鹿島アントラーズDF内田篤人(29)が27日、復帰後初アシストを決めた。宮崎市内でJ2徳島ヴォルティスと行った練習試合に右サイドバックで先発。1点を追う前半34分、右からのクロスでMF田中の同点弾を演出した。試合前から田中に「点を取れ」とハッパを掛けており、アシストでフォロー。試合は1-1で引き分けた。
合宿の最後の練習試合。満員の観客の前で、内田が20歳の若手の見せ場を作った。「(田中)トシがいいところに入ってきた。ゴール前に入っていく人数が日本は少ないと思うから、ああやって入ってきてくれたら点につながる」と得点を引き出した。
もちろん、引き立たせただけではない。ポジションを争う伊東や安西が、前の試合で結果を残していた。ドイツ帰りとはいえ、定位置が確保されているとは思っていない。だから出場45分間の中で出した“結果”にこだわる。「今までも数字を出していくことで、ポジションを取ってきたつもり。続けていかないと。Jリーグに帰ってきたからには結果、数字を見てほしい」。期待する周囲より、自らに課す要求の方が高い。【今村健人】
鹿島DF内田が絶妙クロス「点を取れ」と若手を鼓舞