日刊鹿島アントラーズニュース

Ads by Google

2024年6月2日日曜日

◇【横浜】スローイン妨害、少し触るだけで笛、質問には警告…激高のキューウェル監督、主審猛批判(ニッカン)






<明治安田J1:鹿島3-2横浜>◇第17節◇1日◇国立

1993年(平5)のJリーグ初年度から参加する「オリジナル10」の中で、最上位カテゴリーから1度も陥落したことのない2クラブ、鹿島アントラーズと横浜F・マリノスが東京・国立競技場で対戦し、横浜が逆転負けした。

「THE国立DAY」として、現在2位の鹿島が聖地に13位横浜を迎え撃った一戦。前節、柏レイソル戦でハットトリックのFWアンデルソン・ロペスが開始10分で先制したが、後半3失点。後半追加タイムのFW植中朝日弾も遅かった。

試合途中から、スローイン妨害と主張するプレーや失点時のハンド有無、ファウルを受けた振りをするダイブの見逃しがあった、など主審の判定に対して激高を繰り返していたハリー・キューウェル監督(45)。敗戦後の会見でも、怒りを隠せなかった。

「とにかく、長くしゃべりたくないです。サッカーのルールの正解が分からなくなっています。前半も後半も(不可解な)判断がありましたし、スローインの局面も(投げようとする横浜選手の前に鹿島の選手が)走ってきて目の前でジャンプした。でも、笛が吹かれることもなかった。ゲームに対する話をしてほしいと思いますが、あまり話すことがない。それよりもジャッジ、レフェリーの部分で不公平に見えました。その部分を話したい。日本に来て、Jリーグのルールで頑張っていますが、理解に苦しんでいる段階であります。とにかく悔しい気持ちでいっぱいです」

「試合を見ていただければ分かりますが、最初の失点部分はハンドがありました。試合の中でも、自分たちがファウルを取られることが多かった。ちょっと触っただけで『ピッ』。それでいいのかな? という思いが正直あります。(3失点目も)ダイブがありました。わざと転んでファウルを誘うことは、VARの前はあった。でも今は『そういうことはやめていこう』という時代の中で、起きている。2点目は、どういう失点だったか。頭の中がグルグルしているので覚えていませんが、とにかく悔しいです」

「我々の選手はハードワークを、疲れていても怠らないです。いいレベルでやれている自負はあります。その中で、我々に対してはロングボールが多い。怖がってくれているんでしょうけど、パスで戦えると言うなら戦ってくればいいし、でもロングボールを続けてくるんですけど、我々は間違っていない。やるべきことを変えずに続けるべきだし、しっかり結果を残していきたい。もちろん、鹿島は歴史ある素晴らしいチームです。結果、ここで自分たちが負けたから、どうこうはない。やっていくだけなので。悔しい思いでいっぱいです」

報道陣から「確かに今日のレフェリーは不安定だったように思う。一方、この批判は今日の審判に言いたいのか、Jリーグのジャッジ全体に言いたいのか、どちらか」と質問されると、こう答えた。

「自分が試合中、テクニカルエリアでワーワー言ったのは、自分たちのチームに対してではなく、相手に対してでもなく、ジャッジに…。『何で、ああなっちゃうの?』とワーワーなってしまっています。正直、私だって落ち着いてやりたい。フェアなら、ああならない。この4試合ぐらい、いろいろなものが見えたなと」

「試合が終わった後に質問をしました。スローインの場面で、あんな(妨害と取れる)ジャンプをして向かってくる場面なんて見たことないし、なぜ許されるのか聞いたら、レフェリーは自分に警告を出した。私は小さいころからサッカーをやってきて、この素晴らしいスポーツを今は指導者としてやっていこうという中、最高のスポーツを正しい方法でプレーしたいと思っているだけなのに、こういう風になってしまって残念です。現代サッカーにフィジカルは求められます。それは汚いプレーではなくて、ぶつかる際の強さは必要です。その中で、どう自分たちのサッカーを出していくか。後半の20分間だけ相手の流れになってしまって、残念な結果になって、本当に悔しいです」





