日刊鹿島アントラーズニュース

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2014年5月7日水曜日

◆【J1:第12節 鹿島 vs 名古屋】トニーニョセレーゾ監督(鹿島)記者会見コメント(J's GOAL)


http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/00172280.html

5月6日(火) 2014 J1リーグ戦 第12節
鹿島 1 - 2 名古屋 (15:04/カシマ/15,122人)
得点者:35' 小川佳純(名古屋)、43' ダヴィ(鹿島)、54' 玉田圭司(名古屋)
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●トニーニョセレーゾ監督(鹿島):
Q:2点お伺いしたいと思います。攻撃が全体的に噛み合っていなかった理由と、柴崎選手を攻撃的な位置で起用した意図と評価をお願いします。

「2つまとめてお返事します。チームマネジメントをしなければいけませんでした。我々はそんなに選手層が厚いわけではないので、いる選手でなんとかやりくりをしていかなければなりません。今日、見ての通り、遠藤選手が出場していません。疲労的なものがいろいろあり、怪我をしてからなんとかしようということを防ぐために、苦しい決断をするときが来たので、大事を取って温存することにしました。なんとか快復してもらうことを考えました。中2日、中3日で試合をやってきているわけですから、少なからず年齢問わず疲労は溜まります。ただ、一般的に連戦の中で驚かれるのは、なぜベテランがあんなに動けて、歳が半分くらいの選手は走れないんだ、ということです。ベテランというのは、疲れている中でどのように自分のパフォーマンス、サッカーを表現するのかというのが、やはり経験値で補うことができます。しかし、若い選手というのは一杯一杯の状態で、ミスしてはいけない、勝たないといけない、負けてはいけない、ボールをうまく出さないといけない、相手を見ないといけない、相手が走ってくる、といったいろいろな情報を整理しなければなりません。精神的な疲労から体力的な疲労に繋がり、どうしても余裕がなくなるのは当たり前のことであり、やむを得ないことです。気候も日程も、そういった試練というか訓練ですのでしようがないかなと思います。中盤の選手、特にサイドハーフは行ったり来たりしないといけない。特に僕が求めているサッカーのなかではかなりの運動量が要求されます。その中で良い状態、少しでも良い状態の選手をピックアップしていくことが求められます。
もうひとつ、僕の今日の選択はボランチをひとつ前に出して、梅鉢・小笠原・柴崎の三角形で中盤の構成力を高めるつもりでした。3人とも技術能力は高いですし、梅鉢選手というのはダイナミックさ、ボール奪取のアグレッシブさを持っているわけなので、そこで小笠原選手をサポートしながら構成力を高められるという狙いがありました。ただ、思ったことと実際に起きることは違うのでうまく機能しなかったし、自分の狙いとしたことができず残念でした。選手たちは、それを一生懸命やろうとしたと思います。柴崎選手がひとつ前にいることで前のためができるし、落ち着いてボールを前に運べるかな、という狙いもありました。残念ながら梅鉢選手が早い時間でイエローカードをもらってしまいました。彼の持ち味というのはボール奪取やボールに対するアグレッシブさです。そのままやり続けると2枚目のカードをもらって退場になるのではないかな、という心配があったので、特にグランパスさんの攻撃陣というのは質の高い選手がいるので、そこであまりにも釣られてしまってカードをもらって、一人少ない状況になるともっと苦しい状況になるので、柴崎選手をひとつ下げて土居選手を元のポジションに入れました。土居選手も大事をとって、少しでも調整ができればという考えで構成したのですが、ただプラン通りに行かなかったというのが事実としてあります。

