
日刊鹿島アントラーズニュース
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2022年11月4日金曜日
◆「分かります? 着てもないものに熱くなれない」鈴木優磨(26歳)が日本代表より愛する鹿島で果たしたい“義務”と“ハセさん超え”(Number)

引き続き、鹿島アントラーズFW鈴木優磨(26歳)のインタビューをご覧ください。後編ではベルギーでの生活、さらに破談となった移籍秘話まで赤裸々に明かしている。そして日本代表への想いも……。全2回の2回目(#1から読む)
今から約2年前、鈴木優磨は絶望の淵にいた。これまでのすべてを否定しないと生き残れなかった。2019年から約2年半をベルギー・シントトロイデンでプレーしたときのことだ。
「やっぱりデカい選手が多くてなかなか体を当てながらキープできないなか、相手がさわれないようなキープの仕方というのはものすごく学んだし、実際に成長できたと思う。工夫しないとやれなかった。日本と同じスタイルではやっていけない。少しずつ変化を与えていって、それがうまくいったと思っている」
練習から怒鳴られまくった。そんな経験は初めてのことだった。
「お前よりデカくて強い選手はいっぱいいる。今のままでは厳しい」
ピーター・マース監督からハッキリと言われた。パス1本、キック1つから、なぜそうしたのかを詰められた。それも監督就任初日の練習から。
「初日にいきなり、足の裏を使ってボールを取られたら、ピーって止められて。『おまえはメッシか!』って、みんなの前で怒鳴られた。あとはアウトサイドで出すパスもめちゃくちゃに怒られた。『インサイドでちゃんと正確に出せ!』って。とにかく選手をリラックスさせない。常にプレッシャーを与える監督だった」

「日本に帰りたくもなった。でもね……」
メンタル面で追い込まれたのは、そのときがピークだったと振り返る。
「その監督になったときはヤバかった、本当に。練習中から終わった後も、毎日ボロカスに言われて怒鳴られまくった。ミスに対してすごく厳しい監督で、毎日ふざけんなと思っていたし、本当にやめたくなったし、日本に帰りたくもなった。でもね……」
ふと笑顔になって振り返る。今だからこその言葉が続く。
「ピーター・マース監督になってから、たしかに自分のプレーがどんどん良くなっていった。最終的にはその監督のもとで20試合に出場して12、13点取った。シーズンが終わる頃には、『彼のおかげ』と言えるようになっていた。あのやり方は俺に合っていたんだと思う」
力を引き出してくれる指揮官と出会い、ベルギーリーグで2020-2021シーズンは17ゴールという結果を残した。
「この成功体験は大きかった。だからこそステップアップしたかった。もうたぶん2度とこのクラブでは17点も取れないし、正直、“いろいろなことが重なった奇跡”だとも感じていた。だからこそ俺のなかでは、このタイミングで移籍できなかったら本当に終わりだと思っていた」
目指すは欧州CL出場を踏まえて「欧州5大リーグ、特にイタリア・セリエA」に行きたかった。「いいFWがいて、フィジカルではなく頭を使って点を取れる選手、あとはペナルティエリア内で結果を残せる選手が多い。そこに学びがあると思った」のが理由だ。
鈴木の移籍について、さまざまな話が報道された。欧州5大リーグへ移籍できるのか。はたまたその他のリーグなのか。日々そのニュースは更新された。
「いろんな話があった。ニュースを見れば、これは本当だけど、これは嘘だなとか。移籍市場が閉まる1週間前はずっとそう。合意して現地に行くとなったけれど、ベルギーから飛行機に乗る1時間前に破談とか。何度空港に行って、何度空港から帰ったか(笑)。いろいろあったなあ……、今となってはいい思い出だよ」
「自分と会話して曲げずに貫いた」
受けたオファーのうち、断ったものもある。それは移籍先を、自分が進みたい、そしてモチベーションを持てるクラブに絞ったから。欧州CL出場が可能な5大リーグのクラブを移籍先として選択すること。それだけは自ら曲げないと決めた。家族とも話したが、最後は「自分と会話して曲げずに貫いた。いろいろと曲がりそうになったこともあったけれど、最終的には自分を曲げないで行って、移籍できなかった。だから、まったく後悔はない」という。
曲げない理由もきちんとあった。
「自分が小さい頃から見てきたところに行くことにしかモチベーションがなかった。例えば、自分が望んでいないところに行って、やれるモチベーションがあるのかと言ったら、俺にはなかったんだ。だから、そのときからもう5大リーグか自分の行きたいクラブか。そこがダメだったらもう、海外でプレーする選択はなかった」

