
日刊鹿島アントラーズニュース
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2014年12月25日木曜日
◆“らしく”得たJユース日本一の座…受け継がれる鹿島の戦いで10年ぶり栄冠(サッカーキング)
Jユースカップを制した鹿島アントラーズユースと優勝トロフィーを渡す村井Jリーグチェアマン [写真]=森田将義
弟分たちにもトップチームと同じく王者の血が流れていた。U-18年代のクラブチーム日本一を決める2014 Jユースカップ 第22回Jリーグユース選手権は、12月23日に決勝戦を迎え、1-1(PK4-3)でガンバ大阪ユースを下した鹿島アントラーズユースが10年ぶり3回目の栄冠を手にした。
序盤からG大阪にボールを持たれる時間が続いたが、サイドで持たせながら中央を粘り強く守り、ピンチを回避。危ない場面では警告すれすれの激しい守備で相手を止めてリズムを切った。カウンターを狙った攻撃では決定機が少なかったものの、42分には左からのFKをDF寺門宥斗が頭で押し込み先制。ここぞの場面を上手く射止める形で前半を終えた。
後半は「我慢して我慢してという形だった」(DF町田浩樹)との言葉通り、G大阪に押し込まれる形に。特に64分に投入されたFW平尾壮に何度もドリブル突破を許しながらも前半同様に中央を固めて失点を回避していたが、84分にしびれを切らしPKを献上。これを決められ、試合は延長戦に突入した。延長戦でも試合が動かずに迎えたPK戦では事前のスカウティングが奏功し、GK山田晃平が2本のキックを阻止して栄冠を掴んだ。
「トップチームと比べるとまだまだ足りない」と熊谷浩二監督は笑うが、勝負強さは兄貴分を彷彿させるモノがあった。2000年の三冠達成を主力として支えた熊谷監督がコーチから監督へ昇格したのは今年から。「勝負に徹する、流れを見る」という指揮官が思う鹿島らしさ、サッカーの本質を身につけるべく、「当たり前のことを当たり前にやるように常日頃、伝えている。攻守の切り替え、球際の戦う部分、走るということは徹底的にやらせている」。
Jユース勢にはボールを大事にすることを第一とするチームが多い中、異色とも言えるスタイルには当初、「戸惑いもあった」(千葉)。夏まではプレミアリーグでリードしながらも試合の終盤に失点し、勝ち星が奪えない苦しい時期を過ごしたが、10試合以上もこなしたトップチームとの練習試合が変化を生む。「トップチームとやると、技術的に天狗で入ってきた人間が体力、スピード、フィジカルでまったく通用しない。では、何をすれば良いのかとなると、『飯を食わなきゃいけないんだ』、『早く寝なきゃいけない』、『トレーニングしないといけないんだ』ということに気づかされる」(熊谷監督)と自らの立ち位置やサッカー選手としての姿勢を知る機会となり、全員が口を揃える夏以降の成長に繋がった。今大会でトップチーム同様の勝負どころを逃さない戦いを見せたのは決して偶然ではない。
他と違うことは百も承知している。熊谷監督は「なぜか世の中の流れは、『今はサッカーがこうだよ』となると、傾いてしまう。高体連とクラブが別物とかそういうのではなくて、思いのある人間や個性のある指導者がたくさんいるはずなのに一つの方向に向いてしまうのは勿体ないし、上手い子が増えている中、それだけで終わるのも勿体ない」と話す。
「うちのサッカーがあって、それを打ち崩すポゼッションが出てくれば素晴らしいことだと思う。様々な色が出てくれば、日本のサッカーがもっと良くなっていくのかなと思う」と続けたように、今回の鹿島ユースが”鹿島らしく”獲った日本一が呼び水となるか注目したい。
文・取材/森田将義
序盤からG大阪にボールを持たれる時間が続いたが、サイドで持たせながら中央を粘り強く守り、ピンチを回避。危ない場面では警告すれすれの激しい守備で相手を止めてリズムを切った。カウンターを狙った攻撃では決定機が少なかったものの、42分には左からのFKをDF寺門宥斗が頭で押し込み先制。ここぞの場面を上手く射止める形で前半を終えた。
後半は「我慢して我慢してという形だった」(DF町田浩樹)との言葉通り、G大阪に押し込まれる形に。特に64分に投入されたFW平尾壮に何度もドリブル突破を許しながらも前半同様に中央を固めて失点を回避していたが、84分にしびれを切らしPKを献上。これを決められ、試合は延長戦に突入した。延長戦でも試合が動かずに迎えたPK戦では事前のスカウティングが奏功し、GK山田晃平が2本のキックを阻止して栄冠を掴んだ。
「トップチームと比べるとまだまだ足りない」と熊谷浩二監督は笑うが、勝負強さは兄貴分を彷彿させるモノがあった。2000年の三冠達成を主力として支えた熊谷監督がコーチから監督へ昇格したのは今年から。「勝負に徹する、流れを見る」という指揮官が思う鹿島らしさ、サッカーの本質を身につけるべく、「当たり前のことを当たり前にやるように常日頃、伝えている。攻守の切り替え、球際の戦う部分、走るということは徹底的にやらせている」。
Jユース勢にはボールを大事にすることを第一とするチームが多い中、異色とも言えるスタイルには当初、「戸惑いもあった」(千葉)。夏まではプレミアリーグでリードしながらも試合の終盤に失点し、勝ち星が奪えない苦しい時期を過ごしたが、10試合以上もこなしたトップチームとの練習試合が変化を生む。「トップチームとやると、技術的に天狗で入ってきた人間が体力、スピード、フィジカルでまったく通用しない。では、何をすれば良いのかとなると、『飯を食わなきゃいけないんだ』、『早く寝なきゃいけない』、『トレーニングしないといけないんだ』ということに気づかされる」(熊谷監督)と自らの立ち位置やサッカー選手としての姿勢を知る機会となり、全員が口を揃える夏以降の成長に繋がった。今大会でトップチーム同様の勝負どころを逃さない戦いを見せたのは決して偶然ではない。
他と違うことは百も承知している。熊谷監督は「なぜか世の中の流れは、『今はサッカーがこうだよ』となると、傾いてしまう。高体連とクラブが別物とかそういうのではなくて、思いのある人間や個性のある指導者がたくさんいるはずなのに一つの方向に向いてしまうのは勿体ないし、上手い子が増えている中、それだけで終わるのも勿体ない」と話す。
「うちのサッカーがあって、それを打ち崩すポゼッションが出てくれば素晴らしいことだと思う。様々な色が出てくれば、日本のサッカーがもっと良くなっていくのかなと思う」と続けたように、今回の鹿島ユースが”鹿島らしく”獲った日本一が呼び水となるか注目したい。
文・取材/森田将義
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