日刊鹿島アントラーズニュース
Ads by Google
2016年8月24日水曜日
◆【インタビュー】監督としてマンCに挑む鈴木隆行氏「積極的にトライしてほしい」/U-12ワールドチャレンジ(サッカーキング)
http://www.soccer-king.jp/news/youthstudent/20160820/481686.html?cx_cat=page1
8月25日、今年で第4回大会となる『U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2016』が開幕する。
同大会は「日本の小学生にインターナショナルレベルの最高の経験を」(浜田満大会実行委員長)という目標を掲げて2013年にスタート。今年は、「さらに多くの子どもたちに世界の強豪チームと対戦する機会を提供したい」という思いから、街クラブに所属する選手から構成される“街クラブ選抜チーム”が組まれた。
6月に千葉と大阪で開催されたセレクションに参加した約250名から選ばれた36名が2チームに分かれ、25日にエキシビジョンマッチとしてバルセロナ、マンチェスター・Cとそれぞれ対戦する。
今回、マンチェスター・Cと対戦する街クラブ選抜チームの監督に元日本代表の鈴木隆行氏が就任。初監督を務める鈴木氏が子どもたちに伝えたいこととは何か。ジュニア年代の育成や指導、そして今大会への意気込みを語る。
インタビュー・文=高尾太恵子
写真=瀬藤尚美
世界基準のプレーを「見る」ことが大事
――初めて監督を務めます。今の心境をお聞かせください。
鈴木隆行(以下、鈴木)コーチとして同じ年代の子どもたちを教えているので、初めてという感覚はそんなにないですね。前日に練習をして、すぐに本番を迎えるので、自分ができることは少ないと思いますけど、子どもたちと楽しみたいですね。
――鈴木さんが考える、今のジュニア年代に必要なこととは?
鈴木 当然ながら「止める」、「蹴る」の基礎技術は必須です。あとは「見る」ことですね。例えば、今回のリオデジャネイロ・オリンピックやユーロ、そしてワールドカップを見て勉強する。世界のトップを目指すためにはどういうプレーをしなければいけないのかを、まずは頭で理解することが非常に大事だと思います。
――今はインターネットを通じて情報やプレー動画を簡単に手に入れられる時代。そういったものを利用して、世界に触れることが大事であると?
鈴木 そうです。どういうプレーが世界基準なのか。それを自分で気付いて、真似をすることが大事だと思います。そう簡単に国際大会を経験できるわけではありません。球際の強さやプレーの力強さ、積極性など、世界で通用するようなプレーを自分の頭でイメージしてやっていくことが必要です。
――だからこそ、実際に世界の強豪チームと対戦できる大会は貴重ですよね。
鈴木 僕が小学生の頃は、こういう大会がほとんどありませんでしたし、手軽に動画を見られる環境ではなかった。それこそ、「自分がどれだけサッカーを楽しむか」ということしか頭になかった(笑)。海外サッカーや世界のレベルなんて全く考えていませんでした。
――引退会見で「指導者になりたい」と発言されていました。そのビジョンを明確に持ったのはいつ頃からですか?
鈴木 35歳を過ぎた頃です。引退後に何がしたいのかを考えた時、やっぱりサッカーに関わることがしたいと強く思ったんです。現役中にA級ライセンスも取得しました。
――高校生の時には、監督に代わって練習メニューを立てていたとお聞きしました。
鈴木 ちょうど年代別の日本代表に選ばれ始めた時期でした。そこで教わったことをチームに持ち帰って、みんなにレクチャーしていました。ただ、当時はまだサッカーを理解していなかったので、「なぜ、この練習をやっているのか」、「何に効果的なのか」ということを説明できませんでした。いい練習だということは分かっているんですけど、その説明ができない。それがもどかしくて、すごく悩んでいましたね。
どこまで通用するのか。それを知るチャンス
――今回はじっくり指導する時間はありませんが、その中でも子どもたちにはどのようなことを伝えたいですか?
鈴木 僕が何かを伝えるというよりも、体感してほしいと思っています。海外のチームと対戦できるせっかくの機会なので、積極的にトライしてほしいですね。今の自分がどれだけ通用するのか。トップリーグの下部組織と対戦できるわけですから、思い切ってプレーしてほしい。こんなチャンスなかなかないですよ。だから、結果にはあまりこだわっていません。それよりも積極的にプレーしてもらうほうが、はるかに子どもたちのためになる。どんな結果であろうと、これからのサッカー人生にプラスになればいいと思っています。
――海外の同年代の選手と対戦できる意義は大きいですよね。
鈴木 彼らにとってゴールはこの大会ではない。この先のプラスになるような経験を積ませてあげたいと考えています。世界を肌で感じられる機会はまだまだ少ないので、この大会のような場をもっと増やしてもらいたいですね。
――監督として、海外クラブと対戦できることへの期待は?
鈴木 それはもちろんありますよ。この年代がどんなプレーをするのか、日本人とどれほどの差があるのかを見たいですね。僕は年齢が下がれば下がるほど、その差は小さくなると思っています。だから、マンチェスター・Cが相手でも結構やれるんじゃないかと(笑)。想像すると楽しみですね。
――では、最後に意気込みを。
鈴木 とにかく積極的にトライしてもらいたいし、させてあげたい。僕は、子どもたちが伸び伸びとプレーできる環境を作ってあげるだけです。持っている力を全て相手にぶつけてほしい。そこに勝利がついてきたらいいですね。
Ads by Google
日刊鹿島
過去の記事
- ► 2024 (1044)
- ► 2023 (1261)
- ► 2022 (1152)
- ► 2021 (1136)
- ► 2020 (1404)
- ► 2019 (2168)
- ► 2018 (2557)
- ► 2017 (2892)
- ▼ 2016 (2193)
- ► 2015 (1859)
- ► 2014 (2464)