血を繋げる。 勝利の本質を知る、アントラーズの神髄 [ 鈴木満 ]
鹿島の攻撃が振るわない。前々節の川崎フロンターレ戦では多くのチャンスをつくったが、前節のサンフレッチェ広島戦では一転して攻撃陣が沈黙。相手の堅陣を最後まで崩すことができなかった。2試合連続での無得点。この状況を変え、逆転優勝に望みをつなげるには次の神戸戦で勝利を掴む以外に道はない。
だからこそ、瞬間的な加速と機敏な動きで仕掛けることができる名古新太郎には大きな期待が寄せられる。前節は後半途中までベンチから戦況を見守った。そこで見えたのは仕掛ける選手の少なさだ。
「ボールを持ってるときは相手が引いてる段階が多かったので、ただまわすというよりはどこかで勝負のパスを入れることだったり、誰かがガガッと入っていかないと相手は崩れない。アクセントとしてスピードを上げることは、全体として攻撃のところで意識していきたい」
無闇に仕掛ければいたずらにボールを失うことになる。タイミングの見極めは重要だろう。しかし、だからといって積極性を失っては元も子もない。
「もっともっと前を向いて仕掛ける選手が出て来ないと怖くない。もっともっとトライして、積極的にやらないといけない。自分はガンガン仕掛けたいと思います」
敵陣を切り裂く急先鋒として、名古新太郎が仕掛ける。
文:田中滋(鹿島担当)
明治安田生命J1リーグ 第33節
11月30日(土)14:00KO カシマ
鹿島アントラーズ vs ヴィッセル神戸
◆【鹿島 vs 神戸】敵陣を切り裂く急先鋒・名古新太郎(J's GOAL)