日刊鹿島アントラーズニュース

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2016年12月2日金曜日

◆墜落事故犠牲者を追悼…Jリーグ、12月3日と4日の試合会場で黙とうを実施(サッカーキング)


https://www.soccer-king.jp/news/japan/jl/20161202/522757.html?cx_cat=page1

Jリーグ

 Jリーグは12月2日、シャペコエンセ(ブラジル1部)の選手たちを乗せた飛行機が墜落した事故を受けて、3日と4日に行われる3試合の会場で黙とうを実施すると発表した。

 同リーグは公式HPにて、以下のように伝えている。

「先日11月28日にコロンビアで起きた航空機墜落事故で、ブラジルのサッカークラブ『シャペコエンセ』の選手を含む大勢の方々がお亡くなりになりました」

「Jリーグは、この事故で犠牲になられた方々への追悼の意を表すると共に、心からご冥福をお祈りするため、今週末に開催する試合で黙とうを実施いたしますのでお知らせいたします」

 黙とうを実施する3試合は以下のとおり。

▼12月3日(土)19:30キックオフ
明治安田生命2016 Jリーグチャンピオンシップ 決勝 第2戦
浦和レッズ vs 鹿島アントラーズ(埼玉スタジアム2002)

▼12月4日(日)15:35キックオフ
2016 J1昇格プレーオフ 決勝
セレッソ大阪 vs ファジアーノ岡山(キンチョウスタジアム)

▼12月4日(日)12:30キックオフ
2016 J2・J3入れ替え戦 第2戦
ツエーゲン金沢 vs 栃木SC(富山県総合運動公園陸上競技場)

◆チャンピオンシップ決勝第2戦直前!鹿島 監督・選手コメント(J'sGOAL)


http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/n-00021835/

■石井正忠監督

――第2戦はどういう戦い方をしていきますか?
「もう私たちはやるべきことは決まってますんで、とにかく2点取ることに向かって準備をしてきたので、そこが果たせればいいかな、と思います。」

――非公開にしたのは点を取るための準備だった?
「そうですね。全体のチェックと点を取るためにどうすればいいかというところ。それをしっかり確認したかった。」

――確認した手応えは?
「ありましたね。やっぱりみんな集中力も高かったし、効果は出てくれるんじゃないかと思いますけどね。」

――金崎選手の状態は?
「怪我の状態は日に日に良くなっている。昨日よりも今日、今日よりも明日は確実に良くなると思うので、その辺はしっかり見極めたいと思います。どういうところに違和感があるのか聞いて、あとは試合に向けて頼む、ということですね。」

――理想の試合展開は?
「まずはこの前の試合と同じように失点しないでいく、というのは理想の形だと思いますね。でも、失点してもどっちにしろ2点取らなければいけないので、落ち着いた対応をしながら、相手の状況を見ながらしっかり対応をして、やっぱり2点取ることに集中していきたいと思います。」

――第1戦は理想に近い形で結果だけ出なかった。この期間、選手にはどう働きかけたのですか?
「内容的には、理想的と言うか前半しっかり守って、後半相手の陣内でボールを保持する形をつくって、攻撃できていたので、そこでゴールに繋がることがよかったと思うんですね。そこで勝ち切れればよかったので、そういう状態を長く続けるということが必要だと思うので、そういう話は試合の次の日にしました。」

――内容で微調整する部分はありますか?
「この間の試合も、ボールを奪ったあと相手に奪い返されてしまうシーンが、判断のミスや技術的なミスあるので、そこでちゃんと自分たちのボールに繋げる、相手陣内でボールを動かすというところをしないといけないと思いますね。レッズさんにボールを持たれてしまうと、効果的に動かされてしまう部分があるので、そこの時間帯を少なくしたいと思います。」

――レッズは奪われたあとに寄せが早い。そこの外し方とかでしょうか?
「そこが勝敗の分かれ目になると思うので、うまく自分たちのボールにして、ボールを保持する時間を長くしたいなと思ってますね。」

