日刊鹿島アントラーズニュース

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2023年2月13日月曜日

◆大注目! 鹿島アントラーズ、期待の新戦力5人。タイトル奪還の命運を握る男たち(フットボールチャンネル)



染野唯月,昌子源,藤井智也,佐野海舟,師岡柊生


明治安田生命Jリーグの各クラブは、2023シーズンの開幕に向けて準備を進めている。昨季4位の鹿島アントラーズは、今冬に期限付き移籍からの復帰も含めて12人の新戦力を迎えた。フットボールチャンネルでは、その新戦力たちの中から新天地での活躍が期待される5人を紹介する。


FW:染野唯月(背番号18)



生年月日:2001年9月12日(21歳)
前所属:東京ヴェルディ
2022リーグ戦成績:16試合4得点0アシスト(東京V)、12試合1得点0アシスト(鹿島)

 プロ4年目のシーズンは、染野唯月にとって勝負のシーズンになるだろう。尚志高校時代には全国高校サッカー選手権で得点王に輝いた逸材は鹿島アントラーズに加入するも、最初の2年間はJリーグで得点ゼロ。3年目の昨季はリーグ戦初ゴールをマークしたが、7月に東京ヴェルディに期限付き移籍していた。

 ヴェルディの城福浩監督はコンスタントに染野を起用した。鹿島ではサイドハーフなど得意ではないポジションを経験したが、ヴェルディでは最前線が持ち場に。シーズン終盤には3試合連続ゴールをマークし、ブレイクの兆しを見せている。

 パリ五輪のエース候補と目されていた染野だが、昨年3月のU-23ドバイカップや6月のAFC U-23アジアカップでは落選するなど、厳しい立場に置かれている。鹿島では垣田裕暉や知念慶も加わり競争は激しいが、上田綺世がつけていた18番を背負う点取り屋は、前任者の数字を超えることができるのだろうか。


FW:師岡柊生(背番号36)



生年月日:2000年12月9日(22歳)
前所属:東京国際大学
2022リーグ戦成績:なし

 近年は大学2、3年生のうちにJクラブ入りが内定するケースも少なくないが、師岡柊生の鹿島アントラーズ入りが決まったのは昨年11月だった。8月にジュビロ磐田への加入が決まったが、FIFAの処分により磐田が今オフの選手登録ができなくなったため、磐田加入が白紙となり、鹿島への加入発表は11月にずれ込んだ。

 年代別代表の経験はなく、日本航空高校時代は3年次には全国高校サッカー選手権でベスト8入りするも、その活躍は全国区とは言えず。しかし、東京国際大学でメキメキと頭角を現し、Jリーグ入りを勝ち取った。強引なドリブルや抜け出しを得意とするストライカーで、174cmと小柄ながら力強さを感じさせる。

 プレシーズン初陣となった15日の南葛SC戦では2得点を挙げ、その後の宮崎キャンプでもアピールを続けた。12日に行われた水戸ホーリーホックとのプレシーズンマッチ「いばらきサッカーフェスティバル2023」はベンチ外で、チームは0-2の完封負け。コンディション次第では開幕から抜擢される可能性もありそうだ。


MF:佐野海舟(背番号25)



生年月日:2000年12月30日(22歳)
前所属:町田ゼルビアFC
2022リーグ戦成績:20試合1得点0アシスト

 町田ゼルビアの顔だった佐野海舟が鹿島アントラーズに加わった。米子北高校から町田に加わったのは2020年で、翌年に就任したランコ・ポポヴィッチ監督から高い評価を受け、J2屈指の守備的MFへと成長した。昨季は慢性的な腰痛やオーバートレーニング症候群によりリーグ戦の出場は20試合に留まったが、今季のプレシーズンではプレータイムを積み上げており、怪我の影響はないと見られる。

 最大の特長はボールを奪う能力の高さだ。中盤の底でピンチの芽を摘み取り、ポジティブトランジションの起点となる。攻撃時のプレーの幅も広げており、90分間走り続ける体力も持っている。

 プロ1年目は両サイドバックでプレーした経験もあり、鹿島でのプレシーズンでも左サイドバックでプレーしている。若き日の遠藤航が日本代表で、守田英正も川崎フロンターレ時代にサイドバックでプレーしていたが、J2屈指のデュエル王は今季の鹿島でどのような成長曲線を描くのだろうか。


DF:昌子源(背番号3)



生年月日:1992年12月11日(30歳)
前所属:ガンバ大阪
2022リーグ戦成績:25試合0得点1アシスト

 2シーズン欠番だった背番号3をつけて、昌子源が5年ぶりに鹿島アントラーズに帰ってきた。かつて背番号3を受け継いだ岩政大樹現監督の下で目指すは常勝軍団の復権に他ならない。

 2011年に加入し、14年に3番を受け継いでからは主力としてチームを支えてきた。16年にはJリーグ制覇とFIFAクラブワールドカップ準優勝にチームを導き、18年にはFIFAワールドカップで主力としてプレーしたことで一回り成長し、同年のAFCチャンピオンズリーグ優勝を置き土産に欧州へ渡った。トゥールーズでは怪我もあり、ガンバ大阪では残留争いを経験。様々な壁を乗り越え30歳となった今季から古巣鹿島でプレーすることを決めた。

 古巣ではいきなりアクシデントに見舞われた。6日にチームは始動したが、8日の練習中に右ひざ内側側副靭帯を損傷してしまった。開幕には間に合わない見通しで、チームもプレシーズンでなかなか勝てないままに開幕を迎えることとなる。昌子の復帰が鹿島復活の起爆剤となるのだろうか。


MF:藤井智也(背番号15)



生年月日:1998年12月4日(24歳)
前所属:サンフレッチェ広島
2022リーグ戦成績:27試合1得点1アシスト

 鹿島アントラーズにサイドの突破力という新たな武器が加わった。圧倒的なスピードでサイドを切り裂く藤井智也の加入により、特にシーズン終盤に得点力不足に苦しんだ鹿島の攻撃力はアップするかもしれない。

 立命館大学4年生だった2020年にサンフレッチェ広島に特別指定選手として加わり、リーグ戦15試合に出場。正式に加入した翌年以降はレギュラーに定着した。両サイドでプレー可能だが、ミヒャエル・スキッベ監督の下でプレーした昨季は右サイドが主戦場に。ただ、鹿島でのプレシーズンマッチでは左サイドでプレーする機会が多い。

 昨季記録した最高時速は35.1kmでリーグ6位タイの速さで、ドリブル数やクロス数は広島でトップの数字だった。課題は過去2年で2得点3アシストだったアタッキングサードでのクロスやシュートの質になる。より攻撃的なポジションでのプレーが想定される今季は得点やアシストといった数字が評価を分けることになるだろう。





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