日刊鹿島アントラーズニュース

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2023年8月22日火曜日

◆【採点寸評|鹿島】攻守両面で輝きを放った先制弾の樋口がMOM。鈴木は“違い”を見せつけたが...[J1第24節 鹿島 2-1 鳥栖](サッカーダイジェスト)






今後の希望とエネルギーとなり得る勝点3


[J1第24節]鹿島 2-1 鳥栖/8月19日/県立カシマサッカースタジアム

 Jリーグは8月19日、J1第24節の6試合を各地で開催。県立カシマサッカースタジアムでは鹿島アントラーズ対サガン鳥栖が行なわれ、2-1で鹿島が勝利した。

 先制したのは鹿島。26分、ディエゴ・ピトゥカのパスを受けた樋口雄太が左足を振る。コントロールされたグラウンダーのシュートをゴール右下に流し込んだ。

 1点ビハインドの鳥栖は66分に追いつく。右サイドからカットインした長沼洋一が楢原慶輝に預ける。19歳のルーキーが狙いすましたシュートでネットを揺らした。

 一進一退の攻防が続くなか、77分に鹿島がPKを獲得。キッカーの知念慶がこれを確実に沈めて、2-1とする。

 鹿島はこのリードを最後まで守り抜き、2試合ぶりの勝利。敗れた鳥栖は4試合未勝利とトンネルから抜け出せなかった。

▼鹿島のチーム採点「7」

 J1における対戦成績が、ここ3試合はすべて引き分けと、一進一退のゲームを繰り広げてきた鳥栖をホームに迎えた。鹿島の岩政大樹監督は「鳥栖の展開力と自分たちのスタイルを貫くマインド」に対して警戒心を怠らなかった。

 勝負を分けたのは、1-1の状況で訪れた80分のPKだ。交代出場の藤井智也が左サイドからドリブルで仕掛け、ペナルティエリア内で進路変更すると、相手のファウルを受け、PKをゲット。これを同じく交代出場の知念が落ち着いてゴール右隅に蹴り込んだ。

 その後、再びドローに持ち込まれそうなピンチもあったが、鹿島が逃げ切りに成功した。

「交代選手の活躍で勝つとか、負けていた状況を引き分けにするとか、そういう試合がほとんど、ないという話を、今週の準備のなかでしました。それを選手たちが結果で示してくれて、非常に嬉しく思います」(岩政監督)

 シーズンの大詰めに向けて、上位勢を追いかける鹿島としては、前節の名古屋戦に続く連敗だけは避けたかった。J1の優勝戦線に生き残っていくうえで、今後の希望とエネルギーとなり得る勝点3を積み上げた。

 MOMは先制弾の樋口。攻守両面で効果的なプレーが光った。勝ち越し弾に絡んだ藤井、知念も高く評価。鈴木は“違い”を見せつけた一方でボールロストが少なくなく、苛立ちも感じられて絡めの採点に。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。




GK:早川友基|採点6.5/オウンゴールになりそうな近距離クリアを、とっさの反応で弾いた。チームを勝利に導く終了間際のビッグプレーだった。

DF:安西幸輝|採点6/前節に続き、本職の右ではなく、左でのスタメン出場。鈴木とのパス交換から中に入り込み、シュートを試みるなど、新たな攻撃テイストをもたらした。

DF:植田直通|採点6.5/落ち着き払った守備対応の一つひとつが、まさに熟練のなせる技。攻撃面では、右のオープンスペースに流れる味方へ正確なロングフィードを再三、送った。

DF:関川郁万(90+4分OUT)|採点6/詰め寄った相手に巧みにかわされ、たまらずファウルで止め、警告を受ける。やや軽率だったが、一方、CK時のピンチを冷静なクリアでしのぎ、マイナスポイントを帳消しにした。

DF:溝口修平(81分OUT)|採点6/両手を大きく振って、ボールを要求する姿が見られた。ミスを恐れず、チャレンジ精神にあふれるプレーを重ねた。

MF:佐野海舟|採点6.5/果たすべき役割や求められるプレーの質がどんどん高くなっている。選手交代に伴い、試合終盤は左SBを務めた。90分間、獅子奮迅の働きぶりだった。

MF:ディエゴ・ピトゥカ|採点6.5/テクニカルなボール扱いから一瞬の“間”を作り、対峙する相手の動きを制し、樋口の先制ゴールをお膳立てした。

MF:仲間隼斗(57分OUT)|採点6/チームの結果に直結しないかもしれないが、攻守にわたって持てる力を出し切る姿勢はいつもと変わらなかった。

MF:樋口雄太(90+4分OUT)|採点7/丁寧にコントロールされた先制ミドル弾を左足でゲット。アカデミー時代から世話になった古巣へのリスペクトもあって喜びは控えめだった。得点以外の面でも攻守両面で効果的なプレーが光った。MOM。

FW:垣田裕暉(57分OUT)|採点6/昨季、1年間だけ在籍した“古巣”との対戦に燃えた。前半終了間際、鈴木からのクロスをヘッドで狙ったが、相手GKに惜しくも防がれた。

FW:鈴木優磨|採点5.5/ピッチ上で“違い”を見せつけるものの、かたやボールロストの多さも気になるところ。そんな苛立ちからか、味方にも相手にもやや言葉が過ぎるシーンが目にあまった。プラス面を台無しにしていただけに、あえて辛めの採点に。

MF:藤井智也(57分IN)|採点6.5/水を得た魚のように持ち前の快足を飛ばし、危険な存在となった。そのうちのひとつが相手のファウルを誘い、PKゲット。

FW:知念慶(57分IN)|採点6.5/怪我から完全に復調したと見ていいだろう。跳躍力のある空中戦がその証のひとつ。勝負を左右する大事なPKを託され、確実に決めきった。

MF:松村優太(81分IN)|採点なし/味方からのヘディングによる落としを受け、相手に囲まれながらも間を抜け出し、シュートを試みた。

DF:昌子源(90+4分IN)|採点なし/足をけいれんさせた関川に代わって、急きょピッチに送り出された。終了間際のGK早川のビッグセーブを称え、ともに吠えた! 

MF:舩橋佑(90+4分IN)|採点なし/先制点をマークした樋口に代わって出場。相手のクロスに足を伸ばすも、あわやオウンゴールかと肝を冷やした。

監督:岩政大樹|採点6.5/リーグ戦で引き分け続きだった鳥栖に対し、試合を活性化すべき交代出場の選手たちが絡んで勝利した点を、ことのほか喜んだ。


◆【採点寸評|鹿島】攻守両面で輝きを放った先制弾の樋口がMOM。鈴木は“違い”を見せつけたが...[J1第24節 鹿島 2-1 鳥栖](サッカーダイジェスト)

【PHOTO】鹿島の出場16選手&監督の採点・寸評。古巣戦に燃えた垣田は惜しいヘッド。佐野は獅子奮迅の働きぶり





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