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2013年07月06日(土) 19:03キックオフ 等々力陸上競技場
【入場者数】18,447人 【天候】曇、強風、 気温27.7度、 湿度73.0% 【ピッチ】全面良芝、乾燥
【主審】前田 拓哉 【副審】武田 光晴 【副審】今岡 洋二 【第四の審判員】安元 利充
マッチレビュー
J1 第14節 川崎フロンターレ戦 マッチレビュー
梅鉢のJ1初ゴールも実らず、再開初戦は川崎に敗れる
約1カ月ぶりの再開となったJ1第14節で、鹿島はアウェイで川崎Fと対戦した。大迫と梅鉢が得点したが4失点を喫し、2-4と敗れて再開初戦を勝利で飾ることはできず、苦しいリスタートとなった。
中断期間中に行われたナビスコカップ準々決勝で2連敗したことで、気持ちを切り替える意味でも是が非でも勝利が欲しかったが、立ち上がりの7分にカウンターを受けると、レナトに豪快なシュートを叩き込まれてしまい、出鼻をくじかれた。失点後には徐々に盛り返しを見せ、ボールを保持して主導権を握って押し込む展開を見せたが、36分に左サイドを崩されると、ゴール前の大久保に決められてしまい、2点のビハインドを負ってしまう。
突き放された鹿島だが、38分に前野のスルーパスからジュニーニョが左サイドを突破。深い位置から鋭いグラウンダーのクロスをゴール前に供給すると、走りこんだ大迫がシュートをねじ込み、すぐさま1点差に詰め寄る。一気に追い付きたいところだったが、前半終了間際の44分には逆に川崎Fの中村からFKを直接蹴り込まれ、再びリードを2点に広げられてしまった。
前半の大量失点から気持ちを切り替えたかったが、後半開始早々の51分にも再び大久保に得点されてしまう。3点差を追いかけて攻勢をかけるが、67分に大迫が放ったヘディングシュートはGKの好セーブに遭い、直後の69分にもまたもや大迫がGKをかわしてシュートを放ったが、今度はDFのブロックに防がれてしまう。72分にも右サイドの青木がクロスを入れると、ゴール前のジュニーニョが決定的なシュートを打ったが、またもGKの攻守で得点にはいたらなかった。
チャンスを作りながら得点できずにいたが、87分には直前に交代で出場していた梅鉢が、豪快なミドルシュートを突き刺し、チーム2点目を挙げる。梅鉢のJ1初ゴールで勢いを加速させたかったが、残り時間も少なく追いつけずにタイムアップを迎えて、再開初戦は黒星となってしまった。
ナビスコカップを含めて3連敗で、3試合で9失点と調子を落とした格好となったが、トニーニョ・セレーゾ監督が「我々も相手と同じくらい得点チャンスはあった」と語るように、内容は悪くはなかった。連戦が続くことになるが、10日にホームで行われる清水戦でしっかり勝利を収めることで、悪い流れを断ち切り、再び上昇気流に乗っていきたいところだ。
【この試合のトピックス】
・野沢がJ1通算300試合出場を達成。
・梅鉢が公式戦初ゴールを挙げる。
監督コメント
[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:トニーニョ セレーゾ
・2点ビハインドというタフな状況だが、自分たちのサッカーを続けること。
・全体の形をコンパクトに保てるよう、声を掛け合い、カバーリングを徹底すること。
・前へ前へという気持ちは大切だが、慌ててはいけない。確実にチャンスをゴールにつなげよう。
川崎フロンターレ:風間 八宏
・非常にいい前半だった。いい集中をあと45分、しっかり続けていこう。
・奪った後のボールをしっかりテンポよく繋いでいこう。
・球際を激しく、後ろは勇気をもってプレーしていこう。
・立ち上がり、集中してゲームに入ろう。
[試合後]
鹿島アントラーズ:トニーニョ セレーゾ
・スコアが全てでないかと思う。選手は最後まで諦めず頑張ったし、我々も相手と同じくらい得点チャンスはあった。ただ、相手を称えないといけない。特に相手の左サイドの使い方、選手の能力などは称えないといけないし、カウンターから上手い形を持ち、使ったことも非常に素晴らしかった。もう1つはボールの扱い方。特にサイドに入った時に、どうやって動かしてゴール前に持っていくかというところでも相手は非常に優れていた。選手たちは頑張り評価はできるが、相手を称えないといけない。