あとは前半の方で、今までの試合ならシンプルに繋いで良いリズムで相手陣内にボールを運べていたのですが、特に前半はそれができていなかったかな、と思います。
チーム全体として前半はそうしたボール運びができませんでした。例えば、自分たちの特長を考えれば技術能力の高い選手が揃っています。そうするとグラウンドのボールでパスを繋いでいくのが一番のセオリーなのですが、前半はロングボールだったり、何か今までとは違う、重たそうな雰囲気でした。それは疲労から来るものなのかな、と思います。ジャイール選手とカイオ選手を入れて、スピードのある選手を入れて、少しでも前に行く推進力を持ってチーム全体を押し上げて、深さをつくる狙いがありました。ただ、カイオ選手が普段は左でプレーするんですけど、右でプレーしたことによって、ちょっとどうすればいいんだ、という迷いを持ちながらプレーしていたような気もしました。逆にジャイール選手は、もう少し存在感を示すことができるのではないかと思っていたところで、うまく期待したものが表現されませんでした。ダヴィ選手はひとりでボールと葛藤していました。ボールが弾んだり、コントロールという部分では繊細な動きが足りなかったかな、と思います。それはもしかして疲労から来るものであって、彼だけではなくどの選手も疲労のせいでうまくトラップできなかったり、ボールが足に付かなかったりということもあるので、それもサッカーかなと考えるところもあります。ただ、普段やってきた自分たちのサッカーというものがグラウンダーで慌てずに繋いで前に運んでいくというのが、なぜか浮き球やロングボールが多くなりすぎたかな、と思います。もうちょっと落ち着いて自分たちのサッカーをすることができたらよかったかな、と思います。
日程だったり、選手の疲労度も、マネジメントの中で考えなければいけませんし、加えてそこに試合となれば主審や副審も絡んできます。それが結果に影響したとは思っていませんけど、ただ、試合をやる上ではそういったことも影響してくるということもあります。残念ではありますけど。
あとは、貪欲に、ハングリーに結果を追求しなければなりません。例えば相手のFKやGKがあるとします。約2分くらい費やしていることに抗議するのはキャプテンだけで、他の選手はまったく反応を示しません。スローインが自分たちのスローインなのに、相手のスローインなのかなとボーッとしてしまうこともありました。要するに、セットプレーのところで自分たちのマイボールにできるのにボーッとしてしまっていました。当然ながら、リスタートを早くすることはレフリーがコントロールしなければいけないし、それはリーグから課せられていることです。試合となれば、それを託すのは我々監督でなく、レフリーしか早くやるのかやらないのかを託すのはレフリーしかいないと思います。ただ、そういう指摘を、レフリーに一言言うだけでも状況は変わってくるのであって、それが一人しかいないのは寂しいことです。ただ、いつもの話に戻ってしまいますが、若いチームですので勝負をする上で学ばなければいけないことが、勝負をする上ではいろいろ足りません。彼らが今後成長していくのが楽しみですし、そうなって欲しいという希望があります。忘れていけないのは、相手のメリットです。相手の攻撃の質やクオリティを讃えたいと思います。今日に関しては、玉田選手にやられてしまったと謙虚に認めざるを得ません。守備時の対応というところでは、彼が危険な選手であることは僕は昔から対峙してきた選手ですので注意を促したのですが、なかなかうまくいかず、若さと34歳の経験値の能力の差が簡単に埋められませんでした。特にカウンターを引っ張るタイミングや位置、あるいは攻撃時の彼が引き出すボールの位置というものが非常に素晴らしくやられてしまったことは認めざるをえません。彼だけでなく、他の攻撃陣も非常に素晴らしい能力を持っていますし、ボランチ2枚ともボールを落ち着かせてグラウンダーでさばいていく、繋いでいくことを徹底してやっています。あとはDFラインに関しても、身長があるDF陣だと思います。ただ、その素晴らしいDF陣に対して、正直僕は、もう少しやることができたかな、と悔いが残っています。まず自分たちがボールと仲良くすることが重要であって、ボールと戦っている状況が何度か何名の選手のなかであったので、もうちょっとそこがうまくいけば、という悔しい思いが残っています」

Q:植田選手を連続して起用していますが彼についてどう評価しているのか。あとCBは昌子選手と植田選手を続けて使っていることに対しての評価をお願いします。
「1人は19歳で1人は21歳です。まずチームを若返らせる方針でいるので、能力として身長があってスピードがあります。スピードというのはDFの選手にとって、身長以外の要素として現代サッカーにおいて非常に重要です。そのなかで彼らがいろんな形で経験を積んでいかなければなりません。我々は、時には苦い汁を飲むことになるだろうし、目をつぶらないといけないときもあると思います。しかし、だからといって全てが悪いとは思っていません。彼らが犯すミスは成長過程の中で味わうべきことであり、経験すべきことです。要は良いことだけでなく、悪いこと、悔しいことを経験しなければいけません。彼らが今後、19歳と21歳であることを考えれば、素直に吸収していけば成長する可能性が高いと思います。どうしようもないところまで行けば代えるかもしれませんが、多少の若さ故のミスはありますけど、やっていこうとする姿勢は良いものがあります。サッカー選手というのはピッチ内での練習や試合での姿勢が全てですので、本人自身が決断をすることになると思います。
2人とも課題は多くあります。試合でその課題を克服していけば、一番早く成長させることができるのではないかと思います」

以上

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