思い描く先が違ったとしても、絶望ではない。諦めでも自暴自棄でもなく、あくまで描く理想と距離を取るように決めた。
「これで自分が望むところに行けなかったら、俺はもうついてなかったということ。もうヨーロッパに縁がなかったって、本当の意味でそう思えたね」
未練なし。気持ち晴れやかに鹿島への復帰を決めた。ベルギーでのプレーと成功体験を経て、鈴木自身のゴールへの考えに変化があった。
「基本的に偶然はないと思っているんです。サッカーに関しては、常になぜそうなったのかを考えるようにするかな」
いつも、どうすればチームがより良くなるかを考える。そのために自分がどう動いて、どうすべきか。チームが勝つために何をすべきかを追求する日々だ。
「本当の理想を言うと、マラドーナみたいに1人が5人抜きで決めるのが一番。だって、もっとも手っ取り早くゴールに直結するから。だけど、やっぱり今のうちのチームにそういった特長の選手がいるかと言われれば違う。そうであれば、なるべく早く前で起点を作って、どんどん追い越して行って、イメージを共有して、最終的に早い段階で仕留めるっていうのが、今のうちに合ったスタイルなのかな、と。その形ができれば、いいサッカーができるんじゃないかなと思います」
突出した個がなければ、味方との連係によって崩していく。そんな絵を描いている。ただ、チームが目指す理想のサッカーを表現することと、勝つことは別物とも考えている。
「やっぱり勝つことを知っている選手とプレーするのがいかに楽だったかというのはすごく痛感している。それが、どれだけアドバンテージになるか。この差は大きい」
それはどういったところから感じるのだろうか。これまでは若手で先輩の背中を追いかける立場だったものが、今やチームの中心としてプレーすることで変化したことも影響する。

「ピッチ上でのプレーの選択にめちゃくちゃ出ると個人的には感じていて。時代も流れもいろいろと変わってきているけれど、それでも思っていた以上にチームにとって経験は大事なんだとすごく思うね。今年は特に」
勝ち切れない試合が続いた今シーズン
今シーズン、引き分けの数は12。勝ち切れずに終わる試合が続いた。試合のスコアや流れはもちろん、ピッチ上にいる味方や相手、それぞれの“今”を捉えて、どのプレーを選択するのか。サッカーとは流れるスポーツであり、その細部をどれだけ感じられるかどうかが、勝敗を分けるポイントになるという。
「たとえば、残り5分でどんなプレーを選択するか。そこは戦術とはまた違ったところですよね。ここは危険だとか、何か今を感じ取れるかどうかというのは、多分優勝を経験しているかどうかで大きく違う。優勝を経験するということは、いろいろな試合を勝ち抜いていることでもある。だからこそ、タイトルによって得られるものが大きいと個人的には感じています」
日本でタイトルを経験し、さらにベルギーで個の能力において考え抜いた。そのおかげでプレーの幅が大きく広がった。当然、日本代表入りを期待する声も高まった。アントラーズの先達の言葉を借りれば、「クラブと代表両方のハードなスケジュールにも関係なく、ピッチに出れば結果を出し続けなければいけない」と小笠原満男が語り、「現役選手として、日の丸を背負うのは特別なこと」と内田篤人は言う。
2018年11月、初めて日本代表に選出された。森保一監督は「アジアのチャンピオンを目指す力のあるチームで、得点という結果も出している。前線の選手として存在感を発揮している」と評価し、選考理由とした。しかし、ケガにより辞退。その後の選出は今のところない。
――生粋のサッカー少年が目指すのは、やはり日本代表?