――第1戦をやってみて、浦和からいつもと違う部分を感じましたか?
「切り替えの早さがすごくあったと思います。僕らが攻撃しているときに、サイドに人数をかけてプレッシャーをかけてボールを奪い返すとか、あとは僕たちがボールを奪った瞬間に、すぐに奪い返しにくる切り替えの早さは、いままでよりあった気がしますね。あとは後ろのCBがあまり攻撃参加せず、守備を徹底していた部分ですかね。」

――柴崎選手は90分行けるという判断ですか?
「そうですね。この前も途中から入ったにも関わらず、非常に良い流れをチームにもたらしてくれたので、そこは期待するところです。」

――鈴木選手も?
「ここまで来たらチームの総力戦で、たぶん選手自身も怪我があろうが、なんとしてもこの試合に賭けて、という思いはあるでしょうから、すべての力を集結して勝ちに向かっていきたいと思います。」

――リーグ終盤では決定力が問題になっていた。ゴール前に求めることは?
「ほんとにちょっとしたタイミングだったり、相手よりも1歩2歩前に出る動きだったり、さっきは守備の面で言いましたけど、攻撃でも相手との駆け引きとか本当に細かいところがポイントになってくると思う。そこをゴール、チャンスという形が見えた瞬間にそういう動きができるかだと思う。そこを見極めてゴールに向かってくれればいいんじゃないか、と思います。」

――夏に監督が休まれ、2ndステージは思うような結果がでないなか、しっかり決勝にこぎつけていることについては?
「積み重なってる部分なので、僕も非常に悩んでいた時期があったので、そこをしっかり整理したことでいまの状況があると思います。選手自身も、そこでもう1回チームで結束して、このクラブのために戦おうという気持ちになってくれたので、それがここまで来た要因じゃないかと思います。」

――現場に戻ってきて、指導や選手への働きかけ変えられた部分はありますか?
「やっぱり気持ちの部分で、このクラブをまとめていくのに、自分がチームの先頭に立ってやっていかなければならないんだ、というのは強く感じたところです。その部分がいちばん変わったところだと思います。」

――ミーティングで言葉を変えたところは?
「ミーティングでは、こうするべきだ、ということをはっきり示すことはしっかりやっていかないといけないんだな、ということでそこの部分は意識してやっています。」

――シーズン最初からチームをつくる初めてのシーズンだったと思いますが、石井さんにとってはどんな1年でしたでしょうか?
「ある程度はチームとして成果が出せた1年だったと思います。当然、1stステージ優勝しながら2ndステージはかなり不甲斐ない成績になってしまいましたけど、全体的には良い形で1年通してきたんじゃないかと思います。今シーズンは立ち上げのところからやってきたので、年間通してチームのパフォーマンスをどうすればいいかを考えた1年だったので、いろんな時期にいろんな苦労がありました。」

――優勝すれば苦労が報われる?
「それは一瞬だと思います。でも、クラブにとっても私にとってもタイトルを獲ることは、苦労してきたことが報われる一瞬だと思います。なかなかリーグでのタイトルが取れていない現状なので、そのタイトルに向けてまずこの試合をしっかり取りたいです。」

――クラブとして明日勝てば久々のタイトル。勝ち切る意義はどう感じていますか?
「いままでずっとブラジル人監督でタイトルを数多く取ってきましたけど、日本人の監督としては初めてのリーグタイトルになると思います。日本人の指導者に対しても、なにかメッセージを残せると思いますし、このクラブにとってもリーグタイトルを一つ積み重ねること、長い間取れなかったものがここで取れることは意味がある。そこに全力を傾けたいです。このタイトルがひとつのきっかけになって、このアントラーズというチームが変わっていければと思っています。」