◇【横浜】スローイン妨害、少し触るだけで笛、質問には警告…激高のキューウェル監督、主審猛批判(ニッカン)


◆先着5000人の狭き門 国立競技場で配布…限定”アントラーズ推しうちわ”に反響「キュート」(FOOTBALLZONE)



推しうちわ(植田直通,関川郁万,濃野公人)


「推しうちわ」が来場者にプレゼント


 鹿島アントラーズは6月1日、J1リーグ第17節で横浜F・マリノスと対戦する。国立競技場にて試合が開催されるなか、鹿島のスポンサー「LIXIL」が発表した来場者プレゼントに注目が集まっている。

 鹿島は現在リーグ戦16試合を終えて10勝2分4敗の勝ち点「32」で2位につける。一方の横浜F・マリノスはリーグ戦14試合を消化し、5勝5分4敗の勝ち点「20」で13位となっている。

 国立競技場でJ1リーグが開催される「THE国立DAY」に該当するこの一戦では鹿島のスポンサー「LIXIL」が粋な来場者プレゼントを用意。選手のイラストが描かれた「アントラーズ推しうちわ」が先着5000名に配布されるようだ。

 そんななか、「LIXIL」が公式X(旧ツイッター)で「アントラーズ推しうちわ」の全6種デザインを公開すると、「これは貴重」「キュートな仕上がり」「やばっ可愛過ぎる~」「うちわかわいいですね」「本当に欲しい」「岳さん狙い」など、反響のコメントが寄せられた。

 鹿島対横浜FMの一戦は15時からキックオフ予定。横浜FMとの名門対決を前に盛り上がりを見せている。






◆先着5000人の狭き門 国立競技場で配布…限定”アントラーズ推しうちわ”に反響「キュート」(FOOTBALLZONE)

◆「違和感ない」三竿健斗が古巣・鹿島のボランチ知念慶を称賛!「球際も強いし、足の出し方も上手い」(サッカーダイジェスト)



知念慶


「まさかボランチをやる日がくるなんて…」


 鹿島アントラーズは6月1日、J1第17節で横浜F・マリノスと国立競技場で対戦し、3-2で勝利。この試合を中継したDAZNでゲスト解説を務めた元鹿島の三竿健斗(ルーベン/ベルギー)が知念慶を称賛した。

 本来はFWの知念だが、鹿島で今季、中盤に抜擢。横浜戦でもダブルボランチの一角を務めた。

 そんな29歳のプレーを見た三竿は、「すっかりボランチの選手ですね、知念選手は。違和感ない」とコメント。次のように続けた。

「もともと川崎時代から守備が上手いフォワードだなと思っていましたけど、まさかボランチをやる日がくるなんて想像してなかったですね。どういう狙いがあるのかなと考えていましたけど、実際にプレーを見てみると球際も強いし、足の出し方も上手い」

 続けて、「ジャンプ力もあってヘディングも強いので、ピッタリだと思います」と称えた。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部




◆「違和感ない」三竿健斗が古巣・鹿島のボランチ知念慶を称賛!「球際も強いし、足の出し方も上手い」(サッカーダイジェスト)

◆ジーコ氏御前で鹿島の強さ復活!3発逆転で首位・町田に勝ち点並んだ “神様”が礎を作った練習強度と一体感(報知)



ジーコ,木村和司,ラモス瑠偉


◆明治安田J1リーグ▽第17節 鹿島3―2横浜FM(1日、国立競技場)

 2位の鹿島は横浜FMを3―2で下し、首位の町田と勝ち点35で並んだ。鹿島を強豪へ導いた「神様」ジーコ氏(71)や今季Jリーグ公式戦で、2番目の多さとなる5万2860人が駆けつけた大一番でルーキーのDF濃野(のうの)公人(22)が決勝点を挙げ、今季初の4連勝で8戦負けなし(7勝1分け)とした。町田は新潟に1―3で敗れ、7戦ぶり黒星を喫した。