「いや、これまではワールドカップとか欧州CLが大好きでそっちばかり見ていた。だから、もともとそんなに……。でも、6月のブラジル戦は(上田)綺世が選ばれていたから、6年ぶりにテレビで見た。小さい頃はよく見ていたんだけどね。特にジーコジャパンはよく見ていた。当時のビッグスターを全員呼んで、いいメンバーを集めればいいサッカーができるという、あのメンバー選考は好きだったなあ。だから結局、ジーコさんよ(笑)」
――メンバー入りを目指す?(11/1発表前の質問)
「いや、もうJリーグにいたら厳しい。でも、俺はそれをわかって帰って来ているから。だから、もうそこにはあまりモチベーションはない。そもそも俺はエリートじゃないんですよ。だから、年代別代表に入って青いユニフォームを着たことがない。でも、アントラーズのユニフォームはずっと袖を通してきた。だから、そんなに熱くなれないというか……。分かります? 着てもない、背負ってもないものに熱くなれない。それって自分のなかではモチベーションとしてすごく大事なことで。これまでに何度か着たことがあればまた違ったのかもしれないけれど、現時点で着たことがないんですよ(笑)。アントラーズのクラブとしての凄さを見てサッカーをしてきたタイプだから」
――まだ26歳。まだまだこれからでしょう。
「日本代表に興味がないわけではない。でも、それより目指したいのは、アントラーズのために力を還元したいし、タイトルを獲るためにプレーしたいという思いが強い。このチームで活躍して、ファンサポーターの胸に刻まれる。そんな選手になりたいし、それくらい鹿島っ子だから。それくらい大好きなクラブに帰ってきたし、それがこのクラブにいる義務であると思っている。そこに全力を注ぎたい。あと個人的なことを言わせてもらえば……」
――個人的? そんなことを自分から言うのはめずらしい。
「欲とかではないけど、やっぱりハセさん(長谷川祥之)の記録を超えること。親父にはよく話していたけど、アントラーズのクラブ記録であるリーグ戦89ゴールを塗り替えたい」

現在、鈴木はリーグ通算34ゴールを記録している。残り55ゴール、そしてアントラーズにさらなるタイトルをもたらすこと。もうすでに、見据える先は定まっている。
◆「分かります? 着てもないものに熱くなれない」鈴木優磨(26歳)が日本代表より愛する鹿島で果たしたい“義務”と“ハセさん超え”(Number)

◆“ファミリーを大事にする男”鈴木優磨(26歳)が小笠原満男にした“相談”とは?「この人がそう言ってるんだから、大丈夫なんだなあって」(Number)

「アントラーズを優勝させるために戻ってきた」。2年半ぶりにJ1鹿島に復帰した鈴木優磨(26歳)は誰よりもタイトルを欲していた。しかし、リーグでは優勝争いから脱落し、可能性が残されていた天皇杯も準決勝で敗退。その責任を痛感している。Jリーグ最終節を前に、もがき続けるストライカーの心境に迫った。全2回の1回目(#2へつづく)
クラブハウスへ戻ってきた鈴木優磨は、スターバックスのグランデサイズのカップを持って現れた。しかも自分の分だけでなく、取材者の分まで用意するのが“気遣いの人”らしい。
「お待たせ! 最近、コーヒー飲むようになったのよ。ベルギーへ行ってからかな」
もともと取材は練習後に予定されていたが、全体練習に加え個人トレーニングの筋トレ、体のケアが長引き、時計の針はとうに12時を回っていた。急遽、取材は昼食後へ変更となり、鹿嶋市内でランチを食べてからの実施に。「一緒にお茶しながら」、取材は始まった。
鈴木が大事にする家族とジーコスピリット
鈴木は“ファミリー”を大事にする男である。試合でソックス内に付けるすね当てには、家族写真をデザインするほどだ。
「ベルギーに行っているときは特に家族への思いを感じていたかな。海外生活をして、やっぱり家族に支えられているなとすごく思った。家族と、“献身・誠実・尊重”というのはいつも自分の胸に刻まれている。その2つが自分のもっとも大事にしていること」
“献身・誠実・尊重”とは、鹿島アントラーズというクラブ全体に刻まれるジーコスピリットのこと。クラブが掲げる指針であり、鈴木自身、スクールでプレーしていた小学校低学年の頃から何度も大事にすべきと言われてきた。ジーコクラブアドバイザーが提唱した“アントラーズファミリー”という言葉が自然と刷り込まれてきた影響か、今では自身の価値観と完全に合致する。
千葉県銚子市出身。幼稚園でのサッカークラブの活動の際には、コーチが両親に「この子にサッカーをやらせてください」と言わせるパフォーマンスを見せた。アントラーズのスクールに通っていた兄・鈴木翔大(現いわきFC)の背中を追いかけるように、本格的にサッカーへのめり込んだ。
いつも送り迎えの役目は「じいちゃん」だった。
「学校まで車で迎えに来てくれて、そのままダイレクトでアントラーズのクラブハウスに向かっていた。学校が終わったと同時に行かないと間に合わない。ランドセルを持って、そのまま。今思えば、間違いなくあの協力がなければ今の俺はないよね」
行き帰りの車中で、特に会話するわけではない。練習前だから「パワーを溜め込むために」助手席で熟睡。帰りは一緒にご飯を食べて帰る。小学生時代の半分を、そうやって過ごしてきた。