■MF25 遠藤康選手

――体調は?
「そこまで重症というあれではない。終わったあとに気が抜けて、ちょっと頭がくらくらするなと思って横になりたかっただけ。」

――食事は?
「肉をいっぱい食べてます。」

 ――診断名は?
「特にないです。そんな大事だったの?別に試合も最後まで見てたしね。」

――初戦を落として、次は2点以上の勝利が必要。点を取れるイメージはある?
「点は取れる気しかしないよね。この間の試合もチャンスは結構あったし、そこで決めてたらまた結果は違っただろうし。この間の試合で、みんなが「これ結構行けるよね」と話してたし、この間の紅白戦でもそういう話が出ていた。みんなの気持ちは落ちてないし、やれるという自信はみんなあるんじゃないかと思います。」

――1戦目から2戦目の間に監督から言われたことは?
「これで勝ったらJリーグチャンピオンだ、ということはずっと言われてたし、いまのうちらだったら2点取って逆転できる力はあるから、という話をミーティングでしていた。それはみんなわかっていたことだし、石井さんもそう思ってくれてるなら石井さんのために、じゃないけど、またがんばろうという気持ちにみんなは勝手になってると思う。勝ってクラブワールドカップに行きたいし、リーグタイトルはなかなか取れてないんでいまはそのチャンス。2点取りたい、と思います。」

――レッズの戦い方、プレーの印象は?
「年間王者としての強さ、守備に対しても攻撃に対してもありますし、チームの安定感はありますけど、どこか隙はありますしそこを突いていけば大丈夫かな。あと、レッズだけには負けたくないという気持ちがみんなあるので、その気持ちが上まわればなんとかなんじゃないかな、という気持ちはあります。」

――レッズだけには負けたくないというのは、最近、あまり勝ててないことが影響してますか?
「みんなが煽るからじゃないですか?(笑)。でも、昔からレッズとやるときは自分のモチベーションやサポーターのモチベーションがあがる。やっぱりここで勝って、鹿島サポーターと一緒に喜びあいたいな、という気持ちが強いですね。」

――今年は怪我があってチームを離れることもあった。ここで活躍すれば、という思いはある?
「そうやって考えるとチーム全員で戦ってきたな、と思う。自分が離脱してるなかでも他の選手のがんばりでこういう舞台に立たせてもらっている。自分はメディカルとかで復活させてくれたスタッフとかにも感謝してるし、こうやって見ると鹿島って一致団結してるチームなんだな、と思います。フロントとか、そういう人たちの期待に応えるためにも、今回かって、優勝して、美味しいお酒でも飲みたいな、みんなにいい報告ができるようにしたいな、と思いますね。」

 ――09年からタイトルに遠ざかっていますけど、ここまで戻って来れた要因は?
「まだ戻ってないと思う。前みたいな強さは。年間の勝点で言ったらうちらはずっと下ですし、チャンピオンシップという舞台を設けてもらったからうちらはここにいるだけ。だけど、そういうチャンスをもらっているので、ここで勝てば優勝という称号をもらえるので、トーナメントに強い鹿島を見せたいなと思いますね。」

 ――この間の試合はセットプレーからチャンスをつくれていた。そこの手応えは?
「そこは中の人間が一番感じているところで、「結構空くよ」という話しもしてますし、そこにうちらが良いボールを供給できれば、得点できる確率は増えるかなと思ってる。セットプレーで取れれば戦い方がやりやすくなると思う。1点取られても2点取れば勝ちでしょ?」

――あまり追い込まれてる感じはしない?
「言ったらうちらは下から上がってきてるから、追い込まれてる感じは全然しない。むしろラッキーみたいな感じ。チャンスがどんどん来る感じがする。」

――埼スタのチケットが完売しているようですが?
「ああいう雰囲気でやれるのはなかなかないし、ほとんどアウェイのサポーターだけど、その一角に鹿島のサポーターがいる雰囲気も俺は好きですし、こういうところでも応援に来てくれる気持ちはすごい嬉しい。そういう人たちのためにも俺らはすごいがんばろうと思いますね。」

