚。あとは経験ですよね。試合でまったく同じ状況はこないけれど、前にこういう状況のときは、ここにこぼれてきたとか、シュートが打てるポジションを目指して動き続ける。それができる選手が点を取れる選手なんだと思います」


“ふだんの行い”で徳を積む。


 常にいいポジションニングでゴールを目指す。その上で、鈴木は別の点でも重要視することがある。

“ふだんの行い”だ。

「たとえば、瞬間的に『入るタイミングが遅かったな』と感じてもうまくシュートができることってあるんです。そういうときは“ふだんの行い”も出るなって思うんです。例えばゴミが落ちていたら拾うとか、そういう些細なことでもいいから、“ふだんの行い”を良くしておく。そうすれば、サッカーの神様は見ていてくれるんじゃないかなって」

 クラブのイベントである小学校訪問に参加すれば、学校に入るときは靴をそろえる。校長室に入るときは一礼して部屋に入る。試合や練習のときにピッチを出るときは、頭を下げるのを欠かさない。チームメイトと食事に行って、ちょっとでも飲み物や食事を残すのを見れば一声かける。

「C・ロナウドやメッシみたいなスーパースターだったら違うだろうけど、僕のような選手は徳を積んでいかないと、ゴール前でチャンスが巡ってこない。アウェーにいったら、ホテルの部屋を超きれいにしてから出ていきますからね」


銚子が好きだから貢献したい。


 純粋な思いを行動にした。

 11月、鈴木は銚子市内の小中学校全19校に3球ずつ、計57個のサッカーボールを寄贈した。7月のJリーグ月間MVPの賞金30万円をすべて使い、足りない分は自ら負担した。

「地元が好きなんですよ。だから、何かで貢献したい、元気づけたいって思っていました」

 何か見返りを求めているわけではない。活躍すれば、もともとやりたいと思っていたことが、多くの人たちに響くことを知った。

 その地元千葉県銚子市に住む祖父は、毎試合カシマスタジアムまで観戦に来てくれている。祖父が「鹿嶋まで行くのがしんどくなってきた」という話を聞いて、鈴木自ら、祖父のために鹿嶋市内に家を借りた。ACLでMVPをとって帰国した後も、祖父の家を訪れてトロフィーを渡した。

 喜んでくれる笑顔がうれしかった。いつも送り迎えをしてくれた恩返しの思いは、いつまでも色褪せない。

 高校時代、鹿島ユースで過ごし、熊谷浩二監督から生活面から精神面まで徹底的に指導された。

「日々の行いが、いざというときに出るんです」

 いつも繰り返し口にする言葉だ。

「徳を積んだぶん、いいことがあるはず。僕はそう思うタイプ。サッカーの神様を信じていますから。こういう考え方ができるのも、熊さんのおかげです」


ACLでMVPも「正直、俺?」


 今季、アントラーズとして悲願のタイトルであるアジア制覇を成し遂げた。鈴木は大会MVPを受賞。それでも満足する様子は一切ない。

「正直、俺? って思いました。もっと点を取ってチームの勝利に貢献したかった。来シーズンはもっと点を取って、エースという座を間違いないものにしたいと思っています」

 人間、見た目だけでは測れない。謙虚に素直に。今以上の自分を目指す姿は美しい。

 つくづく「魅力的な男だなあ」と思う。





◆ゴミ拾い、挨拶、感謝。得点を呼ぶ 鹿島・鈴木優磨の“ふだんの行い”。(Number)



◆「日本最高のDFの1人。驚くことになるかも」仏紙がトゥールーズ加入の昌子源に大きな期待(GOAL)


昌子源 Gen.Shoji


トゥールーズへの移籍で合意した日本代表DF昌子源を、フランス一般紙『LADEPECHE.fr』が紹介している。

今季は鹿島アントラーズのクラブ史上初となるAFCチャンピオンズリーグ(ACL)制覇に貢献するなど、時にはキャプテンマークも巻いてチームをけん引した昌子。そしてクラブ・ワールドカップ終了後、かねてより噂されていたトゥールーズへの移籍合意が発表され、初の海外挑戦へと臨むこととなった。

