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[5.6 高円宮杯プレミアリーグEAST第5節 鹿島ユース 2-1 JFAアカデミー福島U18 カシマ]
高校年代最高峰のリーグ戦、高円宮杯U-18サッカーリーグ2015プレミアリーグEASTは6日、第5節を行い、3勝1分で首位の鹿島アントラーズユース(茨城)とここまで開幕4連敗のJFAアカデミー福島U18(静岡)との一戦は2-1でホームの鹿島が勝利。鹿島は首位を守った。
エースが土壇場で鹿島を勝利に導いた。
鹿島が誇る186cmの長身FW垣田裕暉(3年)が、0-0で迎えた後半40分に、待望の先制弾を叩き込むと、アディショナルタイム突入後の46分には決勝弾となる2点目を決めた。
「苦しかったけど、絶対に自分が点を取らないといけないと思っていた」と語ったように、鹿島はJFAアカデミー福島の集中力の高い守備を破ることが出来ず、垣田自身も厳しいマークに合って攻撃の糸口を見いだせなかった。
しかし、「昨年だったら途中で集中が切れていたけど、今年は逞しさが増して、集中が切れること無く戦い抜けるようになった」と、熊谷浩二監督が語ったように、垣田は冷静だった。
後半25分にMF西本卓申(2年)が、33分にFW色摩雄貴(3年)が投入されると、「相手DFが色摩などを気に掛けて、自分へのマークが甘くなった」と冷静に状況を分析。色摩がドリブルで左サイドを仕掛けると、それまでは再三自分についてきた相手DFが、引っ張り出されることで、自らのへ警戒心が薄れた瞬間を見逃さなかった。
「色摩のドリブルに対して、完全にボールウオッチャーになったので、背後にポジションを取り直した」。2ゴールとも、色摩の左からのセンタリングに対し、CBの背後に潜り込んでフリーになると、得意のヘッドできっちりと沈めたものであった。鹿島は50分にJFAアカデミー福島FW清水映心(2年)に追撃ゴールを許したものの、2-1で勝利。開幕5試合を4勝1分で乗り切り、初優勝へ向けて好スタートを切っている。
終盤の2発でこの試合の主役となった垣田は「今年はスタートから使ってもらえて、時間がある中でプレー出来ている分、落ち着いてやれるようになった。それも勝ちたい気持ちが強くなったから、最後まで狙えるようになった」。
熊谷監督が就任して2年。『ファイティングスピリット』を徹底的に植え付けられた垣田は、『最後まで気を抜いてはいけない選手』になりつつある。危険な香りが漂い始めてきたストライカーの今後に、否が応でも注目が集まるだろう。
(取材・文 安藤隆人)