■MF10 柴崎岳選手

――しばらくチームを離れていたが、この間の試合で感覚が戻っている実感は得られた?
「感覚的には変わらないことが確認できましたし、試合出てなかった期間でどう感じたというのはないんですけど、一発勝負の状況で帰って来ているので、ちょっとレギュレーションも違うのでやるべきことはちょっと違うんですが、チームのために良い働きをしたいというのは、どのタイミングで出ても、どのポジションで出ても、どの立場で出ても、チームに貢献したいという気持ちは持っています。」

 ――チャンピオンになるか決まる一戦に向かう気持ちの持って行き方は?
「個人的には、非常に集中した状態を持てていると思いますし、いまは決勝のことしか考えてない状態です。チームもそうだと思いますし、全員が一つの目標に向かっているなという感覚は持っている。いまは集中というか、試合のときにうまくテンションを高く持っていけるように、試合のいろんなことを考えながら、前日を過ごしています。」

――2点以上取らなければいけない状況だが、試合の持って行き方のイメージは?
「攻守のバランスが重要になるとは思いますが、攻撃に比重を置いていかなければならないので、そこの微妙なバランスを意識しながらチーム全体がやらなければならないと思います。1点入ったら相手に相当プレッシャーを与えられると思うので、2点とは言わずまず1点。2点決めるというのは最初に思うのではなく、まず1点決めることが自分たちにとっては流れを引き寄せることになると思うし、相手にとって大きなプレッシャーを与えることになると思います。」

――離脱していた時期はなにを考えていたのか?
「まずは怪我を治すこと、自分の身体を見つめ直す部分、コンディションの部分も含めて。あとはプレーのイメージとか、戻ったときにしっかり入れるように準備してました。」

――この間、途中で入って時も1点を追う状況だったが、先ほどの微妙なバランスについてはどう感じていた?
「変な話ですけど、1点取られて相手もちょっと戦い方を変えたのはありますけど、そっちの方が良いバランスで自分たちらしいサッカーをしてたかな、と思いますし、その決断だったりがもっともっと前半からできれば、さらに良い流れの試合展開にできる、と思う。さらに長い時間できると思ってますし、やっぱりシュートを打たないとどうにもならないので、その場面まで持っていくことと、さっきも言ったその決断、シュートを打つ判断、というのは僕が入ってからの展開では意識していた。それがチーム全体に伝わったのか、シュート数もうわまわった。そういうのはしっかり意識したいと思います。」

――セットプレーでは良い形で入ってきた。蹴る方は良い感覚を持てている?
「セットプレーに関しては点を取れる感じはしています。流れのなかで難しい時間帯が続いているのであれば、セットプレーの精度も鍵になってくると思う。キッカーとして、しっかり中に良いボールを供給することができればと思います。」

――ボランチで出るときとその他のポジションで出るときとで違いはあるのか?
「いろんな違いはありますけど、僕的にはそんなにポジションにこだわりはないというか、その場のバランスだったりとか状況によってポジションを変えていこうと思っている。基本的に僕のプレースタイルだったり、プレーの感覚だったり、プレーの質はどこのポジションで出場しても変えるつもりはないですし、基本的な考え方も変わらない。その場で瞬時に判断していく。流動的な鹿島のサッカーに、適応というか試合のなかで出していく、というところですね。」

――レッズの陣形だと、守備の高さやSBとの距離に気を遣うところがあるのでは?
「僕はそうは感じないですけど、ある程度僕らのところで攻撃のスイッチもそうですけど、守備のスイッチも入れないと後ろも付いて来れないと思うので、やっぱり僕らがどんどんプレッシャーに行くことで後ろを押し上げていくこと。前から詰めるのも状況によりますけど、点を取らないといけないので、明日の試合は僕らの中盤のポジションは、運動量が多く要求される展開になると思います。」