家族への感謝はプロになってから一つひとつ返していった。地元の銚子市からカシマスタジアムまで試合観戦に来るのに「大変だから」と、家族のために鹿嶋市内に一軒家を購入。自ら買った家で家族とふれあい、選手寮に住んでいた際も手料理を食べるために足しげく通った。2018年にはAFCチャンピオンズリーグで優勝し、MVPを受賞。真っ先にトロフィーを手渡したのが“じいちゃん”はじめ家族のみんなだった。
今シーズン、ベルギーのシントトロイデンからアントラーズへ復帰すると、再び家族と同居した。「洗濯機も回してくれるし、体のことを考えた料理を出してくれる。ケガをしないように野菜中心だったり、塩分控えめだったり、結構気を遣ってくれている。もう完全におんぶにだっこ」と表情をやわらげる。
今夏は家族に協力してもらい、どんなに暑い日でも熱々の鍋を食べ、内臓を冷やさないようにと努めた。オフの日は「ばあちゃんの唐揚げ」が大好物だ。普段の練習後にも、鹿嶋市内のレストランでお気に入りのカツカレーを頬張る。食事管理を気にはしつつもこだわり過ぎず、ときに楽しむ。それが鈴木の流儀だ。
試合後のコメントに変化?
ファミリーを大切にする姿勢は変わらない一方で、試合後のコメントに明らかな変化があった。かつては自分のプレーのことばかり語っていたが、チームを主語にした話が増えた。
得点を量産していた上田綺世が移籍で抜ければ「スペシャルな選手が抜けた今、泥臭い試合をして、全員で戦って勝っていく試合を目指すという話をみんなにした」と言い、タイトルを逃せば「俺は諦めない。いつ見ることになるのかわからない光に向かって、止まらず進んでいきたい」とチームの目線を前に向けて鼓舞する言葉を残す。
自ら発信するだけでなく、積極的に他者の意見にも耳を傾けるようになった。気になることがあれば、相談する相手は決まっている。
2022年、夏。ある日の練習後、キャプテン土居聖真と座り込んで、ユース選手の居残り練習を見つめていた。
そのピッチはいつもユースの選手が練習で使用する、かつて鈴木自身も毎日ボールを蹴った場所だ。見つめる先には、アカデミーのテクニカルアドバイザーとして選手を鼓舞する小笠原満男の姿があった。
「今だから言うけれど、あのときはもう練習の雰囲気からチームが良くなくて、ものすごく危うい方向に行きかけていた時期だった。それは俺自身、聖真くんとよく話していて。そんなときに、ちょっと話をしようとユースグラウンドの方へ行ったら聖真くんもついてきて、(小笠原)満男さんにどうしたらいいかという相談をしたんだよね」