 J屈指の名門同士の激突にふさわしい好ゲームは、鹿島に軍配が上がった。1―1で迎えた後半29分、MF知念がドリブルで突き進むかたわら、DF濃野が右サイドをスルスルと駆け上がる。パスを受けた大卒新人は右足を振り抜き、勝ち越し点を奪った。直近8戦で7勝1分け。ついに首位の町田と勝ち点で並んだ。ポポヴィッチ監督(56)は「一体感を出せて戦えた」と勝利を誇った。

 開始10分で失点したが、後半12分にエースFW鈴木の左足で同点とし、DFの濃野と関川のゴールで相手を突き放した。対戦4連敗中だった横浜FMから貴重な勝ち点3。鈴木は「今までだったら、たたみ掛けられず点が取れないパターンがあった。今日はたたみ掛けられた」と勝因を語った。

 16年を最後にリーグ優勝から遠ざかる。優勝争いすらできていなかった近年の鹿島と現在の鹿島。何がどう違うのか。5月の来日後、全試合を現地視察し、この日も会場で勝利を見届けたジーコ・クラブアドバイザーは言う。「トレーニングの様子を見ていると、鹿島が強かった時代のような強度がある。選手と監督の距離感、コミュニケーションにもとてもいいものがある。今の鹿島はチームとスタッフ、選手がとてもいい関係性にある。一体感に包まれている」

 練習での強度の高さ。首脳陣と選手の信頼関係。いわゆる「仲良し」とは違う、同じ目的に向かって突き進むという意味での一体感。近年失われていた「鹿島らしさ」が復活しつつあることに、クラブの礎を作った“神様”は手応えを語る。

 それでも、無冠の歴史に終止符を打ったわけではない。鈴木は「最後の失点はいらなかった」と3―1からの2失点目に首をひねり「まだシーズンが折り返しにもなってない」と気を引き締めた。シーズンの最後、順位表のどこの位置にいるかが全て。愚直に勝利を積み重ねた先に、通算21冠目のタイトルは待っている。(岡島 智哉)






◆鹿島 横浜撃破で首位・町田に勝ち点並んだ!22歳DF濃野が柳沢敦のクラブ新人記録に並ぶ今季5点目(スポニチ)






明治安田J1   鹿島3―2横浜 ( 2024年6月1日    国立 )


 明治安田J1リーグは各地で6試合を行い、2位・鹿島が横浜を3―2と逆転で下した。パリ五輪世代のDF濃野公人(22)の今季5点目などで今季初の4連勝。得失点差で及ばなかったものの、首位・町田に勝ち点35で並んだ。町田はMF平河悠(23)のアシストからFW藤尾翔太(23)が得点とU―23日本代表コンビが躍動したものの、新潟に1―3で敗れて連勝が3で止まった。

 5万2860人が集まった国立で、大卒新人・濃野がまたも主役を張った。最後に右サイドバックが仕留める。今季の鹿島を象徴する場面が再現されたのが、1―1の後半29分。MF知念が左から中央へドリブルでボールを運び、右MFの名古が相手守備陣を引きつけるランニング。すると濃野の目の前には広大なスペースが生まれた。一気に駆け上がり、ペナルティーエリア内から右足で豪快にニアを打ち抜く。「チームとしての形が見えたワンシーンだと思う。僕は信じて入って、思い切り打ったら入った」。22年から4連敗中だった宿敵を破る決勝弾だった。

 2試合ぶりの今季5点目。新人DFとしてはクラブOB岩政大樹のJ1最多記録を更新。柳沢敦が持つクラブ新人記録に並んだ。大学2年まで攻撃的な位置でプレーし、得点感覚はチーム屈指。「想像していたよりも、はるかにいい結果。自信につなげていきたい」と実感を込めた。