――改めてリーグのタイトルを取る思いは?
「取ったことがないので、取りたいという気持ちはあるし、取ったらどうなるのかという思いもあります。」

――今シーズンは個人的にアクシデントも多かったと思いますが、今シーズンに対する思いは?
「いや、なにもありません。」

◆【浦和 vs 鹿島】 鹿島側ウォーミングアップコラム:第1戦の西川周作を賞賛する昌子源。「俺らディフェンス陣もできたら」(J'sGOAL)


http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/n-00021833/


第1戦を0-1で落とした鹿島は、第2戦で2得点以上での勝利が求められる。1日の練習は石井正忠監督が就任してから初めて非公開練習が実施され、点を取るための形が確認された。ただ、第2戦が開催されるのは埼玉スタジアム2002。先勝した浦和のホームである。

勝ってホームに帰ったことで、チャンピオンシップの流れはまだ浦和に向いているだろう。鹿島としては、それをどこかで変えなければならない。2得点以上が必要とされる試合のため、流れを変えるのは攻撃陣の役目と思われる。しかし、DFリーダーの昌子源は第1戦で西川周作が見せたプレーが流れを変えたと感じていた。48分、鹿島は遠藤康がGKと1対1となるビッグチャンスを迎えたが、ゴールマウスから飛び出してきた西川周作にそれを阻まれていた。

「周ちゃんはヤスさんのシュートをキャッチした。あれが普通に止めただけなら『あぁ惜しい』となっただけだと思う。でも、周ちゃんはあそこでキャッチだった。あれをキャッチされると浦和側の勢いもグッと増す。浦和が勝った最大の勝因だったと思う」

実際、浦和に決勝点がもたらされたのは57分。西川のプレーは、浦和のチーム全体を勢いづかせるビッグプレーだった。

「あまりピッチに関われないGKがああいうプレーでチームを盛り上げられるのはすばらしいことだと思う。うちもソガさんに何度も助けられた。そういうプレーをキーパーだけじゃなく、俺らディフェンス陣もできたらと思う」

攻めるためには攻撃に人数を割くことが必要だ。守備に備える人数はいつもより少なくなるかもしれない。相手のカウンターを守るため、通常より広大なスペースを守る場面もあるだろう。

「それはもうわかってることですし、あまり心配してないかな」

昌子の表情からは、ゴールを守り切る決意が見て取れた。

文:田中滋(鹿島担当)


明治安田生命Jリーグチャンピオンシップ 決勝 第2戦
12月3日(土)19:30KO 埼玉
浦和レッズ vs 鹿島アントラーズ

◆鹿島の決壊を防いだ門番・昌子源。 世代交代とタイトル、二兎を追う。(Number)


http://number.bunshun.jp/articles/-/826996

鹿島伝統の「3番」は肉体的にも、精神的にもタフでなければならない。昌子にもその風格が備わってきた。

「鹿島はタイトルを獲らないといけないチーム。今年は獲らなきゃいけない年だと思っている。そのために自分は全力を尽くさないといけないし、その先に日本代表やW杯があると思っている」

 鹿島アントラーズのセンターバック、昌子源の覚悟は相当なものだった。この言葉は今年2月に彼が口にしていた言葉だ。

 彼が心の底から強く思い続けていること。それは“常勝・鹿島”の復権にある。

 鹿島と言えばJリーグ最多のタイトル獲得数を誇る、まさに名門クラブだが、近年はそのタイトルから遠ざかる時期もあった。その最大の要因として、クラブが選んだ“世代交代”があった。

 世代交代は口では簡単に言えるが、実現しようとするには相当なエネルギーと時間を要する。だからこそ、どのチームも実行したくても実行出来ないジレンマが生じる。目の前の勝利を優先するのか、将来のクラブの有るべき姿を優先するのか。この“勇気あるチャレンジ”を実行してきたのが鹿島だった。

“黄金世代後”を受けて台頭したのが昌子だった。

 1979年生まれの“黄金世代”。その中心人物だった小笠原満男、曽ヶ端準、中田浩二、本山雅志が1998年に鹿島に入団すると、2000年から2001年に掛けて彼らを中心にしたチームにすべく、世代交代を図ったのが象徴的な出来事だ。