「相談というよりは、確信を得るため」
アントラーズ復帰後は、副キャプテンを任された。クラブが打ち出すポスタービジュアルでは、前半戦、後半戦ともにメインを飾った。まさにチームの顔だ。だからこそ、小笠原にチームのまとめ方について相談しているのかと思えば、そうではないという。
――小笠原TAとはどんな会話を? チームのまとめ方の話が多い?
「いや、そんなことはないんだよね。そういう話をしないわけではもちろんないんだけど、いろいろ話を聞いてもらうという感じかな」
――気になることを相談できる相手がいるのは一つ、心に幅が持てますね。
「本当にそれはありがたい。でもね、実際はいろいろ相談をしても、満男さんって結局は『大丈夫だよ』っていう感じに落ち着く。なんかそれはそれでいいんだよね。もうこの人がそう言っているんだから、大丈夫なんだなあっていう気持ちになれる。俺はなんか、相談っていうよりかは、“確信を得るため”に話をしに行っている。大丈夫なんだな、っていう確信だよね」
――“確信を得るため”。一つの答え合わせですね。
「そうだね……。うん、そうかもしれない。満男さんは結構、客観的に考えているから。いろいろ聞いてもらって大丈夫って言ってもらうと、なんとかなるんだなって。たぶん満男さんからすれば、俺が話すことってすでに経験してきたことだと思うんですよ。だからたぶん、ちゃんと続けていれば、結果的にいい方向に行くんだよっていうのを言いたいんだと思うけどね」
――他に相談相手は?
「相談? 満男さんくらいかなあ。他にあまりいない」
小笠原はこれまで17個のタイトルを獲得、Jリーグ30年の歴史でもっともタイトルを経験してきた男である。そして鈴木自身、今もっとも欲しいと言うのがタイトルだ。
「2016年のリーグ優勝や2018年のACL優勝を経験したけれど、タイトルを獲る経験はものすごくデカい。当時は俺も若かったから、試合に出てもただ思い切り自分のことを考えてやっているだけだった。でも今振り返れば、やっぱりチームのことを考えてやっている選手が多かったよね。だから、分かりやすかった」

数多くのタイトルを経験してきた小笠原、曽ケ端準、中田浩二をはじめ多くの選手がどの立場になっても「一度経験すると、またもう一度、タイトルを獲りたいという欲が生まれる」と語る。アントラーズで草創期からクラブの礎を強化の立場で支えた鈴木満フットボールアドバイザーも「タイトルはチームをひと回り大きくする。それは選手個々もそう。そして、もう一度、獲りたいというその欲が、いい循環となり、さらにタイトルを生んでいく」と常々語る。
「今のチームは若くてタイトルを経験している選手が少ない。だからこそ、俺とか聖真くんとか(三竿)健斗とかがチームを引っ張って、まず1個タイトルを獲りたい。そこで大きく変わっていくと思う。そこで大きくチームとして成長すると思う」
「結果を受け入れて前に進むしかない」
10月5日、アントラーズは天皇杯準決勝で甲府と戦い、0-1で敗れた。この敗戦は、2022シーズンのタイトル獲得の可能性が潰えたことも意味した。
それでも、鈴木の心は折れていない。
「なかなか勝てないのに辛抱強く応援してくれているファン・サポーターには本当に申し訳ない。自分がチャンスで得点を決めていれば勝てた試合はいくつも頭に浮かんでくる。自分の不甲斐なさを強く痛感しているけれど、この結果を受け入れて前に進むしかない」

現実を受け止めて、次に向かう。負け惜しみでもなんでもない。本当に目指すところを見据えれば、止まっている暇はない。
「俺はあきらめない。いつ見ることになるのかわからない光に向かって、止まらず進んでいきたい」
先輩が見せてくれた常勝の姿。ともに経験したタイトルの喜び。それを自らが中心となり引っ張っていかなければいけない。その立場となり、悪戦苦闘しながらも今は、栄光へ進む道の途中だ。
(つづく)
◆“ファミリーを大事にする男”鈴木優磨(26歳)が小笠原満男にした“相談”とは?「この人がそう言ってるんだから、大丈夫なんだなあって」(Number)

◆【鹿島】今季最終戦だが来季への礎に。鈴木優磨がG大阪戦へ「今後どういった姿勢でやっていくのかを示すいい機会に」(サカノワ)