 それでも自分自身の現在地は、冷静に把握している。パリ五輪世代の22歳。逆転切符での夢舞台に期待が高まるが、メンバー発表前最後の強化試合となる米国遠征に名前はなかった。悔しさは「そうでもない」とさらりと流したが、「守備の不安定さは自分の弱み。日本を代表して世界と戦うには、まだまだ力不足」と受け止めた。

 「もっと成長して、代えの利かない選手になれるように頑張りたい」。チームは今季初の4連勝。勝ち点を35に伸ばし、首位・町田に並んだ。8年ぶりの国内タイトル奪還へ、ルーキーが新しい風を吹かせている。





◆鹿島 横浜撃破で首位・町田に勝ち点並んだ!22歳DF濃野が柳沢敦のクラブ新人記録に並ぶ今季5点目(スポニチ)

◆【採点&寸評】鹿島4連勝、8戦7勝1分けでついに首位と勝ち点で並ぶ MOMはデュエル王のあの男(報知)






◆明治安田J1リーグ▽第17節 鹿島3―2横浜FM(1日、国立競技場)

 鹿島は横浜FMを3―2で下し、首位の町田と勝ち点で並んだ。0―1からFW鈴木優磨のゴールで追いつき、DF濃野公人の今季5点目が決勝点となった。

 採点と寸評は以下の通り。

ポポヴィッチ監督【6・5】後半に盛り返して勝ち点3。後半立ち上がりの得点が多いのは、ハーフタイムの修正力、そして演説力の高さを物語っている

GK早川友基【6・0】1失点目は悔やまれるが、後半の片手1本のビッグセーブはチームを救った

DF濃野公人【6・5】チーム最多3本のシュートを放ち、今季5ゴール目は通算4度目の決勝点に。ヒーローになりすぎて、当初は初々しさもあった試合後のインタビュー対応が急速度で大人になってきた

DF植田直通【6・5】安心・安定の高さと強さ。守備時もさることながら、関川が最初にネットを揺らした場面、そして名古のボレーと頭でアシスト未遂も2度

DF関川郁万【6・0】失点関与と1得点でプラマイゼロではあるものの、失点後に下を向かず、いい意味でケロッとした表情でプレーし続けた点に成長を感じた

DF安西幸輝【6・5】鹿島のブレーンとして、ポゼッション時に暗躍。鈴木優磨も「今年の幸輝のパフォーマンスはすごい。ビルドアップは幸輝に依存している」と賛辞を惜しまず

MF佐野海舟【6・5】グイグイ運んでチャンス演出。グサッと差し込む縦パスでゴールの起点にもなった

MF知念慶【7・5】デュエル王として中盤に君臨して狩りまくりつつ、3得点全てのゴールシーンでペナルティエリア内にいた点も素晴らしいこと。MOM

MF師岡柊生【5・0】フィーリングが悪く、決定機もGK正面。「左で作って右で仕留める」の右は濃野でなくて師岡でも別にいいわけで。奮起が求められる

MF仲間隼斗【6・0】あれだけ攻守に献身的に動かれるとピッチから外せないので、だからこそ決定機では決めてもらわないと困る

MF名古新太郎【6・5】「スペース空けたよ、濃野くんわかってるよね?」と背中に書いてあるダッシュで決勝点お膳立て。同点シーンもクロスで演出しており、完全に鹿島の心臓、いや、鹿島の五臓六腑である