 あの時と同じように、鹿島は2013年から本格的な世代交代に着手する。この中心人物になったのは昌子だった。プロ2年目の2012年からJデビューを飾り、2013年はリーグ4試合出場(先発1試合)に留まったが、2014年にはリーグ全試合スタメン出場を果たした。

 CBという経験と人間的な強さを要するポジションを託されること自体が、大きなプレッシャーであり、期待の大きさであった。しかも、コンビを組んだのが自分より年下の植田直通とあって、彼にはただのCBとしてではなく、守備のリーダーとしての役割も同時に託された。

常勝・鹿島のはずがリーグタイトルから遠ざかった。

 昌子、植田以外にもFWカイオ(現アル・アイン)、MF土居聖真、DF伊東幸敏らを積極起用し、大幅な世代交代を図ったチームがすぐに結果を出せる訳がない。2013、2014年と2年連続で無冠に終わり、2ステージ制となった昨年はファーストステージで8位と低迷。それでもナビスコカップ(現ルヴァン杯)を制し、3年ぶりのタイトルを手にした。そしてセカンドステージも2位と盛り返したが、年間順位は5位とチャンピオンシップ進出はならなかった。

「常勝・鹿島で試合に出させてもらっているのに、この結果は悔しさしかなかった」

 もちろんクラブが掲げる明確な将来のヴィジョンに基づいた故の“産みの苦しみ”であり、昌子に大きな責任があるわけではない。しかし、彼の人間性、そしてクラブへの愛と感謝が、それを是としなかった。

「もう一度強い鹿島になるには、自分がもっと成長しないといけない」

「僕の成長がチームの鍵を握ると常に思っている」

 彼にとってチームを勝たせる選手になることは、明確な義務であった。周りがどんな慰めの言葉や激励の言葉を掛けてくれても、彼の中で生まれたこの想いは不変であり、彼を突き動かす信念だった。

「結果は自分の責任。僕の成長がチームの鍵を握っていると常に思っている。僕がDFラインをまとめていかないと、“常勝・鹿島”は復活しない。それくらいの気持ちでやっている」

 迎えた2016年、リーグ戦でタイトルを獲らなければ、本物の復活はない。「もう何が何でも結果を出す。そのために何をすべきか。どんなときでも考えるようにしている」と、並々ならぬ決意を持った彼は、それをプレーに昇華し、鹿島の最終ラインで鬼気迫る闘争心と高い集中力を示し続けた。

味方が「もうええって」となるほどのコーチングを。

「90分間ずっと声を出し続けられるのは自分しかいないと思っている。鹿島の守備を背負うと言うことは、生半可な気持ちではいけないし、ましてや“自分だけで良い”訳ではない。僕とソガさん(曽ヶ端)で全体をしっかりと見渡して、危険な場所や状況があれば相手に伝わるまで言うし、たとえ味方が『もうええって』と思っていても、しつこいくらい言う。むしろ『もうええって』と思われるまで言わないとダメ。そうしないと情報共有や意思統一を出来ない。チームのために全力を尽くすと言うことは、そういうことをしっかりとやりきってこそ言えることだと思う」

 怪我で離脱する時期もあったが、彼のスピリットは着実にチームの中で広がっていった。ファーストステージではリーグ最少失点(17試合10失点)で優勝し、2009年(1ステージ制)以来、6年半ぶりのリーグタイトルを手にすることが出来た。

 だが、セカンドステージは低迷に陥り、失点を重ねて思うように勝ち点を積み上げられなくなって行く。チームの歯車が狂ってしまった中でも、昌子はどう立て直すべきかを考え続けた。

「ピッチの中でどれだけ本気で勝ちたいと思ったか」

 例えば9月の柏戦で、0-2の敗戦を喫したときのこと。試合後のミックスゾーンは重い空気に包まれたが、彼は気丈に報道陣の前に立ち、自分達の課題や問題点をはっきりと口にした。

