仙台――守備で奮闘を見せ続けた吉野
[J1第38節]仙台0-1鹿島/12月4日/ユアテックスタジアム仙台
【チーム採点・寸評】
仙台 5.5
前節・福岡戦の後半のような攻撃の迫力は出せず、相手に押し込まれる時間帯が長かったが、カウンター攻撃からチャンスも作った。しかし相手のスローイン時に集中が切れて失点。終盤惜しい決定機もあったが決めきれず、最終節も敗戦に終わった。
【仙台|採点・寸評】
FW
11 赤﨑秀平 5.5(HT OUT)
32分に上原へカウンター攻撃の起点となるパスを出すなど、決定機を作る場面もあったが、ゴールに向かうプレーが少なく、前半で途中交代。
鹿島――相手の一瞬の隙を突いて先制
【チーム採点・寸評】
鹿島 6
立ち上がりから相手を押し込み、決定的な場面も作ったが、ゴールを決めきれない展開が続いた。選手を入れ替えるもなかなか攻撃の圧を高められなかったが、相手の一瞬の隙を突き先制。その後、相手の反撃も全員が身体を張ってしのぎきった。
【鹿島|採点・寸評】
GK
1 クォン・スンテ 6.5
試合を通じてシュートストップもキック精度も安定していた。DFとの連係もしっかり取ってピンチをしのぎ、クリーンシート達成に成功した。
DF
32 常本佳吾 6.5
右サイドから何度かクロスボールで決定機を作り出した。そしてスローインの流れからD・ピトゥカにアシストとなるパス出しをすることができた。
DF
33 関川郁万 6.5
フィジカル勝負の強さを存分に見せ、あわや失点という場面で身体を張ったクリアを見せるなど、無失点での勝利に大きく貢献した。
DF
28 町田浩樹 6.5
危機察知能力の高さを見せ、早めにラインブレイクしてピンチを潰すなど、判断の良さが目立った。クォン・スンテや関川との連係も良好だった。
DF
2 安西幸輝 6(85分OUT)
特に前半は、左サイドで鋭い突破を何度も見せ、攻撃の主導権を握ることに大きく貢献。後半はやや疲れもあったか、決定機を作り出せず、途中交代となった。
MF
20 三竿健斗 6
派手なプレーや決定機に絡むプレーは多くなかったが、なかなか得点できないなかでも焦れずにリズム良くパスをつなぎ、守備でも力強さを見せた。
MAN OF THE MATCH
MF
21 ディエゴ・ピトゥカ 7
中盤の守備で球際の強さを見せ、さらには前半からミドルシュートで何度か決定機を作り出す。そして73分、常本のパスを受けて放ったシュートで試合を決めることに成功した。
鹿島――荒木は質の高いプレーを見せる
MF
7 ファン・アラーノ 5.5(55分OUT)
右サイドから中央へ流れ、決定機を作り出すパス出しは何度かあったが、わずかな呼吸のズレでゴールにはつながらず、途中交代となった。
MF
11 和泉竜司 5.5(55分OUT)
序盤は鋭いドリブル突破でチャンスを作っていたが、徐々に相手守備陣が対応に慣れ、あまり決定機を作り出すことができなかった。
FW
13 荒木遼太郎 6(90+3分OUT)
少し下がってボールを受けて、スルーパスなどから多くの決定機を演出。アシストやゴールこそ無かったが、質の高いプレーは見せ続けた。
FW
18 上田綺世 5.5(85分OUT)
7分の決定機でシュートを右ポストに当ててしまった。その後も多くのシュートチャンスがありながら決めきることができなかった。
途中出場
MF
25 遠藤 康 6(55分IN)
地元凱旋試合となったが、うまく常本のオーバーラップを生かすため、自身が少し中に入るなど、ベテランらしい機転の利いたプレーが目立った。
MF
8 土居聖真 6(55分IN)
積極的にゴール前に顔を出し、シュートも2本放ったが、ゴールにはつながらず。それでも相手の脅威になるプレーは出せていた。
DF
14 永戸勝也 ―(85分IN)
安西に代わってピッチに入り、古巣のサポーターの前でプレー。攻撃にはあまり絡まなかったが、無失点で試合を終わらせることに貢献した。
FW
9 エヴェラウド ―(85分IN)
出場時間が短かったこともあり、決定機に絡んだり、自らシュートを放ったりすることはできず、ラフプレーで警告をもらってしまった。
DF
39 犬飼智也 ―(90+3分IN)
試合終盤、3バックに変更し、その中央に入って、相手の攻撃をはね返すための投入。試合を無失点で終わらせることができた。
監督
相馬直樹 6
なかなか先制できないなかでも辛抱強くポゼッションをさせて、相手の隙を突いて後半に得点することに成功。終盤、堅実に1-0で勝つための選手交代も機能して、勝点3を確保。4位となったことで、ACL出場の可能性を残した。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
取材・文●小林健志(フリーライター)