FW鈴木優磨【7・0】圧巻の存在感。フィジカル、技術、サッカーIQ、短パン、あらゆるクオリティー(と裾)がハイ

FWチャブリッチ【6・5】後半開始時IN。頭で触れたボールが同点ゴールのアシストに。ジョーカー起用にもふて腐れず、結果を積み重ねる

MF樋口雄太【6・5】後半30分IN。途中出場での2戦連続アシストは職人技。お見事

MF柴崎岳【―】後半44分IN。出場時間短く採点なし

DF須貝英大【―】後半47分IN。出場時間短く採点なし

MF松村優太【―】後半47分IN。出場時間短く採点なし

木村博之主審【5・0】「すぐ吹く」と「全然吹かない」が混在する基準なき90分となり、試合後の監督会見で両監督から苦言を呈されてしまう

※平均は5・5~6・0点。MOMはマン・オブ・ザ・マッチ(採点・岡島 智哉)





◆【採点&寸評】鹿島4連勝、8戦7勝1分けでついに首位と勝ち点で並ぶ MOMはデュエル王のあの男(報知)





◆【鹿島】同点弾の鈴木優磨、シュートコースはなかったが…「枠にさえ入れば、何かが起きると思った」。横浜FMに逆転勝利!(サカノワ)






センターフォワードで先発、後半からトップ下に入る。濃野の逆転弾の起点にもなる。


[J1 17節] 鹿島 3–2 横浜FM/2024年6月1日15:03/  国立競技場

 J1リーグ17節、鹿島アントラーズが鈴木優磨、濃野公人、関川郁万のゴールで、横浜F・マリノスに3-2の逆転勝利を収めた。リーグ4連勝で、首位のFC町田ゼルビアと勝点35で並んだ。

 鹿島の鈴木優磨は4-2-3-1のセンターフォワードで先発出場。0-1とリードされて迎えた後半開始、チャヴリッチの投入とともにトップ下にポジションをチェンジ。全方位のスペースに顔を出しながらプレーに関与し、攻撃のアクセントをもたらした。

 すると57分、名古新太郎の右からのクロスをチャヴリッチがゴール中央でヘッドでそらし、ファーにいた鈴木がフリーで待ち構え、左足で合わせてネットを揺らした。

 この一撃が起爆剤となり、鹿島が3ゴールを連取! 逆転に成功した。

 鈴木は試合後、「シュートコースがなかったので、枠にさえ入れば、何かが起きると思いました」「点は誰が取ってもいい。自分にできることをやるだけです」と振り返った。

 さらに74分の濃野公人のゴールの起点にもなった。さらにドラマのような関川郁万の一撃……。しかし土壇場で植中朝日に決められ、3-2と最後は冷や汗の逃げ切りに。

 リーグ4連勝を収めたが、鈴木は「まだまだ(リーグの)折り返しにも来ていないので何とも言えません」と、気を緩めればたちまち下降しかねないと、むしろ危機感を抱く。

「よくポポさん(ランコ・ポポヴィッチ監督)からは、自分たちにできることは目の前の練習、目の前の1試合を全員で全力で戦うだけと言われています」

 あくまでも、目の前の“一戦必勝”にこだわる。その先、より精度が高く魅力的に”勝つ”サッカーを、チーム一丸となって探求していく。

取材・文/佐藤亮太




◆【鹿島】同点弾の鈴木優磨、シュートコースはなかったが…「枠にさえ入れば、何かが起きると思った」。横浜FMに逆転勝利!(サカノワ)


◆鹿島・鈴木優磨、怒りまくっているのに実は冷静に相手を分析…横浜Mキューウェル監督との言い合いも力に(中スポ)



鈴木優磨


【大塚浩雄のC級蹴球講座】
◇1日 サッカーJ1第17節 鹿島3―2横浜M(国立競技場)

 鹿島のFW鈴木優磨(28)は実に面白いストライカーだ。ボールを持っていないときはめちゃくちゃ熱い男なのだが、ボールを持った瞬間に冷静なプレーヤーに変身する。そのギャップと変わり身の速さが魅力的で、この日は特にそれが顕著だった。

 横浜Mベンチ前のタッチライン際ではキューウェル監督と激しく言い合っているし、露骨なファウルを受ければ相手選手に激高。さらに、イエローカードを出さない主審には不満をぶちまける。

