日刊鹿島アントラーズニュース

Ads by Google

2017年3月12日日曜日

◆鈴木決勝弾、鹿島鎮魂の1勝 これからも被災者と共に(トーチュウ)


◇J1第3節 鹿島1-0横浜M

 2連覇を狙う鹿島が横浜Mを1-0で下し、2連勝とした。試合終盤に鈴木が決勝ゴールを挙げた。横浜Mは今季初黒星。浦和は関根の活躍で甲府に4-1で大勝し、2連勝。川崎は中村が全得点に絡み、柏を2-1で退けて勝ち点を7に伸ばした。残り6試合は11日に行われる。

 後半38分、遠藤のパスに呼応して右サイド深くまで侵入した伊東の右クロスを、ニアサイドに飛び込んだ鈴木が頭で相手ゴールにねじ込み、鹿島に決勝点が生まれた。

 鈴木が「自分は相手(DF)の前に入っていくタイプ。(伊東も)分かっていたと思う。意思疎通が取れたゴール」と言えば、アシスト役の伊東も「ユウマ(鈴木)とは居残りでいつも一緒にやっている。僕がどこに蹴るか分かっていたはず。あとは僕がそこに蹴れるかどうかだった」。ピンポイントで共鳴したファインゴールは、日々の反復練習の産物だった。

 鈴木はACL1リーグ第2戦・ムアントン戦(先月28日)で決めれば決勝点になっていたかもしれないPKを外し、敗戦の責任を一人背負い込んだ。「チームを救えるようにしたい。次で取り返す」と誓い、この日、早々と結果を出した。本人は「PK失敗を挽回できたか? まだまだ(足りない)」と謙遜したが、表情は明るかった。

 東日本大震災から11日で6年がたつ。だが「まだ仮設住宅で暮らしている人もいる。復興したとはいえない。被災クラブの一つとして、そういう人たちに元気、勇気を与えられればと思う」(昌子)と必勝を期した試合に競り勝った。

 「生かされている僕らは亡くなった方の思いも背負って戦わなければいけない。サッカーができる喜び、幸せを感じながら、これからも手を取り合って頑張っていきたい」。風化はさせないという強い思いがにじむ。会場に復興支援の募金箱が設置され、キックオフ前には長い黙とうもささげられた試合で、鹿島が思いも新たに鎮魂の1勝を挙げた。 (内田修一)

http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/soccer/news/CK2017031102000146.html

Ads by Google

日刊鹿島

過去の記事