・相手の左サイドは機動性があり、左サイドバックは元々中盤の選手が入っていて、スピードもあり、攻撃のスイッチとして出方やタイミングがわかっている選手だった。ブラジル人のレナトは個人能力も優れ、青木に対応してもらった。青木は求めた役割をしっかりやってくれたと思うし、それはこちらの責任でもある。チョイスは自分でしたこと。内容的なことでは4失点したが、内容が悪かったかといえばチームとしてはそうではない。ただ、やってはいけないミス、集中力が切れてはいけない時間帯がある。特に相手のカウンターが強いと分かっていたので、人をちゃんとつかめず、ゾーンしか見ていなかったため、崩されてしまった。そこが唯一残念な部分だ。
・相手の中盤には3人の経験豊富な選手がいて、守備では持たせてくれるが攻撃になった時にスイッチの入れ方は眼を見張るものがあり、称えないといけない。ときには2列目、3列目から一番マークが混乱するタイミングで入ってくる。経験豊富なところを生かしていた。本当にサイドやペナルティエリアに入ったところでの動き出しやボールの動かし方は非常に優れている。徹底された練習がうかがえた。それでも、総合的に見て悪いと言うことではない。失点してからリアクションを起こす力や気持ちがあったのは良かった。ただ、やってはいけないミスは、サッカーのイロハ、基本的な部分は守らないといけない。そこが徹底できていないところは残念で、ビルドアップの部分でも中央は相手のFW、攻撃陣が全体を見ながら限定してボールを奪える状況だから、そこからボールを出すことは失点の確率は高まる。サイドの守備でも修正しないといけない。
・今いる戦力はこのメンバーで、彼らを信じてやっていかないといけないことは紛れも無い事実。あとは3試合でこれだけ失点していることでDF全体の意識や修正をかけないといけないことは、誰が見てもわかること。攻撃はチャンスを作り、決めている。
川崎フロンターレ:風間 八宏
チームが1つになり、上手く自分達の距離で戦えている。ボールが動き出すと凄い早く相手を崩していける。いい時間帯はゴールシーンを見ればわかるが、選手の自信とアイディアが散りばめられてよかったなと思うが、90分通すとまだまだ怒鳴らないように楽にして貰いたいと思った。全体としては、途中にアクシデントで選手が出てもそれなりにやってくれている。これを続けていくことが1番大事だと思う。距離を縮めると、サッカーは難しくなる。守備の場合はそうではないけれど、我々の場合はあれくらいの距離でボールを繋げれば、突破ができる。選手の個性もだんだん組合わさっているから、わかってきたんだなと思う。若手はまだまだベテランに引っ張られている部分もあると思うが、今日の宏矢は積極的にやって福森も途中から出てミスもあったが、積極的に自分の判断でやりだしている。その部分は逆に見本があるので、どんどん詰め
て欲しいなと思う。コンディションをしっかり整えて、楽しい発想がグラウンドで出るようにやっていかないといけないと思う。等々力はこれだけサポーターがいるので、ここでは勝ちのイメージが持ちやすい。今度はアウェイでしっかりと自分たちのサッカーをしたい。
選手コメント
[試合後]
【遠藤 康】
レナトとSBをケアするように守備の事だけ言われて入った。交代して入った選手だけが良くても意思統一が出来ていないとチームとして機能しない。これからチームは良くなると思う。
【梅鉢 貴秀】
裏を取られないようにしたが、相手のスピードは予想以上に早かった。(ゴールは)シュートを打とうとは決めていた。特に何も考えずに打った。ゴールによって自信がつくとか、そういう単純なものではない。しっかり戦う事が出来ないと今後も出場は難しいと思っている。
【山村 和也】
早い時間に点を取られ、相手が考えているような攻撃をされる中、ミスからカウンターを受けてしまった。少し前がかりになって、更にカウンターを受けやすくなった。中村選手にフリーで持たれた時に裏の対応も甘かったと思う。レナト選手に対しても反応良くいけていれば、裏に出された時の対応を考える事ができた。4失点しているのでサポーターの人には申し訳ない。
前野選手、柴崎選手のコメントはアントラーズモバイルをご覧ください。