 普通、あれだけエキサイトすると自分を見失ってプレーも駄目になりそうなものだが、鈴木は違う。敵、味方、ボール、ゴール、スペース。見るべき5つのものが実によく見えていた。局面を一気に変えてしまうサイドチェンジのパス、味方の動きに合わせた絶妙のパススピード、相手の急所をえぐるようなパスを何本も繰り出し、チャンスをつくり続けた。

 後半12分には、MF名古のクロスがこぼれたところに詰めて、同点ゴール。さらに、後半29分、勝ち越しゴールの起点となる。ボールを受けると斜め前で動き始めたMF知念に絶妙のタイミング、そしてパススピードでパスを繰り出した。受けた知念は中央に切れ込み、さらに逆サイドのDF濃野にラストパス。これを濃野が鮮やかに決めた。

 ピッチの隅々まで鈴木はよく見ている。キックの精度も高く、味方が受けやすいパスを出す。2点目の起点になったことに関し、「後半トップ下に入って、(横浜Mの)喜田選手の周りは前半から空いているなと思っていたし、そこにこなかったら前向けるし、きたら広大なスペースが空くというのを把握していた。あそこで引っ張るか、引っ張らないかの駆け引きはしていた。うまくはずせて真ん中がポッカリ空いたと思う」と鈴木。あれだけ怒りまくっているのに、実は冷静に相手を分析していたのだ。

 そういいながら鈴木は「誰かにあおられたおかげで、力がいっぱい出た。誰だか忘れたんですけど…。(キューウェル)監督ともやり合っていた? 誰だったかな? 全然覚えてないです。ただ、絶対勝ってやる、点取ってやると心に決めていた。ぼくはそういうタイプ。言ってくれてすごい力がでた。誰だか忘れたけどね」とニヤリと笑った。

 そういえばキューウェル監督もオーストラリア代表の激アツエースストライカーで、日本代表を苦しめていた。そんな闘将とやりあいながら、それを力に変えてしまう。それも鈴木優磨という激アツストライカーの魅力だ。

 ◆大塚浩雄 東京中日スポーツ編集委員。ドーハの悲劇、94年W杯米国大会、98年W杯フランス大会を現地取材。その後はデスクワークをこなしながら日本代表を追い続け、ついには原稿のネタ作りのため?指導者C級ライセンス取得。40数年前、高校サッカー選手権ベスト16(1回戦突破)




◆鹿島・鈴木優磨、怒りまくっているのに実は冷静に相手を分析…横浜Mキューウェル監督との言い合いも力に(中スポ)

◆明治安田J1 鹿島、今季初の4連勝 横浜Mに3発逆転(茨城新聞)



濃野公人,知念慶


明治安田J1第17節の鹿島は1日、東京・国立競技場で横浜Mと対戦し、3-2で逆転勝ちして今季初の4連勝を飾った。今季通算成績は11勝2分け4敗、勝ち点35で、順位は2位。

鹿島は1点を追う後半12分、鈴木のゴールで追い付くと、同29分、濃野の得点で逆転に成功した。さらに同39分には関川が追加点を決めた。

その後は試合終了間際に1点差に迫られたが、逃げ切った。

次戦は12日、カシマスタジアムで天皇杯全日本選手権2回戦を奈良クと戦う。

▽国立(観衆52,860人)
鹿島 11勝4敗2分け(35) 3-2 横浜M 5勝5敗5分け(20)
0-1
3-1

▽得点経過 鹿 M
前10分【M】 0-1Aロペ
後12分【鹿】 1-1鈴木
後29分【鹿】 2-1濃野
後39分【鹿】 3-1関川
後49分【M】 3-2植中










◆明治安田J1 鹿島、今季初の4連勝 横浜Mに3発逆転(茨城新聞)





★2024年J1第17節 鹿島vs横浜(国立)ツイートまとめ(日刊鹿島アントラーズニュース)

 









Ads by Google

日刊鹿島

過去の記事