「いったい、ピッチの中でどれだけの選手が“本気で勝ちたい”と思っていたか。もちろん勝ちたくない選手は一人もいない。でも、本気で何とかしないといけない、“何が何でも”という気持ちには差があった。これではいけないんです。あっさりやられてしまってはダメなんです」

 CBとして失点を喫してしまった悔しさは当然ある。だが、この試合で昌子がいなかったら、もっと崩れた試合になった可能性は高い。誰よりも声を張り上げ、球際や競り合いで激しくいき、闘争心を出している姿は、低迷していたチームにとってこれ以上崩れないための“生命線”になっていた。

埼スタでのCS第2戦、逆境でこそ闘志と集中力を。

 鹿島のセカンドステージは結果として11位に終わったが、年間順位は3位。ファーストステージ王者として、チャンピオンシップ進出は決めていた。

 タイトル獲得のチャンスを得た昌子は、「このタイトルは絶対に獲る」とより強い覚悟を固めていた。この覚悟は準決勝の川崎戦で表現され、鋭い読みのインターセプトや球際の強さ、クロスの対応の妙をフルに発揮し、相手の強力攻撃陣をシャットアウト。1-0勝利の陰のMVPとなった。

 そして、浦和との決勝戦。ホームでの第1戦は0-1で落としてしまったが、この1点はPKによる1点であり、完璧に崩されたシーンはほぼなかった。この試合でも昌子は抜群の存在感を発揮し、的確なコーチングと読みの鋭さを発揮して、アタッキングサードで自由を与えなかった。

 第2戦は12月3日、敵地・埼玉スタジアム。浦和の優位は変わりないが、目の前にチャンスが、可能性がある限り、決して諦めない。浦和の攻撃を食い止め、味方の攻撃陣を支え続けることで、必ず道は開かれる。

“常勝・鹿島”復活に向けて、より闘志と集中力を研ぎ澄まし、不退転の精神で目の前の一戦に臨む。昌子源とはそういう男だ――。

◆【英国人の視点】常勝軍団・鹿島、CS決勝に抱く底知れぬ自信。“挑戦者”は2S絶不調も、火傷するのは“王者”浦和?(フットボールチャンネル)


http://www.footballchannel.jp/2016/11/29/post187397/

Jリーグの年間王者を決めるチャンピオンシップの第1戦が29日にいよいよ開催される。1stステージ王者として出場する鹿島アントラーズと年間総合1位の間には勝ち点15も離れており、拮抗しているとは言い難い。鹿島は1年を通して首位に立っていたのは2週のみだったが、あと2試合でJリーグ王者の座を掴み取ろうとしている。キャプテンの小笠原満男や西大伍はチャンピオンシップに向けて底知れぬ自信を抱いている。果たして年間首位の浦和は火傷を負ってしまうのだろうか?(取材・文:ショーン・キャロル)



いよいよCS決勝。拮抗しているとは言い難い大一番

 さて、いよいよだ。浦和レッズ対鹿島アントラーズの激突により、2016年のJリーグ王者に戴冠するチームが決まる。日本サッカー界最大のクラブと、日本サッカー界で最も成功を収めてきたクラブというカードは、不幸な運命を辿った2ステージ制に終止符を打つ上では理想的な形だと言えるかもしれない。

 とはいえ、楽しみなカードであることは確かだとしても、年間総合順位を眺めてみれば両チームが拮抗した状態でこの大一番を迎えるとは言い難い。

 34節を戦い終えて、アントラーズはレッズに勝ち点で15ポイントの差をつけられ、得失点差では14点も劣っていた。セカンドステージでは早くもバカンスに入っていたかのようだった。わずか勝ち点20の11位という成績で終えており、レッズが同ステージで獲得した勝ち点41の半分にも届かなかった。

 セカンドステージで勝利を収めたのはわずか6試合。最後の4連敗も含めて9敗を喫しており、ラスト2試合はゴールを奪うことすらもできなかった。ホームでの川崎フロンターレ戦とヴィッセル神戸戦にいずれも0-1で敗れてしまっている。