クラブ公式のサイトとツイッターなどでインタビュー公開。
【11/5 G大阪戦】#antlers #kashima #鹿島アントラーズ
— 鹿島アントラーズ (@atlrs_official) November 4, 2022
明日のG大阪戦へ向けて、優磨選手へのインタビューです。#鈴木優磨
インタビューのフルバージョンは、G大阪戦のFREAKS+をご覧ください。https://t.co/cOk2W8Yb3n pic.twitter.com/bVPzsgvVwb
[J1 34節] 鹿島 – G大阪/2022年11月5日14:00/県立カシマサッカースタジアム
J1リーグ鹿島アントラーズが11月5日、ホームで今季最終戦となるリーグ34節のガンバ大阪戦を迎える。
5位の鹿島はG大阪戦での大量得点、3位サンフレッチェ広島の敗戦(事実上、複数失点)、4位セレッソ大阪の結果と、かなり厳しい条件ではあるが、3位でACL出場権を獲得できる可能性がわずかに残っている。一方、15位のG大阪は他チームの結果によっては、16位のJ1参入プレーオフ枠、17位の自動降格枠になってしまう“崖っぷち”にある。
鹿島の公式ツイッター(アカウントは @atlrs_official)では4日、鈴木優磨のG大阪戦に向けたインタビューの一部が紹介された。今季復帰したストライカーはこの締めくくりの一戦、次のようにG大阪の印象などを語って気を引き締めている。
「(G大阪は)今シーズン対戦して、いいイメージがあります。最近も勝てています(横浜F・マリノス戦勝利など、最近リーグ2勝1分)。残留争いしているチームに上位陣が負けるのをよく見ます。なかなか不甲斐ない戦いが多かったなか、今季最終戦、来てくれるお客さんのためにも必ず勝ちたいです」
この試合では、声出し応援がスタンドの一部で認められる。エースは最終戦ではあるが、これからのアントラーズを示す「いい機会」だとこの一戦を位置付ける。
「今後どういった姿勢でやっていくのかを示すいい機会だと思います。勝ちに持っていけるように、チーム一丸で頑張ります」
公式サイトのファイサイト『FREAKS』ではこのインタビューの完全版が公開されていて、鈴木自身の収穫と手応え、岩政大樹監督のもとでのチームの進化など興味深い内容についても語っている。誰でも視聴可能となっている。
◆【鹿島】今季最終戦だが来季への礎に。鈴木優磨がG大阪戦へ「今後どういった姿勢でやっていくのかを示すいい機会に」(サカノワ)
◆鹿島・岩政監督が連勝締め宣言「トライしたい」(スポニチ)

鹿島の岩政大樹監督(40)が4日、G大阪戦(5日、カシマ)を前にオンラインで取材対応し、半年ぶりの連勝でシーズンを締めくくることを誓った。「連勝はゴールデンウィークくらいからずっとない状況なので、そこにトライしたい」と語った。
今季途中から監督を引き受けた異例のシーズンを「いろいろなことがあった1年。振り返ると、サッカーの内容とかやろうとしていることの浸透という面ではいい感触のところまでは行けた。そこはよかった」と総括した。
残留争いをするG大阪との対戦については「松田さんになってサッカーも180度といっても良いくらいガラッと変わった。対戦成績は参考にならない状況です」と気を引き締めていた。
◆鹿島・岩政監督が連勝締め宣言「トライしたい」(スポニチ)
◆鹿島GK早川 日本代表FW上田綺世にエール「W杯でも頑張ってほしい」(スポニチ)

鹿島のGK早川友基(23)が3日、オンラインで取材に応じ、W杯日本代表に選ばれた同学年のFW上田綺世(24=セルクル・ブリュージュ)へ「日本人離れしたパワーや身体能力を持っている。W杯でも頑張ってほしい」とエールを送った。
1日のメンバー発表はチームメートとともに、上田の名前が読み上げられるのを見守ったという。「ちょうどみんなで見ていた。そこに(上田)綺世の名前があって、うれしい思い」と振り返った。
明大のGKとして、上田の法大時代も知る早川は「個では突出していた。プロに入って一緒に練習するとシュートスピードやボールをキープする強さは一段と高くなった印象がある。綺世自身も特長を分かってプレーしていると思うし、能力は高いので海外でやれていてすごいなと思う」と語った。
プロ2年目の今季は終盤戦で先発の座を確保。今季ラストとなるG大阪戦(5日、カシマ)に向け「今後を占うためにも大事な一戦になる。必ず勝って無失点で終わりたい」と刺激を受けていた。
◆鹿島GK早川 日本代表FW上田綺世にエール「W杯でも頑張ってほしい」(スポニチ)
◆【鹿島】GK早川友基が最終節G大阪戦へ「攻撃にすごく厚みがある」とクロス対応をポイントに挙げる(サカノワ)