『LADEPECHE.fr』は、トゥールーズは鹿島へ移籍金300万ユーロ(約4億円)を支払い、これは明治安田生命Jリーグ史上、ディフェンスの選手としては最高額になったと伝えている。また、選手とは3年半の契約を結んだとしている。

そして、「日本で最高のディフェンダーの1人」とし、「TFCが日本で最高の1人と契約したのは間違いない。代表としての活動終了後、トゥールーズに合流することになる」と紹介している。

さらに『Japan Times』のダン・オーロウィッツ氏のコメントととして、昌子の能力を称賛している。

「彼は粘り強く、アグレッシブで得点も奪える選手だ。日本で最高のDFの1人であり、トゥールーズの誰よりもフィジカル的な強さを持っている。自身よりも屈強なアタッカーとの対戦も恐れない」

「そしてそれ以上に、優れたパス技術を持って、技術的にも非常に高い。ボールを持つ力を持っており、相手の危険な場所に運ぶこともできる」

オーロウィッツ氏はそして、新たなレベルで自身の能力を証明する必要があると期待を込めている。

「フランスの方が全体的なレベルは明らかに高いだろう。チャンピオンズリーグやヨーロッパリーグでの戦いに慣れているクラブも多い。当然のことながら、彼は初めに戦わなければならない。新たなリズム、新たなインテンシティ、そしてより素晴らしい選手たちに立ち向かう必要がある」

それでも『LADEPECHE.fr』は、「昌子はACLを通じたハイレベルでの経験があり、2016年のレアル・マドリーとのクラブW杯決勝(延長戦の末2-4で敗戦)やロシア・ワールドカップラウンド16でのベルギー相手の敗戦などのショックも経験している」とし、新たな国でも適応には問題ないとしている。

最後にはオーロウィッツ氏の「あなた方は驚くことになるかもしれない」というコメントを紹介。同メディアは「我々はそれを待っている」とし、26歳の日本代表DFの活躍を心待ちにしていると綴っている。




◆「日本最高のDFの1人。驚くことになるかも」仏紙がトゥールーズ加入の昌子源に大きな期待(GOAL)



◆「鹿島の魂」。叩き込まれてきた勝利のスピリッツとともに、昌子源は新天地へ向かう(GOAL)


昌子源 Gen.Shoji


12月29日、鹿島アントラーズDF昌子源のフランス1部トゥールーズへの完全移籍が発表された。ロシアW杯から約半年、ACL制覇という結果と尊敬する先輩からの後押しを受け、新たな一歩を踏み出す。


12月27日ミスター鹿島アントラーズ小笠原満男の引退が発表された夜、ある食事会が開かれていた。小笠原の21年間に及ぶ現役生活をねぎらうために集まったのは、同期の曽ヶ端準、中田浩二、本山雅志をはじめ、名良橋晃、柳沢敦、そして野沢拓也、大迫勇也など歴代のOBたちだった。その輪になかに、フランス・トゥールーズへ移籍することが決まっていた昌子源がいた。

「ミツさんのための会なのに、気がつくと皆さんが『お前ならやれる』と言ってくださった。本当にうれしかった」


■自分の可能性を広げたロシアW杯


数少ない国内組として出場したワールドカップ・ロシア大会。昌子にとって初めてとも言える日の丸を背負っての世界舞台でベスト16進出。日本を代表するセンターバックとして飛躍の場となった。

「僕がダメだったら、Jリーグ、国内でプレーしている選手すべてがダメだということになる。その責任をすごく感じ、『唯一国内組』と呼ばれるのが嫌でしたね。でも、今思えば、守備面は当然ですけど、ビルドアップの縦パスとか、本当に強気な姿勢でプレーできた」

未知の場所で、世界のトッププレーヤーを相手に果敢なチャレンジ精神が引き出される。それは新しい自分の可能性を広げるような体験だったに違いない。20代初めには抱いていたもののいったんは冷めていた海外移籍への熱は当然高まった。そこへ届いたのがフランス、リーグアン・トゥールーズからのオファーだった。しかし、すでに後輩植田直通のベルギー移籍が決まっていた。「お前のリーダーシップはクラブに欠かせない」と慰留された。