 結局のところ、ファーストステージを制してプレーオフ進出をすでに決めていた以上、シーズン後半戦の17試合は鹿島にとってさほど意味を持たないものだった。

 彼らが戦えていなかったというわけではないが、敗戦が何の悪影響ももたらさないのであれば、勝利を得るために全力を尽くすモチベーションを維持するのがより難しくなるのは理解できる。昨年のファーストステージで無敗優勝を飾った浦和が、セカンドステージでは首位サンフレッチェ広島に9ポイントの差をつけられてしまったことも一例だ。



失うものはなく、得るものばかり

「どんな形でもチャンピオンシップに進みたいと思います。アントラーズはトーナメント戦が得意なので、とにかく出場権を確保したいですね」と西大伍は6月に話していた。ファーストステージで2位にいた鹿島が3位浦和にアウェイの埼玉で2-0の勝利を収め、2試合を残した時点で6ポイントの差をつけた試合後のことだった。

 その勝利の翌週に首位浮上を果たした鹿島は、そのままファーストステージ王者のタイトルを手に入れた。今シーズンを通して、石井正忠監督のチームがリーグ首位に立っていたのはファーストステージの第16節と第17節終了時の2週だけだ。

 対照的に、先週水曜日のチャンピオンシップ準決勝で鹿島に0-1で敗れた川崎フロンターレは計21週を首位で過ごしていた。

 それでもフロンターレは今回もリーグタイトルを逃す結果となり、アントラーズは通算8度目の年間タイトル獲得まであと2試合に迫っている。ここ数ヶ月間を“流していた”チームは、何も失うものはなく得るものばかりという状況を迎えて再び気を引き締めている。

 アントラーズはリーグのルールを完璧に近い形で利用し、フィジカル面でもメンタル面でもラストスパートまで力を温存してきた。ファーストステージの最後に勢いを増し、6連勝でレッズとフロンターレを振り切った時と同じような戦いを見せられるようにするためだ。

「ファーストステージの頃にも言いましたよね? チャンピオンシップになれば僕らは強いですよ」と西は水曜日のフロンターレ戦勝利後に改めて話していた。「僕らは挑戦者なんです」とも付け加えた。



「15ポイント差をつけられていても関係ない」

「(試合序盤は)少し硬くなっていたと思いますが、普段とそんなに違ったとは思いません。決勝ではさらに緊張がなくなるでしょうね。僕らには自信があります。今日の勝利が勢いになると思います」

 キャプテンの小笠原満男は、決勝を戦う2チームのリーグ戦での最終成績が試合に影響することはないと主張した。最大のライバルクラブの10年ぶりのリーグタイトル獲得を阻みたいという思いでモチベーションがことさら高まるわけでもないと話している。

「相手がどこでも気にならないです」と小笠原はいつも通り率直な様子で語った。「見方を変えればもちろん、(セカンドステージでも)結果を出したいと思っていましたが、それはそれ、これはこれです」

 準決勝で同点ゴールを狙うフロンターレに対する守備固めとして投入された三竿健斗も同様の考えを口にしている。より大きな期待の重荷を背負っているのはレッズの方だと考えているようだ。

「リーグ戦とチャンピオンシップは別物です。15ポイント差をつけられていても関係ないですね。アグレッシブに戦って勝つしかないです。プレッシャーがあるのは僕らよりも向こうだと思います。難しい試合にはなると思いますが、自分たちのサッカーができれば勝てるはずです」

 だがリーグ戦とは無関係な試合であることをいくら強調してみたところで、この2試合に勝利を収めたチームが2016年のリーグ王者として歴史に名を残すという事実に変わりはない。

 アントラーズは、試合への熱が高まる場面でこそ力を発揮できることを何度も示してきた。12月3日に埼玉で行われる決勝第2戦が焼け付くような熱気に包まれることは間違いない。果たして、レッズは火傷せずに済むだろうか。

(取材・文:ショーン・キャロル)

【了】

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