◆◆サッカーをあきらめない サッカー部のない高校から日本代表へ−岡野雅行 / 岡...
川崎と鹿島の一戦は平日開催ながらチケット完売の満員を記録
鹿島アントラーズの元日本代表DF内田篤人は1日、J1リーグ第2節川崎フロンターレ戦で同点弾をアシストし、1-1の引き分けに貢献した。試合後、Jリーグに訪れている変化に対し、内田は「独自のリーグを作れるんじゃないかな」と自身の見解と展望を口にした。
ホームで行われた今季の開幕戦では、昇格組の大分トリニータに1-2とまさかの黒星を喫した。さらに王者川崎とアウェーでの一戦を前に、最終ラインに負傷者が相次ぎ、内田は今季初出場を飾ることになった。試合は前半9分に川崎MF中村憲剛に直接FK弾を許して先制されるも、同21分には内田のロングパスに抜け出したFW伊藤翔が同点弾を奪い、敵地で勝ち点1を持ち帰ってみせた。
川崎戦は平日開催のナイトゲームだったが、リーグ王者対アジア王者の注目カードということもあってチケットは完売し、来場者数2万3927人の超満員の中で行われた。これを受け、川崎の中村も試合後、「平日に等々力が満員になったことなんて、自分の中では記憶にないこと。今までなかったと思う」と驚きを隠し切れない様子だった。内田もまた、Jリーグに訪れている変化を実感しているようだ。
「こうやって(平日開催でも)たくさんの取材陣が来てくれているのを見ると、『あー、Jリーグは変わるんだな』って感じるしね。新しい方向に進もうとしている。話題性が出てきているチームや、鹿島みたいにタイトルを獲り続けているチーム。今いろんなスタイルが出てきていて、海外リーグに寄せていっているとは思わないけど、これをもっともっと高めていけば、独自のリーグを作れるんじゃないかなって思うけどね。それはもう(取材陣の)皆さんも一緒だし。何年かかるのかは分からないけどさ」
イニエスタやビジャらビッグネームがJリーグ挑戦を選び、世界からの注目度もアップ
Jリーグは2017年からDAZNと10年間の放映権契約を結び、「フライデーナイトJリーグ」を含めた新たな試みを実施してきたことに加え、楽天がスポンサーを務めるヴィッセル神戸は元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ、元スペイン代表FWダビド・ビジャら世界的スターを獲得するなど、ここ数年でJリーグには大きな変革が起きている。毎年のように優勝を争うクラブが変わるというのも、他国リーグにはあまり見られない特徴だろう。
内田は昨季、ドイツから8年ぶりに鹿島に戻ってきたが、長き月日が経ってのJリーグ復帰だからこそ、その変化をより実感することになったのかもしれない。
「面白いね。すごく喋っちゃったな」と呟いた鹿島の新キャプテンは、すっきりとした面持ちで取材陣に挨拶し、颯爽とスタジアムをあとにした。