念願だったACLタイトル獲得の可能性もあり、昌子はその時点での移籍を断念。それでも、トゥールーズは引き続きオファーを出し続けた。クラブ関係者が来日し、「能力はまったく問題はない。それ以上に初めてのW杯であれほど堂々と世界と渡りあってプレーしていた。そのメンタリティが素晴らしい」と高い評価を示してくれた。


■W杯での手ごたえ以上に大切なもの


鹿島残留を決めたものの、W杯後に再開されたJリーグで左足首を負傷してしまう。ビルドアップの武器として「左足からのパス」を意識していたというのに。復帰まで数カ月を要したが、夏の終わりには復帰。しかし、ACL準決勝セカンドレグでは自身のプレーから失点している。久しぶりの実戦だったとはいえ、CBとしてはあってはならないことだった。

このとき、目が覚めた。W杯で手にした手ごたえや自信以上に大事なのは、目の前の試合。そこで勝つことだと。勝つためにやるべきプレー、やってはいけないプレー……。

「勝利にこだわり、そこから逆算したプレーをしなければならない」

常勝軍団鹿島アントラーズで、叩き込まれた大切なことをこの失点で昌子が再確認したのだ。

続く決勝戦を無失点で抑えて、20冠目となるACLタイトルをクラブにもたらすことができた。安堵感と同時に、「もっと向上したい」という欲が芽生えた。しかし、フランスへの移籍を即座に決断したわけでもなかった。欧州へ行けば、当然のように今とは違う厳しい競争が待っている。この年齢、この身長で戦っていけるのか? CBとして大事なリーダーシップを示すために言葉の壁は高くて大きい。自分を育ててくれた鹿島への想いもある。不安を打ち消すだけの自信もあるが、迷いもあった。

ACLというタイトルを獲ったこと。そして、少なくはない移籍金も残せたこと。かつて自身が描いていた欧州移籍への条件はそろった。あとは自分の覚悟だけだった。

そんな昌子の背中を押したのは、小笠原の言葉だった。

「自分で手にしたオファーなんだから、胸を張って移籍すればいい。心の底からお前のことを応援している」

中田や内田篤人など、欧州でのプレー経験を持つ先輩たちの言葉も力にはなったが、ずっと背中を追い続けてきた小笠原の言葉は格別だった。自分のキャリアを「認められた」という想いを抱いたに違いない。だから想う。

「ミツさんのためにも頑張らなくちゃいけない。ミツさんがいるから頑張れる。あの人を喜ばせたい」


■「鹿島の3番」を背負う覚悟


鹿島の背番号には、さまざまな意味がある。どの番号にも歴代その番号をつけた選手たちの責任や意地、覚悟が染みついているからだ。

秋田豊、岩政大樹がつけた背番号3を譲りつけた昌子だったが、歴代の選手たちの持つヘディングの強さは持ってはいなかった。先輩たちとは明らかにプレースタイルが違っていた。だから、鹿島の3番、CBが持つスピリッツを受け継ぐ覚悟で戦い続けてきた。それでも、負ければ非難にさらされた。それを乗り越え、それらを力に変えて、「鹿島の3番」を自分の色に染めたのが昌子だった。だからこそ、そのスピリッツをW杯でも発揮することができたのだろう。

「大して身長が高いわけでもない僕が、ヨーロッパで活躍できれば、日本の選手にとどまらずアジアの選手にも勇気を持ってもらえるかもしれない。どんなプレーができるのか、自分がどんなプレーをするのかはわからないけれど。ジーコさんにも言われた通り『鹿島の魂』を忘れず、鹿島で教わったこと、学んだことをそのままフランスへ持っていきたい」

新天地での体験は、昌子の想像を超えるだろう。かつての常識では乗り越えられない壁もあるにはずだ。それでも、プロサッカー選手としてやるべきことは変わらない。

「献身・誠実・尊重」

勝利へのこだわりを支えるジーコ・スピリットが世界共通であると信じて、戦うだけだ。

文=寺野典子




◆「鹿島の魂」。叩き込まれてきた勝利のスピリッツとともに、昌子源は新天地へ向かう(GOAL)





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