ACL出場権獲得へわずかながら可能性、相手は残留争いの渦中に。
[J1 34節] 鹿島 – G大阪/2022年11月5日14:00/県立カシマサッカースタジアム
J1リーグ鹿島アントラーズのGK早川友基が11月3日、オンラインによる取材に応じて、今シーズンのラストマッチになる最終節のホームでのガンバ大阪戦に向けて抱負を語った。
5位の鹿島は大量得点での勝利と3位サンフレッチェ広島がサガン鳥栖に事実上複数失点で敗れるのを条件に、ACL出場権の3位を狙える状況にある(さらに4位セレッソ大阪の結果m関係)。一方、ガンバ大阪は現在残留圏の15位にいるが、16位のJ1参入プレーオフ枠、17位の自動降格枠、いずれの可能性もある崖っぷちの状況だ。
「相手は死に物狂いで来ると思うので、それに対し、いつも通り自分たちの目指しているサッカーであり、練習から取り組んでいるプレーであり、どんどん出しながら勝ちにつなげていきたいです。(G大阪について)前線にレアンドロ・ペレイラ選手、パトリック選手、日本人でもたくさん力強い選手が揃っています。攻撃にすごく厚みがあるので、クロスボールなど個のところに注意しながら、しっかり守備を中心に戦っていきたいです」
早川はそのように語る。
明治大から加入してプロ2年目、リーグデビューを果たすと、これまで4試合連続で出場。先日10月29日の清水エスパルス戦では、1-0と自身初の無失点で勝利に導いた。
「1試合ずつ積み重ねて、新たな経験ができています。徐々に試合には慣れてきましたが、その積み重ねでプレーの幅も広がり、自信につながっています。GKの代表として試合に出ています。責任を持ち、無失点に抑えて勝利をもたらせるキーパーを目指して戦っていきたいです」
武器はシュートストップとビルドアップ。その武器を、試合の流れを読みながら生かしていきたいという。
泣いても笑ってもあと1試合。早川は「最終節をホームの応援もあるなかでできます。必ず勝って今シーズンを締めくくれるように、全員で全力を尽くして戦いたいと思います」と、カシマで迎える最終戦での2試合連続無失点と一戦必勝へ気合を入れていた。
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◆鹿島、クォン・スンテとコーチ手形付で契約延長へ!韓国人GKも獲得か(FOOTBALL TRIBE)

明治安田生命J1リーグ・鹿島アントラーズは元韓国代表GKクォン・スンテ(38)との契約延長がほぼ確実であるほか、新たに韓国人ゴールキーパーを獲得したようだ。2日、韓国メディア『スポーツ朝鮮』が報じている。
スンテは2017年1月に韓国1部・全北現代を退団し、鹿島アントラーズへ加入。曽ケ端準にかわる正守護神として活躍すると、2018シーズンにはAFCチャンピオンズリーグ(ACL)優勝に大きく貢献。昨季は一時GK沖悠哉(23)にポジションを奪われていたが、今季のJ1リーグでは開幕戦から8月27日の第27節・川崎フロンターレ戦まで全試合でフル出場。ただ岩政大樹監督が就任して以降は、GK早川友基(23)が出場機会を得ていた。
『スポーツ朝鮮』は日本サッカー界に詳しい関係者の情報として「クォン・スンテは鹿島アントラーズからコーチ就任の打診を受けた。ただ、クラブは同時にもう1年間選手としてプレーしてもらうことを望んでいる」
「クラブの提示した1年間の契約延長オファーは、彼が若手ゴールキーパーの成長を手助けしてほしいという意味だ」と報道。選手サイドも鹿島アントラーズからのコーチ手形付きのオファーを受け入れており、近日中にも契約延長が正式決定するという。
また鹿島アントラーズは韓国・漢陽工業高校3年生の元U17韓国代表GKパク・ウィジョン(18)とすでに4年契約を交わしているとのこと。『スポーツ朝鮮』は、クラブがスンテにパク・ウィジョンの指導を託すと伝えた上で「スンテは技術だけでなく、コーチングスタッフや選手との絆、そして人柄も高く評価されている」と綴っている。
なおパク・ウィジョンの今後については、来季から2年間は育成期間に充てられるとのこと。順調に成長すれば、2025シーズンから出場機会を得るとみられる。
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