中2日の柏戦を見据え、ハットトリック達成も期待されたなか76分で交代。
[J1 11節] 鹿島 3-1 湘南/2024年5月3日15:00/県立カシマサッカースタジアム
J1リーグ11節、鹿島アントラーズが鈴木優磨の2ゴール・1アシスト、チャヴリッチの1得点で、湘南ベルマーレに3-1の勝利を収めた。鹿島は6勝1分4敗の勝点19で3位タイの勝点19に伸ばした。
鹿島のランコ・ポポヴィッチ監督は試合後の記者会見で、圧巻のパフォーマンスを見せた鈴木の活躍について問われ、次のように語った。
「鈴木優磨に関して言うと、キャンプの全日程をチームと過ごせませんでした。そしてフェースガードを装着して復帰し、骨がまだ完全についていない状態でもプレーする姿勢を見せてくれました。戦術的な観点では、直近のガンバ大阪戦で非常にいい仕事をしてくれました。守備的なところでは、今までで一番良かったです。もちろん優磨一人ではプレーできません。優磨を輝かせられるのもチームであり、チームが下を向きそうな時にカツを入れて引っ張ったのも優磨でした。(「鈴木優磨を代えない、という言葉だけが強調されれいたが)彼がいいプレーをしている時だけでなくて必要な時があり、そういった意味で『代えない』と言いました」
ハットトリック達成も期待されたが……この日は3-0とリードした76分に交代。中2日でアウェーの柏レイソル戦があり、勝敗がほぼ決したなか、アクシデントなど避けるとともにコンディションを考慮したうえで交代となった(本人はプレーをしたがっていたが)。
「もちろん、その言葉を過信しプレーしていたら今日のゴールはなかったでしょう。選手を信頼し起用することは大切です。良くない時にも信頼する。時には我慢も必要だと考えます」
ポポヴィッチ監督はそう語り、個がチームを輝かせ、チームが個を輝かせたと振り返った。
「今日は全員で戦った、最後のご褒美で優磨のゴールになったと思います。全員でしっかり後半持ち直し、自分たちのやるべきことをしました。個がチームを輝かせるとは、こういうことだと証明できたと思います」
「ゴールを決めた選手がフォーカスされ、スポットライトが当たる世界だとは分かります。ただ、もちろん(監督である)私はそこだけを見ているわけではありません。1点目は(仲間)隼斗のチャッキ(チャヴリッチ)への絶妙なキックがなければ決まっていませんでした。2点目は名古のキックが素晴らしかったです。チャッキの3点目はカウンターの見本と言えました。チームで奪えたゴールでした。また、チームが個を輝かせるとは、こういうことだとも見せられました」
鈴木はこれで今季リーグ3点目を記録。中2日の5月6日、アウェーで柏レイソルと対戦する。もしもメンバー入りが間に合えば、今日U-23アジアカップの決勝を戦うU-23日本代用メンバーである細谷真大とのエースストライカー対決が注目を集める。