普段は高精度のフィードを連発している守護神にもキックミスが
鹿島アントラーズは6月16日、J1第18節でアルビレックス新潟とホームで対戦。前半に失点したものの、50分の藤井智也のゴールで追いつき、1-1で引き分けた。
この試合で、前半から目についたのがパスミスの多さだった。
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チャンスの場面でトライした結果のミスならともかく、何気ない味方へのパスも合わないシーンが少なくない。普段は高精度のフィードを連発しているGK早川友基のキックが、そのままサイドラインを越えてしまう場面も見られた。
守護神は「個人的にはフィーリングがあまり良くなかった」とし、「自分が見えているところに、良いボールで配球できたのは2、3回しかなかった」と振り返る。
「原因は分からない」と早川は首をかしげるが、やりづらさの原因は、新潟の鹿島対策にもあったのだろう。
新潟は、鹿島のCBに比較的自由にボールを持たせていた一方で、センターライン付近の中央部を固く閉ざし、ショートパスでのビルドアップを封じた。
そのため、出しどころに困った鹿島の最終ラインはバックパスが増え、「結局、自分のところでプレッシャーを受けて蹴るしかないという状態が多かった」(早川)。
次節はシーズン前半戦の最後の試合。22日に浦和レッズのホームに乗り込む。他チームの対策が進むなか、どのような解決策を見出せるか。新潟戦は、タイトル奪還に向けて避けては通れない課題を突きつけられた一戦となった。
取材・文●渡邊裕樹(サッカーダイジェスト編集部)
◆鹿島はなぜビルドアップできなかったのか。新潟戦でパスミスが頻出。GK早川は「自分が蹴るしかないという状態が多かった」(サッカーダイジェスト)